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竈が終わったあとは、ちょこちょこと色んなものを準備して、作業も終わり。
シンプルだが、一泊するだけなので十分。
「この後なんだけど、料理に入る前にちょっといいとこに行こうか」
「いいとこってー?」
「まぁまぁ、楽しみに待っててよ」
一緒に作業してたカリンが聞いてくるが、なんとなしにはぐらかす。
「サイトさーん、こっち終わりました」
別の作業をしていたマリーとナツメも、作業を終えたようでこちらに合流してきた。
「あっちも終わったみたいだし、さっそく行ってみよう」
「なになに? どーしたの?」
「なんか、いいとこいくってー」
「えー、なんですかそれ」
ワイワイしながら、俺の先導に三人娘はついてくる。
山頂へ向かう階段の途中、祠に向かう道から脇にそれたとこをさらに進んでいく。
位置的には山頂への入口の逆側。大きな岩がごろごろとして、奥まったところ。
「なんかさっきからへんな臭いがする」
一番鼻のいいカリンがまず気づく。
「そういえば、ちょっと暖かい、かも?」
「……もしかして!」
さすがにここまで来れば、ピンとくるだろう。
「そう。この先には、天空の秘湯と呼ばれる源泉があるんだ」
■
温泉回である。
ただこの世界に温泉文化を広めた勇者がちゃんと良識のある人間だったため、混浴が普通の世界とはならなかった。当然、キャッキャウフフな光景もない。
残念だったね、諸君。
まぁ一緒に入るとなっても、それはそれで困るけど。
山頂の秘湯なのでさすがに温泉も一つしかなく、男女交代制で入ることにする。
ということで、天空の秘湯初体験の三人娘に先を譲る。
頑張ったからこれくらいのご褒美があってもいいだろう。
ひとまず、俺の温泉タイムはいったんおあずけ。暇な時間を有効活用するため、俺は先に戻り、晩御飯の下ごしらえをすることに。
今来た道を1人歩いて、拠点へと戻る。
温泉卵用に持ってきた卵を温度の高い源泉のとこに設置するのだけ頼むと、さっさと引き上げた。
拠点に戻ってきたら、今日使う食材の下ごしらえ。
本格的な調理はみんなが戻ってきてからやるので、食材きったり、下味つけたりしておくだけ。
さすがに本格的な料理まではしない。
まずはみんなで採取した山菜や野草、などを水で洗っておく。キノコなども土を払っておく。
そして洗った食材からカットしていくのだがが、凝ったものを作るわけではないので、おおざっぱでいい。
汁物に入れる用と焼いたりする用、用意するのはこれくらい。
普段なら天ぷらとかやってもいいけど、まぁ今回はパスだな。他に色々あるし。
野草やキノコの天ぷらは1人野営のときの1番の贅沢で、めっちゃウマくて大好きなんだけど、今回はもうヤズヤで美味しい天ぷら食べちゃったからな。
天ぷら欲は今のところはそんなない。
野菜類が終わったら、次は肉の処理。
解体時にある程度部位ごとに分けたので、そこからさらに今日食べる分を切っていく。
筋を断ち、切れ目を入れて、食べやすいように。
今回は串を打つ厚切りと網で焼く薄切りの二段仕立て。
それに切った時にでたはすっぱも無駄にしない。
これを汁物に入れれば、いい出汁が出るのだ。
一心不乱に切っていくと、作業台に赤い小山ができた。相当な量だな。
切り終えたやつに串を打って特製スパイスをかける。
網焼きの方は、王都でのいきつけの店の主人に特別に譲り受けた秘伝のタレで揉み混んで置く。これがまたうまいのだ。
最後に大きめの飯盒にお米の浸水をして完了。
とりあえず3合分だけど、足りなかったらまたそのときなにか考えよう。
若者がどれぐらい食うかは正直読めん。
シンプルだが、一泊するだけなので十分。
「この後なんだけど、料理に入る前にちょっといいとこに行こうか」
「いいとこってー?」
「まぁまぁ、楽しみに待っててよ」
一緒に作業してたカリンが聞いてくるが、なんとなしにはぐらかす。
「サイトさーん、こっち終わりました」
別の作業をしていたマリーとナツメも、作業を終えたようでこちらに合流してきた。
「あっちも終わったみたいだし、さっそく行ってみよう」
「なになに? どーしたの?」
「なんか、いいとこいくってー」
「えー、なんですかそれ」
ワイワイしながら、俺の先導に三人娘はついてくる。
山頂へ向かう階段の途中、祠に向かう道から脇にそれたとこをさらに進んでいく。
位置的には山頂への入口の逆側。大きな岩がごろごろとして、奥まったところ。
「なんかさっきからへんな臭いがする」
一番鼻のいいカリンがまず気づく。
「そういえば、ちょっと暖かい、かも?」
「……もしかして!」
さすがにここまで来れば、ピンとくるだろう。
「そう。この先には、天空の秘湯と呼ばれる源泉があるんだ」
■
温泉回である。
ただこの世界に温泉文化を広めた勇者がちゃんと良識のある人間だったため、混浴が普通の世界とはならなかった。当然、キャッキャウフフな光景もない。
残念だったね、諸君。
まぁ一緒に入るとなっても、それはそれで困るけど。
山頂の秘湯なのでさすがに温泉も一つしかなく、男女交代制で入ることにする。
ということで、天空の秘湯初体験の三人娘に先を譲る。
頑張ったからこれくらいのご褒美があってもいいだろう。
ひとまず、俺の温泉タイムはいったんおあずけ。暇な時間を有効活用するため、俺は先に戻り、晩御飯の下ごしらえをすることに。
今来た道を1人歩いて、拠点へと戻る。
温泉卵用に持ってきた卵を温度の高い源泉のとこに設置するのだけ頼むと、さっさと引き上げた。
拠点に戻ってきたら、今日使う食材の下ごしらえ。
本格的な調理はみんなが戻ってきてからやるので、食材きったり、下味つけたりしておくだけ。
さすがに本格的な料理まではしない。
まずはみんなで採取した山菜や野草、などを水で洗っておく。キノコなども土を払っておく。
そして洗った食材からカットしていくのだがが、凝ったものを作るわけではないので、おおざっぱでいい。
汁物に入れる用と焼いたりする用、用意するのはこれくらい。
普段なら天ぷらとかやってもいいけど、まぁ今回はパスだな。他に色々あるし。
野草やキノコの天ぷらは1人野営のときの1番の贅沢で、めっちゃウマくて大好きなんだけど、今回はもうヤズヤで美味しい天ぷら食べちゃったからな。
天ぷら欲は今のところはそんなない。
野菜類が終わったら、次は肉の処理。
解体時にある程度部位ごとに分けたので、そこからさらに今日食べる分を切っていく。
筋を断ち、切れ目を入れて、食べやすいように。
今回は串を打つ厚切りと網で焼く薄切りの二段仕立て。
それに切った時にでたはすっぱも無駄にしない。
これを汁物に入れれば、いい出汁が出るのだ。
一心不乱に切っていくと、作業台に赤い小山ができた。相当な量だな。
切り終えたやつに串を打って特製スパイスをかける。
網焼きの方は、王都でのいきつけの店の主人に特別に譲り受けた秘伝のタレで揉み混んで置く。これがまたうまいのだ。
最後に大きめの飯盒にお米の浸水をして完了。
とりあえず3合分だけど、足りなかったらまたそのときなにか考えよう。
若者がどれぐらい食うかは正直読めん。
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