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シアンの婚約者編
フレイミーの一面 その5
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藪をつついて蛇を出す。
出てきたその蛇を対処するのは、藪をつついた奴だと思う。
その責任は奴にある。
というか、最後まできちんと自体の面倒を見ろってんだ。
じゃあ面倒見切れない蛇が出てきたらどうする?
どんな蛇が出てくるか分からないから、そんな蛇が出たら逃げだしたって仕方のないことだろう? と言われてもな。
大体、どんな蛇が出て来るかは既に分かっている。
あいつらの手に負えないことは、はっきりと言い切れる。
なのに、何でああも出しゃばるのか。
「で、あたし達は何してればいいの?」
ヨウミから聞かれたが、特に何をするってのは……ないな。
「監視、だな。こっちが対応できる距離に近寄るまで、打つ手なし、だろ」
「えぇ? 何もしないで待ってるだけ? 何かした方がいいんじゃない?」
例えばだ。
この雪、こんなに降る、と前もって分かってて対策を立てたって、降雪を止める手段はないだろ。
雪かきだって、雪が積もってから行う作業であって、降る前からできる作業じゃない。
「現象から発生する魔物は全部、物理的なもんだ。幽霊みたいに障害物を通りぬけるような奴はいない。翼があっても、飛んで移動する奴ってのもいなかったな」
「何よ突然。だからどうしたのよ」
「雪の中を進むってのは結構しんどいぞ? 雪を押して進んでいけば、いずれは山になって、重くて押し進められなくなる。その山を登るのも一苦労。乗り越えたって、その向こう側にも積雪が待っている」
ヨウミはうんざりした顔になった。
その疲労、想像するだけで嫌になる。
「そりゃまぁ……あたしらだって、踏んだらぬかるような雪の中を進みたくはないわ」
「遊ぶ分には楽しいけどねぇ」
マッキーもテンちゃんも心当たりがあるらしい。
一人で彷徨ってた頃には、そんな経験は嫌というほどしてきたんだろうな。
「俺はそうでもないかなぁ」
「そりゃモーナーはそれだけ足が長けりゃ、押し進むには相当雪が積もってなきゃ、そんな苦労はせずに済むでしょうよ」
「コーティだってえ、飛んで移動できるじゃないかあ」
「まぁ、そりゃそうだけど」
確かにコーティは、長時間浮遊できるし、モーナーはコーティの言う通り。
サミーも宙に浮いて移動はできるが、テンちゃんの場合は飛ぶのに体力がいるみたい。
それでも長距離の飛行は物ともしないようだが。
「だから、その魔物どもを迎撃するための道を作るってのは逆効果だ」
「山を越えたら道ができてるってわけですね? ましてや下り坂なら進むのは楽かも……」
「マエニヤッタ、ヤリブスマノサクセンハ?」
懐かしいな、ライム。
「人や動物、魔獣には効くかもしれんが、あの魔物どもに通用するかどうか。用意するだけ無駄だろうよ。地面も安定しない雪面だしな」
「ってこたぁ、ずっとアラタが言い続けてた放置ってやつが正解っつーことだなぁ?」
「そういうこと。ただ、ダンジョンも立ち入りを禁止するか。そっちで何か事故が起きたら、対処しようにも手が打てない」
ダンジョン内で発生する魔物は、百パーセント地上に出てくることはない。
と言っても、これまでの統計の結果だが。
何にせよ、そっちに蓋をするってんなら、槍衾で内外に向けて設置する方がいいだろう。
もちろん出入り口を、一時的だが完全にふさいで。
「ナラ、ツクルザイリョウ、サガシニイッテクルカナ」
「待てやンーゴ。地中じゃ丈夫だ木材はねぇだろ。腐ったもんしかねぇと思うぜ?」
「ダンジョンフサグイワトカナラ、スグアツメラレルダロ」
「そりゃそうか。んじゃ一緒に行くか」
ミアーノとンーゴの言う通り。
だが地上には腐るどころか、雪に覆われて見つけることすら至難。
槍衾ほどの警戒も必要ないかなぁ。
あぁ、そうだ。
シアンにも一報入れておくか。
※※※※※ ※※※※※
ダンジョンの出入り口二か所はこちらで塞いだが、その上には降り積もった雪がその蓋を一層強くしてくれた。
再開する時には撤去が面倒そうだ。
が、中から湧いて出る魔物だって、地上に出るのには骨が折れるだろう。
骨があるかどうかは別として。
そして、現象が起きる日がやって来た。
それにあわせて、それ以上に面倒な連中がやってきた。
言わずと知れた、フレイミー一味……一行か。
おにぎりの店の前で、俺らは温泉の方向を背にして、フレイミーと正面から向かい合っている。
「そこをどきなさい! 彼らは私の配下、精鋭の兵達よ! そんな私達をここに押しとどめて、この村を全滅に追いやるつもり?!」
怖いもの知らず、向こう見ず。
んー。他にどんないい方があったかな。
……世間知らずのお嬢様、だけじゃ物足りない気がする。
「……お前ら、ざっと数えて二十人くらいか。精鋭の軍人、兵士つったって、連中討伐の専門家とは比べ物にならないくらい戦力が低いだろ。おまけに発生する魔物の数とほぼ同じ。勝ち目なんかあるわけねぇじゃねぇか。それに、前にも説明したよな? 余計な刺激を与えてこっちに来る、呼び水のようなマネすんじゃねぇってよ」
何度も言ったはずだ。
それでもこっちの主張を、まるでなかったかのように平然としたまま、自分のやりたいようにやる。
頭おかしいんじゃないか? とも思えてくる。
自ら進んで死を選ぶ、でもあるまいに。
「やはりあなたは、私達に守られる側の一人。この村を守ろうという気概がどこにもない」
何というか。
勇ましさは及第点だと思う。
だが、勝算のない戦場に自ら出向くのは、やっぱりイカれてるとしか思えない。
俺らはおそらく、というか、明確に、こいつらより戦力は上だ。
それでも、なるべくならこっちからはお近づきになりたくない、現象から発生する魔物ども。
そいつらが近づいてくるってんなら、何とかするしかない。
けど、近づいてこないかもしれない場所に、自分から出向くことはしたくない。
「以前、ここら付近で現象が起きた、という記録が残っている。その時は確かに、陛下が率いる討伐隊によって制圧したが、その前に押さえ込まれていた、とある。あなた達もその中にいたのでしょう? なのに今回はその体たらく! 臆病者以外何者でもない!」
あのなぁ。
状況が違うんだよ。
「ダンジョンの奥で起きた現象だ。出入り口を塞ぐだけで押さえられた。余計なことはしてない」
はずだ。
うん。
「連中は集団になれば脅威だ。だが一体ずつなら何とかなるだろうし、シアンが来ることも分かっていたから、無理せずそこで押さえ込むだけでよかった。だが今回は屋外だ。魔物どもが進むルートなんざ、よそくできるはずもねぇだろうが。ここに来ると思ってたら、いつの間にか後ろに回られてた、なんてことになったら目も当てられねぇ」
しかも突破されたら村に向かって一直線なのは目に見えている。
もう少し冷静になって考えてみろよ。
「アラタ、ごめん。ちょっとここ、外れるわ」
隣のヨウミが俺にささやくと、店の中に入っていった。
まぁ別にいいけどよ。
再びフレイミーに視線を合わせる。
「ここで待ち構えてる、てんなら、ここにいても構わねぇよ? けどもう現象は起きて、今のところはまだそこでうろうろして、その場からまだ離れないでいる。連中に、俺らが接近してることを感づかれたら終わりだぜ? せめてシアンが来る目安がつくまでは、余計な刺激を与えないのがベストっつってんだ!」
「冗談じゃないわ!」
一拍置いた後のフレイミーの声は、一際大きな叫び声のようなものだった。
思わず耳を塞ぐほど。
しかも、仲間たちみんなもそうだった。
耳に手が届かないサミーがちょっとかわいそうだった。
が、サミーの耳ってどこにあるんだ?
「陛下の婚約者候補から外された、あんな怠け者どもと一緒にしないで!」
……そちら側の、その手の話を聞かされるんだろうか。
できればやめてほしいんだが。
出てきたその蛇を対処するのは、藪をつついた奴だと思う。
その責任は奴にある。
というか、最後まできちんと自体の面倒を見ろってんだ。
じゃあ面倒見切れない蛇が出てきたらどうする?
どんな蛇が出てくるか分からないから、そんな蛇が出たら逃げだしたって仕方のないことだろう? と言われてもな。
大体、どんな蛇が出て来るかは既に分かっている。
あいつらの手に負えないことは、はっきりと言い切れる。
なのに、何でああも出しゃばるのか。
「で、あたし達は何してればいいの?」
ヨウミから聞かれたが、特に何をするってのは……ないな。
「監視、だな。こっちが対応できる距離に近寄るまで、打つ手なし、だろ」
「えぇ? 何もしないで待ってるだけ? 何かした方がいいんじゃない?」
例えばだ。
この雪、こんなに降る、と前もって分かってて対策を立てたって、降雪を止める手段はないだろ。
雪かきだって、雪が積もってから行う作業であって、降る前からできる作業じゃない。
「現象から発生する魔物は全部、物理的なもんだ。幽霊みたいに障害物を通りぬけるような奴はいない。翼があっても、飛んで移動する奴ってのもいなかったな」
「何よ突然。だからどうしたのよ」
「雪の中を進むってのは結構しんどいぞ? 雪を押して進んでいけば、いずれは山になって、重くて押し進められなくなる。その山を登るのも一苦労。乗り越えたって、その向こう側にも積雪が待っている」
ヨウミはうんざりした顔になった。
その疲労、想像するだけで嫌になる。
「そりゃまぁ……あたしらだって、踏んだらぬかるような雪の中を進みたくはないわ」
「遊ぶ分には楽しいけどねぇ」
マッキーもテンちゃんも心当たりがあるらしい。
一人で彷徨ってた頃には、そんな経験は嫌というほどしてきたんだろうな。
「俺はそうでもないかなぁ」
「そりゃモーナーはそれだけ足が長けりゃ、押し進むには相当雪が積もってなきゃ、そんな苦労はせずに済むでしょうよ」
「コーティだってえ、飛んで移動できるじゃないかあ」
「まぁ、そりゃそうだけど」
確かにコーティは、長時間浮遊できるし、モーナーはコーティの言う通り。
サミーも宙に浮いて移動はできるが、テンちゃんの場合は飛ぶのに体力がいるみたい。
それでも長距離の飛行は物ともしないようだが。
「だから、その魔物どもを迎撃するための道を作るってのは逆効果だ」
「山を越えたら道ができてるってわけですね? ましてや下り坂なら進むのは楽かも……」
「マエニヤッタ、ヤリブスマノサクセンハ?」
懐かしいな、ライム。
「人や動物、魔獣には効くかもしれんが、あの魔物どもに通用するかどうか。用意するだけ無駄だろうよ。地面も安定しない雪面だしな」
「ってこたぁ、ずっとアラタが言い続けてた放置ってやつが正解っつーことだなぁ?」
「そういうこと。ただ、ダンジョンも立ち入りを禁止するか。そっちで何か事故が起きたら、対処しようにも手が打てない」
ダンジョン内で発生する魔物は、百パーセント地上に出てくることはない。
と言っても、これまでの統計の結果だが。
何にせよ、そっちに蓋をするってんなら、槍衾で内外に向けて設置する方がいいだろう。
もちろん出入り口を、一時的だが完全にふさいで。
「ナラ、ツクルザイリョウ、サガシニイッテクルカナ」
「待てやンーゴ。地中じゃ丈夫だ木材はねぇだろ。腐ったもんしかねぇと思うぜ?」
「ダンジョンフサグイワトカナラ、スグアツメラレルダロ」
「そりゃそうか。んじゃ一緒に行くか」
ミアーノとンーゴの言う通り。
だが地上には腐るどころか、雪に覆われて見つけることすら至難。
槍衾ほどの警戒も必要ないかなぁ。
あぁ、そうだ。
シアンにも一報入れておくか。
※※※※※ ※※※※※
ダンジョンの出入り口二か所はこちらで塞いだが、その上には降り積もった雪がその蓋を一層強くしてくれた。
再開する時には撤去が面倒そうだ。
が、中から湧いて出る魔物だって、地上に出るのには骨が折れるだろう。
骨があるかどうかは別として。
そして、現象が起きる日がやって来た。
それにあわせて、それ以上に面倒な連中がやってきた。
言わずと知れた、フレイミー一味……一行か。
おにぎりの店の前で、俺らは温泉の方向を背にして、フレイミーと正面から向かい合っている。
「そこをどきなさい! 彼らは私の配下、精鋭の兵達よ! そんな私達をここに押しとどめて、この村を全滅に追いやるつもり?!」
怖いもの知らず、向こう見ず。
んー。他にどんないい方があったかな。
……世間知らずのお嬢様、だけじゃ物足りない気がする。
「……お前ら、ざっと数えて二十人くらいか。精鋭の軍人、兵士つったって、連中討伐の専門家とは比べ物にならないくらい戦力が低いだろ。おまけに発生する魔物の数とほぼ同じ。勝ち目なんかあるわけねぇじゃねぇか。それに、前にも説明したよな? 余計な刺激を与えてこっちに来る、呼び水のようなマネすんじゃねぇってよ」
何度も言ったはずだ。
それでもこっちの主張を、まるでなかったかのように平然としたまま、自分のやりたいようにやる。
頭おかしいんじゃないか? とも思えてくる。
自ら進んで死を選ぶ、でもあるまいに。
「やはりあなたは、私達に守られる側の一人。この村を守ろうという気概がどこにもない」
何というか。
勇ましさは及第点だと思う。
だが、勝算のない戦場に自ら出向くのは、やっぱりイカれてるとしか思えない。
俺らはおそらく、というか、明確に、こいつらより戦力は上だ。
それでも、なるべくならこっちからはお近づきになりたくない、現象から発生する魔物ども。
そいつらが近づいてくるってんなら、何とかするしかない。
けど、近づいてこないかもしれない場所に、自分から出向くことはしたくない。
「以前、ここら付近で現象が起きた、という記録が残っている。その時は確かに、陛下が率いる討伐隊によって制圧したが、その前に押さえ込まれていた、とある。あなた達もその中にいたのでしょう? なのに今回はその体たらく! 臆病者以外何者でもない!」
あのなぁ。
状況が違うんだよ。
「ダンジョンの奥で起きた現象だ。出入り口を塞ぐだけで押さえられた。余計なことはしてない」
はずだ。
うん。
「連中は集団になれば脅威だ。だが一体ずつなら何とかなるだろうし、シアンが来ることも分かっていたから、無理せずそこで押さえ込むだけでよかった。だが今回は屋外だ。魔物どもが進むルートなんざ、よそくできるはずもねぇだろうが。ここに来ると思ってたら、いつの間にか後ろに回られてた、なんてことになったら目も当てられねぇ」
しかも突破されたら村に向かって一直線なのは目に見えている。
もう少し冷静になって考えてみろよ。
「アラタ、ごめん。ちょっとここ、外れるわ」
隣のヨウミが俺にささやくと、店の中に入っていった。
まぁ別にいいけどよ。
再びフレイミーに視線を合わせる。
「ここで待ち構えてる、てんなら、ここにいても構わねぇよ? けどもう現象は起きて、今のところはまだそこでうろうろして、その場からまだ離れないでいる。連中に、俺らが接近してることを感づかれたら終わりだぜ? せめてシアンが来る目安がつくまでは、余計な刺激を与えないのがベストっつってんだ!」
「冗談じゃないわ!」
一拍置いた後のフレイミーの声は、一際大きな叫び声のようなものだった。
思わず耳を塞ぐほど。
しかも、仲間たちみんなもそうだった。
耳に手が届かないサミーがちょっとかわいそうだった。
が、サミーの耳ってどこにあるんだ?
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