この星でいきぬく!

來帝

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帰ってきた仲間と結末

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「ロロ、ネリー・・・」と言いかけた時ロロは左の頬へネリーは右の頬へ平手を繰り出した。パァーン!と盛大に平手打ちを同時に双子から受けると私の意識はフッと消えた。

時は夕暮れ時、意識が戻りかけると両頬が赤く腫れヒリヒリとするが痛くはない、むしろ心がズキズキと痛かった。

「う・・・ここは?」
「あんたバカなんじゃないのにゃ?僕たちの平手喰らって気を失って倒れるわ、死んだと思ったら急に現れるわ・・・ひっく・・・」
「もう、二度と会えるとは思えなかったのよ。だから、わっち達は心の中で割り切ったつもりでいたのに、現れて挨拶もなしにいきなりおかあさまに挑むとかバカよ。ぐすっ・・・」

意識を失っているうち双子に介抱されていたみたいだ。しかも目をあけたらいきなりバカよわばりとか。

「ごめんよ。二人には生きていることを伝えなきゃいけなかった。それに凄く心配させたのは悪かったと思ってる。でもな、ああいう形で現れないとお前たちの母親・・・族長と言った方がいいか。納得しなかっただろうし、周りへの示しが付かなかったはずなんだ。だから、私が死に際に聞いたじゃないか「ディ・スパールを持ってきたら戦士にしてくれるのか?」とね。」
「ダイチはバカにゃ・・!僕たちのことなんか心配しなくてもよかったのに。」
「そうよ・・おかあさまに話せば理解してくれるはずだったのに。」
「バカバカと酷いねぇ~。君たちが言ってくれたんじゃないか、私は既にだと。だからこそ裏切りたくないし、守りたかったのだよ。ってやつをさ。」
『・・・。』

「何を黙っているんだい?」と問いかけると号泣し始めるロロとネリー。

仲間の絆ってのは簡単に切れるもんじゃない。だから、どんな犠牲を払っても守りたい、例え我が身を投げ出すことになろうとも。夜も更け泣き疲れて寝た双子をそっとして部屋から出る。

「今夜は綺麗な満月が二つか・・・何て神秘的なんだろう。そうは思わないか?ラナ、エイム族長殿。」
「何じゃ我らの気配に気が付いておったのか。全く世話の焼けるバカ者よなぁ?エイムよ。」
「神龍様の仰る通りでしたね。この者の仲間を思う願いの強さは本物で安心いたしました。」
「だろうさ、この我が認めた男ぞ。この世界の者ではないが思いを貫く熱い心を持った異形の者ぞクククっ。」
「これも何かの縁という物でしょうか・・・。我々猫族も掟に縛られずに生きていく術を身につけなくてはいけないのかもしれませんね。異形のダイチとやら。この度はすまなんだ。本当に生きて帰ってしかもディ・スパールを更に美味しくする技術を持つとは思いにもよらなんだ。族長であるゆえ、皆の前では言えぬが戦士として我が娘たちのことをよろしく頼んだぞ。」
「ああ、確かに任された。この命を賭そうとも守り抜くと約束しよう。」
「これではどちらが族長なのかわからぬではないかククク。ああ、面白きや面白き!!生きて幾星霜小さな事だが世界がまた一つ動いた。今度はどんな事を仕出かしてくれようぞ!ワクワクが止まらぬ止まぬ!のう、ダイチよ。」
「ラナ。悪趣味だぜ?私は何もしてはいないよ。ただ守りたかっといったではないか。」

「そうよのぅ。確かにそうよのぅ。ククク」とラナは無邪気な子供のようにずっと笑っていた。

「エイム族長。私は今回の事で色んなことを学び、失っていた記憶まで取り戻すことができました。そこで、旅に出ようかと思っています。色んな土地、人、物を見て、味わって、触れてみたい。ロロとネリーが付いて来てくれるかはわかりませんが相談してみようと思います。許可をいただけますか?」
「・・・。ふふふ。許可を出すも何もお主に任せたと言ったばかりではないか。この大密林シーヴァだけの小さな世界だけでなく、もっと大きな視点で見れる世界を味合わせてやっておくれ。」
「ありがとうございます。」

エイム族長に一礼をしてラナに旅に着いてくるか?と尋ねると「それもまたおもしかろうな。うむ、着いていくぞ。」と返事を貰った。

ラナはエイム族長に「しばしの間留守にするがこの大密林シーヴァの守護を頼んだぞ」と口にするとエイム族長は「御意に」と返事をする。

さぁ、見知らぬ世界を旅して周ろう。苦難もあるだろうが仲間がいれば乗り越えれるだろう。今から私のこの星での初めての冒険が始まる。
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