ストーカー【完結】

2

　
　俺が、一番最初に、異変を感じたのは、そいつからの1通のメール。

　当時は、お互い一人暮らしだったので、そいつが俺の家に入り浸るようになり、段々と半同棲生活を送る様になっていた。


　そいつは、一緒にいればいるほど、段々とおかしくなっていた。

　1番面倒だったのは、そいつは、俺の帰る時間に厳しかった。

　そのくらいならば、ちょっとメンヘラなんだろうくらいに思っていたし、その頃は帰りを心配されると愛されている気がして嬉しく思ちゃったりしてた。


　
　でもその日はちょっと違った。


　学科の飲み会という名のちょっとした合コン的なことを大学からちょっと遠いい居酒屋でやってた。何より酒が大好きな俺は、合コンだろうがなんだろうが誘われたら行くタチだったのだ。

　ちなみにそいつは、その日バイトだった。


　それで、何がやばかったかっていうと、「女5人に男4人もいるなんて、そんな飲み会楽しい？女のいる飲み会は禁止って言ったよね？」
っていう内容のメールが送られてきたんだ。


　いやいや、なんで知ってんだよって感じだし。
　誰から話が漏れたんだろうか？


　ちょっとウザいしドキッとした俺は、そいつのバイト先と同じバイト先の子に連絡してそいつがバイトに出てるか確認した。
　そしたら、普通にその日はバイトに出てたらしい。

　たぶん、盗聴器かなんか仕込まれてたのかな。それとも、内通者がいたのか…。
　なんなら、今となってはあいつって妖怪とか化け物の類だったのではないかとさえ思える。

　今となってはわからないけどちょっとやばさの片鱗を見せた事件だった。


　ここから、だんだんとストーカーになり始めるんだ。