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薬師の依頼の謎編
その男は、雪が降り始めた日にやってきた その1
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ライムの雪玉騒動は、その後に起きてきたモーナーが解決してくれた。
端の方から力任せに殴りつけ、少しずつ雪玉を削ってライムを取り出す。
あとは細かくなるまで割って、遠くに投げつけてくれた。
ライムはライムで、心行くまで雪遊びができたのは生まれて初めてだったらしい。
俺と知り合うまでは、魔物の世界でも弱肉強食は成り立ってたらしいから。
そんな遊びに夢中になってたら、間違いなく他の魔物の餌になってしまうとか。
もっともこいつの年齢は不詳だがな。
「朝から元気だなあ、ライムう」
「まったくよね」
モーナーとマッキーもあきれ顔。
ま、元気なのはいいことだ。
それはさておき。
「けんどよお、集団戦は一旦止めといた方がいくねぇかぁ?」
「オレモ、ミアーノニサンセイ」
朝ご飯の時だった。
この二人から集団戦の休止の意見が出た。
ここから奥のフィールドは、ほんのわずかだが山に近い。
山の木々が生い茂ってるから雪崩の心配はないが、降り積もる雪で視界が遮られる。
雪の上での集団戦ってのは貴重な体験だろうが、そんな特異な状況での戦闘を、冒険者らが自ら望むことはほとんどない。
あるとしたら、魔物と出くわしたときくらい。
普通は撤退するものらしい。
「確かに寒さで凍えて、体が動けなくなったら……」
「戦闘どころじゃないわよね。冒険者になるためにいろいろ修行とかもするんだろうけど、根本的にはあたし達と同じ人間だもんね」
君子危うきには近寄らず、という話はこの世界でも当てはまるらしい。
まぁそれはいいとして。
「いきなり中止って知らせるのも、どうかと思ったりする」
「どうして?」
「ようやく順番の日が来た、って喜んでる奴らに、これからずっと中止ですってのもな」
半月くらい待ちに待って、ようやくこの日がやってきた、と楽しみにしてた連中だ。
反乱が起きるんじゃねぇか?
「それはないと思いますよ?」
「何でよ?」
「中止じゃなくて、いわば延長でしょう? あなた達だけ訓練させません、って言うんじゃないんですから」
まぁ……それもそうか。
そいつらだけ後回しにするってわけでもないし、春になったら再開するってんなら問題はないか。
「魔物はともかく、自然の驚異なら冒険者なら誰だって知ってるわよ。それで納得できない冒険者達が特訓の申し合いに来るなら、自然の驚異に成り代わって、あたし達がその実体験をさせてあげるわよ」
コーティ、怖いよ。
本気でやろうとしてるな?
まぁ俺らの制止を振り切ってまでやろうとするなら、コーティの言うこともやぶさかではなく……。
「じゃあ今日からお休みってわけね? でも助かったー。指先がかじかむから、弓の扱いもちょっと雑になるのよね」
それはそれでどうかと思うぞ? マッキー。
※※※※※ ※※※※※
おにぎりの店の開店時間。
ちらほらと雪が舞う以外、いつもと変わらない店の前の様子。
朝飯での決定事項をここで通達。
「……まぁそうなるとは思ってたよ」
「そんなぁ……。ずっと待ってたのに……」
「さらにひどくなりゃ、特訓どころじゃねぇからなぁ」
いろんな声が聞こえてきた。
不満を漏らす者達は、決まって新人。
願わざる現実を目の当たりにしても、それを黙って飲む熟練達。
まぁ予想通りだが、予想以上のことは起きなかった。
特定の冒険者チームだけが不遇になるんじゃなく、申し込み者全員の予定を先送りすることになったわけだから、不公平はどこにもない分、思ったよりも穏やかに混乱は落ち着いた。
「でもよ、ダンジョンとかフィールドでのアイテム探索はしてもいいんだろ?」
ふむ。
そんなことを聞かれてもな。
「俺は、その土地の管理者じゃねぇよ。温泉とかは、作ったのは俺らだけどな」
結果として、な。
作りたくて作ったわけじゃない。
できてしまったその結果、水の流れだけじゃどうしようもなかったし、どうせ流れるなら、ということでな。
ダンジョンは……どうだろうな。
モーナーが掘ってた場所だったからな。
何かをしてただけで、責任者でも管理人でもないし、ましてや所有者ってんじゃないんだが……。
「自己責任ってことならな。何かあっても救助しにいけねぇし、手段もそういうことをする連中の連絡先も知らない。だから助けを俺に求められても困る」
前にもそんな説明したことあったような気がするが……。
まぁ初めてそんな話を聞いたってやつの方が多いだろうな。
「あたしらも、助けに行けるかもしれないけど、助けてもらえなかったっていう人達もいるかもしれないしね」
「フコウヘイ、アッチャ、マズイモンネ」
その通り。
そういうのもトラブル発生の原因の一つ。
相手側の逆恨みだの思い込みだのが原因だったりすることもあるが、それはこっちが根本的な理由じゃない。
少なくとも、そんな落ち度だけはないようにしないと、だ。
「分かってるよ。つまり、集団戦だけが中止……いや、休止か。あとはこれまで通りだな? ま、置くに行けば行くほど危険なのは、雪が降ろうが積もろうが、暖かくなろうが暑かろうがおんなじことだからな。俺らの行動範囲が狭くなるか広くなるか。用心すべきはそれぐらいだしよ」
そういうことで春先まで、店の前に並ぶ客数は減ることになるだろう。
が、おにぎりを買い求める客は極端には減らなかった。
冬でもお構いなしに現われる魔物もいるようで、その魔物の体の一部だの、所有しているアイテムだのを求める冒険者達は途切れることはない。
稀だが、一般人も買い求めに来たりする。
まぁ冬でなくても、これまでもそんな客は途切れ途切れにやって来ていたが。
そんな一日のスタート。
仲間達の仕事は集団戦の相手から、それが始まる前のように、冒険者達に彼らの目的に沿った場所までの案内役のような仕事に戻った。
俺の仕事も、若干内容が変わる。
ススキモドキから質のいい米が穫れづらくなった。
植物自体は枯れてそうには見えないが、おそらく寒さが原因だろう。
村の農場も、全ての田んぼで稲刈りが終了している。
ゆっくりできる時間が増えるのは有り難いが、おにぎりを販売する店はここだけじゃない。
日本大王国のあちこち……二十か所以上に店がある。
そのすべての店で販売されているおにぎりは、すべてここで作られる。
ストックも山ほどあり、一か月や二か月なら余裕で普通に販売できる在庫数。
しかし、春になるまで、となるといささか不安だ。
ま、穫れる米なら、おそらく毎日二百くらいはある。
それくらいあれば何とかなるだろう、とは思うが……マッキーじゃないが指先がなぁ。
まぁそれほど深刻になる問題じゃない。
とりあえず、のんびりできる時間が増えたことなら、これは歓迎すべきことだろう。
ということで、のんびりしていたんだが、そこに奇妙な客がやってきた。
「えー、アラタさんのお店、ってここ……でいいんですね?」
看板を見ながら声をかけられること自体珍しい。
客はみんな、ここを目的にしてやってきてたから。
「あぁ。そうだが……。何かお買い求めで?」
「あ、いえ。依頼しに来たんですが」
その客の姿は、俺の世界での薬剤師を連想するような、白を基調としたコートを着ていた。
少なくとも、冒険者には見えない。
集団戦の休止は、あの日以来、店の前に張り紙をしてある。
仲間集めをしたい新人どものために設置した掲示板にも。
もっとも、魔物の集団戦の噂を聞いた者達なら、その休止の噂まで耳に届いているかどうか。
聞いてないだろうからここにやってくる羽目になったんだろうが……。
「すいませんね。集団戦は、雪解け……春になるまでお休みすることにしたんですよ。申し込みもお休みすることにしましてね」
「あ、あぁ。いえ、そのことではなく……ある植物の採集のお願いをしようと思いまして」
「はい?」
街中の酒場で見る、冒険者への仕事の依頼みたいなものか?
何でうちに来る?
「……来る場所、間違えてますね。酒場なら、そっちにまっすぐ行った先にありますよ。ドーセンって人が経営してますが……」
あれ?
ドーセンとこで、冒険者の依頼とか引き受けてたっけかな?
「あ、いえ。ここにお願いしようかと」
なんだこいつ。
賢そうな顔していながら、話が全く通じない相手に見えてきたぞ?
端の方から力任せに殴りつけ、少しずつ雪玉を削ってライムを取り出す。
あとは細かくなるまで割って、遠くに投げつけてくれた。
ライムはライムで、心行くまで雪遊びができたのは生まれて初めてだったらしい。
俺と知り合うまでは、魔物の世界でも弱肉強食は成り立ってたらしいから。
そんな遊びに夢中になってたら、間違いなく他の魔物の餌になってしまうとか。
もっともこいつの年齢は不詳だがな。
「朝から元気だなあ、ライムう」
「まったくよね」
モーナーとマッキーもあきれ顔。
ま、元気なのはいいことだ。
それはさておき。
「けんどよお、集団戦は一旦止めといた方がいくねぇかぁ?」
「オレモ、ミアーノニサンセイ」
朝ご飯の時だった。
この二人から集団戦の休止の意見が出た。
ここから奥のフィールドは、ほんのわずかだが山に近い。
山の木々が生い茂ってるから雪崩の心配はないが、降り積もる雪で視界が遮られる。
雪の上での集団戦ってのは貴重な体験だろうが、そんな特異な状況での戦闘を、冒険者らが自ら望むことはほとんどない。
あるとしたら、魔物と出くわしたときくらい。
普通は撤退するものらしい。
「確かに寒さで凍えて、体が動けなくなったら……」
「戦闘どころじゃないわよね。冒険者になるためにいろいろ修行とかもするんだろうけど、根本的にはあたし達と同じ人間だもんね」
君子危うきには近寄らず、という話はこの世界でも当てはまるらしい。
まぁそれはいいとして。
「いきなり中止って知らせるのも、どうかと思ったりする」
「どうして?」
「ようやく順番の日が来た、って喜んでる奴らに、これからずっと中止ですってのもな」
半月くらい待ちに待って、ようやくこの日がやってきた、と楽しみにしてた連中だ。
反乱が起きるんじゃねぇか?
「それはないと思いますよ?」
「何でよ?」
「中止じゃなくて、いわば延長でしょう? あなた達だけ訓練させません、って言うんじゃないんですから」
まぁ……それもそうか。
そいつらだけ後回しにするってわけでもないし、春になったら再開するってんなら問題はないか。
「魔物はともかく、自然の驚異なら冒険者なら誰だって知ってるわよ。それで納得できない冒険者達が特訓の申し合いに来るなら、自然の驚異に成り代わって、あたし達がその実体験をさせてあげるわよ」
コーティ、怖いよ。
本気でやろうとしてるな?
まぁ俺らの制止を振り切ってまでやろうとするなら、コーティの言うこともやぶさかではなく……。
「じゃあ今日からお休みってわけね? でも助かったー。指先がかじかむから、弓の扱いもちょっと雑になるのよね」
それはそれでどうかと思うぞ? マッキー。
※※※※※ ※※※※※
おにぎりの店の開店時間。
ちらほらと雪が舞う以外、いつもと変わらない店の前の様子。
朝飯での決定事項をここで通達。
「……まぁそうなるとは思ってたよ」
「そんなぁ……。ずっと待ってたのに……」
「さらにひどくなりゃ、特訓どころじゃねぇからなぁ」
いろんな声が聞こえてきた。
不満を漏らす者達は、決まって新人。
願わざる現実を目の当たりにしても、それを黙って飲む熟練達。
まぁ予想通りだが、予想以上のことは起きなかった。
特定の冒険者チームだけが不遇になるんじゃなく、申し込み者全員の予定を先送りすることになったわけだから、不公平はどこにもない分、思ったよりも穏やかに混乱は落ち着いた。
「でもよ、ダンジョンとかフィールドでのアイテム探索はしてもいいんだろ?」
ふむ。
そんなことを聞かれてもな。
「俺は、その土地の管理者じゃねぇよ。温泉とかは、作ったのは俺らだけどな」
結果として、な。
作りたくて作ったわけじゃない。
できてしまったその結果、水の流れだけじゃどうしようもなかったし、どうせ流れるなら、ということでな。
ダンジョンは……どうだろうな。
モーナーが掘ってた場所だったからな。
何かをしてただけで、責任者でも管理人でもないし、ましてや所有者ってんじゃないんだが……。
「自己責任ってことならな。何かあっても救助しにいけねぇし、手段もそういうことをする連中の連絡先も知らない。だから助けを俺に求められても困る」
前にもそんな説明したことあったような気がするが……。
まぁ初めてそんな話を聞いたってやつの方が多いだろうな。
「あたしらも、助けに行けるかもしれないけど、助けてもらえなかったっていう人達もいるかもしれないしね」
「フコウヘイ、アッチャ、マズイモンネ」
その通り。
そういうのもトラブル発生の原因の一つ。
相手側の逆恨みだの思い込みだのが原因だったりすることもあるが、それはこっちが根本的な理由じゃない。
少なくとも、そんな落ち度だけはないようにしないと、だ。
「分かってるよ。つまり、集団戦だけが中止……いや、休止か。あとはこれまで通りだな? ま、置くに行けば行くほど危険なのは、雪が降ろうが積もろうが、暖かくなろうが暑かろうがおんなじことだからな。俺らの行動範囲が狭くなるか広くなるか。用心すべきはそれぐらいだしよ」
そういうことで春先まで、店の前に並ぶ客数は減ることになるだろう。
が、おにぎりを買い求める客は極端には減らなかった。
冬でもお構いなしに現われる魔物もいるようで、その魔物の体の一部だの、所有しているアイテムだのを求める冒険者達は途切れることはない。
稀だが、一般人も買い求めに来たりする。
まぁ冬でなくても、これまでもそんな客は途切れ途切れにやって来ていたが。
そんな一日のスタート。
仲間達の仕事は集団戦の相手から、それが始まる前のように、冒険者達に彼らの目的に沿った場所までの案内役のような仕事に戻った。
俺の仕事も、若干内容が変わる。
ススキモドキから質のいい米が穫れづらくなった。
植物自体は枯れてそうには見えないが、おそらく寒さが原因だろう。
村の農場も、全ての田んぼで稲刈りが終了している。
ゆっくりできる時間が増えるのは有り難いが、おにぎりを販売する店はここだけじゃない。
日本大王国のあちこち……二十か所以上に店がある。
そのすべての店で販売されているおにぎりは、すべてここで作られる。
ストックも山ほどあり、一か月や二か月なら余裕で普通に販売できる在庫数。
しかし、春になるまで、となるといささか不安だ。
ま、穫れる米なら、おそらく毎日二百くらいはある。
それくらいあれば何とかなるだろう、とは思うが……マッキーじゃないが指先がなぁ。
まぁそれほど深刻になる問題じゃない。
とりあえず、のんびりできる時間が増えたことなら、これは歓迎すべきことだろう。
ということで、のんびりしていたんだが、そこに奇妙な客がやってきた。
「えー、アラタさんのお店、ってここ……でいいんですね?」
看板を見ながら声をかけられること自体珍しい。
客はみんな、ここを目的にしてやってきてたから。
「あぁ。そうだが……。何かお買い求めで?」
「あ、いえ。依頼しに来たんですが」
その客の姿は、俺の世界での薬剤師を連想するような、白を基調としたコートを着ていた。
少なくとも、冒険者には見えない。
集団戦の休止は、あの日以来、店の前に張り紙をしてある。
仲間集めをしたい新人どものために設置した掲示板にも。
もっとも、魔物の集団戦の噂を聞いた者達なら、その休止の噂まで耳に届いているかどうか。
聞いてないだろうからここにやってくる羽目になったんだろうが……。
「すいませんね。集団戦は、雪解け……春になるまでお休みすることにしたんですよ。申し込みもお休みすることにしましてね」
「あ、あぁ。いえ、そのことではなく……ある植物の採集のお願いをしようと思いまして」
「はい?」
街中の酒場で見る、冒険者への仕事の依頼みたいなものか?
何でうちに来る?
「……来る場所、間違えてますね。酒場なら、そっちにまっすぐ行った先にありますよ。ドーセンって人が経営してますが……」
あれ?
ドーセンとこで、冒険者の依頼とか引き受けてたっけかな?
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旧版を基に再編集しています。
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