短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)

本野汐梨 Honno Siori

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公園の影

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 私は、定時が20時とちょっと世間より遅めの帰りになる。
 1日1時間ほど残業があるので、実質21時にしか会社を出ることができない。


 職場から自宅までの道のりに、まぁまぁ広めの公園がある。
 子供達が遊べる様な遊具の部分と、大人向けの運動器具の部分、野球やサッカーができそうなグラウンド部分が備えられているから他の公園に比べたら結構広めかな?


 夏なら、夏休みの中高生が夜もたむろってる事があるけれど、冬なんかは、特に暗いし誰もいない。


 冬が深まってきた最近、その公園の反対側に白い影が見えることがあった。


 その白い影は、ゆっくりゆっくり西方向に向かって進んでいく。公園の端っこまで行くと、公園の反対側に横断する。そして、道路を渡るのが見える。
 でも、いつも途中で見えなくなってしまう。

 それが、毎日毎日見えるのだ。

 好奇心旺盛の私は、その影が何なのか気になって気になって仕方がなかった。

 だから、今日はその白い影を追いかけてみる事にした。暇だし、ちょっと家に帰りたくない事情があったし…。




 私は、白い影を見つけると、すぐにスマホのライトを点けて、白い影の方に向かって走り出しました。
 スーツに革靴なので、走りずらい。
 白い影は結構早くて、なかなか追いつくことができない。


 白い影は西へ西へ向かっていく。


 どんどん狭くて暗い道を進んでいく。

 街灯がだんだん途絶え途絶えになり、スマホのライトで道を照らして白い影を追いかけました。
 道はボロボロのアスファルトの間から草が生えてきているような道。両サイドも草むら。

 どんどん人気のない道に入って行く。



(これって、お墓とか神社とか怖い系の所に行くのかな。)


 なんて想像を膨らませていた。




 でも、たどり着いた所は違った。




 白い影がたどり着いたのは防波堤だった…。


 そこには古い看板が立っていた。



【関係者以外立ち入り禁止】




 スマホで看板の内容を照らす。



【ここは昭和◯年に〇〇人が亡くなる事故が起きています。大変危険ですので立ち入らないでください。】

 そう書いてあった。
 私は、それ以上白い影を追いかけなかった。
 急に怖くなったのだ。


 公園を横切る白い影は防波堤をスタスタ歩いて行った。そう思ったら、強い海の波に飲まれて消えてしまった。


 あの影、ここで亡くなった人だったのか…?




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