あの日の後悔と懺悔とそれと

《一方的な婚約者》

どうする

取り敢えず熊本には行く事には、僕を含めて一人と三匹は合意した。登校中にザシコに「シルバーウィーク中に短期決戦で持ち込むのが良いのではないか」とか提案した。するとザシコは「いや、母君の事もある、慎重くらいがちょうど良い。先ずは様子見じゃな。ワシ狙いなら母君をこれ以上苦しませることはなかろう……苦しませたら考えがなくもないがな……」。またザシコの髪の毛が逆立っていた。

電車で人が少ない車両に乗り合わせた時、ザシコにボソッと
「熊本まで帰るのは分かった。だけど、僕は学校もあるし何よりも看病がある。不可能とまでは言わないけど、あまり現実的ではないよな気がしてならないんだけども……」

するとザシコはニコッと笑顔を見せ

「お主の肉体と魂は何回か分離しとる。その為、副作用みたいなものは感じられん。よって連れて行く。何かあれば精髄糸を身体から引っ張り出すつもりだから直ぐに元の身体に戻す！完璧じゃろ？？」

ザシコは得意げに語るが話の大半はザシコがわかって僕のわからない事だらけだ（まぁ、いつものことだが）

学校が終わり、ザシコと家に帰ると親父がバタバタしていた。

「真人！今から準備しろ！また入院だ！まだ症状は浅いが念の為だ！」

間髪入れずに

「直ぐに準備します！！」

と言って支度をしようと自室に入ると１匹欠けていた。

碧聖鳥だ……嫌な予感がする。