二人羽織の悪役令嬢

まぴ56

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第1話:黒に沈んで、銀に目覚める

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 スーパーの裏。従業員用の談話スペースは、表の売り場とは別世界みたいに薄暗い。床の白いクッションフロアには、台車のゴム跡がいくつも擦れて残り、隅には段ボールを束ねた紐が切れっぱなしで転がっている。冷蔵の排気がどこかから滲み出て、空気は冷たく乾いていた。蛍光灯の光だけが妙に白く、肌の色まで青白く見せる。

 そこに二人の女性がいる。
 一人は二十歳くらいの私。鼠色のパーカーを着て、身長は百七十以上ある。けれど背筋は折れ、肩は内側へと縮こまり、どこに手を置けばいいのか分からないみたいに指先が落ち着かない。
 傍らには壮年の女性。まだ従業員用の制服を身にまとい、私を見上げながら睨みつけている。制服の名札が蛍光灯を反射して、きらりと刺さるように光った。

「は、はい! ごめんなさい!!」

 私は深く頭を下げた。視界が床材の白で埋め尽くされる。頭の中がまた、真っ白になる。呼吸の仕方さえ忘れたみたいに、胸の奥がぎゅっと固まっていく。

「貴方ねえ……何度言えばわかるかなあ、ほんとに」

 わざとらしいほど大きなため息。次の瞬間、ぎろりと鋭い目が降ってくる。まさしく蛇に睨まれた蛙だ。体に力がこもり、息をするのも苦しい。ばれないように下唇を噛み、涙だけは何としても抑える。

「バイトの男子と話してばっかで仕事もせず、ずーっとぺちゃくちゃ喋ってばかり……」

 始まった。
 この人は蓮沼(はすぬま)さん。ここ、私のバイト先であるスーパーのお局様だ。日中のバイトは私を含めて五人。その中で女の子は私一人だけで、それがどうも気に食わないらしい。男子がお客様の前で喋っていても見て見ぬふりをするくせに、私が少しでも口を開けばこうやってシフト終わりに淡々と説教だ。今回も新人に仕事を教えていただけでこのありさまだ。

(……私は悪くないはず……だよね。それなのに、どうして怒られているんだろう)

 目頭が熱くなる。けれど泣いてしまえば、さらに彼女を怒らせる。下唇を噛む力を強めた。口の中の薄い皮が破れて、じんわりと鉄の味が広がる。

「話を聞いてるの!?」

「ひゃ、はい!!」

 驚いてうつむいていた顔を上げ、彼女と目が合ってしまった。天井の蛍光灯の光を反射した、白く鋭い眼光。ひゅっと、頬を温かい何かが伝って――次の瞬間には、その一筋がひんやりと冷える。

 その瞬間、彼女の眉間に縦皺がぎゅっと寄った。私は急いで袖で顔をこすり上げる。ざらりとした布地が頬を削って、涙の跡を余計に際立たせる。

「泣けば済むと思ってるんでしょう。そうすれば他の男子(あのこ)たちが守ってくれるから?」

「い、いえ……これは。ごめんなさい」

 謝ることしかできない。だって悪いことをしていないのだから、弁明する言葉すらないのだ。正しい言葉ほど、ここでは刃になる。

「こっちへ来なさい」

 肩をぽんぽんと叩くと、彼女は更衣室を指さした。先に行けと言うみたいに、あごをしゃくる。怖い。だが逆らう方がもっと怖い。私はその恐怖に負け、更衣室の扉を開け、中へ入った。

 更衣室は狭く、ロッカーの金属の匂いと、柔軟剤と汗が混ざった匂いがする。床は少し湿っていて、靴底がきゅ、と嫌な音を立てた。

 私が入ると、続くように蓮沼さんも入ってくる。ゆっくりと扉が閉まる音が、妙に大きく響いた。次の瞬間――思い切り突き飛ばされた。

 背中が壁にぶつかり、肺から空気が抜ける。

「った……っ、ひ……」

 声が出そうになる。しかしその瞬間、蓮沼さんの顔が視界に映った。声を出すな、という形の口。鋭い目が、私の喉を縫い付ける。

「絶対に声出すんじゃないわよ」

 どすの効いた低い声が、更衣室に静かに響いた。反射的にこくこくと頷いてしまう。

 蓮沼さんは土足のまま、こつこつと私の前まで来た。制服の裾が揺れ、影が私の足元に落ちる。彼女はこぶしを握りしめ――どすっ、と腹部へ拳を突き上げてきた。

「……ぐふっ!」

 すごい衝撃。内臓が潰されるような感覚。息が一度途切れて、思わず嗚咽が漏れそうになる。足に力が入らなくなり、へなへなと膝が曲がって、そのまま腰を床に落としてしまった。

 若干上から、蓮沼さんの視線が突き刺さる。反射的に両手を掲げて顔を守ろうとした――その時だった。

 コンコン。

 更衣室の扉が叩かれる。若い女性の声。

「まだお着換えの最中ですか~?」

「あっ、はぁ~い。今使ってまーす」

 蓮沼さんの声がいきなり変わった。高く、柔らかく、親しげに。外の女性は「分かりました~」とだけ言って、椅子を引く音がした。休憩スペースに腰を下ろしたのだろう。

 更衣室の中だけ、時間が違う。

「このことチクったら、ただじゃ置かないから」

「は、はい」

 彼女は最後にもう一度、ぎろりと見下ろした後、更衣室を出て行った。

 外から、先ほどの若い女性と蓮沼さんの話す声が聞こえてくる。どうやら夜間のバイトの子らしい。ちょうど時刻は十九時。交代の時間だ。

「このまま座ってたら変に思われるよね。殴られたってバレたら怒られるし……」

 横のロッカーに手をかけ、それを支えにゆっくりと立ち上がる。胃のあたりがぐらぐらして、吐き気が波のように押し寄せる。それでも“怒られるのが怖い”という一心で、体を起こした。

 よろよろと歩き、更衣室の扉を引く。

 外では蓮沼さんと、私と同じくらいの若い女の子が楽しそうに喋っていた。二人の視線が一点に、私へ集まる。片方はにこやかで、片方は――笑っているのに、目が笑っていない。

「あら~志暖(しのん)ちゃん、お疲れさま~」

「おつ……お疲れ様です」

「お着換え終わったなら先に帰っちゃっていいわよ~」

 一見優しそうに見える態度。でも、その裏の意図が分かる。この場に残って、目の前の女の子に“チクる”隙を与えないためだ。

 一瞬、隣の女の子と目が合う。彼女はにこりと微笑みを返してくれる。胸の奥で、言葉が生まれかける。――助けて、って。

 けれど刹那、隣から威圧感が膨らんだ。蓮沼さんだ。笑顔の奥から、どす黒い感情が透けて見えて、私の口を押しつぶす。

「……はい。お先に失礼します」

 なんとか作り笑いを返して、そうそうに立ち去った。これ以上あの場にいれば、私は泣いてしまう。そんな気がしたからだ。

 外に出る。さすがに十二月は寒い。針のような冷気が肌を刺し、息を吐くと白くほどけた。私はパーカーのフードを深くかぶり、耳元を上から押さえる。ふんわりとした裏起毛が耳を暖かに包み込んでくれる。

 なぜだか、フードをすると落ち着く。まるで布団の中に潜り込んだみたいな安心感がある。世界の音が少し遠くなる。自分の輪郭だけが、静かに確かになる。

「帰ろう」

 でも、裏口扉の前に長居はできない。後ろから来る蓮沼さんと鉢合わせるのは、何としても避けたい。私は足早にその場を離れた。

 ここら辺は学生街で、夜の人通りは少ない。近くの大学が農業系ということもあり、この近くは畑が多く、あとは住宅街がぽつぽつと続くだけだ。街灯はあるのに、光が足りない。地面が暗く、道の端が闇に溶けている。

 普通の女の子なら、ひとりでこんな薄暗い夜道を歩くのは怖いのだろう。でも私にとっては、唯一の安らげる場所でもある。私ほどの身長があれば、変な人に襲われる心配も少ない。むしろ――こうやって深くまでフードをかぶれば……

「私が不審者だもん!」

 目元が隠れるくらいまでフードを下ろすと、なんだか自然と自信が湧いてくる。自分ではない何かになれたような感覚。周りのすべてから閉ざされ、世界にたった一人になったような安心感。とても心地いい。

 私は歩を止め、ゆっくりと顔を上げた。自然と背筋が伸びる。

 視界いっぱいを夜空の黒が埋め尽くし、転々と、煌々と光る星たちが見下ろしてくる。売り場の蛍光灯とは違う光。冷たいのに、やけに優しい。

「……蓮沼さんとも……仲良くなりたいんだけどな。どこを治せばいいのかな……わたし……」

 夜空に向かって問いかける。もちろん星は返事を返してはくれない。でも、“自分で答えを探せ”と、空は言っているのかもしれない。そう思えるくらいには、綺麗な夜だった。

 刹那。

 視界の端を、小さな黒い影が通り過ぎた。猫――ではない。もっと大きくて、長い影。
 同時に、前方から夜空よりももっと明るい光が迫ってくる。

 目の前は小さな十字路。普段は人通りが非常に少なく、その逆で車どおりはそこそこ多い。アスファルトが冷えて、タイヤの音が硬く響く場所だ。

 世界が止まる。

 視界の中に、スピードを出したままの車のヘッドライト。そして、その前に飛び出した――十歳くらいの少女の姿。細い肩。小さな体。暗い道に、そこだけ切り抜かれたみたいに浮いている。背中には、小さな四角い鞄。塾帰りだろうか。

 体が勝手に動いた。
 地面を信じられない反射神経で蹴り上げる。

 一歩、少女に近づく。
 車がすぐそこまで近づく。
 二歩、少女の体に触れる。

 一瞬、少女と目が合った気がした。驚きでも恐怖でもなく――あまりに突然で理解が出来ないゆえの困惑。

 車は手を伸ばせば届くような距離まで来ている。

(……なにやってるんだ私)

 自分自身、己の行動を理解できないまま、身体が勝手に動きを続ける。もう少女を突き飛ばしている暇もない。

 最後に、人生最後の願いを込めながら――私は少女の頭を手で守り、抱きしめ、車の方へ背中を向けた。

 車が私の背に触れる。
 目を閉じる。

(……神様、お願いです。どうかこの子だけは助けて)

 刹那。

 私の記憶は、そこで途切れた。視界を、思考を、黒が埋め尽くす。

 ◆◆◆

 冷たい石の匂いがした。

 ブルベリア王国王都中央広場。石畳は冬の湿り気を孕み、吐く息は白くほどけていく。鐘の低い音が遠くで鳴り、旗布が風に擦れて乾いた音を立てた。群衆は黒い塊のように広場を囲み、ざわめきは波のように寄せては返す。

 その中央に、メロディア・フォン・ヴァルガンテは跪いていた。

 身長一四〇の小柄な身体は、処刑台の前ではひどく小さい。それでも背は折れず、首はまっすぐだった。銀色の髪は荒くまとめられ、透き通る青い瞳が、正面の壇を外さず見据えている。頬に落ちた一筋の髪を払うことすらせず、ただ静かに呼吸を整えていた。

「罪人、メロディア・フォン・ヴァルガンテ」

 宣告の声が広場を貫く。続けて読み上げられるのは、“王国の希望たる聖女アリアへの苛烈なるいじめ”――そして、罪状の列挙。言葉は飾られ、重ねられ、断罪のための形を作っていく。群衆の中から歓声にも似た囁きが漏れた。

 処刑人が一歩、近づく。靴音が石を叩くたび、空気の温度が下がるように感じられた。

「最後に、言い残すことはあるか」

 間が落ちる。
 ざわめきがいったん薄くなり、広場は息を潜める。

 メロディアは、顔を上げた。
 青い瞳が、まっすぐに前を射抜く。小さな顎がわずかに持ち上がり、口元だけが整えられる。

「――ございませんわ」

 声は高すぎず、揺れもない。宣言のように短く、はっきりと響いた。群衆のざわめきが一段、濃くなる。

 処刑人が肩を掴み、引き起こす。縄が擦れ、衣擦れが鳴る。メロディアの足は石を踏み、滑らず、乱れず、台へ向かった。小さな身体が段を上がるたび、銀髪が光を受けて淡くきらめく。

 首を置く台――冷えた木の感触。
 正面の刃が、冬の空の下で鈍く光った。

 メロディアは視線を逸らさないまま、所定の位置へ身を屈める。髪が頬に落ち、青い瞳の縁をかすめた。その瞬間だけ、まつげが震える。

 そして最後に。

 目を、強くつぶった。

 風が鳴った。

 刃が落ちる。空気を裂く、まっすぐな音。次いで、湿った布を叩くような鈍い衝撃が一つ――広場の石畳に、重いものが触れた気配がした。ざわめきが一瞬だけ途切れ、すぐに波のように押し寄せる。

 首を置いた台の冷たさが消える。
 体の重心が、ほんのわずか遅れて崩れた。

 銀髪が頬を撫でる感触も、縄の擦れる音も、遠ざかっていく。鐘の余韻だけが、最後まで細く伸びていた。

 ――闇が、ゆっくりと降りてくる。

 目を閉じたままでも分かるほどに、世界の輪郭が薄れていく。群衆の声は布越しのようにくぐもり、旗の擦れる音は砂に沈み、石の冷気さえ、黒に溶けていった。

 暗転は、急がない。
 夜が朝を飲むように、静かに、丁寧に。
 やがて、音も匂いも温度も――すべてが、黒の中へ沈んだ。

 ◆◆◆

 ぱちり、とまぶたの裏が白く弾けた。

 眩しい。
 空が高い。雲が薄い。冬の色ではない。光はやわらかく、肌を刺さず、頬を撫でる。聞こえるのは鐘――さっきの重い鐘ではなく、澄んだ音で、祝福みたいに響いている。

 それから、人の声。笑い声。布の擦れる音。馬のいななき。
 花の香りが風に混じっていた。香水ではない、咲いたばかりの花壇の匂いだ。

 私は、息を呑んだ。

 視界の端に見えるのは、巨大な石造りの門。金と青で縁取られた旗が左右に掲げられ、刺繍の紋章が陽光を受けてきらめいている。門の上部には堂々たる文字――

 王立ブルベリア学園。

 白い石畳の広場には、同じような年頃の少年少女が集まっていた。仕立ての良い外套、靴の艶、胸元の校章。親族らしい大人たちが見守り、式典用の壇には花が飾られている。空気は晴れやかで、世界が最初から“今日”のために整えられているようだった。

 ――入学式。

 その言葉が、遅れて胸の奥に落ちる。
 私は、ゆっくりと自分の手を見た。

 小さい。指が細い。手袋の布越しに、爪の形まで整えられているのが分かる。袖口のレースが、風にふわりと揺れた。いつもの鼠色のパーカーも、ざらついた袖も、どこにもない。

 喉がからりと乾く。
 声を出そうとして、私の耳に届いたのは――高く、澄んだ、知らない声だった。

「……へぁ……?」

 短い息のような一音が漏れただけで、隣の女生徒が振り向く。
 視線が、私の顔を確かめるように止まり、すぐに慌てて頭を下げた。

「し、失礼いたしました! メロディア・フォン・ヴァルガンテ様……!」

 名前が、刺さる。
 ヴァルガンテ。
 メロディア。

 反射で首を巡らせた瞬間、近くの窓ガラスに自分の姿が映り込んだ。

 銀色の髪。光を含んで、絹みたいにきらりと流れている。
 透き通る青い瞳。まるで空の欠片を閉じ込めたみたいに、明るい。
 そして、驚くほど小柄な身体。

 ……美少女、だった。

 私は一歩後ずさりかけ、足元のスカートの重みで踏みとどまった。視線が集まる。貴族子女の輪の中で、些細な動揺は波紋になる。

 遠くで、司会役の教師が声を張った。

「新入生の皆さま、式典が始まります。席へお進みください――!」

 鐘がもう一度鳴る。祝福の音。
 周囲の生徒たちが整列を始め、制服の布が一斉に揺れた。

 その流れの中で、私も動かざるを得なかった。
 小さな靴が石畳を踏む。歩幅が合わない。視線の高さが違う。

 それでも、列は待ってくれない。

 私は、唇を結び直した。
 そして――この場の誰もが当然のように求める“令嬢の振る舞い”を、見よう見まねでなぞる。

 背筋を伸ばし、顎を引き、歩く。
 胸の奥で自分の名前を確かめるように、もう一度だけ、音にならない声で繰り返した。

 志暖(しのん)。
 志暖(しのん)のはずなのに。

 周囲は私をこう呼ぶ。

「メロディア様」
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