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●7月_勉強会
しおりを挟む最近放課後と勉強が楽しい。
先生に頼まれて図書室の本を取りに行ったとき、偶然勉強中の湊さんを見かけた。
今日は1人らしい。華園先輩も一之瀬先輩も近くにはいないようだった。
僕は急いで先生の用事を済ませて、図書室に戻った。
まだ湊さんはそこにいた。
ダメもとで一緒に勉強していいか聞いたら、承諾してくれた。
ダメって言われたら、少し離れた席で見守るしかないなと思った。
この学園中αしかいない。
そんな狼どもの中に可憐な湊さんがいるだけで、ソワソワしてしまうと言うのに、
そんな少し色っぽい顔で図書室にいて欲しくないのだが。
番になったのだから、おそらく湊さんのフェロモンは僕しかわからないと思う。
それにしても、最近湊さんのフェロモンが濃さを増して来た気がする。
Ωのヒート周期は3ヶ月って確かに言われたから、そろそろなのかな。
でも向こうから何も言ってこないし、
むしろ勉強に一生懸命で、
一緒に勉強できる時間が楽しすぎて、
ただその瞬間を壊したくなくて聞けてなかったんだと思う。
湊さんと出会って、自分が時々臆病なことを知った。
『消灯の時間でーす』
当番の人が寮の明かりを消し回り始めた。
僕も机の灯を消してベットで横になった。
月曜日になったら、また湊さんとおしゃべりできるのかな。
早く明日にならないかな。
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