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第七十話 マーレの事情
しおりを挟む朝日が、寝不足の俺を起こした。
朝起きると、俺の左腕は、セレネに抱きつかれていた。
俺は、セレネが起きないように抱き着きを解き、布団を捲った。
セレネとマーレは、安心したように寝ていた。
俺は、そんな2人に布団を掛けて、地下室に向かった。
いつもの朝を過ごして、街に1人で買い物に向かった。
今回は、それなりにお金が入ったので、ポーションやマナポーションなどを出来るだけ大量に買うことにした。
ポーションは、200ゼネで、マナポーションは、350ゼネだ。
一応、冒険者の仕事で稼いだお金は、生活費と俺とクメリとで、三等分にしている。
と言っても、俺とクメリは、物欲が無いので、ある程度貯金して、他は、生活費にしてしまっている。
今回は、1万の魔法袋を購入して、その中に購入したポーションとマナポーションを入れることにした。
数が数なので、商人ギルドに向かった。
普段、商人ギルドに来ないので、この数のポーションとマナポーションを頼む俺に、職員は、驚いていた。
職員に、本当に購入するかと聞かれ、俺は、大金をカウンターの上に出して、答えた。
すると、職員は、慌てて受け渡しの準備を始めた。
この様子だと結構時間が掛かるだろうと思った。
俺は、暇なので、周りの音を聞いていると、気になる話が聞こえて来た。
俺は、その話を耳にすましてその話を聞いた。
その話は、マーレについての話だった。
マーレは、アクアリア公爵家の1人娘であり、現公爵家の当主と次期当主に溺愛されて育ったらしい。
だが、ある時を境に、アクアレド公爵家の人々が、変わったらしい。
溺愛していた実の娘を家から追い出し、何処から来たのか分からない平民の少女を養女に迎え、溺愛しているらしい。
それは、まるで、実の娘が、その養女に変わったようだったと聞こえて来た。
そして、公爵家の者達は、マーレのことを探しているらしい。
その話が、終わる頃に、職員がやって来て、全てのポーションとマナポーションが準備出来ていた。
俺は、魔法袋に全て入れて、商人ギルドを出た。
俺は、考えことをしながら、家に向かって、歩き始めた。
考えられる可能性は、2つ。
1つ目は、そもそもマーレが公爵家と血の繋がりが無く、その平民の少女が、血縁者の場合。
これなら、大体が納得行くが、いくつか、納得いかないこともある。
2つ目は、その少女が、何かしらの能力か、職業の力か、分からないが、公爵家の者達に、対して何かをした場合。
これなら、全てが、合致するが、それがどのような力かが、分からない。
可能性としては、2つ目の場合の方が、高そうだ。
マーレは、アクアリア公爵家の当主のことをパパ呼びしていた。
普通なら、いくら、血の繋がりが無い子だと分かっても、パパ呼びを許していた子を追い出して、追っ手を差し向けることは無いだろう。
だから、何かしらの能力の可能性の方が、高いのだ。
そんなことを考えていると、家に着いた。
家の敷地に入ると、セレネとマーレが、楽しく話しながら、花の手入れをしていた。
例え、1つ目の場合だったとしても、あんな良い子を追い出して、追っ手を差し向けることは、しないだろう。
だから、余計に、2つ目の場合だと感じてしまう。
本当なら、どうにかするべきなのだが、残念ながら、俺の職業は、ガンスミスだ。
銃で、武力的にしか守ることが出来ない。
今、俺が、出来ることは、マーレのことを武力的に守ることだけだ。
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