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第二十六話 武闘会
「みんな。何処か行こ」
いきなりカーシャが言い始めたのだ。
私達が驚いている中、カーシャが訳を話し始めた。
どうやら、長期的な休みを貰ったみたいだ。
私達は自由に休みが取ることが出来るので、旅行に行くことに決まった。
今回、行くのは隣国だ。
隣国と行ってもエシアの元故郷では無い。
エシアの元故郷はウィスリー王国から見て東側に位置している。
そして、今回行くのは西側にある共和国だ。
旅支度を終えた私達は共和国に向かった。
共和国に到着した私達は観光を楽しんだ。
楽しい日はあっと言う間に過ぎ、後1日を残すだけだった。
最後の観光は市民達の娯楽になっている闘技場に向かうことに決まったのだ。
私は4人分のチケットを購入し、闘技場の中に入った。
購入したチケットに記載されている席に座り、3人と話しながら待っていると始まったのだ。
司会が進行を取り、催し物が始まった。
推し物は大体魔物を相手に冒険者が戦う物だったのだ。
冒険者が多いな。
やっぱり、共和国には軍隊が居ないから、冒険者が増えるのか。
魔物の討伐以外にも仕事が沢山あるからな。
そんなことを思っているとあっと言う間に最後の催し物になっていたのだ。
司会の紹介と共に出てきたのは2人の冒険者だった。
一人目の冒険者は男でA級の剣士だったのだ。
そして、二人目の冒険者には見覚えごあった。
二人目の冒険者はツーヤさんだったのだ。
それに私は驚き、シェリルとエシアも驚いていた。
ツーヤのことを知らないカーシャは驚いている私達を見て、不思議そうな表情を浮かべていたのだ。
カーシャ説明する前に試合が始まってしまった。
試合は均衡していたが、相手の冒険者が禁止されているはずの武器を使用したのだ。
それに審判は何もしない。
これは運営も絡んでいるな。
そんなことを思っているとツーヤさんの劣勢になっていく。
劣勢の中で、ツーヤさんは胸の辺りをカスってしまったのだ。
傷は無かったが、フルプレートアーマーが斬られ、胸を押さえていたさらしも斬られてしまった。
ツーヤさんは本能的に胸の当りを押さえたのだ。
それを見た相手の冒険者は醜く笑ったのだ。
「これで分かったか。お前は女だから、継げないだよ。代々受け継がれてきた騎士爵を」
そう言い、勝ち誇ったように大きく笑ったのだ。
そうゆうことか。
騎士爵は男で無ければ、継ぐことが出来ない。
だから、ツーヤさんは男装していたのだろう。
そして、陥れたい者があの冒険者に依頼したのだろう。
女だと判明させることを。
女だと判明してしまったツーヤさんは胸を押さえながら、泣いていたのだ。
クズ野郎が。
(クズが。女を辱めて、気分が悪い)
(同感だ)
(さて、どうする?小僧)
(答えるまでもないだろ)
(それでこそだ。男は女を守るのに理由はいらない)
そんな会話を終えた私は3人の方を向いたのだ。
「済まない、少し用事が出来た」
3人は言葉の意図を読み取ってくれたのだ。
「分かったよ。ここは僕達は大丈夫だから」
「行って下さい。ツーヤさんのことをよろしくお願いします」
「よく分からないけど、正しいことは分かる。だから、行って」
「感謝する」
そう言い、私は魔法袋から装備を取り出したのだ。
装備を身を包み、私は観客席から飛び降りた。
そして、闘技場に降り立ったのだ。
ツーヤさんを守るように。
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