29 / 65
第二十九話 褒美
しおりを挟む突然現れた悪魔王は嬉しそうな表情を浮かべながら、手を叩いていたのだ。
「素晴らしい。強いとは思っていたが、まさか四天王の1人を倒すとは。しかも自らの右手を犠牲にした攻撃で」
その後、3分ぐらい手を叩いていたが、満足したのか手を叩くのをやめる。
その行動で心から私のことを称賛しているだと感じることが出来たのだ。
「早く蘇生しろ」
その言葉と共に真っ二つになったリフレーヌ殿の体が元に戻り、目に生気が戻っていたのだ。
「どうだ?リフレーヌ」
「素晴らしいと思います」
「そうだな」
これは素直に嬉しいな。
強者からこのような評価を貰えるなんて。
「1つアドバイスをしよう。他に切り札を増やせ。あの技と後ろの変わった斧だけでは初見しか通用しない」
それは一理なるな。
後で何かをつくるか。
元の世界の戦闘技術からまた参考に。
そして、あの技も完成させないと。
やることは多いな。
「そうだ。それなら右手が無いと不便だな」
悪魔王が何かを唱えると切られた右手が生えてきたのだ。
私は思わず笑ってしまう。
流石、悪魔王だな。
王都で最高品質のポーションを使っても傷口を塞ぐ程度だったのに1つの魔法で右手が生え、痛みも完全にひく。
一応、右手を握ったり開いたりしてみたが、特に問題は無い。
「すまないが、ある魔法を掛けさせて貰う」
悪魔王はさっきと違う魔法を唱える。
どうやら魔法を掛けられたみたいだが、特に体に問題は無い。
「何の魔法を掛けたのですか?」
「今回のことを喋れなくする魔法だ。ちなみに言葉が出なくなるだけだ。これはルールだから、仕方ないと思ってくれ」
「分かりました」
「最後にこれは褒美だ。我々を楽しませてくれたからな」
悪魔王が何かを渡してくる。
それは何かの魔法具を渡してきたのだ。
しかも同じ魔法具が3つ。
この魔法具は何だと思っていると私の周りは光に包まれる。
「また会う機会を願っている、クルスよ」
その言葉と共に私は目も開けられない程の光に包まれたのだ。
その光が晴れると私はあまり来ない場所にいたのだ。
それはクリースという女神の教会。
ちなみにこの世界は多神であり、121人の神がいると言われている。
そんなことを思いながら、周りを見渡していると私は不覚にも驚いてしまう。
だって、そこにはリリ達がいたのだ。
私の姿を見たリリ達は驚いた表情を浮かべた後、目から涙を流しながら、抱きついてきたのだ。
私は驚きながらもリリ達のことを抱きしめる。
2人のことを抱きしめた私は温かい体温を感じたのだ。
これが何よりも褒美だな。
2人のことをまた抱きしめられて。
私達は暫くの間、抱き合っていたのだ。
暫く経った後、私達はクリース教の神官から生暖かい視線を受けていることに気が付いたのだ。
それに気が付いた私達は離れ、クリース教の神官に謝ろうとしたが、私が悪魔の宴に参加していることを知ったいたので大丈夫と言ってもらったのだ。
クリース教の教会を出た後、私達は一緒の馬車でバースナ子爵家の屋敷に帰る。
100
あなたにおすすめの小説
1つだけ何でも望んで良いと言われたので、即答で答えました
竹桜
ファンタジー
誰にでもある憧れを抱いていた男は最後にただ見捨てられないというだけで人助けをした。
その結果、男は神らしき存在に何でも1つだけ望んでから異世界に転生することになったのだ。
男は即答で答え、異世界で竜騎兵となる。
自らの憧れを叶える為に。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる