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第十一話 暗殺者
しおりを挟むレミアが、2年生になって、1ヶ月が経った。
俺は、いつもの護衛を終え、家で寝ていると、影から報告が来た。
どうやら、暗殺者を捕まえたらしい。
俺は、急いで、黒いフードを被り、暗殺者を拘束している場所に向かった。
その場所に着くと、自決が出来ないように、影が、暗殺者を縛っていた。
俺は、縛られている暗殺者に近付き、影移動で、ある場所に移動した。
着いた場所は、王都の外れにある古い民家の地下だ。
ここは、俺が、拷問部屋として使っている。
俺は、暗殺者から、記憶をしろとして、魔法具を取り出すと、暗殺者は、少しだけ表情を変えた。
この表情は、恐怖では無く、勝利の確信か。
そうか、こいつ、返しをつけているのか。
返しとは、魔法具の効果を逆にして、俺の記憶が、暗殺者の方に流れてしまうことだ。
俺は、魔法具を机の上に置いた。
俺は、「おい、お前、返しをつけているな。表情を少しでも変えるのは、暗殺者失格だぞ」
縛られている暗殺者は、少しだけ表情を変えてしまった。
俺は、「さて、お前から情報を聞き出すために、これから、拷問をする」
拷問するのは、いいが、基本的に暗殺者は、情報をばらすことは無い。
普通の拷問では、情報を聞き出すことも出来ないだろう。
だから、俺は、少し変わった拷問をすることにした。
俺は、縛られた暗殺者が入っている牢屋に、影の膜を作り、ある魔法具を入れた。
その魔法具は、影の膜の中で、高音の音を大音量で、流し始めた。
暗殺者は、耳を塞ごうともがいているが、縛られているため、何も出来ない。
この拷問は、音拷問と呼ばれているものだ。
結構、珍しい拷問方法だ。
まぁ、気が狂うまで、少し時間が必要なので、3日ぐらい、そのままにしておくか。
俺は、暗殺者を無視して、家に帰り、寝直した。
3日後、俺は、地下室をまた訪れた。
暗殺者は、気が狂っていた。
俺が、何度声を掛けても気付かなかった。
多分だが、鼓膜がやられているな。
俺は、仕方なく、紙に書いて、「情報を吐くか?」と、聞いた。
暗殺者は、食い気味に頷いた。
早く解放されたいのだろう。
俺は、大丈夫だと思い、口の影を外し、紙に書いて、情報の質問をした。
暗殺者は、早く解放されたいために、情報を全て吐いた。
全ての情報を聞き終わった俺は、懐からナイフを出し、男の頭に向かって、投擲した。
投擲されたナイフは、男の頭に刺さり、絶命した。
男は、安寧を得た表情を浮かべていた。
俺は、影で、魔法具を回収して、暗殺者の拘束を解いた。
拘束を解いてから、1分後に、暗殺者の死体は、影で、喰らった。
俺は、聞き出した情報を整理して、大司教様に、報告しに行くことにした。
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