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裏モデルファミリー
65話:裏モデルファミリー
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世良田一家の誰もが誠と連絡する方法を思いつかないでいるのに、つかさにだけはそれができるという。
一家は訝しげな表情で目配せをした。
つかさはもう一度、目で世良田一家に「どうする?」と問うた。
「どうするって……どういう事だ?」
半ば半信半疑の元樹が、困惑した表情でつかさを見る。
その視線を知ってから知らずか、どこか余裕を持った動きで立ち上がったつかさは、持ってきていたリュックサックの中から小型のノートパソコンを取り出し、画面を立ち上げる。
遠目からその様子を伺っていた美園だが、何かの可能性を感じてつかさの元に歩み寄り、後ろから画面を覗き込んだ。
それに同調するように栄子も走りよってきて後ろに並び、勇治もそれにならう。
元樹だけは黙ってつかさの前に腰を降ろし、事の顛末を見守っていた。ケンジとタキは静かに湯飲みを置き、目を瞑った。
カチャカチャ、とキーボードを叩く音。
しばらくすると一つの画面が表示される。
真っ黒な画面の中に浮かんだ歪な書体の赤文字。
美園は眉根を寄せてその言葉を読む。
「裏……モデル…ファミリー?」
嫌な予感がした。
勇治も横でごくりと唾を飲み込む。
「これはある人物がネット上で公開している日記だ。タイトルが【裏・モデルファミリー】。内容はだいたい想像つくだろ?」
つかさは一度だけ美園たちを振り返って、画面に目を戻す。
そして彼の指がつぅ~、とポインタを下へ移動させると、日記と写真が現れた。
そこには何かを見て微笑んでいる勇治の顔、わりと男前に映っている。
そして2枚目の写真。勇治は千秋の頭を触って、鼻の下を伸ばしてにやついている。
日記の文章はこうだ。
《勇治は千秋ちゃんとのままごと遊びにご満悦。ごっこ遊びの中で2人は一緒にお風呂に入って体を洗いっこしている。勇治の目つきがどんどん厭らしくなる》
――――――。
はい、アウト。
美園は心の中で十字を切った。すでに勇治は白目を向いて昇天している。
「な、何なのこの日記は。一体誰がこんな……」
そう言いかけて、栄子の視線が画面に釘付けになる。
次の日記は元樹が主役だった。ネクタイをはちまきのように頭に巻きつけてピースサイン。これも何やら嫌な予感がする。
栄子の妙な間に気づいたのだろう、元樹は慌てて立ち上がって画面を覗き込み、
「こ、これは違う。な、なんだってこんな写真が」
と、画面を閉じようとするが、恐ろしいほどの力で栄子に腕を押さえつけられる。
2枚目の写真。元樹がはきちれんばかりの胸をしたキャバ嬢らしき女の子の膝枕で爆睡中。
3枚目、同じくさっきの女の子のおっぱいの隙間に人差し指をチョン、でピースサイン。
空気が凍り付く。
元樹がリンリンちゃんとかいうキャバ嬢に夢中だとは知っていたが、まさかこんなに若い娘だとは家族の誰も想像していなかった。
「不潔」
一切元樹に顔を向けず、美園は呟いた。
元樹も一切画面から目を離さず、その言葉を神妙に受け止めた。
これほどまでに確信をついた一撃は久しぶりだ。どう見ても不潔だ。いや、変態だ。
あの親にしてこの子あり、と証明された元樹と勇治を脇にのけ、美園たちは残りの日記に目を通していった。
一家は訝しげな表情で目配せをした。
つかさはもう一度、目で世良田一家に「どうする?」と問うた。
「どうするって……どういう事だ?」
半ば半信半疑の元樹が、困惑した表情でつかさを見る。
その視線を知ってから知らずか、どこか余裕を持った動きで立ち上がったつかさは、持ってきていたリュックサックの中から小型のノートパソコンを取り出し、画面を立ち上げる。
遠目からその様子を伺っていた美園だが、何かの可能性を感じてつかさの元に歩み寄り、後ろから画面を覗き込んだ。
それに同調するように栄子も走りよってきて後ろに並び、勇治もそれにならう。
元樹だけは黙ってつかさの前に腰を降ろし、事の顛末を見守っていた。ケンジとタキは静かに湯飲みを置き、目を瞑った。
カチャカチャ、とキーボードを叩く音。
しばらくすると一つの画面が表示される。
真っ黒な画面の中に浮かんだ歪な書体の赤文字。
美園は眉根を寄せてその言葉を読む。
「裏……モデル…ファミリー?」
嫌な予感がした。
勇治も横でごくりと唾を飲み込む。
「これはある人物がネット上で公開している日記だ。タイトルが【裏・モデルファミリー】。内容はだいたい想像つくだろ?」
つかさは一度だけ美園たちを振り返って、画面に目を戻す。
そして彼の指がつぅ~、とポインタを下へ移動させると、日記と写真が現れた。
そこには何かを見て微笑んでいる勇治の顔、わりと男前に映っている。
そして2枚目の写真。勇治は千秋の頭を触って、鼻の下を伸ばしてにやついている。
日記の文章はこうだ。
《勇治は千秋ちゃんとのままごと遊びにご満悦。ごっこ遊びの中で2人は一緒にお風呂に入って体を洗いっこしている。勇治の目つきがどんどん厭らしくなる》
――――――。
はい、アウト。
美園は心の中で十字を切った。すでに勇治は白目を向いて昇天している。
「な、何なのこの日記は。一体誰がこんな……」
そう言いかけて、栄子の視線が画面に釘付けになる。
次の日記は元樹が主役だった。ネクタイをはちまきのように頭に巻きつけてピースサイン。これも何やら嫌な予感がする。
栄子の妙な間に気づいたのだろう、元樹は慌てて立ち上がって画面を覗き込み、
「こ、これは違う。な、なんだってこんな写真が」
と、画面を閉じようとするが、恐ろしいほどの力で栄子に腕を押さえつけられる。
2枚目の写真。元樹がはきちれんばかりの胸をしたキャバ嬢らしき女の子の膝枕で爆睡中。
3枚目、同じくさっきの女の子のおっぱいの隙間に人差し指をチョン、でピースサイン。
空気が凍り付く。
元樹がリンリンちゃんとかいうキャバ嬢に夢中だとは知っていたが、まさかこんなに若い娘だとは家族の誰も想像していなかった。
「不潔」
一切元樹に顔を向けず、美園は呟いた。
元樹も一切画面から目を離さず、その言葉を神妙に受け止めた。
これほどまでに確信をついた一撃は久しぶりだ。どう見ても不潔だ。いや、変態だ。
あの親にしてこの子あり、と証明された元樹と勇治を脇にのけ、美園たちは残りの日記に目を通していった。
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