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一家団結
120話:あさこちゃんがいれば百人力
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世良田一家が知っている進藤つかさは、頭が良くて、こずるくて、抜け目がなくて、そして底抜けに明るい、そんな青年だった。
しかし、つかさの口をついてでる幼少期の思い出は、そんなイメージを覆すほど重い話だった。
場の雰囲気が曇りかけたのに気付いたつかさが、たいしたことない、と笑う。
「こういうわけだったんで皆さんのうちで過ごした日々は驚きの連続でした。食事中に大声で喧嘩したり、笑ったり。小さな誠くんが転んで泣いても誰も怒らない。それどころか、皆で必死にあやそうとする。皆さんの日常の何もかもが俺にとっては不思議で新鮮だったんです」
「いや、それが普通でしょ」
戸惑いながら美園が答える。
「そう、それが普通。でも俺の育った環境は普通じゃなかった。それを気付かせてくれたのが世良田一家だったんです。あなたたちは初めて俺に家族の温かさを教えてくれた人たちですよ」
「つかさくん……」
栄子が瞳を潤ませながら鼻をすする。
「今は忙しいからこれ以上の説明はまた今度ってことで。ただ、俺には皆さんに恩があるんです。当時の俺を暗闇から救ってくれた恩が。だから世良田一家の危機を救うために帰って来たんですよ」
力強いつかさの言葉に、美園の胸は熱くなる。
この男がいればどんな悪いことでも吹き飛んでしまう、そんな予感さえしてくる。
「お前の父親が俺に恩があるって言ってたのは、このことだったんだな」
元樹がポツリと言う。
「へぇ、親父そんなこと言ってました。あの人あんなナリしてるけど、実は義理堅い一面があるんですよ。敵に回すとやっかいですけど、味方につけておいて損はないですよ」
それは元樹自身が一番理解していることだった。
結局、彼の息子を救ったことで元樹自身、知らないところで恩返しされていたということなのだ。
「よし、座敷童子が俺たちの側についてるなら、安心だ。そうだろ栄子」
「ええ、そうよ。あさこちゃんにはずっと帰ってきてほしいと思ってたもの」
想像していた姿とは大きく違っていたが、栄子は懐かしいものを見るように成長したあさこを見つめた。
つかさは照れくさそうに笑う。
勇治、美園、誠、そしてつかさ。成長してたくましくなった子供たちの存在が、栄子にとって何よりも素晴らしい宝物だと気づく。
「ほんと、最高じゃないの私たち。こんなかわいい子たちに囲まれて。そうでしょ、元樹さん」
瞳を潤ませた栄子を見て、元樹も神妙な顔をして頷く。
「そうだな。俺たちは知らない間にすごいことをやってのけたんだ。ここまで立派に子どもたちを育て上げたんだからな」
「自画自賛してんなよ」
勇治が鬱陶しそうに呟くが、照れくささの裏返してあることは表情を見れば分かる。
つかさの告白により、より一層思いが強くなった世良田一家。
この良い流れを引き継いだまま行動に移そうと、元樹が采配を振るう。
「俺と栄子で核兵器に関して証拠となるような写真を撮ってくる。口でいくら説明してもマツムラが否定したらそれまで。何よりも証拠が大事だ。いいな」
「OKよ」
栄子が頷く。
「それから、トワ君はお兄さんの救出に向かってくれ。マツムラもトワ君にひどいことはしないだろう。誠は……ここに残ってほしいけど」
「僕も行く」
誠はすぐに答える。
「そう言うと思った。だから美園と勇治とつかさで子供たちを守ってくれ。俺たちは証拠を集めたらすぐに行くから、それまで頼んだぞ」
「ラジャー」
美園たちは「まかせとけ」と言わんばかりに、自信たっぷりにピースサインをする。
しかし、つかさの口をついてでる幼少期の思い出は、そんなイメージを覆すほど重い話だった。
場の雰囲気が曇りかけたのに気付いたつかさが、たいしたことない、と笑う。
「こういうわけだったんで皆さんのうちで過ごした日々は驚きの連続でした。食事中に大声で喧嘩したり、笑ったり。小さな誠くんが転んで泣いても誰も怒らない。それどころか、皆で必死にあやそうとする。皆さんの日常の何もかもが俺にとっては不思議で新鮮だったんです」
「いや、それが普通でしょ」
戸惑いながら美園が答える。
「そう、それが普通。でも俺の育った環境は普通じゃなかった。それを気付かせてくれたのが世良田一家だったんです。あなたたちは初めて俺に家族の温かさを教えてくれた人たちですよ」
「つかさくん……」
栄子が瞳を潤ませながら鼻をすする。
「今は忙しいからこれ以上の説明はまた今度ってことで。ただ、俺には皆さんに恩があるんです。当時の俺を暗闇から救ってくれた恩が。だから世良田一家の危機を救うために帰って来たんですよ」
力強いつかさの言葉に、美園の胸は熱くなる。
この男がいればどんな悪いことでも吹き飛んでしまう、そんな予感さえしてくる。
「お前の父親が俺に恩があるって言ってたのは、このことだったんだな」
元樹がポツリと言う。
「へぇ、親父そんなこと言ってました。あの人あんなナリしてるけど、実は義理堅い一面があるんですよ。敵に回すとやっかいですけど、味方につけておいて損はないですよ」
それは元樹自身が一番理解していることだった。
結局、彼の息子を救ったことで元樹自身、知らないところで恩返しされていたということなのだ。
「よし、座敷童子が俺たちの側についてるなら、安心だ。そうだろ栄子」
「ええ、そうよ。あさこちゃんにはずっと帰ってきてほしいと思ってたもの」
想像していた姿とは大きく違っていたが、栄子は懐かしいものを見るように成長したあさこを見つめた。
つかさは照れくさそうに笑う。
勇治、美園、誠、そしてつかさ。成長してたくましくなった子供たちの存在が、栄子にとって何よりも素晴らしい宝物だと気づく。
「ほんと、最高じゃないの私たち。こんなかわいい子たちに囲まれて。そうでしょ、元樹さん」
瞳を潤ませた栄子を見て、元樹も神妙な顔をして頷く。
「そうだな。俺たちは知らない間にすごいことをやってのけたんだ。ここまで立派に子どもたちを育て上げたんだからな」
「自画自賛してんなよ」
勇治が鬱陶しそうに呟くが、照れくささの裏返してあることは表情を見れば分かる。
つかさの告白により、より一層思いが強くなった世良田一家。
この良い流れを引き継いだまま行動に移そうと、元樹が采配を振るう。
「俺と栄子で核兵器に関して証拠となるような写真を撮ってくる。口でいくら説明してもマツムラが否定したらそれまで。何よりも証拠が大事だ。いいな」
「OKよ」
栄子が頷く。
「それから、トワ君はお兄さんの救出に向かってくれ。マツムラもトワ君にひどいことはしないだろう。誠は……ここに残ってほしいけど」
「僕も行く」
誠はすぐに答える。
「そう言うと思った。だから美園と勇治とつかさで子供たちを守ってくれ。俺たちは証拠を集めたらすぐに行くから、それまで頼んだぞ」
「ラジャー」
美園たちは「まかせとけ」と言わんばかりに、自信たっぷりにピースサインをする。
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