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月の雫と星屑と 15
第16章 エピローグ
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筆者より
エンディングですが、2つ書きました。
第15章 家族写真までは、共通です。
第16章 エピローグ(第15章家族写真の続き、ひとつ目のエンディングです)
家族写真を撮影した同じ年の12月 東京は珍しくクリスマスイヴに雪が舞った。
有栖川橙(秋月萩)は 30歳後半で風邪から肺炎をおこし たった4日間の入院で、あっという間に旅立ってしまった。
あまりにもあっけなくて いまにも橙が帰ってくるようで。
紫音は脱け殻のごとく、放っておくと水も飲まずに命の消えるのを待つごとく。海彦は紫音にやさしく話しかけながら、水を飲ませ、食べさせ、風呂を使わせ、着替えさせてと全面的に世話した。
有栖川橙の他界を知らないファンも多いことから、宮川出版社では お別れ会を設定、会を告知することで、対応することした。
お別れ会は、まるでお通夜。どんよりと悲しみの雲が地上まで降りていた。そこかしこから ため息がもれ、すすり泣きが聞こえるほど静かだった。たいして聞きたくもない「お悔みの言葉」が続く中、前方のドアから黒いスーツ姿の青年が入ってきて マイクの前に立った。会場全員の視線が釘付けになった。有栖川橙は生きていたのか?お別れ会はドッキリか?と一瞬でも思ったのはひとりではなかった。どよめきと熱視線とが圧を持って青年に押し寄せ、会場は一気にヒートアップした。「~兄への生前のご厚情にお礼申し上げます~」挨拶の声もかき消すほど声なき声、言葉にならない叫びが満ち、恐怖が危険を察知していた。司会者は 秋月満を守るように前に立ち 有栖川橙氏のビデオを流しますので、照明を落としますとアナウンスと同時に会場は暗くなり、紫音と海彦とで すばやく秋月満を会場の外に出し逃がした。
会場内では 有栖川橙再来を思わせる弟がいなくなったことで 編集長への抗議が殺到していた。やむなく弟への手紙を編集部で預かり転送することで事態を収拾した。参加者の誰もが 自分の気持ちを伝えるべきだったという後悔の念を抱いていた。
バレンタインの時期とも重なり、編集部へは有栖川橙または有栖川橙弟宛のプレゼントとラブレター、ファンレターが山積みとなり、秋月満氏と相談の結果、橙のマンションに転送した。
海彦は紫音に 橙を書け とすすめ、さらに弟を守る使命を言い聞かせ、紫音の生気を復活させた。
エンディングですが、2つ書きました。
第15章 家族写真までは、共通です。
第16章 エピローグ(第15章家族写真の続き、ひとつ目のエンディングです)
家族写真を撮影した同じ年の12月 東京は珍しくクリスマスイヴに雪が舞った。
有栖川橙(秋月萩)は 30歳後半で風邪から肺炎をおこし たった4日間の入院で、あっという間に旅立ってしまった。
あまりにもあっけなくて いまにも橙が帰ってくるようで。
紫音は脱け殻のごとく、放っておくと水も飲まずに命の消えるのを待つごとく。海彦は紫音にやさしく話しかけながら、水を飲ませ、食べさせ、風呂を使わせ、着替えさせてと全面的に世話した。
有栖川橙の他界を知らないファンも多いことから、宮川出版社では お別れ会を設定、会を告知することで、対応することした。
お別れ会は、まるでお通夜。どんよりと悲しみの雲が地上まで降りていた。そこかしこから ため息がもれ、すすり泣きが聞こえるほど静かだった。たいして聞きたくもない「お悔みの言葉」が続く中、前方のドアから黒いスーツ姿の青年が入ってきて マイクの前に立った。会場全員の視線が釘付けになった。有栖川橙は生きていたのか?お別れ会はドッキリか?と一瞬でも思ったのはひとりではなかった。どよめきと熱視線とが圧を持って青年に押し寄せ、会場は一気にヒートアップした。「~兄への生前のご厚情にお礼申し上げます~」挨拶の声もかき消すほど声なき声、言葉にならない叫びが満ち、恐怖が危険を察知していた。司会者は 秋月満を守るように前に立ち 有栖川橙氏のビデオを流しますので、照明を落としますとアナウンスと同時に会場は暗くなり、紫音と海彦とで すばやく秋月満を会場の外に出し逃がした。
会場内では 有栖川橙再来を思わせる弟がいなくなったことで 編集長への抗議が殺到していた。やむなく弟への手紙を編集部で預かり転送することで事態を収拾した。参加者の誰もが 自分の気持ちを伝えるべきだったという後悔の念を抱いていた。
バレンタインの時期とも重なり、編集部へは有栖川橙または有栖川橙弟宛のプレゼントとラブレター、ファンレターが山積みとなり、秋月満氏と相談の結果、橙のマンションに転送した。
海彦は紫音に 橙を書け とすすめ、さらに弟を守る使命を言い聞かせ、紫音の生気を復活させた。
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