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海城都市コバルトと揉め事
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二日目の夜には海城都市コバルトへと無事に着くとまずは冒険者ギルドへお金を下ろしにいく。大体20Gあればいけるだろう。海城都市コバルトは治安もそこそこ良いと馬車の中で隣にいた老夫婦から聞いていたので、繫華街をうろうろしながら夜に何を食べるか吟味していたところ頭にガツーンと木製のお皿が飛んでくる。
「いてぇー・・・何で皿が飛んでくるかなぁ。治安がいいというのは嘘だったのか?」
「うるせこの野郎!!!」
「てめぇが悪いんだろうが!!ぶちのめしてやる!!かかってこい!!」
ドンガラガッシャーン
「お客様、お店の中で刃物を振り回すのはやめて下さい!!それに喧嘩をするんでしたら外でやって下さい!他のお客様にご迷惑です!」と少女が大きな声で注意を促すが勢いよく色んなものが飛んでくる飛んでくる。どうも酔っ払い二人組が酔った勢いで喧嘩をおっぱちめだようだ。しかし、二人組の喧嘩はデッドヒートしていき腰にあった得物を一人が抜いて。
「うるせぇ!俺はこいつの態度に頭きたんだ!邪魔するなら先におめぇからぶっ殺すぞ!!」
「ひっ!!」
ブンっ!と鋭利な剣が唸りをあげて少女を襲う。がいつまで経ってもその剣が少女に届くことはなかった。
「おいおい、おっさんらよ!酔っぱらうのはいいが流石に人にしかもまだ幼い少女へ剣を振り回すは常識外れもいいところじゃねえか?私が止めに入らなきゃこの子が流血沙汰になっちぞ。」
「な、なんだ・・・おめぇは!!邪魔だ!」
「ふぅー・・・一度頭冷やしたらどうだおっさんよ。ほれ」
「うわああああ」
武器を持っていたおっさんの抑止に入ったが完全にタガが外れてるみたいなので武器ごとお店の外へ放り投げるが勢いがよかったのかお店の外にあった馬用の水飲み場へ突っ込んでいく。
もう一人の方にも「まだやる?」と牽制するが酔いが覚めたのだろう。脱兎のごとく逃げていった。
「全く、責任もとれないのなら喧嘩なんぞおっぱじめるんじゃねえよ。お嬢さん大丈夫だったかい?酔っ払い共は何か逃げちまったけどよ。」
「あ、はい。だ、大丈夫です!あとお嬢さんじゃありません!私これでも107歳です!!」
「え、怒るとこそこかい?ってかかなり歳いってるのな。」
「し、失礼な!私はれっきとした少女です!なんたってエルフ族なんですから!」
「はぁーそうなのか。エルフ族で107歳ってのはまだ若いんだな失礼。」
よくわからないちぐはぐな会話をしながら自称少女に手を差し出す。
「ほれ、ずっと座ってないで立ちなよ。」
「あ。ありがとうございます。」
「私はステーラ・ノビルと言います。先ほどはたすけて頂きありがとうございました。」
給仕服姿の土を払いながら自称少女は名前を名乗った。明るい薄紫色の髪にあどけなさが残る顔立ちのエルフ族であった。
そして、店の奥のカウンターからはひょろっとした人間の中年男性が顔を覗かせて「もう酔っ払いの客はいなくなった?」とこちらに聞いてくるのだ。
「えーっと。マスターこちらの名の知らない方が助けて下さったので私は大丈夫です。あとで衛兵を呼んで手続きしましょうー」
「そ。そうね~あの。助かったわ。名前を聞いても?」
「私はダイチ・モリです。助けに入ったのですがご迷惑でなかったですか?」
「だ~いじょうぶよ♪とても助かったわ!あとステーラちゃんのことありがとうね♪あたしは見た通り気弱だからどうしても喧嘩となるとステーラちゃんに仲裁をお願いしちゃうのよ。でも今回はそれが裏目にでちゃったわ・・・ごめんなさいねステーラちゃん。」
「マスター。いつもの事なので大丈夫ですよ。ちゃちゃと片付けもやっちゃいましょー。あと今日の営業はこの通りなのでお休みでいいですよね?マスター」
「ごめんなさいね♪お店片付けとかあるからステーラちゃんのいう通り営業はお休みで♪あ、宿の方はやってるのでいつでもご利用くださいな~。」
マスターと呼ばれるこの人完全にオカマだわ。このテンションについていけるエルフ族もすげーわ。
これ以上面倒ごとに巻き込まれるのも嫌なのでとりま逃げる!
「では、私はこれにて失礼する。」
「待って下さい。お礼もしないままいなくなられてはこちらが困ります。」
「そうよね~。あ、今日の宿代はタダでいいから泊っていきなさいな♪」
「むぅ。そこまで言われて断ってしまっては無下にするというもの・・・では、1泊お願いしよう。」
逃げ道を絶たれてしまったが無料という響きに勝てないのはなぜだろうか。
「いてぇー・・・何で皿が飛んでくるかなぁ。治安がいいというのは嘘だったのか?」
「うるせこの野郎!!!」
「てめぇが悪いんだろうが!!ぶちのめしてやる!!かかってこい!!」
ドンガラガッシャーン
「お客様、お店の中で刃物を振り回すのはやめて下さい!!それに喧嘩をするんでしたら外でやって下さい!他のお客様にご迷惑です!」と少女が大きな声で注意を促すが勢いよく色んなものが飛んでくる飛んでくる。どうも酔っ払い二人組が酔った勢いで喧嘩をおっぱちめだようだ。しかし、二人組の喧嘩はデッドヒートしていき腰にあった得物を一人が抜いて。
「うるせぇ!俺はこいつの態度に頭きたんだ!邪魔するなら先におめぇからぶっ殺すぞ!!」
「ひっ!!」
ブンっ!と鋭利な剣が唸りをあげて少女を襲う。がいつまで経ってもその剣が少女に届くことはなかった。
「おいおい、おっさんらよ!酔っぱらうのはいいが流石に人にしかもまだ幼い少女へ剣を振り回すは常識外れもいいところじゃねえか?私が止めに入らなきゃこの子が流血沙汰になっちぞ。」
「な、なんだ・・・おめぇは!!邪魔だ!」
「ふぅー・・・一度頭冷やしたらどうだおっさんよ。ほれ」
「うわああああ」
武器を持っていたおっさんの抑止に入ったが完全にタガが外れてるみたいなので武器ごとお店の外へ放り投げるが勢いがよかったのかお店の外にあった馬用の水飲み場へ突っ込んでいく。
もう一人の方にも「まだやる?」と牽制するが酔いが覚めたのだろう。脱兎のごとく逃げていった。
「全く、責任もとれないのなら喧嘩なんぞおっぱじめるんじゃねえよ。お嬢さん大丈夫だったかい?酔っ払い共は何か逃げちまったけどよ。」
「あ、はい。だ、大丈夫です!あとお嬢さんじゃありません!私これでも107歳です!!」
「え、怒るとこそこかい?ってかかなり歳いってるのな。」
「し、失礼な!私はれっきとした少女です!なんたってエルフ族なんですから!」
「はぁーそうなのか。エルフ族で107歳ってのはまだ若いんだな失礼。」
よくわからないちぐはぐな会話をしながら自称少女に手を差し出す。
「ほれ、ずっと座ってないで立ちなよ。」
「あ。ありがとうございます。」
「私はステーラ・ノビルと言います。先ほどはたすけて頂きありがとうございました。」
給仕服姿の土を払いながら自称少女は名前を名乗った。明るい薄紫色の髪にあどけなさが残る顔立ちのエルフ族であった。
そして、店の奥のカウンターからはひょろっとした人間の中年男性が顔を覗かせて「もう酔っ払いの客はいなくなった?」とこちらに聞いてくるのだ。
「えーっと。マスターこちらの名の知らない方が助けて下さったので私は大丈夫です。あとで衛兵を呼んで手続きしましょうー」
「そ。そうね~あの。助かったわ。名前を聞いても?」
「私はダイチ・モリです。助けに入ったのですがご迷惑でなかったですか?」
「だ~いじょうぶよ♪とても助かったわ!あとステーラちゃんのことありがとうね♪あたしは見た通り気弱だからどうしても喧嘩となるとステーラちゃんに仲裁をお願いしちゃうのよ。でも今回はそれが裏目にでちゃったわ・・・ごめんなさいねステーラちゃん。」
「マスター。いつもの事なので大丈夫ですよ。ちゃちゃと片付けもやっちゃいましょー。あと今日の営業はこの通りなのでお休みでいいですよね?マスター」
「ごめんなさいね♪お店片付けとかあるからステーラちゃんのいう通り営業はお休みで♪あ、宿の方はやってるのでいつでもご利用くださいな~。」
マスターと呼ばれるこの人完全にオカマだわ。このテンションについていけるエルフ族もすげーわ。
これ以上面倒ごとに巻き込まれるのも嫌なのでとりま逃げる!
「では、私はこれにて失礼する。」
「待って下さい。お礼もしないままいなくなられてはこちらが困ります。」
「そうよね~。あ、今日の宿代はタダでいいから泊っていきなさいな♪」
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