短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)

本野汐梨 Honno Siori

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ジガミ様の仕業かもしれない

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 45年くらい前のこと。



 実家で飼っていた8頭の犬たちが、真夜中に突然、鳴きわめきだした。
 家族みんな起き出して、そっと窓を覗くと、犬たちが自分で自分の足をかんだりして騒ぎ始めた。


 当時の実家では、父がイノシシ猟をするので愛玩犬だけでなく猟犬も外で飼育していたのだ。


 犬の鳴き声で目を覚ました私たち6人家族は、泥棒でも入ったのかと大騒ぎ。

 本当に、犬が自らを噛み続ける様子は異様だった。
 冷静に考えると、泥棒が入った時に犬が吠えるならわかるが、なぜ自傷行為に及んだのかは謎だった。

 10分ほど、私たち家族はパニックだったが、静かにする様に冷静な父になだめられて、なんとか冷静さを取り戻した。

 家族のパニックが収まり始めた頃、犬たちの声がしなくなっていた。

 しかし、まだ油断はできない。

 冷静な父は猟銃を手に持って外に出た。

 


 しかし父が、外に出た時には時既に遅し。




 犬は、1匹残らず死んでいたのだ。


 前頭が、頭からしっぽにかけて、ざっくり縦に切り刻まれていた。

 首を切る、腹を刺す、ならまだしも、頭からしっぽにかけて、比較的大きな猟犬たちを、縦に一発で切るなんて…


 
 このことは、実家の有る地域に一気に広まった。


 ジガミ様のしわざだって、みんなが噂した。


 ジガミ様は、実家の有る地域に度々現れる、悪い神様で、生き物の殺生が大好き。

 特に、豊作の年は、豊作で有ることが気に食わなくて、地域のたくさんの動物を殺すらしい…


 時には人間も…


 確かに、その年は、度々動物が殺された。中には、人間も殺された人がいた。


 その翌年も、同じ様なことが起こった。


 やがて、私は地元を離れたのでジガミ様については聞くことが無くなった。



 父が亡くなった際に、兄弟が集まったのでその時にジガミ様についての話になった。

 実家に長く住んでいた弟は、私が家を出た後に、何度となくジガミ様が殺した動物の処理を手伝ったのだと言う。


 それから親戚に、ジガミ様は、今も度々現れると聞いた。


 ジガミ様について知っている方は、私と同じ地元かもしれませんね。



 

 
 

 


 


 

 










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