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初めて癒しの魔法を使った日 2
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無事黒い狼の魔獣を庭まで連れてきたララに、庭にいた3人は腹を立てていた。
(何で嚙み殺されてないんだ!)
(私たちには威嚇しまくっていたのに、なんであれの言うことは聞くのよ!)
甘やかされ、なんでも自分の思い通りにしてきたバーバラは、ララの指示に従い、大人しく歩いてくるその姿に激怒した。
「ちょっと!どういうことよ!!昨日は私の言うことを聞かないで、私に対して唸ったくせに、なんなのよ!!私が主なのよ!!ふざけないで!!!お前ごときが私の魔獣に触るんじゃないわよ!!」
言っていることが滅茶苦茶である。
ララは怖くて魔獣に触れたことがないのに。
癇癪を起こしたバーバラが、何故か手に持っていた鞭を振り上げた。
「あっ、だめよ、バーバラ!!」
ブルネッタが狂ったように叫ぶが、バーバラは鞭を振り回しながら、ララと魔獣に向かって走り出した。
そして、振り回された鞭が、魔獣に当たった。
「ウゥーッ、ガルルッ!!!!!!!!!!!!」
怒った魔獣がララを弾き飛ばし、バーバラに噛みつこうとしたところに、ブルネッタが割って入った。
ブルネッタは右肩の肉をごっそり噛み千切られ、大量の血が流れた。
その血がバーバラを真っ赤に染め、バーバラは気絶した。
魔獣は興奮していて、自分を鞭打ったバーバラに、尚も噛みつこうとする。
気絶したバーバラを抱きしめたままのブルネッタを引き剥がそうと、魔獣は更にブルネッタの体を食いちぎって行く。
騒動に気付いた家令たちが、武器を持って走って来る。
それに気付いた黒い狼の魔獣は、首輪と鎖を付けたまま、ボーデンロ家の敷地から外に逃げて行った。
ハロルドは、血だらけで倒れているブルネッタも気絶しているバーバラも放ったまま、駆け寄ってくる家令たちに、なぜ主人を守れないんだ、さっさと逃げた魔獣をつかまえて来いと、罵声を浴びせ始めた。
(酷い。悪いのは、バーバラなのに……ねぇお父様、このままだとお母様が死んじゃうよ?)
ララは魔獣に弾き飛ばされた時に大怪我をしていたが、自身にヒールをかけてから、ブルネッタに向かって歩き始めた。
「おいっ、この化け物!お前がさっさと魔獣に食い殺されていれば、こんなことにはならなかったんだ!!ブルネッタとバーバラの側に寄るんじゃない!」
いつものように、ハロルドとブルネッタが、ララを憎悪を込めた目で睨む。
それでもララは、8歳のララは、ハロルドとブルネッタに愛して欲しくて、褒めて欲しくて、ブルネッタの体に掌を向けた。
「エクストラ・ヒール」
ララが魔法を発動すると、ブルネッタの魔獣に噛み千切られた肩や背中、脇腹が、みるみる元の形を取り戻していった。
一瞬後、ハロルドとブルネッタはお互いに目を見合わせて、ニタリと笑った。
ララは後に思う。
こんな親に愛なんて求めず、自分の幸せをしっかりと見極めれば良かったと。
この日を境に、ララの孤独な日々は、絶望の日々に変わることになる。
黒い狼の魔獣は必死に走っていた。
今の彼には、2つの首輪も鎖も重すぎた。
聖なる存在をその身に閉じ込め押さえつけるために、彼は自身の膨大な魔力を極限まで酷使していた。
そのため外敵からの攻撃を避け切れず大怪我を負い、遂には人間に掴まって売られることになり、隷属の魔法で縛られてしまった。
聖なる存在を呪いにより彼の中に封じ込め、責任を持ってその存在を闇に溶かして消すように命じられていた彼は、怯えていた。
(逃げなければ。隠れなければ。力を取り戻されなければ。消される!)
黒い狼の魔獣は僅かに残った魔力で、この世界とは違う空間と繋がっているとされる歪みを探した。
聖なる存在を消すことができなかったことが邪悪な存在にバレて、自分が消されないために。
そして、力を取り戻して、自分を隷属して縛っている、忌まわしい存在を消すために。
(何で嚙み殺されてないんだ!)
(私たちには威嚇しまくっていたのに、なんであれの言うことは聞くのよ!)
甘やかされ、なんでも自分の思い通りにしてきたバーバラは、ララの指示に従い、大人しく歩いてくるその姿に激怒した。
「ちょっと!どういうことよ!!昨日は私の言うことを聞かないで、私に対して唸ったくせに、なんなのよ!!私が主なのよ!!ふざけないで!!!お前ごときが私の魔獣に触るんじゃないわよ!!」
言っていることが滅茶苦茶である。
ララは怖くて魔獣に触れたことがないのに。
癇癪を起こしたバーバラが、何故か手に持っていた鞭を振り上げた。
「あっ、だめよ、バーバラ!!」
ブルネッタが狂ったように叫ぶが、バーバラは鞭を振り回しながら、ララと魔獣に向かって走り出した。
そして、振り回された鞭が、魔獣に当たった。
「ウゥーッ、ガルルッ!!!!!!!!!!!!」
怒った魔獣がララを弾き飛ばし、バーバラに噛みつこうとしたところに、ブルネッタが割って入った。
ブルネッタは右肩の肉をごっそり噛み千切られ、大量の血が流れた。
その血がバーバラを真っ赤に染め、バーバラは気絶した。
魔獣は興奮していて、自分を鞭打ったバーバラに、尚も噛みつこうとする。
気絶したバーバラを抱きしめたままのブルネッタを引き剥がそうと、魔獣は更にブルネッタの体を食いちぎって行く。
騒動に気付いた家令たちが、武器を持って走って来る。
それに気付いた黒い狼の魔獣は、首輪と鎖を付けたまま、ボーデンロ家の敷地から外に逃げて行った。
ハロルドは、血だらけで倒れているブルネッタも気絶しているバーバラも放ったまま、駆け寄ってくる家令たちに、なぜ主人を守れないんだ、さっさと逃げた魔獣をつかまえて来いと、罵声を浴びせ始めた。
(酷い。悪いのは、バーバラなのに……ねぇお父様、このままだとお母様が死んじゃうよ?)
ララは魔獣に弾き飛ばされた時に大怪我をしていたが、自身にヒールをかけてから、ブルネッタに向かって歩き始めた。
「おいっ、この化け物!お前がさっさと魔獣に食い殺されていれば、こんなことにはならなかったんだ!!ブルネッタとバーバラの側に寄るんじゃない!」
いつものように、ハロルドとブルネッタが、ララを憎悪を込めた目で睨む。
それでもララは、8歳のララは、ハロルドとブルネッタに愛して欲しくて、褒めて欲しくて、ブルネッタの体に掌を向けた。
「エクストラ・ヒール」
ララが魔法を発動すると、ブルネッタの魔獣に噛み千切られた肩や背中、脇腹が、みるみる元の形を取り戻していった。
一瞬後、ハロルドとブルネッタはお互いに目を見合わせて、ニタリと笑った。
ララは後に思う。
こんな親に愛なんて求めず、自分の幸せをしっかりと見極めれば良かったと。
この日を境に、ララの孤独な日々は、絶望の日々に変わることになる。
黒い狼の魔獣は必死に走っていた。
今の彼には、2つの首輪も鎖も重すぎた。
聖なる存在をその身に閉じ込め押さえつけるために、彼は自身の膨大な魔力を極限まで酷使していた。
そのため外敵からの攻撃を避け切れず大怪我を負い、遂には人間に掴まって売られることになり、隷属の魔法で縛られてしまった。
聖なる存在を呪いにより彼の中に封じ込め、責任を持ってその存在を闇に溶かして消すように命じられていた彼は、怯えていた。
(逃げなければ。隠れなければ。力を取り戻されなければ。消される!)
黒い狼の魔獣は僅かに残った魔力で、この世界とは違う空間と繋がっているとされる歪みを探した。
聖なる存在を消すことができなかったことが邪悪な存在にバレて、自分が消されないために。
そして、力を取り戻して、自分を隷属して縛っている、忌まわしい存在を消すために。
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