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危険なイケメン旦那さま
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食べることが大好きなわたし。
どんなに眠くても寝床が心地よくても、食べ物を食べる時間になったら、もしくはお腹がすいたら自然と目が覚める。
その日はお昼時に一度目をさまし、でも「お腹が空いた」なんてイケメン執事もとい水口夏斗に連絡するのも厚かましいかな、と思っていたところ、
「昼飯の時間だぞー」
扉が開かれ、水口夏斗のほうから誘ってきてくれた。
お昼もあの食堂に行って、パスタをいただく。トマトソースとチーズのような感じがしたけど、正式名称はなんていう料理なのか、やっぱりわからない。
だけどやっぱり、抜群においしい。
そのあいだに椛さんの部屋にわたのし荷物が届けられていて、わたしはその整理をすることにした。
椛さんの部屋に寝泊まりすることになるのなら、明らかに汚すぎるものとかは、置いておいたら失礼にあたるだろう。
アパートを出てくるときにほとんどいらないものは置いてきちゃったけれど、それでもまだいらないものはないかな、と、午後はその整理に費やした。
「それにしても、まさか結婚しちゃうだなんて思わなかったなあ……」
あらかた片付けてしまったわたしは、またふかふかのソファに横になる。
このソファ、ちょっと力を入れると背もたれが倒れて、いわゆるソファベッドになるから便利だ。
「まあでも、静夜(しずや)と結婚するよりは全然マシだけど」
ぽつり、ひとりわたしはつぶやく。
寝屋川(ねやがわ)静夜、わたしの小学生のときからの同級生。
あいつとの結婚話が持ち上がらなかったら、わたしはいまでも実家に住んでいられたのに。
「静夜と結婚するくらいなら、誰と結婚したっていいもん」
あの超絶イジメっ子と結婚するくらいなら、それこそゴリラとだって駆け落ちしてみせる。
それを考えたら、イケメン社長の椛さんに拾ってもらって結婚してもらったことは、奇跡と言える。
「りんごちゃん。そんな格好してると、食べちゃうよ?」
「きゃあっ!」
うつぶせになって足をばたばたさせて寛いでいたところへいきなり声をかけられて、わたしは仰天した。
慌てて起き上がると、いつのまにかあたりは薄暗くなっていて、その中に椛さんが立っている。
「あれ……もうこんな時間……? 社長、お仕事終わったんですか?」
「今日は結婚した記念に定時で上がらせてもらったんだ」
言いながら椛さんは、部屋のカーテンを閉めて電気をつける。
もう一度わたしのそばにしゃがみこんで、尋ねた。
「寝屋川静夜って、りんごちゃんと結婚する予定だったの?」
「え……ええ、まあ……はい」
椛さん、そんなところから聞いてたのか。
「りんごちゃんはそいつのこと、嫌いなの?」
「大っ嫌いです!」
鼻息荒くきっぱりそう言うと、「そう」と椛さんはうなずいた。
「じゃあ、寝屋川静夜はクビにしよう」
「へっ?」
クビにするって……どういうこと?
というか、静夜は確かにこっちの地方で就職しているって聞いたけど……
もしかして、椛さんのところで働いていたりして。
「あの……社長は静夜のこと、知ってるんですか?」
「うん。ぼくの秘書をやってもらっている」
やっぱり!
というかあいつ、社長秘書にまでのぼりつめていたのか!
昔から成績優秀で万能な奴だったけど、27歳の若さでそこまで出世しているなんて……わたしとはえらい違いだ。
「静夜をクビにするのは、やめてください。さすがにそこまで憎んではいないので」
「そうなの?」
「いや、恨んでることは恨んでるんですが、とりあえず結婚さえしなければよかったことなので……」
「わかった」
にっこりと、椛さんはようやく微笑んだ。
「家にいて、なにか不自由なことはなかった?」
「あ、はい。それはもう快適でした! お食事はおいしいし、お部屋もあたたかいし。ただ……」
「ただ?」
わたしは思い切って、ちょっとだけ考えていたことを口にした。
「わたしも、なにか働かせていただけませんか? いくら結婚したからって、料理も洗濯も……家事も使用人任せのこんなところにいたら、ごろごろするだけして、脳みそまで怠惰になっちゃいそうで」
「うーん、そう? ぼくの知ってる奥さまってみんなそんなもんだけど」
椛さんの知ってる奥さま方って、たぶんものすごく……恐らく椛さんのお宅レベルにお金持ちの方々なんだろうなあ。
「わたしは、そうはなりたくないんです」
「じゃあ、子作りに励むとか」
はい!?
思わず耳を疑ってしまう。
椛さんてば、椛さんてば、なんてことを言い出すんですかーっ!
しかも極上に妖艶なほほえみを浮かべながら、わたしの頬に手を添えたりして……顔が近いです、顔がっ!
「可愛がってあげるよ? ……りんごちゃん、おいしそうだし。お風呂に入って可愛い服着て、きれいになったね、りんごちゃん」
「や、あの……いや、あの……そ、そうじゃなくて、ですねっ……」
「りんごちゃん、顔が真っ赤。ほんとのりんごみたい」
くすくす笑う、椛さん。この人、どこまで本気なんだろう。
わたしをからかって遊んでいるだけ?
そうだとしても、そんな椛さんの言動にドキドキしてしまう自分が恨めしい。
きっとまともな恋愛をしてこなかったからだ、ううっ!
「た、助けてもらったことは感謝してます」
気がつけばわたしは必死で、そう口にしていた。
「ですけど、この結婚ってわたしのことを救ってくださったっていうだけで……愛はないですよね? わたし、愛がないとそういうことはできない……と、思っている人間なので……」
「愛……」
ぽつり、椛さんが復唱する。
「そうです、愛です」
ここぞとばかりに、わたしは力説。
だけど、椛さんはまたにっこりとほほ笑む。
「それなら、これから育んでいけばいいことだよね。そのためにも、スキンシップは必要だと思うけど?」
ええーっ!
そうきましたかっ!
椛さんてばほんとに手ごわい!
「す、スキンシップってたとえば……?」
恐々と聞いてみると、椛さんは一気にわたしを抱き寄せた。
香水なのかなんなのか、バニラの甘い香りがわたしを包み込む。
「たとえば、こういうこととか」
「れっ……レベルが高すぎますっ」
わたわた椛さんの胸の中で暴れると、彼はわたしの身体を離してちいさくため息をついた。
「あのねえ、りんごちゃん。仮にも結婚したんだから、少しは仲良くする努力してくれないと、淋しいよ。それともお互い年を取るまでずっとこんなに遠い距離でいるつもり?」
「うっ……」
確かに、それはそのとおりだ。
まがりなりにも結婚してしまったんだから、そしていまのところわたしに離婚の意志はないのだから、少しでも椛さんと仲良くなりたい……とは、思う。
そう、わたしに離婚の意志はない。
だって椛さんと結婚していれば、あの静夜と結婚しろだなんて二度と言われなくてもすむから。
……なんて、不純な動機だし、椛さんにとっても失礼なのはじゅうぶんわかっているのだけれど……。
「……わかりました。少しずつでも、社長と仲良くなれるように努力します」
観念してそう言うと、椛さんは「いい子だね」と頭をよしよしと撫でてくれる。
「じゃあとりあえず、キスしてみる?」
「えっ……?」
き、キス……?
ハグでも心臓があり得ないくらいバクバクいっていたのに、キスとか……っ。
「だ、だからレベルが……」
「ぼくの中では、低いほうだけど」
そりゃそれだけイケメンだったら恋愛経験も豊富で、キスなんて軽くできちゃうんでしょうけど!
「わ、わたしの中では高いです……っ」
すると椛さんは、ふと気づいたように聞いてきた。
「もしかしてりんごちゃんって、キスの経験あんまりないの?」
ぐさっ。
わたしの顔色でなんとなく察したらしい、椛さん。
どうしてか、嬉しそう。
「そうかそうか、だったら仕方ないね」
あきらめてくれるんだ、とほっとしたそのとき──。
ちゅっと軽いリップ音を立てた、わたしの唇。
え、いまわたしの唇に触れたやわらかいものって……
椛さんの、唇っ!?
わたし、椛さんにキスされちゃったの!?
椛さん、あなたいったいわたしの言葉のなにを聞いていたんですかっ!?
「仕方ないから、ぼくで慣れて?」
仕方ないってそういう意味だったとは、……ああ、ジーザス。
でも……椛さんの唇、はちみつの味がしたな……。
って、そうじゃなくて!
恥ずかしいやらびっくりするやらで、顔が火照って仕方がない。
なのに椛さんは、再度キスをしてこようとする。
「ま、待って……」
力なく、わたしが抵抗したそのとき。
折よく、扉がノックされた。
「椛さま。夕食の用意ができました」
あのイケメン執事、水口夏斗の声がする。
イジワルで短気な奴だけど、いまだけは感謝するよ水口夏斗!
椛さんは拍子抜けしたように首の後ろをかきながら、立ち上がった。
「食事じゃ仕方ないね、ぼくの奥さんを空腹のままにさせておくわけにはいかないから。……行こう、りんごちゃん」
こうして第一弾の危機は去った、わけだけど……わたしは甘かった。
第二弾の危機は、食事のあとすぐに始まったのだ。
どんなに眠くても寝床が心地よくても、食べ物を食べる時間になったら、もしくはお腹がすいたら自然と目が覚める。
その日はお昼時に一度目をさまし、でも「お腹が空いた」なんてイケメン執事もとい水口夏斗に連絡するのも厚かましいかな、と思っていたところ、
「昼飯の時間だぞー」
扉が開かれ、水口夏斗のほうから誘ってきてくれた。
お昼もあの食堂に行って、パスタをいただく。トマトソースとチーズのような感じがしたけど、正式名称はなんていう料理なのか、やっぱりわからない。
だけどやっぱり、抜群においしい。
そのあいだに椛さんの部屋にわたのし荷物が届けられていて、わたしはその整理をすることにした。
椛さんの部屋に寝泊まりすることになるのなら、明らかに汚すぎるものとかは、置いておいたら失礼にあたるだろう。
アパートを出てくるときにほとんどいらないものは置いてきちゃったけれど、それでもまだいらないものはないかな、と、午後はその整理に費やした。
「それにしても、まさか結婚しちゃうだなんて思わなかったなあ……」
あらかた片付けてしまったわたしは、またふかふかのソファに横になる。
このソファ、ちょっと力を入れると背もたれが倒れて、いわゆるソファベッドになるから便利だ。
「まあでも、静夜(しずや)と結婚するよりは全然マシだけど」
ぽつり、ひとりわたしはつぶやく。
寝屋川(ねやがわ)静夜、わたしの小学生のときからの同級生。
あいつとの結婚話が持ち上がらなかったら、わたしはいまでも実家に住んでいられたのに。
「静夜と結婚するくらいなら、誰と結婚したっていいもん」
あの超絶イジメっ子と結婚するくらいなら、それこそゴリラとだって駆け落ちしてみせる。
それを考えたら、イケメン社長の椛さんに拾ってもらって結婚してもらったことは、奇跡と言える。
「りんごちゃん。そんな格好してると、食べちゃうよ?」
「きゃあっ!」
うつぶせになって足をばたばたさせて寛いでいたところへいきなり声をかけられて、わたしは仰天した。
慌てて起き上がると、いつのまにかあたりは薄暗くなっていて、その中に椛さんが立っている。
「あれ……もうこんな時間……? 社長、お仕事終わったんですか?」
「今日は結婚した記念に定時で上がらせてもらったんだ」
言いながら椛さんは、部屋のカーテンを閉めて電気をつける。
もう一度わたしのそばにしゃがみこんで、尋ねた。
「寝屋川静夜って、りんごちゃんと結婚する予定だったの?」
「え……ええ、まあ……はい」
椛さん、そんなところから聞いてたのか。
「りんごちゃんはそいつのこと、嫌いなの?」
「大っ嫌いです!」
鼻息荒くきっぱりそう言うと、「そう」と椛さんはうなずいた。
「じゃあ、寝屋川静夜はクビにしよう」
「へっ?」
クビにするって……どういうこと?
というか、静夜は確かにこっちの地方で就職しているって聞いたけど……
もしかして、椛さんのところで働いていたりして。
「あの……社長は静夜のこと、知ってるんですか?」
「うん。ぼくの秘書をやってもらっている」
やっぱり!
というかあいつ、社長秘書にまでのぼりつめていたのか!
昔から成績優秀で万能な奴だったけど、27歳の若さでそこまで出世しているなんて……わたしとはえらい違いだ。
「静夜をクビにするのは、やめてください。さすがにそこまで憎んではいないので」
「そうなの?」
「いや、恨んでることは恨んでるんですが、とりあえず結婚さえしなければよかったことなので……」
「わかった」
にっこりと、椛さんはようやく微笑んだ。
「家にいて、なにか不自由なことはなかった?」
「あ、はい。それはもう快適でした! お食事はおいしいし、お部屋もあたたかいし。ただ……」
「ただ?」
わたしは思い切って、ちょっとだけ考えていたことを口にした。
「わたしも、なにか働かせていただけませんか? いくら結婚したからって、料理も洗濯も……家事も使用人任せのこんなところにいたら、ごろごろするだけして、脳みそまで怠惰になっちゃいそうで」
「うーん、そう? ぼくの知ってる奥さまってみんなそんなもんだけど」
椛さんの知ってる奥さま方って、たぶんものすごく……恐らく椛さんのお宅レベルにお金持ちの方々なんだろうなあ。
「わたしは、そうはなりたくないんです」
「じゃあ、子作りに励むとか」
はい!?
思わず耳を疑ってしまう。
椛さんてば、椛さんてば、なんてことを言い出すんですかーっ!
しかも極上に妖艶なほほえみを浮かべながら、わたしの頬に手を添えたりして……顔が近いです、顔がっ!
「可愛がってあげるよ? ……りんごちゃん、おいしそうだし。お風呂に入って可愛い服着て、きれいになったね、りんごちゃん」
「や、あの……いや、あの……そ、そうじゃなくて、ですねっ……」
「りんごちゃん、顔が真っ赤。ほんとのりんごみたい」
くすくす笑う、椛さん。この人、どこまで本気なんだろう。
わたしをからかって遊んでいるだけ?
そうだとしても、そんな椛さんの言動にドキドキしてしまう自分が恨めしい。
きっとまともな恋愛をしてこなかったからだ、ううっ!
「た、助けてもらったことは感謝してます」
気がつけばわたしは必死で、そう口にしていた。
「ですけど、この結婚ってわたしのことを救ってくださったっていうだけで……愛はないですよね? わたし、愛がないとそういうことはできない……と、思っている人間なので……」
「愛……」
ぽつり、椛さんが復唱する。
「そうです、愛です」
ここぞとばかりに、わたしは力説。
だけど、椛さんはまたにっこりとほほ笑む。
「それなら、これから育んでいけばいいことだよね。そのためにも、スキンシップは必要だと思うけど?」
ええーっ!
そうきましたかっ!
椛さんてばほんとに手ごわい!
「す、スキンシップってたとえば……?」
恐々と聞いてみると、椛さんは一気にわたしを抱き寄せた。
香水なのかなんなのか、バニラの甘い香りがわたしを包み込む。
「たとえば、こういうこととか」
「れっ……レベルが高すぎますっ」
わたわた椛さんの胸の中で暴れると、彼はわたしの身体を離してちいさくため息をついた。
「あのねえ、りんごちゃん。仮にも結婚したんだから、少しは仲良くする努力してくれないと、淋しいよ。それともお互い年を取るまでずっとこんなに遠い距離でいるつもり?」
「うっ……」
確かに、それはそのとおりだ。
まがりなりにも結婚してしまったんだから、そしていまのところわたしに離婚の意志はないのだから、少しでも椛さんと仲良くなりたい……とは、思う。
そう、わたしに離婚の意志はない。
だって椛さんと結婚していれば、あの静夜と結婚しろだなんて二度と言われなくてもすむから。
……なんて、不純な動機だし、椛さんにとっても失礼なのはじゅうぶんわかっているのだけれど……。
「……わかりました。少しずつでも、社長と仲良くなれるように努力します」
観念してそう言うと、椛さんは「いい子だね」と頭をよしよしと撫でてくれる。
「じゃあとりあえず、キスしてみる?」
「えっ……?」
き、キス……?
ハグでも心臓があり得ないくらいバクバクいっていたのに、キスとか……っ。
「だ、だからレベルが……」
「ぼくの中では、低いほうだけど」
そりゃそれだけイケメンだったら恋愛経験も豊富で、キスなんて軽くできちゃうんでしょうけど!
「わ、わたしの中では高いです……っ」
すると椛さんは、ふと気づいたように聞いてきた。
「もしかしてりんごちゃんって、キスの経験あんまりないの?」
ぐさっ。
わたしの顔色でなんとなく察したらしい、椛さん。
どうしてか、嬉しそう。
「そうかそうか、だったら仕方ないね」
あきらめてくれるんだ、とほっとしたそのとき──。
ちゅっと軽いリップ音を立てた、わたしの唇。
え、いまわたしの唇に触れたやわらかいものって……
椛さんの、唇っ!?
わたし、椛さんにキスされちゃったの!?
椛さん、あなたいったいわたしの言葉のなにを聞いていたんですかっ!?
「仕方ないから、ぼくで慣れて?」
仕方ないってそういう意味だったとは、……ああ、ジーザス。
でも……椛さんの唇、はちみつの味がしたな……。
って、そうじゃなくて!
恥ずかしいやらびっくりするやらで、顔が火照って仕方がない。
なのに椛さんは、再度キスをしてこようとする。
「ま、待って……」
力なく、わたしが抵抗したそのとき。
折よく、扉がノックされた。
「椛さま。夕食の用意ができました」
あのイケメン執事、水口夏斗の声がする。
イジワルで短気な奴だけど、いまだけは感謝するよ水口夏斗!
椛さんは拍子抜けしたように首の後ろをかきながら、立ち上がった。
「食事じゃ仕方ないね、ぼくの奥さんを空腹のままにさせておくわけにはいかないから。……行こう、りんごちゃん」
こうして第一弾の危機は去った、わけだけど……わたしは甘かった。
第二弾の危機は、食事のあとすぐに始まったのだ。
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