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東京の実家。居場所は誰も何処にもない
家は常に修羅場
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転がり込んだ私が言うのもアレだが…
実家は常に修羅場だった。
父は平日は朝から夜まで仕事、土日は朝から釣りかパチンコ。
反抗期で更にちょっとアレな弟は、母からの詰問に対して暴力で返すと言うカオス状態だった。
私もそうだが、母もしつこいタイプで白黒ハッキリさせたい人なのだ。
だから家に帰る度に何か壊れていたり、壁に穴が空いていたりと日常茶飯事だった。
転がり込んだんだから出来るだけ迷惑をかけないように、と最初は思っていたがもうその時は、出来るだけ家に帰らなくて済みますように。に変わっていた。
たまたま私が夜勤の仕事前だったかな。
家には母と私しかおらず、もう出勤時間が近いのに何だか面倒な事を多々話してきた。
祖母が同居してくれていたんなら親身になって話を聴いてくれただろう。
でもある意味、「私は祖父母の事を最期までは見たくない!!」と転勤を理由に祖父母を追い出したのは母なのだ。
祖父母は母が死ぬまで感謝していたが、一度引き取ると言ったなら最期までだろと思う私からすると邪道でしかない。
そうだ、横道に逸れるが犬を飼いたい!!と母に懇願した事がある。
確か小学校卒業くらいかな。
里親募集から迎えた犬を私は公太と名づけ、部活が忙しかったので散歩等は連れていけなかったが可愛がっていた。
公太も私に懐いてくれて、帰って来ると嬉ションで迎えてくれた。
母は多分面白くなかったんであろう。
私が散歩に連れて行けないなら話が違うと、僅か1週間で里親元に返してしまった。
私は暫く涙がふいに出て来る日々を過ごした。
猫のキリちゃんの件でも思ったが、母はある意味自分が我慢を強いられた生活をしてきたせいで、感覚がおかしかったんだろうなと今になればわかる。
でも当時はそんな事はわからないので、なんて冷たい人なんだ。。。としか思わなかった。
話を戻そう。出勤前に何だか私には関係のない弟に対する面倒な事を話され、「あー、うん、そうね。大変ね」と相槌を打っていた。
適当な相槌だと母に悟られたんだろう。
「あんたって奴は本当しょーもない奴だね」
怒りの矛先が何の関係もない私に向いたのだ。
「そもそも自分の事をちゃんとしたかったら、治療を先に済ませてから女の子と付き合うべきだし、あんたは何でもかんでも中途半端」
「このオトコオンナが!!」
一応これまで弟と母の喧嘩に仲裁に入ったり、父と母の揉め事にも出来る限り付き合ってきた。
だが、あまりにも腹が立って、気付いたら6人がけの食卓テーブルをひっくり返し、母の首根っこを引っ掴んでいる自分がいた。
自分の事をカミングアウトした時から母は私の力になってくれると、確信はないけど信じていた。
今は笑って流せる、が当時は八つ当たりにしても、流石にそれは言わないで欲しかった。
私はふと我に帰り、帰ってきたばかりの父とバトンタッチで職場に向かった。
仕事を終えて、首根っこを引っ掴んだ時に破ってしまった母の服を、開店と同時に買い帰宅した。
「ごめん。。。」と言ったが1週間くらいは目も合わせてもらえず、ああ、また始まったな。。。と思った。
実家は常に修羅場だった。
父は平日は朝から夜まで仕事、土日は朝から釣りかパチンコ。
反抗期で更にちょっとアレな弟は、母からの詰問に対して暴力で返すと言うカオス状態だった。
私もそうだが、母もしつこいタイプで白黒ハッキリさせたい人なのだ。
だから家に帰る度に何か壊れていたり、壁に穴が空いていたりと日常茶飯事だった。
転がり込んだんだから出来るだけ迷惑をかけないように、と最初は思っていたがもうその時は、出来るだけ家に帰らなくて済みますように。に変わっていた。
たまたま私が夜勤の仕事前だったかな。
家には母と私しかおらず、もう出勤時間が近いのに何だか面倒な事を多々話してきた。
祖母が同居してくれていたんなら親身になって話を聴いてくれただろう。
でもある意味、「私は祖父母の事を最期までは見たくない!!」と転勤を理由に祖父母を追い出したのは母なのだ。
祖父母は母が死ぬまで感謝していたが、一度引き取ると言ったなら最期までだろと思う私からすると邪道でしかない。
そうだ、横道に逸れるが犬を飼いたい!!と母に懇願した事がある。
確か小学校卒業くらいかな。
里親募集から迎えた犬を私は公太と名づけ、部活が忙しかったので散歩等は連れていけなかったが可愛がっていた。
公太も私に懐いてくれて、帰って来ると嬉ションで迎えてくれた。
母は多分面白くなかったんであろう。
私が散歩に連れて行けないなら話が違うと、僅か1週間で里親元に返してしまった。
私は暫く涙がふいに出て来る日々を過ごした。
猫のキリちゃんの件でも思ったが、母はある意味自分が我慢を強いられた生活をしてきたせいで、感覚がおかしかったんだろうなと今になればわかる。
でも当時はそんな事はわからないので、なんて冷たい人なんだ。。。としか思わなかった。
話を戻そう。出勤前に何だか私には関係のない弟に対する面倒な事を話され、「あー、うん、そうね。大変ね」と相槌を打っていた。
適当な相槌だと母に悟られたんだろう。
「あんたって奴は本当しょーもない奴だね」
怒りの矛先が何の関係もない私に向いたのだ。
「そもそも自分の事をちゃんとしたかったら、治療を先に済ませてから女の子と付き合うべきだし、あんたは何でもかんでも中途半端」
「このオトコオンナが!!」
一応これまで弟と母の喧嘩に仲裁に入ったり、父と母の揉め事にも出来る限り付き合ってきた。
だが、あまりにも腹が立って、気付いたら6人がけの食卓テーブルをひっくり返し、母の首根っこを引っ掴んでいる自分がいた。
自分の事をカミングアウトした時から母は私の力になってくれると、確信はないけど信じていた。
今は笑って流せる、が当時は八つ当たりにしても、流石にそれは言わないで欲しかった。
私はふと我に帰り、帰ってきたばかりの父とバトンタッチで職場に向かった。
仕事を終えて、首根っこを引っ掴んだ時に破ってしまった母の服を、開店と同時に買い帰宅した。
「ごめん。。。」と言ったが1週間くらいは目も合わせてもらえず、ああ、また始まったな。。。と思った。
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