91 / 493
三波新、定住編
おにぎりの店の日々 その6
しおりを挟む
まだ夜とは言えない時間。
けど酒場には俺達だけ。
さもありなん。
宿泊客は、まだ酒の味も分からなさそうな年齢の、しかも所持金もほとんどなさそうな初級冒険者達。
だから宿屋とかこの村の裏話も普通にできる。
「じゃあキャンプ場みたいな広場も作ってみたらどうだ?」
「キャンプ場? 何それ」
ヨウミばかりじゃなく、みんなが不思議そうに俺を見る。
キャンプ自体ないのかもな。
いや、アウトドア……いや、娯楽自体少ないのかもしれない。
魔物とかがうようよいて、そいつらが住民の命を狙ってるんなら、俺のいた世界の人々よりも、生きることに真剣になるだろうから。
「分かりやすく言えば、野宿しやすい環境づくりをするってことかな」
「例えば?」
「誰でも使えるようなかまどを設置してたり、それが川のそばにあって、洗い物をしやすくしたり……」
「それは反対だぞお」
「それははんたーい」
モーナーとマッキーがほぼ同時に反応した。
気が合うのか?
と思ったら、それぞれ別方面からの理由だった。
「ここからあ、冒険者として育っていくんならあ、自分達でえ、かまど作ったりできなきゃだめだぞお」
「それも一理あるけど、魔獣の縄張りも広げやすくなるんじゃない? 見晴らしもよくなるだろうし。それと、死角が多いから森の住民達も過ごしやすいってことあるのよ。特に森の中を移住する種族には迷惑極まりないわね」
「え? そんなのいるの?」
「ヨウミちゃん、あんた……いや、人間には分からないかもね。他種族との接触を嫌う種族がいるらしいのよ。生活の痕跡はあるけど、そこに誰かが近づきそうになったら、すぐにそこから引き上げるってね。もっともあたし達エルフ族の中でも、そんな言い伝えがある程度で、実際見たことはないんだけど」
なるほど。
初級者は自己責任の元、自分達だけでどんなことができるかっていう、自分の実力の把握も必要だよな。
それにいわゆる生態系か。
どちらも納得できる話だ。
「じゃあフィールドワークでの鍛錬については、ダンジョン内部のように案内はそんなに必要ないか」
「無事に帰ってくるように言っとけばあ、それでいいと思うぞお」
「立ち入り禁止とかの看板立てたら、好奇心が芽生える初心者もいたりするからね。宿屋の手伝いしてた頃、ベテランでもそんな冒険者いたもの」
下手に刺激するなってことだよな。
「それにしても、随分熱心じゃねぇか。ノロマが作ったダンジョンに、山側の森の中かぁ? お前らの手も回らねぇんじゃねぇか?」
確かにその可能性はある。
が、こっちは基本的にはおにぎり作りと販売だ。
手が空いた者に案内をさせてるだけに過ぎない。
「でもさぁ、ドーセン。モーナーのことノロマって言うの止めてくれる? 特別仲がいいわけじゃないけど、なんか不快だ」
まぁ、マッキーの言うことはもっともだ。
悪口を渾名にしてるようにしか聞こえない。
「モーナーって、意外と言いづれぇんだよ。口が回んなくて出てきたのがノロマでな。さらに口が回んなくなって、ノーマーっつったこともある」
言いづらいのは仕方がないが、なんだかな。
「しょーがないぞお」
「しょうがねぇのかよ」
「宿屋の床が頑丈ならあ、何言われても文句はないぞお」
ま、まぁそうだよな。
あれ?
でもテンちゃんの体当たりくらっても、吹っ飛ばされることなく倒れるだけですんだってことは……かなり体重あるんだよな」
「床だけは丈夫なんだな、ここ」
「アラタもやかましいっ! ……けどよ、何でお前ら、そこまで冒険者のこと考えてんだ? 曲がりなりにも商売人だろ? 商売のこと考えねぇか? ……まあアラタがここに来た経緯はこないだ聞かしてもらったけどよ」
呼び出した奴はアレだが、改めて懇願された旗手を断った手前、その分何かを返したいという気持ちはある。
それに、この中に一人、仲間はずれがいますってやつだな。
異世界から来た俺、ってのが、やっぱりどっか引っかかる。
仲間になりたいって言う奴らがこうして集まってるんだが、本当は逆なのかもな。
異世界から来た俺を、旗手以外のことで役に立ちたいから仲間にしてくれ、ってな。
こんなこと、口が裂けても言えねぇわ。
「あんときには話題は上がんなかったけど、引退が迫りつつあるベテランと成りたての冒険者しかいないらしいんでな。育成役不足で、冒険者への依頼人は依頼を受け付けてもらえない、片や若手は依頼を紹介してもらえないってんでな。その育成を一役買おうと思ってな。こっちの仕事もあぶれることはないし」
「へぇ? そんなことになってたんか。新聞とかにはそこまで詳しくは書かれてなかったな」
「俺もお、知らなかったぞお。アラタがあ、好きでやりたがってるとお、思ってたんだけどお」
行商同行組はすでに知っている。
やはり情報の流通手段が少なければ、田舎であるほど情報は遅く伝わるってことか。
「何か話がまとまらないよね。食堂の建て替えと、冒険者の育成と、食料調達?」
「黒い姉ちゃんよっ!食堂でもねぇんだよっ。宿屋だっつてんだろうが!」
いじりまくりの応酬を面白がって、本題が全く進まんな。
「マッキー、ちと違う。俺が話題に出したのは、おやっさんの宿屋の悩みを聞いたからだ。冒険者の育成は慢性的な国全体の問題だが、実はそれほど緊急じゃない」
「ちょっ! 緊急じゃないって……解決できなかったら不味いでしょ」
「ヨウミ、実はそうでもない。だって、人間の住む場所を変えればいいだけだから」
意外な答えだったか?
モーナーと人間勢が呆気に取られてる。
まぁそうだろうな。でもな……。
「冒険者でもない俺が、まだヨウミと二人きりだった時、どんだけ野宿した? 宿屋で寝泊まりなんて数えるくらいだろ? 本当に命が危ない実感を得たら、どんな環境の変化でも安全のためなら耐えられるんだよ。対抗策がまだ打てるから現状維持ができるんじゃないか?」
「……まぁ、私らもそんな感じだったからな。もっともエルフ社会の中にいた期間は短かったけど」
「社会ってもんがない魔物とか生き物は、それこそ自由なはずだしな。ライムはどうだ?」
「ジユウ! キママッ!」
ポヨンポヨンと跳ねている。
けど、流石に大きくなるとあざとさは感じられなくなってきたなぁ。
「だから客が増えても、宿だろうが何だろうがこの村で安全に過ごせるかどうかってことだな」
「その安全って、魔物に襲われるかどうかじゃなくて、生活の心配なく過ごせるかどうかってことだよね?」
言うまでもない。
と言っても、こいつとかライム、モーナーは耐久力が抜群だから、そこら辺の定義のすり合わせは必要なんだよな。
「で、さっきから話題に上がってる食生活の問題が差し当たって解決しなきゃならないことだよね。あたしはアラタのおにぎりだけでもいいけど、どっちかというと草食だからね。でもマッキーとか人は違うよねぇ」
「動物、魔獣も狩り過ぎると、ってぇのが、さっきまでの話だったな。初級の連中が何人来ても狩り過ぎるってこたぁねぇと思うが……」
「予想外のことは想定しておかないと、実際に事が起きた時に対処できないことが多いのよね」
ヨウミの言う通りだが、見落としが一つある。
その要素を加えたらどうなる?
「だがいつもでも初級のままじゃない。成長して行けば、ベテラン勢じゃ手が足りない依頼数も減ってくはずだ。成長株なのかベテラン勢かは分からんが、今はここに殺到している初級の連中も、手伝いも兼ねた育成にも力を入れてくれるはずだ」
規則違反者とならないように引退する冒険者達が続出する前、ここの宿屋はどんな経済状況だったかは知らないが、客足はその頃に戻るんじゃないか?
「あー……、そうなると予約キャンセルが出るかもしんねぇなぁ。となりゃ、増改築、建て替えは投資にはならねぇな。急造したって、宿屋の人手が足りねぇや。どのみち後手後手に回っちまう」
「現状維持、がベストってことね」
今の盛況が一時的なものと分かったんだろう。
残念そうな親父の顔だが、決して悪い事ばかりじゃない。
「けど、アイテムの鑑定と売買で、その時よりはいくらか収入は上がったままになるはずだ。たとえ初級の連中が来なくなっても、俺達があのダンジョンでアイテム採集してここで鑑定を頼むさ。鑑定料の収入は安定するはずだ」
「アラタぁ……お前ぇ、いい奴だなぁ……」
「いいやつだってえ、俺が最初に分かってたぞお」
張り合って何の意味がある。
まぁおやっさんの宿の件はこれが結論ってわけだ。
けど酒場には俺達だけ。
さもありなん。
宿泊客は、まだ酒の味も分からなさそうな年齢の、しかも所持金もほとんどなさそうな初級冒険者達。
だから宿屋とかこの村の裏話も普通にできる。
「じゃあキャンプ場みたいな広場も作ってみたらどうだ?」
「キャンプ場? 何それ」
ヨウミばかりじゃなく、みんなが不思議そうに俺を見る。
キャンプ自体ないのかもな。
いや、アウトドア……いや、娯楽自体少ないのかもしれない。
魔物とかがうようよいて、そいつらが住民の命を狙ってるんなら、俺のいた世界の人々よりも、生きることに真剣になるだろうから。
「分かりやすく言えば、野宿しやすい環境づくりをするってことかな」
「例えば?」
「誰でも使えるようなかまどを設置してたり、それが川のそばにあって、洗い物をしやすくしたり……」
「それは反対だぞお」
「それははんたーい」
モーナーとマッキーがほぼ同時に反応した。
気が合うのか?
と思ったら、それぞれ別方面からの理由だった。
「ここからあ、冒険者として育っていくんならあ、自分達でえ、かまど作ったりできなきゃだめだぞお」
「それも一理あるけど、魔獣の縄張りも広げやすくなるんじゃない? 見晴らしもよくなるだろうし。それと、死角が多いから森の住民達も過ごしやすいってことあるのよ。特に森の中を移住する種族には迷惑極まりないわね」
「え? そんなのいるの?」
「ヨウミちゃん、あんた……いや、人間には分からないかもね。他種族との接触を嫌う種族がいるらしいのよ。生活の痕跡はあるけど、そこに誰かが近づきそうになったら、すぐにそこから引き上げるってね。もっともあたし達エルフ族の中でも、そんな言い伝えがある程度で、実際見たことはないんだけど」
なるほど。
初級者は自己責任の元、自分達だけでどんなことができるかっていう、自分の実力の把握も必要だよな。
それにいわゆる生態系か。
どちらも納得できる話だ。
「じゃあフィールドワークでの鍛錬については、ダンジョン内部のように案内はそんなに必要ないか」
「無事に帰ってくるように言っとけばあ、それでいいと思うぞお」
「立ち入り禁止とかの看板立てたら、好奇心が芽生える初心者もいたりするからね。宿屋の手伝いしてた頃、ベテランでもそんな冒険者いたもの」
下手に刺激するなってことだよな。
「それにしても、随分熱心じゃねぇか。ノロマが作ったダンジョンに、山側の森の中かぁ? お前らの手も回らねぇんじゃねぇか?」
確かにその可能性はある。
が、こっちは基本的にはおにぎり作りと販売だ。
手が空いた者に案内をさせてるだけに過ぎない。
「でもさぁ、ドーセン。モーナーのことノロマって言うの止めてくれる? 特別仲がいいわけじゃないけど、なんか不快だ」
まぁ、マッキーの言うことはもっともだ。
悪口を渾名にしてるようにしか聞こえない。
「モーナーって、意外と言いづれぇんだよ。口が回んなくて出てきたのがノロマでな。さらに口が回んなくなって、ノーマーっつったこともある」
言いづらいのは仕方がないが、なんだかな。
「しょーがないぞお」
「しょうがねぇのかよ」
「宿屋の床が頑丈ならあ、何言われても文句はないぞお」
ま、まぁそうだよな。
あれ?
でもテンちゃんの体当たりくらっても、吹っ飛ばされることなく倒れるだけですんだってことは……かなり体重あるんだよな」
「床だけは丈夫なんだな、ここ」
「アラタもやかましいっ! ……けどよ、何でお前ら、そこまで冒険者のこと考えてんだ? 曲がりなりにも商売人だろ? 商売のこと考えねぇか? ……まあアラタがここに来た経緯はこないだ聞かしてもらったけどよ」
呼び出した奴はアレだが、改めて懇願された旗手を断った手前、その分何かを返したいという気持ちはある。
それに、この中に一人、仲間はずれがいますってやつだな。
異世界から来た俺、ってのが、やっぱりどっか引っかかる。
仲間になりたいって言う奴らがこうして集まってるんだが、本当は逆なのかもな。
異世界から来た俺を、旗手以外のことで役に立ちたいから仲間にしてくれ、ってな。
こんなこと、口が裂けても言えねぇわ。
「あんときには話題は上がんなかったけど、引退が迫りつつあるベテランと成りたての冒険者しかいないらしいんでな。育成役不足で、冒険者への依頼人は依頼を受け付けてもらえない、片や若手は依頼を紹介してもらえないってんでな。その育成を一役買おうと思ってな。こっちの仕事もあぶれることはないし」
「へぇ? そんなことになってたんか。新聞とかにはそこまで詳しくは書かれてなかったな」
「俺もお、知らなかったぞお。アラタがあ、好きでやりたがってるとお、思ってたんだけどお」
行商同行組はすでに知っている。
やはり情報の流通手段が少なければ、田舎であるほど情報は遅く伝わるってことか。
「何か話がまとまらないよね。食堂の建て替えと、冒険者の育成と、食料調達?」
「黒い姉ちゃんよっ!食堂でもねぇんだよっ。宿屋だっつてんだろうが!」
いじりまくりの応酬を面白がって、本題が全く進まんな。
「マッキー、ちと違う。俺が話題に出したのは、おやっさんの宿屋の悩みを聞いたからだ。冒険者の育成は慢性的な国全体の問題だが、実はそれほど緊急じゃない」
「ちょっ! 緊急じゃないって……解決できなかったら不味いでしょ」
「ヨウミ、実はそうでもない。だって、人間の住む場所を変えればいいだけだから」
意外な答えだったか?
モーナーと人間勢が呆気に取られてる。
まぁそうだろうな。でもな……。
「冒険者でもない俺が、まだヨウミと二人きりだった時、どんだけ野宿した? 宿屋で寝泊まりなんて数えるくらいだろ? 本当に命が危ない実感を得たら、どんな環境の変化でも安全のためなら耐えられるんだよ。対抗策がまだ打てるから現状維持ができるんじゃないか?」
「……まぁ、私らもそんな感じだったからな。もっともエルフ社会の中にいた期間は短かったけど」
「社会ってもんがない魔物とか生き物は、それこそ自由なはずだしな。ライムはどうだ?」
「ジユウ! キママッ!」
ポヨンポヨンと跳ねている。
けど、流石に大きくなるとあざとさは感じられなくなってきたなぁ。
「だから客が増えても、宿だろうが何だろうがこの村で安全に過ごせるかどうかってことだな」
「その安全って、魔物に襲われるかどうかじゃなくて、生活の心配なく過ごせるかどうかってことだよね?」
言うまでもない。
と言っても、こいつとかライム、モーナーは耐久力が抜群だから、そこら辺の定義のすり合わせは必要なんだよな。
「で、さっきから話題に上がってる食生活の問題が差し当たって解決しなきゃならないことだよね。あたしはアラタのおにぎりだけでもいいけど、どっちかというと草食だからね。でもマッキーとか人は違うよねぇ」
「動物、魔獣も狩り過ぎると、ってぇのが、さっきまでの話だったな。初級の連中が何人来ても狩り過ぎるってこたぁねぇと思うが……」
「予想外のことは想定しておかないと、実際に事が起きた時に対処できないことが多いのよね」
ヨウミの言う通りだが、見落としが一つある。
その要素を加えたらどうなる?
「だがいつもでも初級のままじゃない。成長して行けば、ベテラン勢じゃ手が足りない依頼数も減ってくはずだ。成長株なのかベテラン勢かは分からんが、今はここに殺到している初級の連中も、手伝いも兼ねた育成にも力を入れてくれるはずだ」
規則違反者とならないように引退する冒険者達が続出する前、ここの宿屋はどんな経済状況だったかは知らないが、客足はその頃に戻るんじゃないか?
「あー……、そうなると予約キャンセルが出るかもしんねぇなぁ。となりゃ、増改築、建て替えは投資にはならねぇな。急造したって、宿屋の人手が足りねぇや。どのみち後手後手に回っちまう」
「現状維持、がベストってことね」
今の盛況が一時的なものと分かったんだろう。
残念そうな親父の顔だが、決して悪い事ばかりじゃない。
「けど、アイテムの鑑定と売買で、その時よりはいくらか収入は上がったままになるはずだ。たとえ初級の連中が来なくなっても、俺達があのダンジョンでアイテム採集してここで鑑定を頼むさ。鑑定料の収入は安定するはずだ」
「アラタぁ……お前ぇ、いい奴だなぁ……」
「いいやつだってえ、俺が最初に分かってたぞお」
張り合って何の意味がある。
まぁおやっさんの宿の件はこれが結論ってわけだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~
eggy
ファンタジー
もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。
村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。
ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。
しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。
まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。
幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。
「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる