164 / 493
紅丸編
トラブル連打 その9
しおりを挟む
音信不通、消息不明の件は何とか解決できた。
だが魔物の泉現象が起きる気配を感知。
泉現象には、旗手の連中が来たらそいつらに任せりゃいいが、すぐに駆け付けてくれるとは限らない。
紅丸にもこの現象の被害を食い止めてもらいたいことを伝えたが、緊急に船を閉場し、地上から離れた。
ま、足を引っ張られなきゃ関係ない。
馬鹿王子は旗手に伝達するために王宮にでも戻ったか。
残ったのは俺達だけ。
おまけに、変なちっこい魔物にやたら絡まれてる。
ヨウミ曰く、妖精版アラタ、だとよ。
イジるのは結構だが、タイミングを考えろ。
けど絡まれてるっつーより、俺に手間をかけさせた代償を無理やり出させてるって感じだ。
助けを求められた俺が、ただ手を伸ばしただけで解決できたんなら、とっととどっかに行けってなもんだ。
けどその元凶がごねたり、泉現象と重なったりしたんだぜ?
その現象を食い止める手伝位くらいしてもらったって罰は当たらんだろ?
つーか、それくらいの手伝い、自分から進んでやる案件だろ?
「で、どこで何するっての?!」
ピクシー女子の怒鳴り声が甲高い。
しかも耳のそばで。
厭味ったらしいったらありゃしない。
小さい体だからだろうがな。
「いくら場所と時間が分かったっつっても、そこでボーっとしててもしょうがない。いったん店に戻って対策を万全にしようか」
「前みたいに、他の冒険者に頼むってのは?」
残念ながらそれはあまりよろしくない。
なぜならば。
「前回はダンジョンだったろ? モーナーが掘り、そこに行く冒険者達はその前に俺の店に来る。そして俺達が住む村でもある。助けてくれって縋り、頼り、依頼する理由はある。けれども……」
「隣村よりもさらに離れた場所、ですもんね」
「避難をお、呼びかけないとお」
それも難しい。
「俺たちはそこの村の隣村の住民だ。そんな人間がその村に呼びかけたところで、俺たちの行動を理解してもらえないだろうよ」
「でも危険を報せてくれるわけだし」
「どこに避難させるんだ? サキワ村か? 現象が起きたら一気にこっちまで襲撃されるかもしれん。そこの村に隣接する町、都市に安全地帯はないと見るべきだな」
雰囲気が暗くなる。
だがテンちゃん達が音信不通になった時よりははるかにマシだ。
「でも……いつも思うんだけど……」
「ん? どした?」
「アラタ、別に逃げてもいいんじゃないの? あそこで仕事するのは、ダンジョンがあるからでしょ?」
マッキーの指摘は、間違いじゃない。
けどな……。
言葉にできない、彼女の言葉への拒否感を表に出せないのがもどかしい。
それとな……。
「ちょっと。えーと、コーティちゃん? とサミー。アラタの肩でじゃれつかないのっ」
「あぁ? なんであたしがちゃんづけよ! つーか、なんてあたしがこんな防具っぽいのにじゃれつかれなきゃなんないのよ!」
防具?
サミーのどこが防具だよ?
つか、偉そうな口利いてて、サミーに付きまとわれてたのか。
体が小さいから遊び相手になってくれやすいとでも思ってんだろうか?
「……じゃれつくならほかんとこでしてくれ。肩が重くなる」
……確かに他のところでじゃれつけっつったよ?
それが、何で頭によじ登る?
「重い。頭が重い。首が疲れる。降りろ、サミー」
体重も増えてきたんだな。
モフモフは気持ちいいんだが、そろそろ体にとりついて甘えるのも卒業してほしいんだが。
「話が進まないんだけど。話し合いの邪魔は止めてね? サミー。……で、アラタがそう決めたんだから決定ってことにしよう。で、これから具体的にどうするの?」
ヨウミの言うことは聞くようになったな。
まぁ俺にしか甘えられないってんなら仕方がないが。
で……これからのことか?
「あ? あぁ。まず人に対してどうするかってことより、俺達が出来ることは何かってことを考えてな」
「うん」
「おにぎりのセットをできるだけ多く用意する」
「いつもと変わんないじゃん」
他に何かができると思ってたか?
※※※※※ ※※※※※
「何よここ! 貧乏くさい!」
おにぎりの店に戻ってきた。
なんか、何日ぶりって気がするが……丸一日、日中いっぱいだったんだよな。
それにしてもピクシー種とやらの生活基準はよく分からん。
まぁ実態自体分からんが。
けどな、一々文句を言うのに、そんな甲高い声を聞かせられるこっちの身になれよ。
「それにしても……武器も防具も、もうちょっと良さそうな物、なかったわね……」
「しょうがないよお。今までまるまる商会にい、頼ってたってことだなあ」
「品揃えがいつもと変わらない状態に戻ったってことね。あたし達人間には魔物と戦う力なんてないから、身を守るものは欲しかったけど」
「人間でも冒険者達は頑張ってるわよ?」
「マモノトタタカウニンゲンハ、チョットフツウトチガウニンゲン、ダヨ」
「普通と違う人間……アラタ」
なんでそこで俺の名前が出る!
「あれ? 何よ、これっ!」
あぁ?
あぁ……おにぎりは知らないのか。
そう言えば馬鹿王子、ピクシーって半透明とか言ってなかったか?
まぁ……生活の文化とか慣習が違えば……っておい!
勝手に食うな!
「何これ! 美味しいじゃない! 誰が作ったのよ、これ!」
あれ?
食い物ってことは本能で分かるのか?
「全部もらおうっと!」
「止めんか! 魔物の泉現象から出てきた魔物対策だ!」
「うるせぇな! ケチッ!」
見た目かわいいが、この口の悪さも何とかしてほしいが。
「いつもなら店の売り物だからな? 金払えばいいってもんじゃないが、万引き、泥棒と同じことしてんだぞ?」
万引きって、いろんな物ってんじゃなくて、間引きからの訛りって聞いたが……。
いや、そんなこと考えてる場合じゃねぇ!
「防具や武器の補強とか、満足にできなかったから、せめて力の補充する品くらいはまともに用意しなきゃならねぇってのに邪魔すんなや!」
「何よ、あんた作ってんの? んなわきゃないでしょ? こんなかわいいあたしにあんなむごいことを言う奴に」
助けを求めてたこと、すっかり忘れてんのか?
鳥頭もいいとこだ。
「米粒選びは俺にしかできねぇ。その米を炊いて作ったのがそのおにぎり。美味しいって褒めてくれたのはうれしいが、既にその評判は仲間から受けてる。自惚れるつもりはねぇが、それをできて当たり前のレベルの仕事にしなきゃ、みんなの助けにならねぇんだよ。仕事の邪魔すんな。明日一日でどこまでできるかの勝負だからな」
囚われてたピクシー種。
それを助けた代償として、こっちの手伝いをしてもらいたかったが……。
外れくじどころか足引っ張りになりかねねぇな……。
隣の村でそれに備えて買い物をみんなでしたけど、満足できる品物があまりなかった。
顔見知りの冒険者達と会ったりすれ違ったりしたが、俺から頼むのは筋が違うよな。
ジリ貧間違いなし。
また何日か寝込む覚悟で、ライム頼みか……。
だが魔物の泉現象が起きる気配を感知。
泉現象には、旗手の連中が来たらそいつらに任せりゃいいが、すぐに駆け付けてくれるとは限らない。
紅丸にもこの現象の被害を食い止めてもらいたいことを伝えたが、緊急に船を閉場し、地上から離れた。
ま、足を引っ張られなきゃ関係ない。
馬鹿王子は旗手に伝達するために王宮にでも戻ったか。
残ったのは俺達だけ。
おまけに、変なちっこい魔物にやたら絡まれてる。
ヨウミ曰く、妖精版アラタ、だとよ。
イジるのは結構だが、タイミングを考えろ。
けど絡まれてるっつーより、俺に手間をかけさせた代償を無理やり出させてるって感じだ。
助けを求められた俺が、ただ手を伸ばしただけで解決できたんなら、とっととどっかに行けってなもんだ。
けどその元凶がごねたり、泉現象と重なったりしたんだぜ?
その現象を食い止める手伝位くらいしてもらったって罰は当たらんだろ?
つーか、それくらいの手伝い、自分から進んでやる案件だろ?
「で、どこで何するっての?!」
ピクシー女子の怒鳴り声が甲高い。
しかも耳のそばで。
厭味ったらしいったらありゃしない。
小さい体だからだろうがな。
「いくら場所と時間が分かったっつっても、そこでボーっとしててもしょうがない。いったん店に戻って対策を万全にしようか」
「前みたいに、他の冒険者に頼むってのは?」
残念ながらそれはあまりよろしくない。
なぜならば。
「前回はダンジョンだったろ? モーナーが掘り、そこに行く冒険者達はその前に俺の店に来る。そして俺達が住む村でもある。助けてくれって縋り、頼り、依頼する理由はある。けれども……」
「隣村よりもさらに離れた場所、ですもんね」
「避難をお、呼びかけないとお」
それも難しい。
「俺たちはそこの村の隣村の住民だ。そんな人間がその村に呼びかけたところで、俺たちの行動を理解してもらえないだろうよ」
「でも危険を報せてくれるわけだし」
「どこに避難させるんだ? サキワ村か? 現象が起きたら一気にこっちまで襲撃されるかもしれん。そこの村に隣接する町、都市に安全地帯はないと見るべきだな」
雰囲気が暗くなる。
だがテンちゃん達が音信不通になった時よりははるかにマシだ。
「でも……いつも思うんだけど……」
「ん? どした?」
「アラタ、別に逃げてもいいんじゃないの? あそこで仕事するのは、ダンジョンがあるからでしょ?」
マッキーの指摘は、間違いじゃない。
けどな……。
言葉にできない、彼女の言葉への拒否感を表に出せないのがもどかしい。
それとな……。
「ちょっと。えーと、コーティちゃん? とサミー。アラタの肩でじゃれつかないのっ」
「あぁ? なんであたしがちゃんづけよ! つーか、なんてあたしがこんな防具っぽいのにじゃれつかれなきゃなんないのよ!」
防具?
サミーのどこが防具だよ?
つか、偉そうな口利いてて、サミーに付きまとわれてたのか。
体が小さいから遊び相手になってくれやすいとでも思ってんだろうか?
「……じゃれつくならほかんとこでしてくれ。肩が重くなる」
……確かに他のところでじゃれつけっつったよ?
それが、何で頭によじ登る?
「重い。頭が重い。首が疲れる。降りろ、サミー」
体重も増えてきたんだな。
モフモフは気持ちいいんだが、そろそろ体にとりついて甘えるのも卒業してほしいんだが。
「話が進まないんだけど。話し合いの邪魔は止めてね? サミー。……で、アラタがそう決めたんだから決定ってことにしよう。で、これから具体的にどうするの?」
ヨウミの言うことは聞くようになったな。
まぁ俺にしか甘えられないってんなら仕方がないが。
で……これからのことか?
「あ? あぁ。まず人に対してどうするかってことより、俺達が出来ることは何かってことを考えてな」
「うん」
「おにぎりのセットをできるだけ多く用意する」
「いつもと変わんないじゃん」
他に何かができると思ってたか?
※※※※※ ※※※※※
「何よここ! 貧乏くさい!」
おにぎりの店に戻ってきた。
なんか、何日ぶりって気がするが……丸一日、日中いっぱいだったんだよな。
それにしてもピクシー種とやらの生活基準はよく分からん。
まぁ実態自体分からんが。
けどな、一々文句を言うのに、そんな甲高い声を聞かせられるこっちの身になれよ。
「それにしても……武器も防具も、もうちょっと良さそうな物、なかったわね……」
「しょうがないよお。今までまるまる商会にい、頼ってたってことだなあ」
「品揃えがいつもと変わらない状態に戻ったってことね。あたし達人間には魔物と戦う力なんてないから、身を守るものは欲しかったけど」
「人間でも冒険者達は頑張ってるわよ?」
「マモノトタタカウニンゲンハ、チョットフツウトチガウニンゲン、ダヨ」
「普通と違う人間……アラタ」
なんでそこで俺の名前が出る!
「あれ? 何よ、これっ!」
あぁ?
あぁ……おにぎりは知らないのか。
そう言えば馬鹿王子、ピクシーって半透明とか言ってなかったか?
まぁ……生活の文化とか慣習が違えば……っておい!
勝手に食うな!
「何これ! 美味しいじゃない! 誰が作ったのよ、これ!」
あれ?
食い物ってことは本能で分かるのか?
「全部もらおうっと!」
「止めんか! 魔物の泉現象から出てきた魔物対策だ!」
「うるせぇな! ケチッ!」
見た目かわいいが、この口の悪さも何とかしてほしいが。
「いつもなら店の売り物だからな? 金払えばいいってもんじゃないが、万引き、泥棒と同じことしてんだぞ?」
万引きって、いろんな物ってんじゃなくて、間引きからの訛りって聞いたが……。
いや、そんなこと考えてる場合じゃねぇ!
「防具や武器の補強とか、満足にできなかったから、せめて力の補充する品くらいはまともに用意しなきゃならねぇってのに邪魔すんなや!」
「何よ、あんた作ってんの? んなわきゃないでしょ? こんなかわいいあたしにあんなむごいことを言う奴に」
助けを求めてたこと、すっかり忘れてんのか?
鳥頭もいいとこだ。
「米粒選びは俺にしかできねぇ。その米を炊いて作ったのがそのおにぎり。美味しいって褒めてくれたのはうれしいが、既にその評判は仲間から受けてる。自惚れるつもりはねぇが、それをできて当たり前のレベルの仕事にしなきゃ、みんなの助けにならねぇんだよ。仕事の邪魔すんな。明日一日でどこまでできるかの勝負だからな」
囚われてたピクシー種。
それを助けた代償として、こっちの手伝いをしてもらいたかったが……。
外れくじどころか足引っ張りになりかねねぇな……。
隣の村でそれに備えて買い物をみんなでしたけど、満足できる品物があまりなかった。
顔見知りの冒険者達と会ったりすれ違ったりしたが、俺から頼むのは筋が違うよな。
ジリ貧間違いなし。
また何日か寝込む覚悟で、ライム頼みか……。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~
eggy
ファンタジー
もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。
村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。
ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。
しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。
まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。
幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。
「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる