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第二章 二件目 野盗を討て!
二件目、エピローグ
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荒らされた田んぼで大量の血を流した。
それをどう処理したか。
そしてそれをどう思うか。
もっともそれは、約四百年前の出来事。
鉄筋コンクリートやアスファルト、線路や陸橋。
田んぼは次々と潰され人口も増えた分住宅地も増える。
※※※※※
「怨霊とか出てきたらどうすんべ?」
どうするもこうするもねぇだろ。
勝手にここにやって来て、自分らが作った物を奪って、思い通りにならなきゃ暴れまくって、それを懲らしめたら怨霊になるだぁ?
霊だろうが何だろうが、そんな理不尽叩きのめしてやりゃあいいじゃねぇか。
怨霊相手に呪い殺してやれってんだ。それくらいの怒りは、今のこいつらには簡単に出せるだろうよ。
※※※※※
ま、そうは言ったが野盗の怨霊は出たかどうか。
定かではないがもし出ていたとしても、それが今も続いているとは到底考えられない。
そしてスマホで市のホームページを閲覧しても、何の変哲もない。
やり過ごすことは出来たと考えるのが妥当だろう。
「前回も南のおかげで助かったけど、私何もできなかった今回は、ホントに南に助けられたわ。ありがと」
「まぁ、何もできない奴を前にして、こっちも何もしないってのもな。せっかく女神サマに白羽の矢を立ててもらえたこともあるしなぁ」
軽く皮肉も入れてみる。
大団円で終わったからこそそんなことも言える。
神様っつーんだから、どんな状況になっても何でも出来るって思うだろ?
それが出来ねぇっつんだから。
「ま、それはともかく、あのあとしずとか、あの時代の人間は誰か来たか?」
「んーん。迷い込む人はいないけど、あそこの人達からの声は届くようになったね」
声が届く?
また何かの願い事か?
「また何か問題が起きたとか?」
「んーん。何か、毎日の報告みたいな……」
「何だよ。日記扱いか」
思わず吹き出しちまった。
でもいいんじゃねぇの?
それだけ親しい思いを持ち始めたってことでよ。
「でもさぁ。まさかあの時の南の言葉が、異駒の清水神社の始まりになるなんてね」
いや、それはそもそもの始まりだったろうよ。
一件目はななを祀った教会。
縁のあるところだったわけだが、今回は別の系統、愛宕神社だったわけだから。
じゃあななを祀ってる神社はどこよ? って疑問は誰だって持つだろ。
どこどころか、なな神様って何? って聞き返されるレベルだったんだぞ?
いや待て。
そう考えると、そんな時代の人間の願いをよく聞くことが出来たな。
奇跡のレベルじゃね?
例えて言うなら、今俺が土星に生存しているかもしれない生き物の意思をキャッチするようなもんだろ。
例えになってないか?
「まぁ結局は、あいつらがびくついた毎日を送るかどうかって話になるってのは分かってたからさ。その不安を取り除く役目を持つ者は、神様仏様もだって決まってる。科学や医学が発達したって、それでも敵わない存在はあるんだからさ」
いずれ、彼らの声が聞きやすくなったのなら、似たようなピンチの時には駆けつけて、こんどはなな自らが力を発揮することも出来るってわけだ。
「そうそう。その殿様からも庶民達にお詫びのお触れ出したそうよ。流石に私の名前のこと持ちだしたら、何のことか分からなかったらしいけど」
ま、それは俺の勇み足。こうして彼らの声がななに直接届くのなら、最悪の事態は免れることは間違いない。
「ハチの奥さんも用意だてしてくれたらしいし、何と言うか……全部まとめて解決されたって感じね」
「言ったろ? 総括的にってよ。ま、何の後腐れもなく戻ることも出来たし、万々歳だな」
「うん、ほんと、今回も助かった。これからも頼りにしてるねっ」
神様が人間にそういうのもどうかとも思うんだが……。
ま、細けぇことはどうでもいいか。
「じゃ、また明日の朝来るわ。ななもお疲れなー」
「うん、明日も来てねー」
さて……。
宝くじ、楽しみだな。
今度は何等当たるやら。
まぁ九桁も貰えたら大したもんだが、流石にばれるからな。
毎週細かく当たってることもあるし、七桁後半もらえれば十分か?
……けどなぁ。
当然の権利とは言え、生臭坊主が板についてきそうな発想だな。
自重する気は、もちろんないけどなっ。
それをどう処理したか。
そしてそれをどう思うか。
もっともそれは、約四百年前の出来事。
鉄筋コンクリートやアスファルト、線路や陸橋。
田んぼは次々と潰され人口も増えた分住宅地も増える。
※※※※※
「怨霊とか出てきたらどうすんべ?」
どうするもこうするもねぇだろ。
勝手にここにやって来て、自分らが作った物を奪って、思い通りにならなきゃ暴れまくって、それを懲らしめたら怨霊になるだぁ?
霊だろうが何だろうが、そんな理不尽叩きのめしてやりゃあいいじゃねぇか。
怨霊相手に呪い殺してやれってんだ。それくらいの怒りは、今のこいつらには簡単に出せるだろうよ。
※※※※※
ま、そうは言ったが野盗の怨霊は出たかどうか。
定かではないがもし出ていたとしても、それが今も続いているとは到底考えられない。
そしてスマホで市のホームページを閲覧しても、何の変哲もない。
やり過ごすことは出来たと考えるのが妥当だろう。
「前回も南のおかげで助かったけど、私何もできなかった今回は、ホントに南に助けられたわ。ありがと」
「まぁ、何もできない奴を前にして、こっちも何もしないってのもな。せっかく女神サマに白羽の矢を立ててもらえたこともあるしなぁ」
軽く皮肉も入れてみる。
大団円で終わったからこそそんなことも言える。
神様っつーんだから、どんな状況になっても何でも出来るって思うだろ?
それが出来ねぇっつんだから。
「ま、それはともかく、あのあとしずとか、あの時代の人間は誰か来たか?」
「んーん。迷い込む人はいないけど、あそこの人達からの声は届くようになったね」
声が届く?
また何かの願い事か?
「また何か問題が起きたとか?」
「んーん。何か、毎日の報告みたいな……」
「何だよ。日記扱いか」
思わず吹き出しちまった。
でもいいんじゃねぇの?
それだけ親しい思いを持ち始めたってことでよ。
「でもさぁ。まさかあの時の南の言葉が、異駒の清水神社の始まりになるなんてね」
いや、それはそもそもの始まりだったろうよ。
一件目はななを祀った教会。
縁のあるところだったわけだが、今回は別の系統、愛宕神社だったわけだから。
じゃあななを祀ってる神社はどこよ? って疑問は誰だって持つだろ。
どこどころか、なな神様って何? って聞き返されるレベルだったんだぞ?
いや待て。
そう考えると、そんな時代の人間の願いをよく聞くことが出来たな。
奇跡のレベルじゃね?
例えて言うなら、今俺が土星に生存しているかもしれない生き物の意思をキャッチするようなもんだろ。
例えになってないか?
「まぁ結局は、あいつらがびくついた毎日を送るかどうかって話になるってのは分かってたからさ。その不安を取り除く役目を持つ者は、神様仏様もだって決まってる。科学や医学が発達したって、それでも敵わない存在はあるんだからさ」
いずれ、彼らの声が聞きやすくなったのなら、似たようなピンチの時には駆けつけて、こんどはなな自らが力を発揮することも出来るってわけだ。
「そうそう。その殿様からも庶民達にお詫びのお触れ出したそうよ。流石に私の名前のこと持ちだしたら、何のことか分からなかったらしいけど」
ま、それは俺の勇み足。こうして彼らの声がななに直接届くのなら、最悪の事態は免れることは間違いない。
「ハチの奥さんも用意だてしてくれたらしいし、何と言うか……全部まとめて解決されたって感じね」
「言ったろ? 総括的にってよ。ま、何の後腐れもなく戻ることも出来たし、万々歳だな」
「うん、ほんと、今回も助かった。これからも頼りにしてるねっ」
神様が人間にそういうのもどうかとも思うんだが……。
ま、細けぇことはどうでもいいか。
「じゃ、また明日の朝来るわ。ななもお疲れなー」
「うん、明日も来てねー」
さて……。
宝くじ、楽しみだな。
今度は何等当たるやら。
まぁ九桁も貰えたら大したもんだが、流石にばれるからな。
毎週細かく当たってることもあるし、七桁後半もらえれば十分か?
……けどなぁ。
当然の権利とは言え、生臭坊主が板についてきそうな発想だな。
自重する気は、もちろんないけどなっ。
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