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シオン特別編
シオン特別編 ②
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「この間の話?なんだっけ」
「愛人の話…で大変な目にあった」
「ああ…佐野さんね。話したんだ」
「うん」
絶対あり得ない人物から愛人なんて言葉が嘘でも口から出た日にはすぐ燃えそう。手に取るように想像つく…
愛人…俺の居場所
誰よりも一番だと思ってた…
ある意味本命より大切に扱われ必要とされる。特にあの人の愛人でいられることの優越感はどの人よりも特別に感じる。
「例えばの話をしただけなのに毎回送り迎えするってきかなくて…お泊まりもまだ駄目だって…ごめんね」
俺はこんな物理的で感情的な束縛はされたこはないがあの人のものであるという束縛は感じていた。だからいつか迎えにとまではいかないけど…連れ戻しに来るかもしれないと思っていた。せめて誰かを使って何かしら俺とコンタクトをとって来るのだとその準備もしていた。
「佐野さんって本当ワガママ!俺の美日下君でもあるのにたまには譲ってくれてもいいのにさ。結婚生活独り占めしすぎじゃない?」
「どう、かな?ちょっとだけ、束縛が激しいかも?」
「ちょっとどころじゃないし、ハッキリ美日下君も激しいって言ってるじゃん!本当、そのうち美日下君に捨てられてもしょうがないんだからね!」
「ぁ…うん、、」
俺は愛されていなかったのだろうか…
捨てられてもしょうがなかったのだろうか…
「美日下君好きは今に始まったことじゃないけどもっといい人いっぱいいるよ?」
あの人以上の人は見つからない…
どの人と付き合っても埋められない、満たされない…
俺と美日下君では何が違うのだろうか…
「それでも楝さんが…いいかな。そ、それよりシオン君の方は?」
「俺は普通。変わった人だから気にしてない。好きにさせてる」
「でも、聞く限りとっても優しそうだけど」
「俺には物足りないかも。他の人好きでもいいって言ってくれるし、仕事もやっていいって言うし基本なんでも許してくれる」
「それなのに物足りないってことはシオン君っていじめられたいってこと?」
「へ?」
「酷いことされる方が好きみたいな」
まさか美日下の口からそんな発言がでてくるとは思わず驚いた。
「どうかな…俺は基本なんでもありだからセックスがつまらなくなったら終わりな気がする」
「でももう3ヶ月も付き合ってる」
「まぁ、そうだね。何でか続いてる」
シオンは体の付き合いとは別で特別なお付き合いをしている人が最近できた。この特別な人はシオン曰く自分の仕事も複数と付き合っているのも全部OKだと言う。一つだけその人が付き合う上での条件を示したのはシオンでなくなったら別れるだった。よくわからないが風俗をしてる自分が好きなのかその条件を交わし付き合うことに。
美日下はシオンとお付き合いしている時点で凄いと思って話を聞きにきたのだがシオンは元々飽き性で最近別れるかもと話た。既に見せてもらった写真はシオンに劣らずのイケメンだった。よくもこの人が独り身で残っていたなと思ったが聞けばシオンの為に恋人と別れたとか。シオンにとって他に誰と付き合っていようがどうでも良く寧ろシオンの為に別れてきたという方が嫌で、その時点で気持ち悪いと別れを告げようとしたが相手は興味の無い人とずっといても苦痛で意味がない時間だと言い、その合理主義なのがシオンには理解でき付き合うことになったのだった。
この相手は更に勝手にシオンを好きなったのでシオンが嫌いになったら捨ててくれていいとも言い、自分からシオンを捨てることは一切ないのでいつでも戻って寄りを戻すことができるから好きに来て欲しいとなんともシオンに都合の良い話ばかりだった。そんな相手のどこを好きになったのか聞いてみると、
「金持ちでセックス上手くて合理主義な所」
と、即答した。
シオンとお付き合いする条件は過酷で年収は勿論考え方や自分との身体の相性など細かく選別されクリアできないとお付き合いができない。仕事も家も偽りないことも証明済みだと言った。これをクリアした者のみが晴れてシオンの彼氏になれる。でもって他の複数の相手は全くの外見と体の関係のみなのも了承しているとの事。他の人なら驚くがシオンならば当然かもと違和感はなかった。
そんなシオンとお付き合いに至る人物が現れた事に喜んだが別れるかもと聞き心配になったのだった。
「あの、まだ会えてないけど…」
「会う?別れるけど」
「え…と。うん。来週とか…それまで…」
携帯を取り出すとすぐに電話をかけたシオン。
「今、そう。じゃあ、よろしく」
「え…シオン君?」
「迎えに来てくれるって」
「いいの!?そんな、急に」
「いいんじゃない?来てくれるし」
あまりにも唐突で心の準備ができていなかったがどんな人か見ることができる。紹介してくれるのは初めてで美日下は嬉しい反面大切にしてくれるのだろうかとその人を見極めたい気持ちもあった。
「あ…来た」
そう言うとシオンは目を合わせただけで手も振らずお茶を飲む。美日下が振り向くと相手は優しく微笑んでこっちに向かって来た。
「し、シオン君。写真より凄いイケメン」
「んー顔はね。性格変だけど」
「シオン。お待たせ!」
「別に」
シオンの塩対応に美日下は驚いた。普段自分には見せてくれない素のシオンに感動した。
「凄い…シオン君が素だ」
「美日下君、俺は美日下君にも素だからね。こんなに優しいのは美日下君だからだよ」
「嬉しい、ありがとう。けどそんなシオン君見たことないから新鮮で何か嬉しい」
「ティアロ・ゼ・エレスフィア。だっけ?どっかとどっかとどっかの血が混ざってるらしいけど、日本語も話せるよ」
「シオンが友達紹介してくれるの初めてで嬉しいよ。よろしくね」
「佐野美日下です、よろしくお願いします…」
「美日下君、覚える?アロと会ってるの」
「?」
「あの時は髪を束ねてたし布も巻いてたからわからないかも」
「美日下君の新婚旅行で俺と会ったじゃん。その時俺を探すのに通訳してくれた人覚えてる?」
楝と新婚旅行に行った時、たまたま海外にいたシオンのところへついでに寄ったのだがその時にハプニングに見舞われ出会った人物だった。
「あー!その節はお世話になりました!」
「俺も初めは誰かわかんなくて。そしたらそう言うから、あーってなった。そこから何回か指名してもらってアロが付き合いたいって。お客はだめなんだけど海外だしそのうち帰るからいっかって期間限定みたいな」
「本人を前にそんなはっきり…何をどこから聞いていいかわからないけどティアロさん、シオン君とっても素敵な人なのでよろしくお願いします」
「はい、こちらこそよろしくね。美日下君?」
「美日下で大丈夫です。何をされてる人ですか?」
「石の買い付け、中東とか南米とかの」
「石…」
「そうそう、宝石の輸入販売とからしい」
携帯でこんなのですと見せるティアロ。綺麗な指輪や装飾品の数々。最近シオンが付けているのも全てティアロのものだと言った。
「凄いですね。えっと何歳とか聞いてもいいですか?失礼かな?」
「アロ歳いくつ?」
「43」
「「へー」」
「え?シオン君知らなかったの?」
「うん、興味ないし」
何も知らなそうなシオンにびっくりしつつも自分も楝の誕生日や歳も結婚する時に知ったぐらいなので人の事は言えなかったがシオンの普段の態度が会話見えた。
「アロ、好きな食べ物は?」
「魚」
ロボットのように言われたことを答えるティアロはシオンからの質問が嬉しくて次々答える。その度にシオンは美日下と同じように初めて知るのだった。
シオンの対応は冷たく、もう少し優しくとも思ったがよく考えてみたら素が出せる相手にはこうなのだと思うとその性格が可愛かった。
「じゃあ、美日下君は?」
「シオンの親友」
「シオン君、俺、シオン君が幸せそうで嬉しい!」
「え?でも、別れるよ」
「ちょっと、待ってシオン君。よく考えて、ね?まだティアロさんの事知らないこといっぱいあるでしょ?それに今度は一緒に食事とかさ、ね?」
「うーん。まぁ…気が向いたら。ていうか佐野さん迎えに来るの?」
「うん」
「会わせるの面倒だから先に帰ろうかな」
「そっか」
「美日下の彼?」
「そう、一回会ってるでしょ」
「あぁ…」
「あ、楝さんだ」
「じゃあ、俺ら先に帰る。またね」
「うん、ティアロさんありがとうございました」
手を振ると二人は颯爽と街に消えまるで雑誌の中のような風景を見ているかのように絵になる姿を見送った。
「あれシオンか?」
「うん、先に帰るねって」
「隣の奴新しいのか」
「うん、ティアロさんって言うんだって。とっても優しそうだった。もう3ヶ月も付き合ってるの凄いよね。最長記録」
「はは、飽き性にしては続いてんな。体格ええな、海外の奴か?」
「うん。楝さん、覚える?新婚旅行でシオン君探してた時の…」
そんな話をしながら美日下も楝と帰っていった。
「美日下の彼、相変わらずの雰囲気だね」
「元ヤクザの組長。背中に獅子入ってる」
「前に会った時に見せてもらった」
「美日下君にベタ惚れで結婚何年目だろ…結構経つと思う。アロの友達が持ち帰ろうとしたんでしょ」
「そう、かなり気に入っててね。無断で手に入れようとして…その時は結婚してるって知らなかったからさ。俺の友人はマイペースだからあまり気にしてなかったけど美日下の彼はとっても怒ってて、俺は内心焦ってた。連れて帰らなくて良かったよ」
「あはは、誘拐しようとしてたの?手、出さなくてよかったね。美日下君に手を出す人は行方不明か病院送りになってるから」
「へぇ…止めてよかった。シオンにも嫌われる所だった。ヤクザってわかったからね。うーん、でも他でも会った気が…」
「そうなんだ、あの人ヤクザ絡みのVIPによく顔だしてたからどっかでは会ってるかもね」
シオンの横顔を見たティアロは腕を掴んで白昼堂々路上でキスをした。
「何、急に」
「シオンが美しすぎて忘れちゃった」
「あっそ」
「愛人の話…で大変な目にあった」
「ああ…佐野さんね。話したんだ」
「うん」
絶対あり得ない人物から愛人なんて言葉が嘘でも口から出た日にはすぐ燃えそう。手に取るように想像つく…
愛人…俺の居場所
誰よりも一番だと思ってた…
ある意味本命より大切に扱われ必要とされる。特にあの人の愛人でいられることの優越感はどの人よりも特別に感じる。
「例えばの話をしただけなのに毎回送り迎えするってきかなくて…お泊まりもまだ駄目だって…ごめんね」
俺はこんな物理的で感情的な束縛はされたこはないがあの人のものであるという束縛は感じていた。だからいつか迎えにとまではいかないけど…連れ戻しに来るかもしれないと思っていた。せめて誰かを使って何かしら俺とコンタクトをとって来るのだとその準備もしていた。
「佐野さんって本当ワガママ!俺の美日下君でもあるのにたまには譲ってくれてもいいのにさ。結婚生活独り占めしすぎじゃない?」
「どう、かな?ちょっとだけ、束縛が激しいかも?」
「ちょっとどころじゃないし、ハッキリ美日下君も激しいって言ってるじゃん!本当、そのうち美日下君に捨てられてもしょうがないんだからね!」
「ぁ…うん、、」
俺は愛されていなかったのだろうか…
捨てられてもしょうがなかったのだろうか…
「美日下君好きは今に始まったことじゃないけどもっといい人いっぱいいるよ?」
あの人以上の人は見つからない…
どの人と付き合っても埋められない、満たされない…
俺と美日下君では何が違うのだろうか…
「それでも楝さんが…いいかな。そ、それよりシオン君の方は?」
「俺は普通。変わった人だから気にしてない。好きにさせてる」
「でも、聞く限りとっても優しそうだけど」
「俺には物足りないかも。他の人好きでもいいって言ってくれるし、仕事もやっていいって言うし基本なんでも許してくれる」
「それなのに物足りないってことはシオン君っていじめられたいってこと?」
「へ?」
「酷いことされる方が好きみたいな」
まさか美日下の口からそんな発言がでてくるとは思わず驚いた。
「どうかな…俺は基本なんでもありだからセックスがつまらなくなったら終わりな気がする」
「でももう3ヶ月も付き合ってる」
「まぁ、そうだね。何でか続いてる」
シオンは体の付き合いとは別で特別なお付き合いをしている人が最近できた。この特別な人はシオン曰く自分の仕事も複数と付き合っているのも全部OKだと言う。一つだけその人が付き合う上での条件を示したのはシオンでなくなったら別れるだった。よくわからないが風俗をしてる自分が好きなのかその条件を交わし付き合うことに。
美日下はシオンとお付き合いしている時点で凄いと思って話を聞きにきたのだがシオンは元々飽き性で最近別れるかもと話た。既に見せてもらった写真はシオンに劣らずのイケメンだった。よくもこの人が独り身で残っていたなと思ったが聞けばシオンの為に恋人と別れたとか。シオンにとって他に誰と付き合っていようがどうでも良く寧ろシオンの為に別れてきたという方が嫌で、その時点で気持ち悪いと別れを告げようとしたが相手は興味の無い人とずっといても苦痛で意味がない時間だと言い、その合理主義なのがシオンには理解でき付き合うことになったのだった。
この相手は更に勝手にシオンを好きなったのでシオンが嫌いになったら捨ててくれていいとも言い、自分からシオンを捨てることは一切ないのでいつでも戻って寄りを戻すことができるから好きに来て欲しいとなんともシオンに都合の良い話ばかりだった。そんな相手のどこを好きになったのか聞いてみると、
「金持ちでセックス上手くて合理主義な所」
と、即答した。
シオンとお付き合いする条件は過酷で年収は勿論考え方や自分との身体の相性など細かく選別されクリアできないとお付き合いができない。仕事も家も偽りないことも証明済みだと言った。これをクリアした者のみが晴れてシオンの彼氏になれる。でもって他の複数の相手は全くの外見と体の関係のみなのも了承しているとの事。他の人なら驚くがシオンならば当然かもと違和感はなかった。
そんなシオンとお付き合いに至る人物が現れた事に喜んだが別れるかもと聞き心配になったのだった。
「あの、まだ会えてないけど…」
「会う?別れるけど」
「え…と。うん。来週とか…それまで…」
携帯を取り出すとすぐに電話をかけたシオン。
「今、そう。じゃあ、よろしく」
「え…シオン君?」
「迎えに来てくれるって」
「いいの!?そんな、急に」
「いいんじゃない?来てくれるし」
あまりにも唐突で心の準備ができていなかったがどんな人か見ることができる。紹介してくれるのは初めてで美日下は嬉しい反面大切にしてくれるのだろうかとその人を見極めたい気持ちもあった。
「あ…来た」
そう言うとシオンは目を合わせただけで手も振らずお茶を飲む。美日下が振り向くと相手は優しく微笑んでこっちに向かって来た。
「し、シオン君。写真より凄いイケメン」
「んー顔はね。性格変だけど」
「シオン。お待たせ!」
「別に」
シオンの塩対応に美日下は驚いた。普段自分には見せてくれない素のシオンに感動した。
「凄い…シオン君が素だ」
「美日下君、俺は美日下君にも素だからね。こんなに優しいのは美日下君だからだよ」
「嬉しい、ありがとう。けどそんなシオン君見たことないから新鮮で何か嬉しい」
「ティアロ・ゼ・エレスフィア。だっけ?どっかとどっかとどっかの血が混ざってるらしいけど、日本語も話せるよ」
「シオンが友達紹介してくれるの初めてで嬉しいよ。よろしくね」
「佐野美日下です、よろしくお願いします…」
「美日下君、覚える?アロと会ってるの」
「?」
「あの時は髪を束ねてたし布も巻いてたからわからないかも」
「美日下君の新婚旅行で俺と会ったじゃん。その時俺を探すのに通訳してくれた人覚えてる?」
楝と新婚旅行に行った時、たまたま海外にいたシオンのところへついでに寄ったのだがその時にハプニングに見舞われ出会った人物だった。
「あー!その節はお世話になりました!」
「俺も初めは誰かわかんなくて。そしたらそう言うから、あーってなった。そこから何回か指名してもらってアロが付き合いたいって。お客はだめなんだけど海外だしそのうち帰るからいっかって期間限定みたいな」
「本人を前にそんなはっきり…何をどこから聞いていいかわからないけどティアロさん、シオン君とっても素敵な人なのでよろしくお願いします」
「はい、こちらこそよろしくね。美日下君?」
「美日下で大丈夫です。何をされてる人ですか?」
「石の買い付け、中東とか南米とかの」
「石…」
「そうそう、宝石の輸入販売とからしい」
携帯でこんなのですと見せるティアロ。綺麗な指輪や装飾品の数々。最近シオンが付けているのも全てティアロのものだと言った。
「凄いですね。えっと何歳とか聞いてもいいですか?失礼かな?」
「アロ歳いくつ?」
「43」
「「へー」」
「え?シオン君知らなかったの?」
「うん、興味ないし」
何も知らなそうなシオンにびっくりしつつも自分も楝の誕生日や歳も結婚する時に知ったぐらいなので人の事は言えなかったがシオンの普段の態度が会話見えた。
「アロ、好きな食べ物は?」
「魚」
ロボットのように言われたことを答えるティアロはシオンからの質問が嬉しくて次々答える。その度にシオンは美日下と同じように初めて知るのだった。
シオンの対応は冷たく、もう少し優しくとも思ったがよく考えてみたら素が出せる相手にはこうなのだと思うとその性格が可愛かった。
「じゃあ、美日下君は?」
「シオンの親友」
「シオン君、俺、シオン君が幸せそうで嬉しい!」
「え?でも、別れるよ」
「ちょっと、待ってシオン君。よく考えて、ね?まだティアロさんの事知らないこといっぱいあるでしょ?それに今度は一緒に食事とかさ、ね?」
「うーん。まぁ…気が向いたら。ていうか佐野さん迎えに来るの?」
「うん」
「会わせるの面倒だから先に帰ろうかな」
「そっか」
「美日下の彼?」
「そう、一回会ってるでしょ」
「あぁ…」
「あ、楝さんだ」
「じゃあ、俺ら先に帰る。またね」
「うん、ティアロさんありがとうございました」
手を振ると二人は颯爽と街に消えまるで雑誌の中のような風景を見ているかのように絵になる姿を見送った。
「あれシオンか?」
「うん、先に帰るねって」
「隣の奴新しいのか」
「うん、ティアロさんって言うんだって。とっても優しそうだった。もう3ヶ月も付き合ってるの凄いよね。最長記録」
「はは、飽き性にしては続いてんな。体格ええな、海外の奴か?」
「うん。楝さん、覚える?新婚旅行でシオン君探してた時の…」
そんな話をしながら美日下も楝と帰っていった。
「美日下の彼、相変わらずの雰囲気だね」
「元ヤクザの組長。背中に獅子入ってる」
「前に会った時に見せてもらった」
「美日下君にベタ惚れで結婚何年目だろ…結構経つと思う。アロの友達が持ち帰ろうとしたんでしょ」
「そう、かなり気に入っててね。無断で手に入れようとして…その時は結婚してるって知らなかったからさ。俺の友人はマイペースだからあまり気にしてなかったけど美日下の彼はとっても怒ってて、俺は内心焦ってた。連れて帰らなくて良かったよ」
「あはは、誘拐しようとしてたの?手、出さなくてよかったね。美日下君に手を出す人は行方不明か病院送りになってるから」
「へぇ…止めてよかった。シオンにも嫌われる所だった。ヤクザってわかったからね。うーん、でも他でも会った気が…」
「そうなんだ、あの人ヤクザ絡みのVIPによく顔だしてたからどっかでは会ってるかもね」
シオンの横顔を見たティアロは腕を掴んで白昼堂々路上でキスをした。
「何、急に」
「シオンが美しすぎて忘れちゃった」
「あっそ」
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