闇のきざはし ⁑ 狼の山城 と 薔薇の屋敷 の 物語 ⁑

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闇のきざはし 11

17 レーヌ城で祖父(海の一族族長に会う)とレーヌ高校バスケ練習試合

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 船は北欧で南に下り、ロフォーケン諸島に分け入った。

 ロフォーケン諸島は、潟森から北西方向、地球半周の位置にあった。緑に覆われた扇の形をした島で、海に突き出した要の部分が平地で、海の一族族長の住むレーヌ城とその城下町がある。開いた扇の部分は、全体が小高い丘で、針葉樹に覆われていた。西側には、紫のグラデーションを纏った岩の山々の頂きだけが、海上に点在していた。海底から聳える山々の連なりを北の海が隠していた。

 レーヌ城で、香月は祖父をはじめごく限られた瑠璃姫を知る血縁の人々にあった。誰もが瞳を潤ませ、瑠璃姫の面影を色濃く残す香月をかき抱いた。

 レーヌ島にあるレーヌ高校も里村高校と夏休み期間を同じくしていた。夏休み中も部活動はあるとのことで、見学に伯が満と香月を連れて行ってくれた。体育館にはちょうどバスケ部が、近隣のヌールラン高校との練習試合で集まっていた。扇型をしているレーヌ島の要の部分に位置するレーヌ高校から、扇の部分針葉樹の丘を回り込む海岸道路を半周して橋でヌールランの町が繋がっている。

 奇しくも、ヌールランは。里村高校3年古山真の実家であり、折よく帰省していた。伯はレーヌ島では多忙を極め、真に会えずしまいだった。

 両チーム、他校生徒のゲスト参加で、コートに並んだ。
 真から「満と香月が同じチームで、こちらが自分一人では、力のバランスがよくない」とのクレームで、香月は真と同じヌールラン高校チームに加わり、満はレーヌ高校チームに残った。試合がはじまると満、真、香月のレベルが群を抜いていることが、誰の目にもあきらかだった。里村高校バスケ部、恐るべし。満がスリーポイントシュートを連続で決め、真もスリーポイントで返し、さらに香月との連携で、どちらも、ダンクを決めて、第一クオーターは白熱したスピード展開となった。が、コートには5人対5人で10人の選手がいるのだが、ゲスト選手の一人対二人で試合しているような?インターバルの際、両チームとも調整が相談された。真もリバウンドを拾うので、誰もが積極的シュートすることを提案した。 第二クオーター、ドリブルする香月に満がブロックしながら、「今朝もよかった」と香月にささやき、香月が動揺した一瞬の隙にボールを奪った。満は、香月が相対するチームで試合することの楽しさに気づいてしまった。香月をずっと目で追えるし、愛のささやきに動揺を隠せない香月を見ると、そのかわいさに速攻で襲いたくなるのには困ったが。






 *お読みいただき、ありがとうございます。続きは12月25日までに毎日更新予定です。作者より
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