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嫌なギルドマスター
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昼過ぎ-
「うーん・・・。冒険者ギルドの冊子を何度も見てるけど相変わらずこちらの文字は読めなくて困っているんだ。S、A、B、C、D、Eからなるランク制とは聞いていたが具体的に何を基準としてランクが決められているのか誰か詳しく知っている人いるか?」
「んにゃー詳しくと聞かれてもねぇ?」
「ええ、こればかりはギルドに聞くしかわからないわ」
「我も先ほどギルドカード?という物を貰ったが詳しくは冊子を見てくれと言われただけじゃ。」
「仕方がない、ギルド職員の人に聞いてみるか。」
受付カウンターで先ほどの女性に「ランク制度とはどんな基準で決められているのか?」と聞いてみたところ。
「厳密な基準をお教えすることはできませんが、基本的には依頼の難易度によってポイントが決まっていまして、ポイントがある一定数以上に達するとランクがあがるようになっています。また、緊急クエストが発生した場合はポイントも高く設定されています。他に聞きたいことはありますか?」
「ランク制にはポイントを貯める必要があるのは理解できたが、この世界ではステータスと言った能力を数値化した物は存在するのか?」
「ステータスですか?覚えた技や魔法などのレベルを紙などに転写することは可能です。しかし、個々の能力を数値化するといった未来チックな物はございません。そもそも、個々の能力を数値化するということは敵にバレた場合死活問題となりかねません。よって総合ギルドからその様なステータス化するという行為自体が禁じられております。」
「なるほど・・・自分の技・魔法類は見れてもステータスは見れないと。完全に実力主義社会って訳か。大体のことはわかった、ありがとう。」
「ああ、冒険者ダイチ殿。お待ちください。マスターとサブマスターがどうしてもお会いしたいと言っております。お時間はございますか?」
また、私に会いたいだと?どういうことだ。勘ぐっても仕方があるまい会ってみるだけ会ってみるか。
「分かりました。仲間に少し待ってもらうように伝えたらこちらのカウンターへ来ますね。」
「ありがとうございます。」
パーティーメンバーに「ちょっとギルドのマスターに会ってくるから待っていて欲しい」と伝え終わるとカウンターまで行き、ギルドマスターのいる書斎と思わしき部屋へ案内され暫しお待ちください。と言われソファーに座って待つことに。
それから間もなくしてギルドマスターが現れその姿にびっくりた。筋骨隆々でタフなマスターが来るのかと思いきや中肉中背でお腹もなかりでて・・・はっきり言うなら油ぎっしゅでデブったマスターとひょろっとしたモヤシの根暗なサブマスターがでてきた。
「初めまして。つい最近冒険者になりました、ダイチと申します。」
「挨拶ご苦労。吾輩はブリーリャの冒険者ギルドマスターをしとるギッシュという。こちらはサブマスターのネクーラだ。」
「どうもお初にお目にかかります。サブマスターのネクーラです。クヒヒ」
「それで私に会いたいとお聞きしたのですが。一体どのような件で?」
「うむぅ!要件は簡潔にいうとしよう。君、この鱗どこで手にいれたんだ?この際だから言っておくが偶々拾ったなどという戯言はきかんからな?」
「・・・。」
「黙り込む気ですかぁ~。この鱗は邪龍の物です~。ここ大密林シーヴァに生息する邪龍の鱗をどういった方法で入手したのか吐いて下さい。クヒヒ」
この2人からはなぜか嫌な感じしかしない。ラナのことを邪龍とも言った。ひょっとして何か企んでいるのか?
「これは・・・。とてもお察しがいいのですね。参ったな・・・。実を言うと邪龍の寝床近くまで行く裏道を見つけましてね。そこで拾った物なんですよ。鱗だけでもかなりの額になるのはご存知でしょう?同業者にはしられたくないので・・・。黙ってていただけませんか?」
この2人にかまをかけみる。食いつくか・・・?
「ふむ・・・。そんな裏道など聞いたこともないがいいだろう。今からは言うことは他言無用で頼むよ。まだ先の話だが、邪龍討伐を行う予定でね。勇者様一行にも使者を送って討伐に参加して頂けないか返事を待っているところなのだよ。そこへ君も参加してもらいたいのだよ。断れば・・・命はないかもしれないね。おっと、失礼。」
このギッシュという男、肥満体型なだけあって汗もすごい、一発殴り倒してやりたいところだが重要な秘密を話したのでこの場は知らない振りをする。
「分かりました。その際にはよろしくお願いします」
「殊勝な心掛けだ。ネクーラ君、彼を送ってあげなさい。」
「はい、ギッシュマスター。クヒ」
ギルトを出るまでは表情を崩さなかったがとんだゲスなやつもこの世界にはいるんだな、この話の展開次第では勇者一行とギルドを敵にまわすことになるかもしれん。
みんなにはあとで話すとしよう。
「うーん・・・。冒険者ギルドの冊子を何度も見てるけど相変わらずこちらの文字は読めなくて困っているんだ。S、A、B、C、D、Eからなるランク制とは聞いていたが具体的に何を基準としてランクが決められているのか誰か詳しく知っている人いるか?」
「んにゃー詳しくと聞かれてもねぇ?」
「ええ、こればかりはギルドに聞くしかわからないわ」
「我も先ほどギルドカード?という物を貰ったが詳しくは冊子を見てくれと言われただけじゃ。」
「仕方がない、ギルド職員の人に聞いてみるか。」
受付カウンターで先ほどの女性に「ランク制度とはどんな基準で決められているのか?」と聞いてみたところ。
「厳密な基準をお教えすることはできませんが、基本的には依頼の難易度によってポイントが決まっていまして、ポイントがある一定数以上に達するとランクがあがるようになっています。また、緊急クエストが発生した場合はポイントも高く設定されています。他に聞きたいことはありますか?」
「ランク制にはポイントを貯める必要があるのは理解できたが、この世界ではステータスと言った能力を数値化した物は存在するのか?」
「ステータスですか?覚えた技や魔法などのレベルを紙などに転写することは可能です。しかし、個々の能力を数値化するといった未来チックな物はございません。そもそも、個々の能力を数値化するということは敵にバレた場合死活問題となりかねません。よって総合ギルドからその様なステータス化するという行為自体が禁じられております。」
「なるほど・・・自分の技・魔法類は見れてもステータスは見れないと。完全に実力主義社会って訳か。大体のことはわかった、ありがとう。」
「ああ、冒険者ダイチ殿。お待ちください。マスターとサブマスターがどうしてもお会いしたいと言っております。お時間はございますか?」
また、私に会いたいだと?どういうことだ。勘ぐっても仕方があるまい会ってみるだけ会ってみるか。
「分かりました。仲間に少し待ってもらうように伝えたらこちらのカウンターへ来ますね。」
「ありがとうございます。」
パーティーメンバーに「ちょっとギルドのマスターに会ってくるから待っていて欲しい」と伝え終わるとカウンターまで行き、ギルドマスターのいる書斎と思わしき部屋へ案内され暫しお待ちください。と言われソファーに座って待つことに。
それから間もなくしてギルドマスターが現れその姿にびっくりた。筋骨隆々でタフなマスターが来るのかと思いきや中肉中背でお腹もなかりでて・・・はっきり言うなら油ぎっしゅでデブったマスターとひょろっとしたモヤシの根暗なサブマスターがでてきた。
「初めまして。つい最近冒険者になりました、ダイチと申します。」
「挨拶ご苦労。吾輩はブリーリャの冒険者ギルドマスターをしとるギッシュという。こちらはサブマスターのネクーラだ。」
「どうもお初にお目にかかります。サブマスターのネクーラです。クヒヒ」
「それで私に会いたいとお聞きしたのですが。一体どのような件で?」
「うむぅ!要件は簡潔にいうとしよう。君、この鱗どこで手にいれたんだ?この際だから言っておくが偶々拾ったなどという戯言はきかんからな?」
「・・・。」
「黙り込む気ですかぁ~。この鱗は邪龍の物です~。ここ大密林シーヴァに生息する邪龍の鱗をどういった方法で入手したのか吐いて下さい。クヒヒ」
この2人からはなぜか嫌な感じしかしない。ラナのことを邪龍とも言った。ひょっとして何か企んでいるのか?
「これは・・・。とてもお察しがいいのですね。参ったな・・・。実を言うと邪龍の寝床近くまで行く裏道を見つけましてね。そこで拾った物なんですよ。鱗だけでもかなりの額になるのはご存知でしょう?同業者にはしられたくないので・・・。黙ってていただけませんか?」
この2人にかまをかけみる。食いつくか・・・?
「ふむ・・・。そんな裏道など聞いたこともないがいいだろう。今からは言うことは他言無用で頼むよ。まだ先の話だが、邪龍討伐を行う予定でね。勇者様一行にも使者を送って討伐に参加して頂けないか返事を待っているところなのだよ。そこへ君も参加してもらいたいのだよ。断れば・・・命はないかもしれないね。おっと、失礼。」
このギッシュという男、肥満体型なだけあって汗もすごい、一発殴り倒してやりたいところだが重要な秘密を話したのでこの場は知らない振りをする。
「分かりました。その際にはよろしくお願いします」
「殊勝な心掛けだ。ネクーラ君、彼を送ってあげなさい。」
「はい、ギッシュマスター。クヒ」
ギルトを出るまでは表情を崩さなかったがとんだゲスなやつもこの世界にはいるんだな、この話の展開次第では勇者一行とギルドを敵にまわすことになるかもしれん。
みんなにはあとで話すとしよう。
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