聖女を隷属させてこき使う国は捨てちゃいます!

SHEILA

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ララの出生

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ララは不貞でできた子供ではなく、そもそもがハロルドとブルネッタの子供ではなかった。

妊娠中からブルネッタの主治医だった魔法医は、ブルネッタの気性の荒さと性格の悪さ、そしてハロルドの残虐性を身に染みて知っていた。

金払いが良いこの男爵家の魔法医が次々と職を辞して領地を離れて行っているという噂を聞くも、ギャンブル好きで借金があったこの魔法医は、高額な契約金に目がくらみ、出産までの住み込みの専任魔法医の契約を結んでしまった。

男爵家で暮らし始め、すぐに契約を結んだことを後悔した。

気性が荒いブルネッタは、体調不良の不満を、魔法医とお腹の子供にぶつけた。

臨月になり、魔法医はお腹の子供が生きていないことに気付いた。
ブルネッタのお腹の子への暴力が原因だと思われた。

魔法医は、このままでは自分が殺されると思い、ギャンブル仲間の破落戸に、生まれたばかりの赤ん坊の手配を依頼した。

赤ん坊が手に入ったと連絡を受けた魔法医は、すぐにブルネッタに腹痛が起きる薬を使い、まわりに陣痛が来たと思わせた。
ブルネッタも初産のため、こんなものかと考えた。

出産は自分と助手が行うからと、男爵家の人間をすべて部屋から追い出し、ブルネッタに意識を失う薬を使い、アポートという魔法で、お腹から死んだ赤ん坊を産道を通して取り出した。
取り出した赤ん坊は、金色の髪の男の子だった。

死産だった赤ん坊を袋に詰め込み、窓の外に控えていた破落戸が抱えている生きている赤ん坊と交換した。

部屋に赤ん坊を連れてきて、魔法医は「しまった」と思った。
赤ん坊の見た目の指定をしていなかっため、ハロルドとブルネッタの髪色とは似ても似つかない、銀の髪の赤ん坊が連れて来られてしまったのだ。
せめて目の色だけでもと祈りながら、赤ん坊の尻を思い切り叩いた。

赤ん坊の目は、青みがかった白だった。

魔法医は、生まれた赤ん坊は極端に色素の薄い、アルビノに近い突然変異だと言って胡麻化した。
白い髪に薄い目の色で生まれてくる子供は、稀に存在していたため、ハロルドとブルネッタは魔法医を罰することはなかった。





王都の城壁の外には、川幅はさほど広くなく、流れが緩やかだが水深が深い、一流れの川があった。
この国の人間のほとんどは知らないが、この川は複数の川と合流して大きな川となり、海へと繋がっていた。
王都外の川から海に辿り着くまでには、複数の国の中を経由していた。

翌朝、この川の下流、一晩ではとても辿り着くはずがない程の下流にある、ある国で、腹を切り裂かれた銀色の髪の女性の水死体が発見された。
奇しくもその国は、銀色の髪の女性が生まれ育った国であった。
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