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紅丸編
飛び交う噂 その5
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どうも最近、生活環境の変化が激しい。
おにぎりの店に来る今までの客は、初々しく、そして素直な初級冒険者ばかりだった。
もちろん引率のベテランもいたが。
それが、ここに来る者達の目的がまちまちになっている。
その変化が激しさは、俺達の中にも起きた。
※※※※※ ※※※※※
「ただいまー。さ、晩飯はお前らの番だぞ。とっとと行ってきな」
「お帰りなさい。じゃあ行ってきますね」
「はーい」
「あ、そうだ。ヨウミ、受映機って知ってるか?」
「受映機? 知ってるよ。って、そういえばここにはないもんね。……お祖父ちゃんの宿には置いてたけど。確かアラタも見たことあったよね」
あったか?
つか、何だそりゃ。
「覚えてねぇな。飯食ってる途中でドーセンから、ここには受映機はないのかって聞かれてな」
「お祖父ちゃんとこにはどの部屋にも置いてあったんだけどな。なんて説明すればいいかな。ニュースとかスポーツとか中継するやつ。機械の箱で……」
ひょっとしてテレビのことか。
そう言えば見たことがあったな。
機械の名前もしっかり覚えてなかったな。
すぐこの世界から離れるつもりでいたしな。
「つか、スポーツなんてあったか? 魔物に襲われる地域もあるかもしれないからそんなことをしてる場合じゃないとか何とかって話聞いたような気がする」
「目的は魔物討伐とかのためだからね。陸上競技と格闘技とかなら人気があるよ?」
へぇ。
この世界、この国の文化や娯楽には相当疎いな。
「その受映機とやら、買った方がいいかなぁ」
「んー……それに気を取られて仕事にならなきゃまずいよね……。とりあえずご飯行ってくるね。……あ、モーナーも帰ってきた」
「ただいまあ。お出かけ……じゃなくて、晩ご飯かあ? 俺もお腹ペコペコだぞお」
「じゃあ一緒に行かない? アラタ達が帰ってきたとこだから、クリマーと一緒にドーセンさんとこにいくとこなんだ」
「んじゃあ手と顔洗ってからにするからあ、ちょっと待っててえ」
「ん。待ってるから、綺麗にしてきなよ」
「おーう」
テレビか……。
バラエティ番組なんてあるのかな。
泉現象出現情報なんてあったら、ちょっとは有り難いかな?
……いや。
行商はやらなくなったし、旗手の役目は放棄したし。
もうあの現象に拘る必要もない、か……。
「アラタ、ジュエイキって、なんだ?」
「え?」
マッキーも知らないのか。
って、そりゃ人の文明の利器に触れる機会がなかったから、そりゃ分らんか。
「ジュモクカラ、デル、エキタイ」
それ、樹液だから。
つか、ライムはおにぎり食ってていいから、な?
※
「まぁそういうことで、受映機を購入についてどう思うかを……。まぁミアーノとンーゴはなくても平気っぽそうなんだが」
「なくても生活できたかんなあ」
「ミンナニ、マカセル」
それもそうだよなあ。
「ってことは……クリマーは」
「何度も見たことはありますが……」
「俺もお、あるけどお……」
今までなくても生活は成立してた。
なきゃいけない理由もない。
「ヨウミは当然知ってた、よな」
「もちろん」
「マッキーは知らないっつってたよな」
「うん」
「テンちゃんもライムも当然……」
「知らないよ?」
「ジュエキ」
違う。
俺の背中を上り下りして遊んでいるサミーも当然知るはずがない。
「けど、魔物討伐をきっかけにしてて、目的にもしてる格闘技関係にはちょっと興味あるんだよな。店の防衛にも役立てられそうだし」
「それだけじゃあねえだろうがよ」
「え?」
「どんなもんかは知らねぇがよ、今ので何となくは分かった気がすんだな」
今の……って、何の話だよ?
「アラタのあんちゃんが知らねぇことを教えてくれるってことなんじゃねえのけ? ってこたあ、サミーの事とか分かんじゃねぇの? レア種の子供の育て方―、みてぇなよ。どうよ? だったら買うべきなんじゃねぇの? 色々覚えにゃならん事、いっぺぇあるんじゃねーのか?」
まさか、ミアーノから賛成意見が出るとは思わなかった。
だが言われてみればその通り。
とは言っても……。
あの皇太子ですら知らないことを、テレビ番組から発信されれる情報で穴埋めできるのか?
「でもさ、買ってもいいんじゃない? 買って失敗したと思ったら使わなきゃいいだけだもん。違う?」
「そうですね。予算がぎりぎりとか、生活費を切り詰めないと買えないような物だったら反対しますけど」
それもそうだ。
「でも受映機一つ買うだけなのに、みんなに相談するって……。子供じゃあるまいし」
人を小馬鹿にしたようなヨウミの笑い顔がムカつく。
「それに夢中になって仕事が疎かになったら困るんだよ。かといって、世間知らずのままってのもどんなもんかってドーセンからも言われたしな」
それに首をひねったこともあった。
ダンジョンで収拾できるアイテムの価値が高くなった、というドーセンからの話だ。
じゃあ他の場所で取れるアイテムはどうなんだ?
鉱物としか言われてなかったが、その種類はどれくらいあるんだ?
ここでの話はこの国のどの範囲に広まってるんだ?
俺は世のなかどころか、自分の足元のこともよく知らない。
しかしここにやって来る者達は、ここのことを意外と知っている。
商売をしていても、意外と俺はまだ世間知らずなのかもしれない。
そう思うと、情報収集も必要な作業かもしれん。
情報誌だと、数多くなれば処分に困る。
電源が必要ないテレビなら、ただそこらに置くだけでいい。
最悪俺の部屋に置けば済むことだ。
いずれ、俺の世界にはなかった仕事の中で、おにぎりよりも手間がかからず儲けがでかい仕事もあるかも分からん。
そんな情報もそれから得ることができるかもしれん。
「んじゃそういうことにして……。じゃあ今夜のミーティングもここら辺で区切るか。じゃあミアーノ、ンーゴ、今日もサミーの相手ありがとな」
「なぁんもだー」
「アシタモ、マッテル」
未だにあの双子は毎日来ている。
サミーもまだ会いたくないらしい。
託せる先があって助かった。
「ほれ、二人には愛想良くすることくらい……」
サミーは背中に張り付きっぱなしになっていた。
「ネテルナ」
「無理して起こすなや。分かってっからよお」
「あ、あぁ。じゃあおやすみ……え?」
不意に背中が軽くなった。
そして後ろの足元からポトリと何かが落ちる音。
「え?」
「サミー?」
「どうし……え?」
振り返って下を見た。
サミーが仰向けになって転がっている。
身動き一つしていない。
「おい……サミー?」
「ま、まさか……」
「嘘……」
「オナカ、ウゴイテナイ」
お腹が動かない……ってことは……。
呼吸、してない?
何が……起きた?
おにぎりの店に来る今までの客は、初々しく、そして素直な初級冒険者ばかりだった。
もちろん引率のベテランもいたが。
それが、ここに来る者達の目的がまちまちになっている。
その変化が激しさは、俺達の中にも起きた。
※※※※※ ※※※※※
「ただいまー。さ、晩飯はお前らの番だぞ。とっとと行ってきな」
「お帰りなさい。じゃあ行ってきますね」
「はーい」
「あ、そうだ。ヨウミ、受映機って知ってるか?」
「受映機? 知ってるよ。って、そういえばここにはないもんね。……お祖父ちゃんの宿には置いてたけど。確かアラタも見たことあったよね」
あったか?
つか、何だそりゃ。
「覚えてねぇな。飯食ってる途中でドーセンから、ここには受映機はないのかって聞かれてな」
「お祖父ちゃんとこにはどの部屋にも置いてあったんだけどな。なんて説明すればいいかな。ニュースとかスポーツとか中継するやつ。機械の箱で……」
ひょっとしてテレビのことか。
そう言えば見たことがあったな。
機械の名前もしっかり覚えてなかったな。
すぐこの世界から離れるつもりでいたしな。
「つか、スポーツなんてあったか? 魔物に襲われる地域もあるかもしれないからそんなことをしてる場合じゃないとか何とかって話聞いたような気がする」
「目的は魔物討伐とかのためだからね。陸上競技と格闘技とかなら人気があるよ?」
へぇ。
この世界、この国の文化や娯楽には相当疎いな。
「その受映機とやら、買った方がいいかなぁ」
「んー……それに気を取られて仕事にならなきゃまずいよね……。とりあえずご飯行ってくるね。……あ、モーナーも帰ってきた」
「ただいまあ。お出かけ……じゃなくて、晩ご飯かあ? 俺もお腹ペコペコだぞお」
「じゃあ一緒に行かない? アラタ達が帰ってきたとこだから、クリマーと一緒にドーセンさんとこにいくとこなんだ」
「んじゃあ手と顔洗ってからにするからあ、ちょっと待っててえ」
「ん。待ってるから、綺麗にしてきなよ」
「おーう」
テレビか……。
バラエティ番組なんてあるのかな。
泉現象出現情報なんてあったら、ちょっとは有り難いかな?
……いや。
行商はやらなくなったし、旗手の役目は放棄したし。
もうあの現象に拘る必要もない、か……。
「アラタ、ジュエイキって、なんだ?」
「え?」
マッキーも知らないのか。
って、そりゃ人の文明の利器に触れる機会がなかったから、そりゃ分らんか。
「ジュモクカラ、デル、エキタイ」
それ、樹液だから。
つか、ライムはおにぎり食ってていいから、な?
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「まぁそういうことで、受映機を購入についてどう思うかを……。まぁミアーノとンーゴはなくても平気っぽそうなんだが」
「なくても生活できたかんなあ」
「ミンナニ、マカセル」
それもそうだよなあ。
「ってことは……クリマーは」
「何度も見たことはありますが……」
「俺もお、あるけどお……」
今までなくても生活は成立してた。
なきゃいけない理由もない。
「ヨウミは当然知ってた、よな」
「もちろん」
「マッキーは知らないっつってたよな」
「うん」
「テンちゃんもライムも当然……」
「知らないよ?」
「ジュエキ」
違う。
俺の背中を上り下りして遊んでいるサミーも当然知るはずがない。
「けど、魔物討伐をきっかけにしてて、目的にもしてる格闘技関係にはちょっと興味あるんだよな。店の防衛にも役立てられそうだし」
「それだけじゃあねえだろうがよ」
「え?」
「どんなもんかは知らねぇがよ、今ので何となくは分かった気がすんだな」
今の……って、何の話だよ?
「アラタのあんちゃんが知らねぇことを教えてくれるってことなんじゃねえのけ? ってこたあ、サミーの事とか分かんじゃねぇの? レア種の子供の育て方―、みてぇなよ。どうよ? だったら買うべきなんじゃねぇの? 色々覚えにゃならん事、いっぺぇあるんじゃねーのか?」
まさか、ミアーノから賛成意見が出るとは思わなかった。
だが言われてみればその通り。
とは言っても……。
あの皇太子ですら知らないことを、テレビ番組から発信されれる情報で穴埋めできるのか?
「でもさ、買ってもいいんじゃない? 買って失敗したと思ったら使わなきゃいいだけだもん。違う?」
「そうですね。予算がぎりぎりとか、生活費を切り詰めないと買えないような物だったら反対しますけど」
それもそうだ。
「でも受映機一つ買うだけなのに、みんなに相談するって……。子供じゃあるまいし」
人を小馬鹿にしたようなヨウミの笑い顔がムカつく。
「それに夢中になって仕事が疎かになったら困るんだよ。かといって、世間知らずのままってのもどんなもんかってドーセンからも言われたしな」
それに首をひねったこともあった。
ダンジョンで収拾できるアイテムの価値が高くなった、というドーセンからの話だ。
じゃあ他の場所で取れるアイテムはどうなんだ?
鉱物としか言われてなかったが、その種類はどれくらいあるんだ?
ここでの話はこの国のどの範囲に広まってるんだ?
俺は世のなかどころか、自分の足元のこともよく知らない。
しかしここにやって来る者達は、ここのことを意外と知っている。
商売をしていても、意外と俺はまだ世間知らずなのかもしれない。
そう思うと、情報収集も必要な作業かもしれん。
情報誌だと、数多くなれば処分に困る。
電源が必要ないテレビなら、ただそこらに置くだけでいい。
最悪俺の部屋に置けば済むことだ。
いずれ、俺の世界にはなかった仕事の中で、おにぎりよりも手間がかからず儲けがでかい仕事もあるかも分からん。
そんな情報もそれから得ることができるかもしれん。
「んじゃそういうことにして……。じゃあ今夜のミーティングもここら辺で区切るか。じゃあミアーノ、ンーゴ、今日もサミーの相手ありがとな」
「なぁんもだー」
「アシタモ、マッテル」
未だにあの双子は毎日来ている。
サミーもまだ会いたくないらしい。
託せる先があって助かった。
「ほれ、二人には愛想良くすることくらい……」
サミーは背中に張り付きっぱなしになっていた。
「ネテルナ」
「無理して起こすなや。分かってっからよお」
「あ、あぁ。じゃあおやすみ……え?」
不意に背中が軽くなった。
そして後ろの足元からポトリと何かが落ちる音。
「え?」
「サミー?」
「どうし……え?」
振り返って下を見た。
サミーが仰向けになって転がっている。
身動き一つしていない。
「おい……サミー?」
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「嘘……」
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