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64、怒り
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ロルフ様は私に駆け寄り気遣いますが、第二王子はサフィア様の腕を掴み地面に引き倒してしまいました。
「第二王子!サフィア様に何をするのですか!?」
思わずサフィア様の元へ駆け寄り庇いました。
周囲が驚いて、サフィア様も目を丸くして私の顔を見つめます。
「な?なぜだ!お前に乱暴したから、俺は!」
「第二王子まで乱暴なことは止めてください。」
「この俺がお前のためにしてやったのに。どういうつもりだ!」
私を庇って前に立とうとするロルフ様を押し退け、第二王子と対峙しました。
「何があろうと無抵抗のご令嬢がこんな乱暴に地に伏されていいものですか。乱暴をされたあとは立っていただけでした。」
憎々しげに私を睨み付け、ぶつぶつ呟いていますがよく聞こえません。
後ろを見るとロルフ様が手を引いてソファーに座らせていました。
「サフィア様、お怪我はございませんか?」
サフィア様に膝まずいて尋ねました。
上から話しかけるのは不敬です。
「あんた、ひっく!あんたなんか、あんたなんかぁ!」
まだ興奮していて、サフィア様の振り上げる手をロルフ様が止めます。
「みんな、バカにして!」
「サフィア嬢、俺達はそんなこと思ってませんよ。」
「うぅっ、イヤよ!離してよお!王族だとしても三男以下のあんたなんかに、うわぁん!」
「大声は止しなさい。急いで人払いをさせましたが騒げば会場に聞こえてしまう。」
周りを目をやり、控えていた給仕が少なくなっているので対応に奔放しているのだと思いました。
泣きじゃくるサフィア嬢にロルフ様が宥め、それを見た第二王子がそれ見たことかとサフィア様を貶します。
「リリィ、こんな女庇ってどうする気だ?高位貴族へのご機嫌取りか?ははは!」
「第二王子、お止めください。」
「名前を呼ぶ許可をやってないのに図々しく王族の私について回り、この私が気に入ったお前を害したんだ。」
名前を呼ぶ栄誉を与えたのはお前だと私の肩を掴み、膝まずく私を見上げさせます。
それを聞いたサフィア様がまた激しくむせび泣き、ロルフ様はサフィア様の椅子から倒れる体を抱き止め、第二王子を睨んでいます。
「サフィア様は我が国の筆頭公爵家ご令嬢であり、王家の血を引く尊い存在です。我が国の尊いご令嬢のお心を乱した第二王子のお名前を呼ぶなど、死んでも致しません。」
私は掴まれていることが不快で、逃れるように立ち上がり、すがるように手を伸ばす第二王子を一瞥し距離をとりました。
中庭の奥からはガチャガチャと甲冑を身に着けた王宮の騎士数名が駆けつけ、ワインに赤く染まった私と対峙されて睨みつける第二王子、号泣しながら倒れ伏すサフィア様と支えるロルフ様。
この異様な光景に戸惑っています。
「ロルフ様、サフィア様。」
ロルフ様に視線を合わせ呼び掛けます。
泣き疲れ、憔悴したサフィア様はのろのろと私を見上げてきました。
「ここは私達だけですし、サフィア様はご気分が優れず倒れた、その騒ぎで私はワインのデキャンタを倒してドレスを汚してしまった。それだけということに出来ませんか?」
一様に皆様は驚愕の表情を浮かべ、給仕はいち早くに意を決したように頷いてくれます。
「…サフィア嬢を庇いたいというなら分かった。しかし、陛下とザボン公爵へは伝える。その後どのように扱われるか約束出来ない。」
「陛下とザボン公爵様ならきっとサフィア様をお守りされると思います。サフィア様、どうかご了承くださいませ。」
再度、サフィア様の目線に合うように膝まずき、サフィア様は溢れそうな程大きく目を見開き、掠れる声でどうしてと呟きます。
「サフィア様のお心を考えればお辛かったはずです。これ以上苦しむことのないように願っております。」
「ああっ、あなたは。」
顔を手で覆いロルフ様の腕の中で、泣き声と共にごめんなさいと何度も聞こえてきました。
「好きだったから。フィンレー様を好きなだけだったの。」
サフィア様のお話に何度も頷き、これ以上人払いをさせることは難しいだろうとロルフ様に促され立ち上がります。
「第二王子!サフィア様に何をするのですか!?」
思わずサフィア様の元へ駆け寄り庇いました。
周囲が驚いて、サフィア様も目を丸くして私の顔を見つめます。
「な?なぜだ!お前に乱暴したから、俺は!」
「第二王子まで乱暴なことは止めてください。」
「この俺がお前のためにしてやったのに。どういうつもりだ!」
私を庇って前に立とうとするロルフ様を押し退け、第二王子と対峙しました。
「何があろうと無抵抗のご令嬢がこんな乱暴に地に伏されていいものですか。乱暴をされたあとは立っていただけでした。」
憎々しげに私を睨み付け、ぶつぶつ呟いていますがよく聞こえません。
後ろを見るとロルフ様が手を引いてソファーに座らせていました。
「サフィア様、お怪我はございませんか?」
サフィア様に膝まずいて尋ねました。
上から話しかけるのは不敬です。
「あんた、ひっく!あんたなんか、あんたなんかぁ!」
まだ興奮していて、サフィア様の振り上げる手をロルフ様が止めます。
「みんな、バカにして!」
「サフィア嬢、俺達はそんなこと思ってませんよ。」
「うぅっ、イヤよ!離してよお!王族だとしても三男以下のあんたなんかに、うわぁん!」
「大声は止しなさい。急いで人払いをさせましたが騒げば会場に聞こえてしまう。」
周りを目をやり、控えていた給仕が少なくなっているので対応に奔放しているのだと思いました。
泣きじゃくるサフィア嬢にロルフ様が宥め、それを見た第二王子がそれ見たことかとサフィア様を貶します。
「リリィ、こんな女庇ってどうする気だ?高位貴族へのご機嫌取りか?ははは!」
「第二王子、お止めください。」
「名前を呼ぶ許可をやってないのに図々しく王族の私について回り、この私が気に入ったお前を害したんだ。」
名前を呼ぶ栄誉を与えたのはお前だと私の肩を掴み、膝まずく私を見上げさせます。
それを聞いたサフィア様がまた激しくむせび泣き、ロルフ様はサフィア様の椅子から倒れる体を抱き止め、第二王子を睨んでいます。
「サフィア様は我が国の筆頭公爵家ご令嬢であり、王家の血を引く尊い存在です。我が国の尊いご令嬢のお心を乱した第二王子のお名前を呼ぶなど、死んでも致しません。」
私は掴まれていることが不快で、逃れるように立ち上がり、すがるように手を伸ばす第二王子を一瞥し距離をとりました。
中庭の奥からはガチャガチャと甲冑を身に着けた王宮の騎士数名が駆けつけ、ワインに赤く染まった私と対峙されて睨みつける第二王子、号泣しながら倒れ伏すサフィア様と支えるロルフ様。
この異様な光景に戸惑っています。
「ロルフ様、サフィア様。」
ロルフ様に視線を合わせ呼び掛けます。
泣き疲れ、憔悴したサフィア様はのろのろと私を見上げてきました。
「ここは私達だけですし、サフィア様はご気分が優れず倒れた、その騒ぎで私はワインのデキャンタを倒してドレスを汚してしまった。それだけということに出来ませんか?」
一様に皆様は驚愕の表情を浮かべ、給仕はいち早くに意を決したように頷いてくれます。
「…サフィア嬢を庇いたいというなら分かった。しかし、陛下とザボン公爵へは伝える。その後どのように扱われるか約束出来ない。」
「陛下とザボン公爵様ならきっとサフィア様をお守りされると思います。サフィア様、どうかご了承くださいませ。」
再度、サフィア様の目線に合うように膝まずき、サフィア様は溢れそうな程大きく目を見開き、掠れる声でどうしてと呟きます。
「サフィア様のお心を考えればお辛かったはずです。これ以上苦しむことのないように願っております。」
「ああっ、あなたは。」
顔を手で覆いロルフ様の腕の中で、泣き声と共にごめんなさいと何度も聞こえてきました。
「好きだったから。フィンレー様を好きなだけだったの。」
サフィア様のお話に何度も頷き、これ以上人払いをさせることは難しいだろうとロルフ様に促され立ち上がります。
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