あの日の後悔と懺悔とそれと

傍観者の暴走

決戦の日

次の日の放課後、仙華先輩と僕と菖蒲さん、そして灯蛾と短髪の少年がいた。恐らく同い年か一つ上だろう。

「初めまして、蜂鳥うちわです。よろしくお願いします。」

「えっ？あ、あぁよろしくお願いします。」

（えらい腰が低い方だな）

すると後ろからずっと現れたヘラヘラしている長身の男が現れ、

「やぁ、君が二木くんか。今日はよろしく。と言っても僕は観てるだけだけど笑。まぁ、楽しませてよ。」

（こいつが灯蛾か……菖蒲さんの言っていた通りの人物だな…）

すると菖蒲さんが

「やあ灯蛾。相変わらずだね。君も参戦するのかい？その方が僕的にも面白いんだけど」

「いや～、僕は自分のせいで、他人がもがき苦しむ顔を姿を見たいだけだから笑」

静寂に包まれているが、明らかに体育館は殺気に満ちている。そんな中、仙華先輩が静寂を切り裂くように口を開いた。

「殺し合いでもはじめそうな雰囲気をぶち壊して悪いんだけどさ、そろそろ始めてぇんだけどいいか？」

少しだけ彼は不機嫌そうに見えた。

「すみませんね。それじゃ、僕らは二階にいますんで」

菖蒲さんはすれ違いざまに僕に

「心配はしてないよ」

と言った。僕は

「してくれても構わないよ」

と少し微笑んだ。

二人が二階に着席してから仙華先輩はコートの中央に仁王立ちした。

「ルールはいくつかある。まず、俺に触れる事。服にタッチは無効だ。また、能力の使用はありで、相手を負傷させる事も可だ。そして最後に、俺は逃げるが攻撃はする。容赦はしない。以上だ。文句あるか？」

僕と蜂鳥君は顔を見合わせた後、

「ないです！」

と声を揃えて答えた。

「それでは始めようか。……さぁ、開始だ！」

その瞬間、蜂鳥君はポケットから二本の扇子を取り出し、

「ごめんね」

そう言い、僕に襲いかかってきた。