月の雫と星屑と~有栖川橙の難儀な恋愛模様~

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月の雫と星屑と 14

第14章 バンクーバーに逃げてボストンで密会

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 週刊冬芸「烏丸音は5人目の恋人になれるのか?」

 桜の開花便りが連日ニュースとなる3月半ば過ぎ、小説漫画部門編集長「海野渡」は 週刊誌部門編集長「山北亨」との密談を終え、編集部全員に密談内容を伝えた。

近日発売の他社週刊誌に 順調に撮影の進んでいる「闇のきざはし」主演 烏丸音 と若手人気ナンバーワン女優 瀬川綾 のゴシップ記事が掲載されるとの情報に、競合他社に負けじと 宮川出版 週刊冬芸 に「烏丸音は5人目の恋人になれるのか?」をぶつけるので、同じ社内として仁義を切ったかたちだ。記事の内容だが、噂と想像で埋め尽くされているが、烏丸は女優と付き合うどころか実は、橙と目される小説家に片思い中。その小説家には複数の恋人がいる。恋人と目される一人目は やはり小説家かつ漫画家で活躍中のT氏、二人目は人気急上昇中の漫画家でイラストレーターS氏、三人目は橙の主治医有名大学医学部教授K氏、四人目は調査中だが海辺のイタリアンレストランでの仲睦まじいディナー写真で、4人目が陰になっていて顔がわからないが笑顔の橙がはっきり写っていた。T氏と橙の写真は、函館行き特急北斗の車内で隠し取りされたもので、愛し気に肩を抱くT氏がはっきり写っていて、橙はT氏に寄り掛かり俯いているので顔はわからないが、銀髪で小柄の誰かは隠しようがなかった。

裏は取れていないもののこの記事が出たら、宮川出版社直接間接にかかわった作家や漫画家ばかりでどう影響するのか?今回記事を抑えたところで、写真とネタを提供したのが一時雇のフリーカメラマンなので、他社に持ち込まれることは目に見えている。同性愛もかなり社会的許容が広がってきているし、教授を除いて全員独身なので、感情的反発はあるにしても倫理問題にはならない。教授の件は、まず患者かどうかを言うことも個人情報漏洩になるので、その線で突っ撥ねてもらうしかない。実際どうなのかも編集部であずかり知らない。
結果、記事は掲載されることになり、各編集員は、担当作家、漫画家にことの次第を発行前に伝えることで解散になった。本当は恋人と目される担当編集者だけに個別に伝えたかったが、誰と誰に伝えたかで、週刊冬芸記事の裏付けになるのを避けたかった。今回の記事掲載はやむなしとしても、同じ社内とは言え、これ以上抱える先生方を犠牲にする気はない。

海辺のレストランでの写真を見せられたときには、驚きが表情に出ないようにするのが精一杯だった。面が割れてなくてよかった。
海彦はかいつまんで次第を紫音と橙にメールし詳細は今夜話すことにして、海外渡航準備を急いでと伝えた。
取材を受けるとこちらの意図に関係なく記者の都合のよいところだけを繋ぎ合わされるし、取材攻勢は鬱陶しいし、こういう時は逃げるのが一番と思っている。

3人で相談して海彦のアドバイス通り、しばらく日本を離れることにした。ビザなしで滞在できる半年暮らせるカナダに住まいを見つけるつもりで、まずはホテル滞在で、週刊誌発売日前に出発することになった。おお急ぎでフライトとホテルを手配して、紫音と橙はバンクーバーに発った。昼河海彦は休暇を取ってふたりを追いかけることにした。海外居住でも日本での仕事を続けられる通信の発達した昨今は助かる。週刊誌の暴露記事の内容は同性同士の恋愛だが、そもそも撮影中の「闇のきざはし」のテーマも同じく、橙もBL作家で有名なのだから、関係者全員さほどのダメージがくるとは予想していない。

 週刊誌2誌ほぼ同時に発売され、烏丸音の女優とのスキャンダルよりも 同性愛カミングアウトの方が話題をさらった。
 橙と3人の恋人たちへの取材、4人目の正体への関心が高まった。教授はどんな取材にもノーコメントを通し、橙と紫音の居所はわからず、4人目がだれなのかも探りようがない手詰まり状態。

週刊冬芸は二人目の恋人と目される 潮見海に取材を申し込むと、応じるための条件を提示してきた。橙の写っている写真と基データすべてを寄こすなら応じると。すでに発売済み記事の分なので、週刊冬芸側は条件を飲んだ。潮見海はインタビューに応えて
「二人目の恋人と言ってもらって光栄だけど、僕も片思いなんだ。連絡先も教えてくれないし会ってもくれない。」
ふたりが抱き合っているのを見た人がいますが?
「偶然、有栖川橙さんに会えたときは、ハグさせてもらっている。歓迎されないけど」

潮見はインタビューでは語らなかったが、橙への想いをかみしめていた。アニメから抜け出したような 抱きしめたい 守ってやりたいと思う美少年に一目惚れだったが、実際にはこちらが雛で橙が親鳥、守られ支えられている安心感と大人少年を抱いているエロさのギャプに幻惑され、橙への執着が深くなる。飾らずに言えば 拉致監禁して全裸にしたり、だましてホテルに連れ込んだりしたのに まったく仕事が手につかなかったときに解決策を提案して 担当編集者と編集長で具体化してくれ、生き返らせてくれた。あんな酷いことをしたのに「おまえの才能は認めているが、恋愛感情はない」と言ってくれた。部分的には受け入れられたと思っている。絶対あきらめないし。あきらめられない。橙から完全拒否されていない分、チャンスはあると思っている。

 バンクーバーに逃げて ボストンで密会

 若手俳優「烏丸音」の片思いの相手と目された小説家「有栖川橙」と橙の一番目の恋人と暗に名指しされた小説家漫画家の「月夜野紫音」はバンクーバー滞在7日ほどで、はやくも戸建て賃貸に移った。
 バンクーバーは、気候も温暖で、街は緑も多く、都会の便利さと自然に触れる豊さを合わせもつ住みやすい街。ゴミ収集は有料で分別、1回に出す量も制限される。街全体の緑地率を保持するために個人宅の樹木伐採も随分と昔から許可制にしているらしい。カナダとアメリカは国境を接しているが、治安はカナダの方が格段によいと言われ、バンクーバーはカナダにある。
家具付き戸建てに移ったが、物書きふたりそれぞれにデスクとパソコンチェアーをレンタルした。ひと昔前なら長期滞在に銀行口座開設が必要だが、今は日本で使っているスマホとクレジットカードがあれば困らない。ふたりともノートパソコンはしっかり持ち込んで、ぼちぼち仕事もこなしつつ、住まいを整えた。賃貸を世話してくれたセント不動産バンクーバー支店がサポートしてくれた。

 東京では光の海に建つ高層マンションだったので、眠るときはカーテンを引かないと明るすぎたが、住宅街にあるこの戸建ては、街燈の灯りも庭木が遮り、カーテンを閉めなくても十分暗かった。窓からさす月明りがベッドを横切りドアまで届く「月の道」に横たわり、ふたり抱き合って交わし合い眠った。

 紫音と橙に遅れること3週間 海彦がバンクーバーにやって来た。週刊冬芸の「烏丸音は5人目の恋人になれるのか?」掲載号と「二人目の恋人はかく語りき」潮見海へのインタビュー記事掲載の最新号とを携え 休暇を取って訪ねて来た。

 東京では「紫音と橙の同棲」に「頻繁に海彦が訪ねてくる半同棲」状態だったが、バンクーバーでは毎日海彦も一緒に暮らす3人同棲となった。
橙と紫音のふたりだけの時は 穏やかな空気で満ちていた家に微妙な波風の予感が忍び込みはじめた。橙に対する紫音の愛撫は執拗になった。海彦も自分が加わったことで奇妙な三角関係のバランスが綱渡り状態であるスリルを感じていた。橙は何度も紫音が3人でのベッドインを持ち掛けても拒み続けた。紫音と海彦が嫉妬と競争心から橙への愛撫がエスカレートするし 一晩でふたりも相手に出来る体力も気力もなかった。紫音は自分の視界の外で 橙が海彦に抱かれるのは許せない。海彦はここまでふたりを追いかけてきて、橙を抱かない選択肢は存在しない。橙は「俺が外れる。ふたりで寝れば」と口に出し、紫音と海彦が「ダメだ」と声を揃えて反対した。
紫音は橙を説得しつつ抱き寄せて膝の上に抱きこんで、喋り続けた。橙の温もりが一点を固くさせて、橙も気付かないはずがないのに知らんふりしている。意地が焼けて、週刊冬芸掲載記事の恋人たちのことも聞いてみた。橙は俯いていて返事がなかった。顔を覗き込むと橙は眠っていた。思い切って聞いてみたのに完全に肩透かしをくらった。
眠っている橙に「ベッドに運ぶよ」「と断って抱きかかえなおそうとしたとき、海彦が「どこに運ぶ?」と聞いてきた。「二階の寝室に運ぶなら俺が背負っててゆく」と言うので海彦の背中に橙を預けた。寝かせて海彦が「俺たちも寝る?」紫音は『いや、橙が起きるまで待とう。いま寝ると 夜させてくれない。力づくなら好きに出来るけど、そんなことしたら、橙が逃げ出す。前みたいに 黙って出で行かれるのは 二度とごめんだ』

二階の寝室を紫音と橙がそれぞれ使い、海彦は1階のゲスト用寝室を割り当てられた。アメリカ、カナダでは個人宅においても ホテル並みに 寝室はバスルーム、トイレ、ウオークインクローゼット付きが標準。1階は広々としたリビング、ランドリールーム、キッチン、ユーティリティルーム、書斎があり、ユーティリティをワークスペースとして使っている。2階にもユーティリティとミニキッチンがあり、ゆったり暮らせる。自家用車を1台、自転車2台をそろえ、玄関側庭にガレージがある。前庭よりバックヤードは広く芝生に覆われバーベキュースペースもある。隣家や道路の境は植栽でさりげなく視線を遮るつくりだ。

海彦は有給休暇をマックスで取得してバンクーバーに来たが、この家の快適生活、なにより愛しいふたりと暮らせる贅沢に 日本に帰りたくなかった。なんとかこちらで仕事が続けられないかと必死で模索している。

橙は神経が削られそうな3人暮らしは 休暇で来ている海彦が帰国すれば解消するのではと思っている。はじめての3人の夜から 紫音が海彦と続いているのを確信したので、それはそれで構わないのだが、わざわざ自分に知らせてほしくないし、紫音との関係だけを望んでいた。海彦とのことは過去に起きてしまったことはやむなしとしても、回をかさねたくなかった。

紫音は、海彦が海辺のレストランから 橙を自分のところに送って来てくれたときから 橙を返してくれたことへの感謝と海彦への想いが再燃した。海彦が自分と橙と両方に熱視線を向けていることはわかっていた。海彦に電話で居場所を尋ねたとき、海彦の橙への感情を受け入れない限り、橙を返してもらえそうになかった。が、3人の夜も海彦との関係も橙は望んでいないような気がしていた。橙はセックスに関しては消極的で、その消極的なところは橙の体力に見合っているが、紫音が物足りなさを感じているのを察して、海彦との付き合いを見なかったことにしている節がある。

 橙との最初の夜を思い出すと体の芯がうずいてくる。紫音の「体験してみては」との誘いに自分から乗って 紫音のマンションに来たくせに、寸止めしようとした。
橙に「今日はここまでで止めよう」と言われたときには頭に血が上りそうだったが
『なんで?』
「あの 正直に言うと 男性相手はじめてで」
『俺のこと嫌い?』
「好きだよ 紫音」潤んだ瞳で頬を上気させて応える橙を心底かわいいと
『じゃあ大丈夫だ。俺に身を任せて。橙は何もしなくていい。優しくするから』と囁き返し、あそこを潤滑ジェルでなじませつつ、全身キスと抱擁、撫でてさすって先に進んだ。

橙は最初の一夜からずっと数え切れないほど体を交わしたのに常に逃げ腰で ときどき初心な少年を相手にしているような錯覚にとらわれる。抱きしめても 抱きしめても 不安を拭えない。つい執拗に迫ることになる。その執拗さを橙が嫌うこともわかっているが。
橙は「恋人は紫音一人 恋人以外とは寝ない」というが 現実には橙が望まないこととは言え週刊冬芸記事の恋人4人全員に抱かれている。
橙自身は揃いも揃って体を求めてくることに困惑していた。なんで俺なんかに執着する?全員、友達としてなら、長く付き合いたい連中なので、望まない関係を迫られても完全に縁を切る決断が出来なかった。プライベイトだけでなく、知り合ったきっかけは 4人のうち3人は仕事で、仕事上の付き合いも継続中だ。九条院教授も 主治医を変えるのは面倒だし、教授の患者なのに、紹介状なしで引き受ける医師を探すのは骨がおれそうだった。現状、恋人1名、恋人未満友人以上3名、恋人立候補片思い1名の他から見ると淫乱の中心に居るような?どうにかしたいと橙が思っても、想いを寄せる側からのベクトルが強く、あがくだけ疲れる。

 三角関係から閉塞感に満ちたこの家から抜け出したいと橙が切実に思っているとき、九条院教授から ボストンで「ウイルスと日和見感染症学会」があるので、現地で会いたいとメールが入った。

アメリカ入国エスタはバンクーバーに発つ前に取得済みで90日滞在可能。バンクーバーからボストンへはフライト時間5時間から6時間で日に1便程度なので、移動に2日とりボストンに4泊で予定を組んだ。九条院教授はボストンでの学会出席が決まったときから、コネクトルーム2室をおさえておいた。橙にボストンに来るよう誘ったのは日本を出発する1週間前のゴールデンウイーク明けだ。橙は3月末にバンクーバーに到着後、九条院には居場所を知らせておいた。
橙はフライト手配してから、紫音と海彦にボストン行きを告げた。5日で戻ってくるので、独りで行かせるよう説得した。5月末には海彦が帰国するので、その前には戻ると。

5月半ばのボストンは寒さが和らぎ最高気温も20度くらいと快適に過ごせる時期。
橙がボストンに4泊しても、九条院は 昼は学会、夜は懇親会等で忙しなく、橙と一緒に過ごせる時間は少なかった。
橙は、ボストン美術館に大半の時間をさき、ゆったり鑑賞した。20年以上前に訪れたときは、3時間程度だったし、浮世絵の展示数の多さに驚いた覚えがあった。ハーバード大学も散策した。独りでボストン観光を満喫した。

 バンクーバーで常にふたりの視線にさらされ、どちらかは橙に触れているし、パソコンに向かって仕事しているときでさえ、チョッカイをかけてくる鬱陶しさからの解放感を味わった。
夜は九条院に抱かれたが、さすが主治医、橙に負担をかけすぎない程度に加減してくれた。橙は九条院に「友達にもどれないか」と再度聞いてみたが、『一度でも おまえを抱いたら、戻れない』と以前と同じ返事を返された。

 バンクーバーでは 紫音と海彦が橙に出会う前の恋人同士に戻ったかのようにふたりの夜を過ごした。橙からボストン行きを告げられたときはショックだった。橙はふたりに決定事項として話し、相談でもなければ、ましてや許可をとるでもなく お願いでもなかった。反対を口にすれば、先々黙って出て行きかねない雰囲気だった。しぶしぶ独りで行かせたが、すぐに後を追うつもりだった。いざフライトを手配しようとしたらボストン行きは1日1便しかなく復路を同じ飛行機にするくらいしか一緒に過ごせる時間が取れない。

 東京で橙と同棲中、橙がひとり旅に出かけたとき、橙のことばかりで頭の中があふれ、何も手につかず、直ぐに追いかけた。
今回の留守番は海彦が一緒。橙のことも気になるが、独りでないことに 随分と救われた。久々に新作にとりかかれたし 夜は海彦とベッドをともにし、思いのほか橙不在の日々は早く過ぎた。それに橙のことを海彦となら気を遣わず、話すことが出来た。紫音は橙と相思相愛ではあるが、常に不安が付きまとう。海彦は自分の恋人であり、橙との関係では恋敵なのに、精神安定剤の役割を担ってくれた。それに海彦は橙との関係においては主導権を紫音にゆだね、橙を独占する実現の難しいことよりも 紫音と橙両人と付き合えることを選んでいた。三角関係を楽しんでさえいた。
一番三角関係を負担に感じているのは橙だった。紫音にセックスレス友達を強要したときは、海彦を紫音に近づけつつ、自分は距離をとり、完全にわかれるつもりだったのに、ベクトルは逆方向に働き 紫音はより橙に接近してきた。
寝物語に紫音は橙にプロポーズさえした。橙は冗談めかしてやんわり断った。結婚は両人の意思で出来るが、双方の親族を巻き込む社会的な現実がある。それに橙は年の差を気にした。
「お前が男盛りの時に 俺は爺だ。若い奴に気が移っていてもおかしくない。その時結婚していたら足かせになるだろう」
『なあ、橙、お前は猫なんだ。俺がどんなに愛情を注いでも 懐かないし、気にいらなければ、出てゆく。愛しい猫が デブったり 年を取ったからと 捨てる奴がいるか?年寄りになろうが、太ろうが、何があっても愛しさは変わらない。絶対離さない』


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