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店の日常編
閑話休題:フィールド端会議
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人の口に戸は立てられない。
ここに、いろんな珍しい種類の魔物がいる、という話が飛び交うようになった。
もっとも村人たちの間では、娯楽か暇つぶしにいいらしいって程度のレベル。
俺の店に来ても、実利を得ることはほとんどないからな。
ただ、こっちの仕事の邪魔になるようなら考えものだ。
おにぎりの注文と会計を待つ客が並んでる中、買い物をしない奴らから話しかけられてもうっとうしいだけだし、仕事の手が遅くなったり止まったりする。
「そんなの無視すればいいじゃん。一々相手にするなんてバカじゃないの?」
「そうは言うけどね、コーティちゃん。その相手はそこにいる限りずっと付きまとったりするってことがあるのよ」
しょーもな、と言わんばかりの呆れ顔のコーティに、ヨウミが状況とこっち側の心境を説明する。
夜盗討伐では単独行動でも大活躍してくれた。
けど、人間社会や風習にはまだまだ疎い。
物の言い方がきついが、それはなぜか俺だけなんだよな。
デレがないからツンデレは当てはまらない。
でも店の手伝いもしてくれるから、好意はあるとは思うんだが。
ま、ほかに住む場所がなきゃ、手伝ってくれる限りはいてもらっても構わないけどな。
「買い物客の冒険者ばかりだったのが、目的がそれだけじゃない客が増えましたからねぇ」
「買い物以外はあ、客じゃないと思うんだけどお」
確かに客じゃない。
遊びに来たって感じだよな。
動物園に来たって感じの来訪者もいる。
「入場料とかとってもいいんじゃねぇだろうか?」
わりと多くの人に娯楽を提供してるんだ。
それくらいのことをしても、バチ、当たらねぇんじゃねぇの?
「来る人が何の目的か、事前に分かれば反対はしないけどね」
「そこまでぁ、流石のアラタのあんちゃんでも分かるめぇよ。無茶言いなさんなや、マッキーよぉ」
「デスヨネー」
入場料と言い出したのは、もちろん店の収入アップにもなるんだが、それだけじゃない。
来訪者達に、場を弁えろと言いたいってのもある。
それと、先日自警団の村人達が謝礼を伝えに来た。
村の非常事態に対処してくれたから、ということでな。
だが、村に協力するのが非常事態のみ、というのもどんなもんなんだろうな? とな。
通常時でも村の力になれることがあるだろうか? と考えたりした。
というのも、夜盗の一網打尽の件を、村人のほとんどが知らないままなんだよな。
まぁ俺らが口止めを頼んだからなんだが。、
だって「村の危機をあの連中が救ってくれたんだ」なんて噂が流れたとする。
もちろん感謝はされるだろうよ。
でも一部始終を知らない人が知らないままだったら、何事もない毎日が続いてたように感じるだろ?
そこにいきなり、実は村が危険な状況だったんだって話を聞かされても、いきなり変な話でっちあげられてもって思いやしないか?
現実味がないって言うか。
実感ない人から感謝されるのもな。
それに、そんなときばかり英雄気取りって思われるのもやなんだよな。
そこで、入場料を設けて、その料金の収入はすべて村役場に寄付するとかってのを考えた。
「入場料? いいんじゃないの? あたしらの収入になるなら、それはちょっとどうかなあって思うけど。あたし達とおしゃべりする目的で来た人が払うんでしょ?」
「サーマルさんとこで寝そべってたりするだけでバイト料受け取ってるお前から言われてもな」
「あたしのお給料は干し草だけだもーん」
ごもっとも。
「でも会話だけでお金取るってのもどうよ」
「だから、仕事の邪魔をしてるんだから、その損害賠償を入場料で事前に賄うってことだよ。実害はないからそこまですることもないかとも思うんだがな?」
コーティは、お金を取るならそれなりの労働をしろってことを言いたいらしい。
けど、問題点の話題からちとずれてるような気がしないでもない。
「そう言えば、買い物客以外の人達の層が変わってるのよねぇ」
「え? そうなの?」
「ヨウミは気付かなかった? まぁサミーの姿が変わったことと、ライムが少しずつ小さくなってるの。って言ってもライムのことはあたしが絡んでるんだけど」
「マッキーが?」
夜盗の返り討ちの時がきっかけだったな。
ライムの体の僅か一部を矢の先に括り付けて放つ。
そのことで、かなり攻撃力が増したとか。
それ以来二人の時間が空くと、射手の特訓をしてるんだと。
そのたびにライムの体を少しずつもらってるから、次第にライムが小さくなってきている。
俺が最初に出会ったころと比べれば、まだまだ大きい。
けど、小さくなっていくごとに、可愛いという声が多くなってきてるとか。
サミーは、モフモフの獣が好きな人から好かれてた。
だがあの件以来、そんな人達は離れていった。
それもそうだ。
毛がどこにもなく、モフモフのしようがないんだから。
そして、体毛を通して感じる体温も感じられなくなった。
だが、カブトムシとかの甲虫や、カニなどの外殻骨格の生き物が好きって人からの人気が高まってきた。
体も大きくなってきて力もついてきたから、小さい子供なら上に乗せても歩けるらしい。
あの日以降も遊びに来る双子を相手に、一人ずつだが、そんな遊びをしてるのを何度か見てるし。
けど、仲良しの相手以外に乗せようという気はないようだ。
そうそう、素早さも高まりつつあり、本気で逃げるなら俺も捕まえるまでちょっと手こずるんだよな。
それにしても、マッキーは来客……というか、来訪者か。よく見てるな。
「デモ、ソンナオカネトルトシタラ、カイモノキャクハ、サラニカネヲトラレル」
お金の話にはあまり興味なさそうなのは、ミアーノとンーゴ。
ずっとこのフィールドにいて、ほとんどここから離れることがないから、お金を受け取っても使いどころに困るんだと。
「そこは、俺らがちと負担がかかるんだが」
「負担?」
「あぁ。入場料分を減らした値段にするんだ。一日の集計で、売り上げの個数分、本来の料金になるように入場料から減らす。残ったお金が純粋な入場料になるから、それを村に寄付」
「あたし達の作業が増えるだけじゃない、それ」
ヨウミの訴えももっともだ。
だが、その分の人件費も入場料から減らせばどうだろうかね?
「ま、好きにすればいいんじゃねぇの? おりゃあアラタのあんちゃんのおにぎり食えりゃ文句はねぇし。おまけにさらにいろんな飯食わせてもらえてるしな。アラタのあんちゃんの提案に異議はねぇし、むしろ賛成ってことだなや」
「オレモ、ドウイ」
「あたしも言いたいことはあるけど、アラタの言うことも分からなくはないからね。頭ごなしに反対する気はないわ」
コーティ、お前は頭ごなしにきつい言い方するけどな。
「……まぁ……保留にしとくか。もう少し案を練ってからかな」
「実行するなら早い方がいいんじゃない? 村が喜んでくれると思うから」
やや思い付きの提案だったから、ヨウミの言うようにすぐにってわけにはいかねぇな。
正当な理由を見つけて、それが理に適ったものじゃないとなぁ。
けど、絶対反対って意見がなかっただけ、実行までの道のりは楽かもしれんな。
早めに始めた方がいいってのは、俺もそう思う。
だってさぁ……。
こんな夜のフィールドに、遠巻きに誰かこっちを見てるんだもん。
幽霊とかってんじゃなく、おそらく人間だな。
人間が一人、林のどこかからこっちを伺ってる。
危害を加える気は全くなさそうだけど、気になるってば気になる。
けどこいつらに何か影響を及ぼすことじゃないから、こいつらに報せる必要、ないだろうな、うん。
ここに、いろんな珍しい種類の魔物がいる、という話が飛び交うようになった。
もっとも村人たちの間では、娯楽か暇つぶしにいいらしいって程度のレベル。
俺の店に来ても、実利を得ることはほとんどないからな。
ただ、こっちの仕事の邪魔になるようなら考えものだ。
おにぎりの注文と会計を待つ客が並んでる中、買い物をしない奴らから話しかけられてもうっとうしいだけだし、仕事の手が遅くなったり止まったりする。
「そんなの無視すればいいじゃん。一々相手にするなんてバカじゃないの?」
「そうは言うけどね、コーティちゃん。その相手はそこにいる限りずっと付きまとったりするってことがあるのよ」
しょーもな、と言わんばかりの呆れ顔のコーティに、ヨウミが状況とこっち側の心境を説明する。
夜盗討伐では単独行動でも大活躍してくれた。
けど、人間社会や風習にはまだまだ疎い。
物の言い方がきついが、それはなぜか俺だけなんだよな。
デレがないからツンデレは当てはまらない。
でも店の手伝いもしてくれるから、好意はあるとは思うんだが。
ま、ほかに住む場所がなきゃ、手伝ってくれる限りはいてもらっても構わないけどな。
「買い物客の冒険者ばかりだったのが、目的がそれだけじゃない客が増えましたからねぇ」
「買い物以外はあ、客じゃないと思うんだけどお」
確かに客じゃない。
遊びに来たって感じだよな。
動物園に来たって感じの来訪者もいる。
「入場料とかとってもいいんじゃねぇだろうか?」
わりと多くの人に娯楽を提供してるんだ。
それくらいのことをしても、バチ、当たらねぇんじゃねぇの?
「来る人が何の目的か、事前に分かれば反対はしないけどね」
「そこまでぁ、流石のアラタのあんちゃんでも分かるめぇよ。無茶言いなさんなや、マッキーよぉ」
「デスヨネー」
入場料と言い出したのは、もちろん店の収入アップにもなるんだが、それだけじゃない。
来訪者達に、場を弁えろと言いたいってのもある。
それと、先日自警団の村人達が謝礼を伝えに来た。
村の非常事態に対処してくれたから、ということでな。
だが、村に協力するのが非常事態のみ、というのもどんなもんなんだろうな? とな。
通常時でも村の力になれることがあるだろうか? と考えたりした。
というのも、夜盗の一網打尽の件を、村人のほとんどが知らないままなんだよな。
まぁ俺らが口止めを頼んだからなんだが。、
だって「村の危機をあの連中が救ってくれたんだ」なんて噂が流れたとする。
もちろん感謝はされるだろうよ。
でも一部始終を知らない人が知らないままだったら、何事もない毎日が続いてたように感じるだろ?
そこにいきなり、実は村が危険な状況だったんだって話を聞かされても、いきなり変な話でっちあげられてもって思いやしないか?
現実味がないって言うか。
実感ない人から感謝されるのもな。
それに、そんなときばかり英雄気取りって思われるのもやなんだよな。
そこで、入場料を設けて、その料金の収入はすべて村役場に寄付するとかってのを考えた。
「入場料? いいんじゃないの? あたしらの収入になるなら、それはちょっとどうかなあって思うけど。あたし達とおしゃべりする目的で来た人が払うんでしょ?」
「サーマルさんとこで寝そべってたりするだけでバイト料受け取ってるお前から言われてもな」
「あたしのお給料は干し草だけだもーん」
ごもっとも。
「でも会話だけでお金取るってのもどうよ」
「だから、仕事の邪魔をしてるんだから、その損害賠償を入場料で事前に賄うってことだよ。実害はないからそこまですることもないかとも思うんだがな?」
コーティは、お金を取るならそれなりの労働をしろってことを言いたいらしい。
けど、問題点の話題からちとずれてるような気がしないでもない。
「そう言えば、買い物客以外の人達の層が変わってるのよねぇ」
「え? そうなの?」
「ヨウミは気付かなかった? まぁサミーの姿が変わったことと、ライムが少しずつ小さくなってるの。って言ってもライムのことはあたしが絡んでるんだけど」
「マッキーが?」
夜盗の返り討ちの時がきっかけだったな。
ライムの体の僅か一部を矢の先に括り付けて放つ。
そのことで、かなり攻撃力が増したとか。
それ以来二人の時間が空くと、射手の特訓をしてるんだと。
そのたびにライムの体を少しずつもらってるから、次第にライムが小さくなってきている。
俺が最初に出会ったころと比べれば、まだまだ大きい。
けど、小さくなっていくごとに、可愛いという声が多くなってきてるとか。
サミーは、モフモフの獣が好きな人から好かれてた。
だがあの件以来、そんな人達は離れていった。
それもそうだ。
毛がどこにもなく、モフモフのしようがないんだから。
そして、体毛を通して感じる体温も感じられなくなった。
だが、カブトムシとかの甲虫や、カニなどの外殻骨格の生き物が好きって人からの人気が高まってきた。
体も大きくなってきて力もついてきたから、小さい子供なら上に乗せても歩けるらしい。
あの日以降も遊びに来る双子を相手に、一人ずつだが、そんな遊びをしてるのを何度か見てるし。
けど、仲良しの相手以外に乗せようという気はないようだ。
そうそう、素早さも高まりつつあり、本気で逃げるなら俺も捕まえるまでちょっと手こずるんだよな。
それにしても、マッキーは来客……というか、来訪者か。よく見てるな。
「デモ、ソンナオカネトルトシタラ、カイモノキャクハ、サラニカネヲトラレル」
お金の話にはあまり興味なさそうなのは、ミアーノとンーゴ。
ずっとこのフィールドにいて、ほとんどここから離れることがないから、お金を受け取っても使いどころに困るんだと。
「そこは、俺らがちと負担がかかるんだが」
「負担?」
「あぁ。入場料分を減らした値段にするんだ。一日の集計で、売り上げの個数分、本来の料金になるように入場料から減らす。残ったお金が純粋な入場料になるから、それを村に寄付」
「あたし達の作業が増えるだけじゃない、それ」
ヨウミの訴えももっともだ。
だが、その分の人件費も入場料から減らせばどうだろうかね?
「ま、好きにすればいいんじゃねぇの? おりゃあアラタのあんちゃんのおにぎり食えりゃ文句はねぇし。おまけにさらにいろんな飯食わせてもらえてるしな。アラタのあんちゃんの提案に異議はねぇし、むしろ賛成ってことだなや」
「オレモ、ドウイ」
「あたしも言いたいことはあるけど、アラタの言うことも分からなくはないからね。頭ごなしに反対する気はないわ」
コーティ、お前は頭ごなしにきつい言い方するけどな。
「……まぁ……保留にしとくか。もう少し案を練ってからかな」
「実行するなら早い方がいいんじゃない? 村が喜んでくれると思うから」
やや思い付きの提案だったから、ヨウミの言うようにすぐにってわけにはいかねぇな。
正当な理由を見つけて、それが理に適ったものじゃないとなぁ。
けど、絶対反対って意見がなかっただけ、実行までの道のりは楽かもしれんな。
早めに始めた方がいいってのは、俺もそう思う。
だってさぁ……。
こんな夜のフィールドに、遠巻きに誰かこっちを見てるんだもん。
幽霊とかってんじゃなく、おそらく人間だな。
人間が一人、林のどこかからこっちを伺ってる。
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○○○
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