伯爵令嬢、溺愛されるまで

うめまつ

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69、起床

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おはようございます。

眠いです。

体が痛くてあまり眠れませんでした。

今朝は熱が出てベッドから出られません。

サラが椅子に座ったままコクリ、コクリと頭を揺らしていたのでディーナが来たら休むように声をかけました。


熱だけなので大丈夫とベッドから出ようとすると怒られます。

食事が運ばれベッドの上でいただきました。

その後、昨日の医師が来て、やっぱり熱が出ましたかと笑っていました。

「さすがに寝不足ですかな?解熱剤と睡眠薬も用意してますので、今日からぐっすり眠れますよ。」

分かっていたならなぜ昨日のうちにくれないのですか。

湿布を張り替える医師を恨めしげに見上げたら、

「怪我した自覚を持ちなさい。昨日のうちに渡したら、今頃このくらい平気だと過信して動き回っていたでしょう。」

あれだけの怪我をしてるのに会場へ戻るつもりでいたのだからと、逆に睨まれます。

懲りずに動き回るようなら薬は半分にしてやりなさいと、きっちり半分に梱包されたお薬をヨルンガに渡して、二人はにっこり笑ってこっちを見てます。

残念ながら敵いそうにありません。

医師の退室後は薬を飲んでそのまま眠りました。

時折、夢が出てきて嵐の中を一人でじっと体を丸めてやり過ごしていたり、大きな手にぎゅうぎゅう潰されたり苦しい夢ばかり見ました。

起きるとベッドに犬と猫が仲良く並んでいました。

私は大きな犬の背中にしがみついています。

顔の目の前にふわふわの毛並みの豪華な猫が私の頭を枕にゴロゴロ鳴いて、うたた寝していました。

「なぜ?」

そう呟くと猫が起き上がりベッドから飛び降りてしまいました。

犬はこっちに顔を向けてベロンと大きな舌でおでこを舐めあげてスンスン匂いを嗅いできます。

まあ、いいかと黒いビロードのような手触りに頬擦りしました。

「起きられましたか?」

「ヨルンガ。」

この子達は王妃の飼ってるペットで普段から宮殿内を自由に散歩させているそうです。

こちらの入らないようにしていたそうですが、いつの間にか勝手に入り私が寝ぼけてしがみつくのでそのままにさせていたそうです。

「起きたらこんな可愛い子達に囲まれて幸せ。」

話を聞いている間も大きな犬にしがみついていました。

猫は戻ってきて私と犬の隙間に潜り込んできます。

寝ている間に何度も王妃が様子を見に来ていたそうで、部屋に沢山飾られた花は王子達からのお見舞いだそうです。

手紙がたまってると聞いて、ベッドに横になったまま一通り目を通します。

サフィア様とザボン公爵、第二王子、家族、ランディック辺境伯爵夫妻、アンバー様、、、、、

まだあると言われて、急いでヨルンガに代筆を頼みます。

謝罪の内容には自筆でないことの謝罪とお気になさらずと、簡単にお返しします。

皆さんの手紙の内容から察するに、あれからたった2日なのに、ザボン公爵と第二王子から慰謝料が届いたそうで、お父様の手紙には陛下より話を聞いて心配をしていると書かれてました。

第二王子とサフィア様は婚約が決まったそうです。

時期を見て公表するとありました。

第二王子は反省をされ、サフィア様のお心を無下にしたことをとても後悔しているようです。

私のことは忘れて、これからはサフィア様を大切にすると。

途中、恋文かと思うほど私のことを熱心に書かれていて恥ずかしくなりました。

あれほど嫌われていましたのに。

私、醜くてバカだと言われてたのですが。

第二王子の心情の変化に追い付かず混乱しましたが、これからはお幸せにと心の中で思いました。

お父様と同じで手紙だと素直になるタイプでしょうか。

サフィア様も、悋気を起こし私に怪我をさせたことを後悔されこれからは第二王子の国へ輿入れし母国のために尽力すると語られてます。

途中、第二王子が私のことを好きでもいいくらい慕っていると濃い内容にお腹いっぱいになりました。

お二人とも、どうぞ私に関わらずお幸せになってください。

サラが起きて暇でしょうからと書庫から本を借りてくると言っていました。

好みを聞かれ、恋愛小説は絶対持ってこないように伝えました。

もう充分です。

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