武装学園―乱舞―

グリプス

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第二章

大変な毎日

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 篠文由佳が来てから毎日が大変になった。
 絢香と男子に追いかけられ、模擬戦をやり相手を倒したと終わったと思ったらまだ残ってたり、不幸な手紙が机の中に入ってたりでもう体がもたない。
「毎日、大変そうね」
 後ろから、その元凶とも言える篠文が話しかけてきた。
「誰のせいだと思ってるんだよ……」
「ふふっ、ごめんなさい。そろそろ私行かなきゃいけないの、またねー!」
 全く、なんなんだよあいつは。
 そういえば、何か大切な事を忘れているような。
 そうだ、追いかけられてたんだ!
 相手するの面倒だから依頼を探しに行こう。
「なんか良さそうな依頼ないかな」
「それなら、これはどうだい?」
 隣にはこの学校の学園長の冬霧咲が依頼書を持って立っていた。
「その依頼書はなんだ?姉貴」
「簡単に言うと警備だ、盗賊団から宝を守って欲しいらしい。後、姉貴じゃなく学園長と呼べ!」
 そう言いながら、頭を叩かれた。
 宝を守れって言っても、どんな奴らか知らないんだが………。
 でも報酬はいいし、受ける価値はありそうだな。
「分かりました学園長。その依頼受けさせてもらいます」
「分かった、依頼主には私から伝えておく。場所は…………」
 姉貴に言われた通りに来たが、アミューズメントパークじゃねぇか!
 こんな所に宝なんてあるのか?
「失礼します、武装学園第一高校から来ました冬霧です……って誰もいないし」
 この時間はお客が混むような時間だからな、出歩いてるんだろう。
 数時間経った頃に社長らしき人が部屋に戻ってきた。
「誰だ、お前は!」
「依頼を受けた冬霧瞬輔です」
 姉貴の奴本当に連絡したのかよ。
 社長らしき人は名前を聞いてすぐに顔色を変えて、冬霧の目の前まで歩いてきた。
「いやーすまない。今朝盗賊団から予告状が届いたから勘違いしてしまったんだ」
「こちらこそすいません。それより、宝というのは?」
「こっちに来てくれ」
 そう言われたので、社長の近くに行くと、社長がスイッチらしきものを押すと隠し扉が開き中にはペンダントが飾られていた。
 無論、目には見えない赤外線センサーが張ってあるのは一目見て分かった。
「社長さん、あのペンダントは?」
「あれは〝幸福のペンダント〟と言われていて持つものには幸福をもたらすと言われているんだ」
 確かに幸福を呼びそうだな。
 見るからに、ダイヤにサファイヤエメラルドと言ったところか。
 盗賊団が狙う訳が分かった気がする。
「つまり、あのペンダントを守ればいいんですね?」
「そういう事だ。盗賊団は夜の九時に現れると書いてある、九時には警戒してくれ」
 明日の朝まで、ここにいればいいって事だな。
 だがその盗賊団が本当に来るかどうかだ。できれば来てほしくないんだが、おそらく来るだろう。
 九時までには後四時間ある、それまでに作戦を考えておこう。
「了解しました。あの、それで報酬の方は……」
「ああ、依頼書通り十万円出すよ」
「あのペンダントを守りきればいいんですよね?守りきってみせます!」
 社長は、何も言わずに頷き部屋を後にした。
               
「予告時間まで後三分か……」
 時計を見た後に扉がガチャリと開いて人が入ってきた。
 盗賊団だと思い背後に回ると、入ってきた人物は社長だった。
「驚かせてすまない、心配になって見に来ただけなんだ」
 冬霧は社長と分かると、安心して剣を鞘に納めたが一つ妙な事に気付いた。
 確かあった時には金色の腕時計をしていたはずなのに、今している腕時計は銀色だ。
 ………もしかして。
「社長、なんで腕時計が銀色なんですか?」
 「私は気分屋でね、銀色の腕時計になる事もあるよ」
 冬霧が問いかけた時、少しも焦らない表情を見せた。
「とりあえずお引き取りください社長、いや盗賊団のリーダーさんよ!」
 冬霧はそう言いながら一本の剣を抜き下から斬り上げた。
「なんで分かったんだ?俺がリーダだと」
「俺が社長と話してる時、いきなり問いかけたら焦った表情を見せたからな。それで分かったんだよ」
 盗賊団のリーダが笛を鳴らすと、盗賊団の仲間が十人いや三十人もの人数が現れた。
「お前ら、やっちまえ!」
 さすがに三十人も人が入ってると、この部屋も少し狭くなるな。俺には関係ないが。
「冬霧流双剣術三式〝乱れ桜〟」
「な、なんだと……。あの人数を一人で相手するなんて」
やっと広くなった。あとはあいつを仕留めれば終わりだ。
「あんた、このまま自首するかそれともやられるかどっちがいい?」
「所詮は子供!やられる前にこっちがやってやるぜ!」
 あーあ、できれば自首して欲しかったんだけど仕方ないか。
「冬霧流双剣術二式〝雷峡〟」
「なんだと……。こんな、子供に………」
 俺だって高校生だ、少しくらいは大人になってんだよ。
「あ、警察ですか?盗賊団を捕まえました。場所は神霧公園前のアミューズメントパークの社長室です」
 これでよしっと、こいつらを縄で縛っとかないと逃げられるな。  
 そして数分後に警察が到着し、盗賊団は全員お縄についた。
「ありがとう冬霧君、これは報酬だ」
 社長から報酬の封筒を貰ってポケットに入れた。
「じゃあ俺はここで失礼します」
 今日は学校の奴らと模擬戦やらずに済んだが、明日からはまたやるんだろうな。

                                                                              続く
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