無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです

竹桜

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第十五話 生きていた最愛の娘

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 [サーワリ侯爵視点]

 リニスを探して2ヶ月が経った。

 手掛かりすら見つからない。

 今日も捜索隊からの報告書を読んでいると、執事が慌てて様子でやってきた。

 執事が空をと言うので、執務室から空を見上げた。

 その空には驚くべきものが映っていた。

 空の映像に映っていたのはなんと最愛の娘のリニスだったのだ。

 映っているリニスには怪我1つも無かった。

 そして、その場には吸血鬼と思われる男と見たことがある少女だった。
 
 吸血鬼の方は分らないが、少女の方は分かるぞ。

 確か、最近王都で話題になっている歌姫だったはず。

 何故、歌姫とリニスが一緒にいる?

 そんなことを考えていると、1つのことに気が付いた。

 リニスが知らないイヤリングをつけていることに。

 あんなイヤリングは知らないぞ。

 誰が贈ったのだ?

 そんなこと後で知ればいい。

 今はリニスを無事を祝え。

 吸血鬼とリニスは話し始めた。

 リニスが自分のことをお荷物だと思っていたのは絶望するしか無かった。

 私、いや、私達はリニスを愛しているのに。

 やはりあの時の選択は間違っていたな。

 妻との約束を守れてない。

 まさか、第1王子と契約していた吸血鬼が出てくるとは。

 リニスを小さくなった理由は第1王子の日記から知った。

 どうやら第1王子は幼い少女を綺麗だと思っていたみたいだ。

 だから、吸血鬼と契約し、リニスに薬を盛り、体の成長を妨げたのだ。

 あの時浮べていた表情の意味はそういうことだったのか。

 狂的な愛だな。
 
 私達の愛すらも邪魔だったようだ。

 話は進む。

 レッドドラゴンを倒しただと?

 それに王立学園時代の後輩君?

 無能の召喚士?

 確か、優秀な召喚士を歴代排出する長男が王立学園卒業と同時に絶縁されたと小耳にはさんだ。

 歳はリニスの1つ下だったはず。

 そんなことを考えていると、現れたのだ。

 弓を持った若い男だ。

 その顔には少しだけ見覚えがあった。

 間違いない。

 あの者はあの侯爵家から絶縁された者だ。

 2属性持ちだと?

 何故、それをあの侯爵家は報告してない。

 そうか。

 やったな、あの侯爵家は。

 召喚士だけの適性しか鑑定してないのか。

 あの侯爵家ならあり得る。

 召喚士としての適性が全てだと思っているからな。

 そんなことを思っていると、戦いが始まった。

 戦いは一方的だった。

 吸血鬼が防戦一方。

 男の方は傷一つすらもついてない。

 突然、男は金属の矢を取り出し、弓につがえた。

 そして、スタァーフォールと確かに発した。

 吸血鬼も吸血鬼の住処だった古城も音すらも破壊した。

 星すらも破壊、いや、落とせそうな威力だった。

 間違いない。

 あのレッドドラゴンを倒し、洞窟に新しい入口を作ったのはこの男だ。

 あの侯爵家、いや、この国は惜しい人材を逃したことになる。

 吸血鬼を倒した男は歌姫とリニスと一緒にその場から去ってしまった。

 それと同時に映像は消えてしまった。

 私は執事を呼び、命令を下した。

 リニスの捜索と歌姫と2属性持ちの男の調査を。

 歌姫は王都にいる。

 なら、リニスも王都にいるはずだ。

 必ず見つけ出す。

 そして、これまでのことを謝罪し、一緒にく、いや、抱き締めたい。

 18年ぶりに抱き締めたい。

 リニスを。

 


 
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