ゲームの裏切り者に転生したが、裏ボスも反転していました

竹桜

文字の大きさ
3 / 9

第三話 攻略法

しおりを挟む

 私は裏ボスの前に立った。

 自然と恐怖はない。

 感情の昂ぶりだけだった。

 裏ボスは私のことなど、見向きせず破壊を続けている。

 これは同じだな。

 さぁ、始めるぞ。

 自身で編み出した攻略法を。

 まずは封じる。

 そう思い、私は片手に剣を持ちながら、崩壊した建物を駆け上がり始めた。

 ぎりぎりまで駆け上がった私は裏ボスの背中に飛び降りたのだ。

 着地した時に前転し、直ぐに駆け出した。

 ある場所に向かった。

 到着したのは翼だ。

 飛ばられると厄介だからな。

 油断している内に先に使用不可能にする。

 そう思い、私は剣を上段の構えを取り、渾身の力を込め、振り下ろしたのだ。

 私の攻撃は裏ボスの右翼を根本から斬り落とした。

 右翼を斬り落とされた裏ボスは流石に痛がる様子をみせたのだ。

 そして、私を振り下ろうと行動する前に私は飛び降りた。

 地面に着地した私は剣を中段の構えで構えたのだ。

 裏ボスは破壊をやめ、私に殺気を向けてくる。

 これで私を敵判定したな。

 ここからだ。

 命をかけるのは。

 来た。

 尻尾の横薙ぎ。

 直ぐに飛んで回避。

 私は頭に考えているよりも早く飛んでいた。

 尻尾による横薙ぎは僅かに残った残骸を全て薙ぎ倒していく。

 次、右手の鉤爪での攻撃。

 空中に回避している私に鉤爪が振り下ろされている。

 鞘を蹴って、回避だ。

 また体が勝手に動き、鞘を蹴って、横に回避していた。

 私が飛んでいた場所は鉤爪が地面を抉り取っていたのだ。

 やっぱり、体が覚えているな。

 そんなことを思いながら、地面に着地した。

 よし、ここまでは大丈夫だ。

 次は投擲だ。

 私は裏ボスの目に目掛けて、右手に持っていた剣を投擲した。

 裏ボスは寸前で目を閉じて剣から目を守ったのだ。

 硬い瞼によって、剣は弾かれた。

 一瞬だが、相手の視界を奪えたのだ。

 奪えた隙に私は裏ボスの懐に潜り込んでいた。

 2本の剣を抜き、下から斜めに斬り上げたのだ。

 裏ボスの腹に傷を与えることにした。

 だが、再生を始めている。

 それでも裏ボスは明らかに痛みを露わにしている。

 傷を与え続けろ。

 そうでなければ、一発でゲームオーバーになるブレスがくる。

 回復をしているうちは殆ど大丈夫だ。

 それから、私は裏ボスに傷を与えながら、戦場の場所を移動している。

 さて、あと一息だ。

 だが、慢心するな。

 1つのミスで私の命は儚く散る。

 最後まで集中だ。

 肝に命じながら、戦い続けていたら、裏ボスは息も絶え絶えになっていた。

 これでとどめだ。

 そう思い、私は駆け出した。

 その時、裏ボスはある行動は取ったのだ。

 口から黒い光が漏れ始めている。

 ブレスだ。

 一発でゲームオーバーになるブレス。

 分かっているさ。

 最後にその行動を取ることを。

 だから、ここまで誘導したのだ。

 私が誘導したのは貴族学園の中で特殊な建築されている場所。

 ここは2本の紐が柱となり、立っている建物。

 私は2本の剣を投擲し、建物を支えている2本の紐を切断した。

 すると、建物は崩れ始めたのだ。

 飛んで回避は可能だが、翼が無い為飛べない。

 そして、ブレスの準備しているから移動することも出来ない。

 だから、もろに崩壊に巻き込まれた。

 崩壊に巻き込まれた裏ボスの体は瓦礫に埋まり、身動きが取れなくなっていたのだ。

 固定が出来た。

 なら、とどめだ。

 そう思い、私は駆け出した。

 ある場所に向かって。

 到着したのは裏ボスの頭だ。

 その頭には黒い宝石が埋め込まれていた。

 私は構えたのだ。

 正拳突きの構えを。

 深呼吸し、集中したのだ。

 そして、正拳突きを放った。

 放った正拳突きは黒い宝石を粉砕したのだ。

 粉砕と同時に裏ボスの目から光が消えた。

 次の瞬間、力が溢れ始めたのだ。

 ここもゲーム通りだな。
 
 そう思い、私は自身のステータスを確認したのだ。

 私のステータスは見たことがない程のレベルになっていた。

 当然だな。

 裏ボスを倒したのだから。

 ステータスの確認を終えた私はあるものを取り出したのだ。
 
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

町工場の専務が異世界に転生しました。辺境伯の嫡男として生きて行きます!

トリガー
ファンタジー
町工場の専務が女神の力で異世界に転生します。剣や魔法を使い成長していく異世界ファンタジー

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

『規格外の薬師、追放されて辺境スローライフを始める。〜作ったポーションが国家機密級なのは秘密です〜』

雛月 らん
ファンタジー
俺、黒田 蓮(くろだ れん)35歳は前世でブラック企業の社畜だった。過労死寸前で倒れ、次に目覚めたとき、そこは剣と魔法の異世界。しかも、幼少期の俺は、とある大貴族の私生児、アレン・クロイツェルとして生まれ変わっていた。 前世の記憶と、この世界では「外れスキル」とされる『万物鑑定』と『薬草栽培(ハイレベル)』。そして、誰にも知られていない規格外の莫大な魔力を持っていた。 しかし、俺は決意する。「今世こそ、誰にも邪魔されない、のんびりしたスローライフを送る!」と。 これは、スローライフを死守したい天才薬師のアレンと、彼の作る規格外の薬に振り回される異世界の物語。 平穏を愛する(自称)凡人薬師の、のんびりだけど実は波乱万丈な辺境スローライフファンタジー。

【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。

いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。 そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。 【第二章】 原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。 原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!

ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません? せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」 不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。 実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。 あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね? なのに周りの反応は正反対! なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。 勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...