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39-折衝
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『ちゃな、もう怒ったんだから!! わるーい怪獣はぜーんぶやっつけちゃうの!』
『ちゃなちゃん、るるもいるよ! いっしょにわるい怪獣さんをやっつけよう』
『るるちゃん、変身だよ』
『ちゃなちゃん! いくよ!!』
『まるっと☆かいけつ! すたーれいん!!』
『ぴしっと♪かいけつ! むーんれいん!』
『わたしたちがやっつけちゃうだから!!』
喫茶店の一角で付きっぱなしになっているテレビから子供向け番組の音声が流れてくる。
普通の子供だったはずの2人の少女は変身により純白ドレスと可愛らしい装飾のマジックステッキを身に着けた姿になっていた。彼女らはこれから、平和のために物理的な方法で問題を解決するのだろう。
きらきらとワクワクの世界がテレビの向こうにはあった。
対称的にテレビのこちら側は純然なる地獄だった。空間を支配する沈黙はそこにいる4人から呼吸すら奪う勢いで圧し掛かっている。
陽向が話すと与一に約束してから小一時間。
発言と筆談――携帯端末で文字を打って見せたので筆談と言えるかは謎だが――を交えて、陽向は自分の知る限り全てを与一に伝えた。
神社が異世界? 並行世界? なんせ別世界に繋がっていること。
あっちにはこっち以上に八百万に神様がいて、さらに一部は具現化して人間と共生していること。
神社と繋がっている世界の一角付近の神様が後代を求めていること。
その神様の次の代を、今まで花桃一族が輩出してきたこと。これがこっちでは伝承として語り継がれていること。
神になるためには肉体が邪魔だから、殺されて魂を取り出されること。
そして。
ここからは推測になるが、と、一言断りを入れて陽向が続けた。
花桃一族は今回の後代の排出を拒否し、神社を売却して逃げたこと。それは神社を購入した人間が神の後継として連れて行かれる可能性を知ったうえで擦り付けるためにした行為だったこと。
擦り付けられたのが陽向であること。
陽向がここに来たことで、花桃一族は陽向が「神の後継となる誰かを要求しにきた」と思っているだろうということも。
陽向と与一が話している間、与一は何度もくゆりに目をやっていた。
いい年した大人が絵空事を大真面目に話すなんて、男てやつはいつまでたっても子供なんだから。
話を聞いていたくゆりがそんなふうに割り込んできて与一と陽向をまとめて叱ってくれれば、与一は陽向の話を一笑に付して終わりにできると考えていたのではないかと陽向は推測している。
だが、ついぞ一度もくゆりは口を挟むことはなかった。特に後半は花桃一族の沽券に関わる話をしているというのに、否定すらしなかった。
一貫して黙秘するかのように話に入ってこないくゆりの態度から、与一は今しがた聞いた夢物語のようなことが事実であることを悟ったようだった。
現在、与一は頭を抱えてテーブルに突っ伏している。くゆりはカウンターの中に入り背中を向けて立ちすくみ、彼女の夫の渉は心を閉ざして仕込みに精を出している。
陽向は何もかもから現実逃避するためだけに子供番組をぼんやり眺めていた。
今、誰も何も聞きたくなかった。これ以上何も知りたくなかった。
だが黙っていても悪戯に時間が過ぎていくだけなのも全員が解っていた。それぞれが腹の奥にグラグラと湯を煮えたぎらせながら、口火を切る者を待っている。
与一が聞かせるために大仰な溜め息をついた。それが話し合い再開の合図となった。
「……今陽向が話したことは本当のことなのかくー姉?」
「……そうなんだと思う。母からも同じようなことを聞いたこと、あった」
「じゃあ、神社を買った人間が神の後継として連れて行かれる可能性があることも解ってて、何の説明もせずいたんだな?」
「……うん」
がん、と、与一がテーブルを叩いた。コーヒーソーサーがガチャガチャ音を立てたのが気になり陽向は視線をテレビからテーブルに戻す。
「与一、こっぷ、われ……」
「んなの今どうでもいいだろうがよ!!」
また与一がテーブルを叩いた。
「お前のことなんだぞ? お前が、花桃一族のせいで異世界に連れてかれて殺されるところだったんだぞ? 解ってんのかよ!!」
「落ち着け」
「落ち着けるかよ!! むしろなんでお前はそんな落ち着いてられるんだよ!!」
「なんで……」
陽向は小さく呟き、俯いた。
(……ごめんな、与一)
花桃一族が陽向にした仕打ちはたしかに腹立たしいことだ。
だが、陽向には並行世界に血は繋がっていないが大切だと言い切れる家族がいる。山岳戦隊のみんなも許されるなら守りたいと思う。
どのみち陽向は独身を貫くつもりだったのだ、絶える血なら遅いか早いかの違いしかない。
並行世界の大切な人たちのため犠牲になれというのなら陽向はやぶさかではないのだ。
だから、怒りはなかった。
むしろ今、陽向の胸にあるのは別の感情。
(今、俺、すごく嬉しい)
木っ端一枚分の価値もないと思っていた陽向のために、大切な友が本気で怒ってくれている。それだけで陽向はもう十分幸せだった。された仕打ちへの怒りが溶けて消えてしまうほどに。
さりとてここで対話を終わらせてしまっていいかと問われればNOである。最も辛い事実を、くゆりには知ってもらわなければならないのだ。
「神の、後継は」
「ん?」
陽向が口を開く。与一だけではなく、くゆりと渉からも視線が飛んできているのが解った。
「オレでは、だめ。神社、の、神主、その一族じゃ、ない、と、繰り返すだ、け」
「……!!」
今度はくゆりと渉が目を見開く番だった。
「……陽向? 何言って……?」
「オレ、が、代わりに、神の後継、になっ、ても、もって10年。神とし、て、ぅぶれた、ら、また、誰かが、連れてい、かれ、る」
「……え?」
「そんなはずはないでしょ?!」
食って掛かったのはくゆりだった。
彼女は陽向たちの席を振り返り、大声を上げる。
「だって、松葉は言ってたわ! 連れて行かれたって解ってるのって1000年で4人か5人なんでしょ? ならあんたが連れて行かれたら次に連れて行かれるのは何百年も後じゃないとおかしいじゃない!」
「松葉、は、あっち、知らない! 本当のこと、知らない!」
「あんたは知ってるっての? おかしいでしょ? 花桃一族でも、四川でもないのに正しく知ってるはずないじゃない」
「くー姉、だから陽向は」
「与一君は黙ってて!!」
くゆりは与一を怒鳴りつけて黙らせると、激情のまま陽向をギリッと睨みつけた。
「神社の土地も、権限も、全部あなたに売ったじゃない!! なのに、生贄だけは私に求めるの? おかしいじゃない! うちはもう関係ない!! あなたでなんとかしてよ!!」
「それ、じゃ、だめなん、だ! せつめ、い、するか、ら聞い……」
「あんたでだめなら、あんたの家族を捧げればいいじゃない!! あんたには妹も弟もいるんでしょ?」
その言葉で陽向はピシリと固まった。
「……は?」
声が一段低くなる。聞いたこともない陽向の声に、さすがの与一も驚きを隠せない。
「花桃には私しかいないの! 私がいなくなったら花桃は潰えるのよ!! でもあなたは違うでしょ? あなたのお父さんは身元不明の孤児でも、あなたのお母さんの家系は子だくさんだものね」
「……!」
耳を疑うほどの情報量だった。全部、陽向の血縁にとって真実である。
陽向の家族は母方の祖父母と両親、陽向、弟・妹で構成されている。もっとも、15歳で高校の用意した学生寮に入って以降は一度も会っていないが。
陽向が神社を買ったのは18歳の頃。自分一人で手続し、売買契約の際の顔合わせも不動産屋だけだった。神社を売却しただけの花桃が、陽向の家族構成など知っているはずがないのだ。陽向が花桃一族のことを何も知らなかったように。
なのにくゆりが何故か詳しく知っている。これが意味するのが何か、陽向はすぐに思い当たってしまった。
「……生贄」
「え?」
「オレ、がだめ、に、なった、あと、オレ、のかぞく、を、生贄に、する、つもりだった、のか」
それしか考えられない。
陽向が姿を消した後に何らかの不穏な動きがあったら、神社の管理が不十分であることを理由に陽向の家族を呼び出して並行世界に差し出す。花桃はそこまで計算に入れていたということだ。
だから「お母さんの家系は子だくさん」だなんてワードが出たのだ。陽向と、弟、妹全員使い潰して逃げ切る前提で花桃は計画を立てていたということだ。
知ってしまえば、色々分かる。
6年にもわたるご近所の不干渉。これもおそらく、陽向が逃げ出さないようさりげなく監視しながら情を移さないよう距離を取っていたと考えればつじつまが合わないことない。
(仕組んだのは花桃? 松葉?)
近所にそうせよと号令をかけたのは花桃? いや、土地の権利者である松葉のほうかもしれない。なにせ高校の頃にはすでに陽向はあの神社から異世界に渡っていたのだ。その時点で松葉が陽向に目を付けて生贄に差し出す準備を考えていたとしたら。高校時分に与一が徹底的に松葉を遠ざけた理由もわかる。
陽向の中でふつふつと怒りが湧き上がる。
その怒りを踏みつぶさんと、くゆりが追撃をかける。
「あんたが考えてるのだって同じことじゃない!! あたしを犠牲にして、花桃潰して!! 自分はのうのうと神社に居座ろうってんだから!!」
「違う! 違うそうじゃない!! オレは、あっちの人たちを、助けたい!!」
「そのためにあたしに犠牲になれってなんなのよ!! どんだけ偽善者ぶってんのよ!!」
「オレ、の、家族を、犠牲にする、算段つけて、おいて、よくもそん、なことを!」
「そんなことしてない!!」
「じゃあ、なんで、家族、調べ、たんだよ!!」
「どんなやつが神社を管理するか知りたいのは当たり前でしょ? こちとら1000年背負ってきたのよ!? 大体、神社に異世界に通じる穴がある? そんなものないわよ!! どこが繋がってたってのよ!!」
陽向は衝動的に場所を口走りそうになってぐっと押し黙る。
ここにはくゆりのほかに与一と渉がいる。陽向が口にしたことがどの程度周りに伝わる変わらない以上、うかつに口にすべきじゃないと理性が警告したのだ。
だが陽向の配慮をくゆりが踏みにじる。
「ほら言えないじゃない! 本当は異世界も生贄も作り話で、神社の管理が面倒になったからわざわざクレーム付けて神社を売りつけたいだけじゃないの?! そうなんでしょ?」
「ふざけるな! そんな、状況じゃ、ない、の、お前も、理解、してる、だろ?!」
杼ねはもうそう長くはもたない。彼女が斃れれば、枯れ木山は。山岳戦隊は。……志蔵は。
だが花桃の血が絶えたら後代が役目を終えた後の交代がままならない。
テンションが上がりすぎているのは陽向も解っている。ここには話し合いに来たのであって言い合いしに来たわけじゃない。あちらを知る陽向と、こちらの状況を知る花桃で知恵を出し合ってなんとかしなければならない状況なのに、会話すらできていない。
(悔しい)
なんとかくゆりを落ち着かせなければ。自分自身も落ち着かなくては。
ゲスの勘繰りで時間を費やしている場合ではないのに。
陽向とくゆりが睨みあう。ピリピリした空気が、またいつ爆発するか解らない。
「あ、あの」
そんな空気を割いたのは、これまた緊張した声だった。
今まで息をひそめて成り行きを見守っていた渉が陽向と与一に呼びかけたのだ。
「そろそろ店を開けたいので……客じゃないのなら、帰ってもらえないかな?」
「……」
ひなたが渉を睨む。渉はそっと視線を外した。
「正直、さっきから聞いててもなんか……その、よくわからないんですよ。俺はあの土地で育ちましたが、生贄とか、異世界とか、そんなの聞いたこともないんですよね」
「地上げ、だと、でも?」
「ハッキリ言いますね。俺はあなたをそう見てます」
「渉さん、そんな言い方……」
「解った」
「陽向?」
花桃一族は、その伴侶も含めて問題解決のために動く気はない。彼らは全部終わったつもりでいるのだ。それが、渉の一言で理解できた。
陽向は携帯端末で会計を済ませるとさっさと立ち上がった。
「おい陽向」
「与一」
陽向は釈然としない表情のまま、与一に顎で退店を促す。与一は眉を寄せ頭を掻きむしり。それでも、もうどうしようもないと解っているのだろう。陽向に従って店のドアを開ける。
陽向も与一と一緒に外に出ようとして、直前に立ち止まった。
「陽向?」
先に外に出ていた与一が陽向に声をかける。陽向は逡巡の末、くるりと店内を振り返った。再び店の中を見た陽向を警戒してくゆりが気色ばむ。
「何よ!」
「子供」
陽向が明確にくゆりの腹を指さす。くゆりの眉がピクリと動く。
「今、お前の腹にいる子供。諦めるを受け入れろ」
「……え?」
「その子は育たない。生まれるを、望んでいない」
「やめろ陽向!!」
与一が陽向の肩を引く。
だが、陽向は引きずられず叫んだ。
「諦めろ!!」
「やめろっつってんだろ!!」
与一が陽向を店から引きずり出した。2人が出た直後に閉じた喫茶店のドアに陽向を押し付け、与一が胸ぐらを掴む。
「言っただろ!! くー姉たちは不妊治療頑張って、そのうえで子供を諦めたも同然なんだよ!! それなのに、当てつけだからって言うに事欠いて子供を諦めろなんて言っていいことじゃないだろう!!」
「違う、与一!」
「何が違うんだよ!! 言ってみろよ!!」
「違う、違う!!」
与一に陽向が言い返す。明らかに不穏なやり取りをみた通行人たちが騒めき始める。
「違うじゃ解らねぇっつってんだろ!!」
「だったら聞けよ!!」
陽向が与一の手を振り払う。突き飛ばされる形になった与一はカッとなって再び陽向の胸ぐらを掴んで引き寄せた。今度は容赦なく首を締め上げる。
「てめぇ!!」
「何をしてるんだ!」
仲裁の声に与一の動きがぴたりと止まる。陽向もまた声の主を見た。
松葉は2人駆け寄ってくると陽向の胸ぐらから与一の手を外させた。
「こんな大通りで君たちは何をしてるんだ! 店の人にも、周りの方にも迷惑だろう」
「……!」
松葉が陽向の胸元を整えようと手を伸ばす。陽向は松葉の手を振り払い、悪意を込めた目で睨みつけた後すぐにその場を去った。
「待て陽向!!」
与一は陽向の背中に叫び追いかける。
陽向は振り返ることもなく自分の車まで戻った。鍵を開けようとキーを取り出して、しかし怒りからか悔しさからか振るえた手ではうまく開錠ボタンが押せなかった。
そうしている間に与一に追いつかれる。与一は陽向の利き手の手首を掴み思い切り引っ張って自分のほうを向かせた。
至近距離で睨みあう。お互い息が上がっていて怒鳴りあいができる状況ではない。
やがて。
与一が眉を八の字に下げた。
「聞くから」
そうポツリと呟く。与一は開いていたほうの手で陽向の腕をポンポンと叩く。掴んだままだった陽向の手をゆっくり降ろし、そっと離す。
「話して。じゃないと、俺、お前を理解してやれない」
「……ん。よいち、……ごめん」
陽向も激しく走って息切れして、ようやくテンションが落ち着いた。
小さな声で詫びると与一は首を横に振った。
陽向の車では小さいからと、与一の車の後部座席に乗り込んだ。横に並んで座り、ポツリポツリと話す。
落ち着いた状態の与一はちゃんと陽向の言葉を聞いてくれた。
陽向も落ち着いて、私情を挟まず、自分の見えたものを与一に話した。もちろん、それがただの夢と白昼夢なのか、実現しうる未来であるかの見極めができていないということも含めて。
「じゃあ、マジなんだ」
「……多分」
与一の頭が冷えたのは、陽向の言葉を脳内でもう一度リフレインしてみたからだと話してくれた。
不妊症で子を諦めたはずのくゆりに対し、陽向は「今お腹にいる子供」と発言したのに気付いたのだ。罵声を浴びせるなら「お前に子は産めない」でいい盤面で。
だから余計に陽向から聞き出すべきだと思い、必死で追いついてきたらしい。
陽向が話した内容に対して与一は頭を抱え込んだ。自分に会ったせいでずっと頭を抱えさせているな、と、陽向は申し訳なく思った。
与一はしばらく唸っていたが、やがて両手で自分の頬をパチンと叩くとすっと顔を上げた。
「おけ。陽向、お前はこのまま帰れ。俺がくー姉に話にいく。お前がいたらまた揉めるだけだ」
「……ん」
陽向もそれは解っている。
厄介ごとを押し付ける形になる与一を上目遣いに見上げる。弱り切った弟分のその仕草に、与一は苦笑した。
「大丈夫だよ、ちゃんと話すから」
「与一……」
「大船に乗ったつもりで任せろって。俺、割とうまくやるの知ってるだろ?」
与一が陽向の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「んじゃ、行くわ」
「ん」
陽向と与一が車を降りる。与一は陽向が自分の車に乗り込むまで見守ってくれた。
「気を付けて帰れよ」
「ん」
陽向が車を発進させる。与一は少し暗い顔をしていたが、手を振って陽向を見送ってくれた。
『ちゃなちゃん、るるもいるよ! いっしょにわるい怪獣さんをやっつけよう』
『るるちゃん、変身だよ』
『ちゃなちゃん! いくよ!!』
『まるっと☆かいけつ! すたーれいん!!』
『ぴしっと♪かいけつ! むーんれいん!』
『わたしたちがやっつけちゃうだから!!』
喫茶店の一角で付きっぱなしになっているテレビから子供向け番組の音声が流れてくる。
普通の子供だったはずの2人の少女は変身により純白ドレスと可愛らしい装飾のマジックステッキを身に着けた姿になっていた。彼女らはこれから、平和のために物理的な方法で問題を解決するのだろう。
きらきらとワクワクの世界がテレビの向こうにはあった。
対称的にテレビのこちら側は純然なる地獄だった。空間を支配する沈黙はそこにいる4人から呼吸すら奪う勢いで圧し掛かっている。
陽向が話すと与一に約束してから小一時間。
発言と筆談――携帯端末で文字を打って見せたので筆談と言えるかは謎だが――を交えて、陽向は自分の知る限り全てを与一に伝えた。
神社が異世界? 並行世界? なんせ別世界に繋がっていること。
あっちにはこっち以上に八百万に神様がいて、さらに一部は具現化して人間と共生していること。
神社と繋がっている世界の一角付近の神様が後代を求めていること。
その神様の次の代を、今まで花桃一族が輩出してきたこと。これがこっちでは伝承として語り継がれていること。
神になるためには肉体が邪魔だから、殺されて魂を取り出されること。
そして。
ここからは推測になるが、と、一言断りを入れて陽向が続けた。
花桃一族は今回の後代の排出を拒否し、神社を売却して逃げたこと。それは神社を購入した人間が神の後継として連れて行かれる可能性を知ったうえで擦り付けるためにした行為だったこと。
擦り付けられたのが陽向であること。
陽向がここに来たことで、花桃一族は陽向が「神の後継となる誰かを要求しにきた」と思っているだろうということも。
陽向と与一が話している間、与一は何度もくゆりに目をやっていた。
いい年した大人が絵空事を大真面目に話すなんて、男てやつはいつまでたっても子供なんだから。
話を聞いていたくゆりがそんなふうに割り込んできて与一と陽向をまとめて叱ってくれれば、与一は陽向の話を一笑に付して終わりにできると考えていたのではないかと陽向は推測している。
だが、ついぞ一度もくゆりは口を挟むことはなかった。特に後半は花桃一族の沽券に関わる話をしているというのに、否定すらしなかった。
一貫して黙秘するかのように話に入ってこないくゆりの態度から、与一は今しがた聞いた夢物語のようなことが事実であることを悟ったようだった。
現在、与一は頭を抱えてテーブルに突っ伏している。くゆりはカウンターの中に入り背中を向けて立ちすくみ、彼女の夫の渉は心を閉ざして仕込みに精を出している。
陽向は何もかもから現実逃避するためだけに子供番組をぼんやり眺めていた。
今、誰も何も聞きたくなかった。これ以上何も知りたくなかった。
だが黙っていても悪戯に時間が過ぎていくだけなのも全員が解っていた。それぞれが腹の奥にグラグラと湯を煮えたぎらせながら、口火を切る者を待っている。
与一が聞かせるために大仰な溜め息をついた。それが話し合い再開の合図となった。
「……今陽向が話したことは本当のことなのかくー姉?」
「……そうなんだと思う。母からも同じようなことを聞いたこと、あった」
「じゃあ、神社を買った人間が神の後継として連れて行かれる可能性があることも解ってて、何の説明もせずいたんだな?」
「……うん」
がん、と、与一がテーブルを叩いた。コーヒーソーサーがガチャガチャ音を立てたのが気になり陽向は視線をテレビからテーブルに戻す。
「与一、こっぷ、われ……」
「んなの今どうでもいいだろうがよ!!」
また与一がテーブルを叩いた。
「お前のことなんだぞ? お前が、花桃一族のせいで異世界に連れてかれて殺されるところだったんだぞ? 解ってんのかよ!!」
「落ち着け」
「落ち着けるかよ!! むしろなんでお前はそんな落ち着いてられるんだよ!!」
「なんで……」
陽向は小さく呟き、俯いた。
(……ごめんな、与一)
花桃一族が陽向にした仕打ちはたしかに腹立たしいことだ。
だが、陽向には並行世界に血は繋がっていないが大切だと言い切れる家族がいる。山岳戦隊のみんなも許されるなら守りたいと思う。
どのみち陽向は独身を貫くつもりだったのだ、絶える血なら遅いか早いかの違いしかない。
並行世界の大切な人たちのため犠牲になれというのなら陽向はやぶさかではないのだ。
だから、怒りはなかった。
むしろ今、陽向の胸にあるのは別の感情。
(今、俺、すごく嬉しい)
木っ端一枚分の価値もないと思っていた陽向のために、大切な友が本気で怒ってくれている。それだけで陽向はもう十分幸せだった。された仕打ちへの怒りが溶けて消えてしまうほどに。
さりとてここで対話を終わらせてしまっていいかと問われればNOである。最も辛い事実を、くゆりには知ってもらわなければならないのだ。
「神の、後継は」
「ん?」
陽向が口を開く。与一だけではなく、くゆりと渉からも視線が飛んできているのが解った。
「オレでは、だめ。神社、の、神主、その一族じゃ、ない、と、繰り返すだ、け」
「……!!」
今度はくゆりと渉が目を見開く番だった。
「……陽向? 何言って……?」
「オレ、が、代わりに、神の後継、になっ、ても、もって10年。神とし、て、ぅぶれた、ら、また、誰かが、連れてい、かれ、る」
「……え?」
「そんなはずはないでしょ?!」
食って掛かったのはくゆりだった。
彼女は陽向たちの席を振り返り、大声を上げる。
「だって、松葉は言ってたわ! 連れて行かれたって解ってるのって1000年で4人か5人なんでしょ? ならあんたが連れて行かれたら次に連れて行かれるのは何百年も後じゃないとおかしいじゃない!」
「松葉、は、あっち、知らない! 本当のこと、知らない!」
「あんたは知ってるっての? おかしいでしょ? 花桃一族でも、四川でもないのに正しく知ってるはずないじゃない」
「くー姉、だから陽向は」
「与一君は黙ってて!!」
くゆりは与一を怒鳴りつけて黙らせると、激情のまま陽向をギリッと睨みつけた。
「神社の土地も、権限も、全部あなたに売ったじゃない!! なのに、生贄だけは私に求めるの? おかしいじゃない! うちはもう関係ない!! あなたでなんとかしてよ!!」
「それ、じゃ、だめなん、だ! せつめ、い、するか、ら聞い……」
「あんたでだめなら、あんたの家族を捧げればいいじゃない!! あんたには妹も弟もいるんでしょ?」
その言葉で陽向はピシリと固まった。
「……は?」
声が一段低くなる。聞いたこともない陽向の声に、さすがの与一も驚きを隠せない。
「花桃には私しかいないの! 私がいなくなったら花桃は潰えるのよ!! でもあなたは違うでしょ? あなたのお父さんは身元不明の孤児でも、あなたのお母さんの家系は子だくさんだものね」
「……!」
耳を疑うほどの情報量だった。全部、陽向の血縁にとって真実である。
陽向の家族は母方の祖父母と両親、陽向、弟・妹で構成されている。もっとも、15歳で高校の用意した学生寮に入って以降は一度も会っていないが。
陽向が神社を買ったのは18歳の頃。自分一人で手続し、売買契約の際の顔合わせも不動産屋だけだった。神社を売却しただけの花桃が、陽向の家族構成など知っているはずがないのだ。陽向が花桃一族のことを何も知らなかったように。
なのにくゆりが何故か詳しく知っている。これが意味するのが何か、陽向はすぐに思い当たってしまった。
「……生贄」
「え?」
「オレ、がだめ、に、なった、あと、オレ、のかぞく、を、生贄に、する、つもりだった、のか」
それしか考えられない。
陽向が姿を消した後に何らかの不穏な動きがあったら、神社の管理が不十分であることを理由に陽向の家族を呼び出して並行世界に差し出す。花桃はそこまで計算に入れていたということだ。
だから「お母さんの家系は子だくさん」だなんてワードが出たのだ。陽向と、弟、妹全員使い潰して逃げ切る前提で花桃は計画を立てていたということだ。
知ってしまえば、色々分かる。
6年にもわたるご近所の不干渉。これもおそらく、陽向が逃げ出さないようさりげなく監視しながら情を移さないよう距離を取っていたと考えればつじつまが合わないことない。
(仕組んだのは花桃? 松葉?)
近所にそうせよと号令をかけたのは花桃? いや、土地の権利者である松葉のほうかもしれない。なにせ高校の頃にはすでに陽向はあの神社から異世界に渡っていたのだ。その時点で松葉が陽向に目を付けて生贄に差し出す準備を考えていたとしたら。高校時分に与一が徹底的に松葉を遠ざけた理由もわかる。
陽向の中でふつふつと怒りが湧き上がる。
その怒りを踏みつぶさんと、くゆりが追撃をかける。
「あんたが考えてるのだって同じことじゃない!! あたしを犠牲にして、花桃潰して!! 自分はのうのうと神社に居座ろうってんだから!!」
「違う! 違うそうじゃない!! オレは、あっちの人たちを、助けたい!!」
「そのためにあたしに犠牲になれってなんなのよ!! どんだけ偽善者ぶってんのよ!!」
「オレ、の、家族を、犠牲にする、算段つけて、おいて、よくもそん、なことを!」
「そんなことしてない!!」
「じゃあ、なんで、家族、調べ、たんだよ!!」
「どんなやつが神社を管理するか知りたいのは当たり前でしょ? こちとら1000年背負ってきたのよ!? 大体、神社に異世界に通じる穴がある? そんなものないわよ!! どこが繋がってたってのよ!!」
陽向は衝動的に場所を口走りそうになってぐっと押し黙る。
ここにはくゆりのほかに与一と渉がいる。陽向が口にしたことがどの程度周りに伝わる変わらない以上、うかつに口にすべきじゃないと理性が警告したのだ。
だが陽向の配慮をくゆりが踏みにじる。
「ほら言えないじゃない! 本当は異世界も生贄も作り話で、神社の管理が面倒になったからわざわざクレーム付けて神社を売りつけたいだけじゃないの?! そうなんでしょ?」
「ふざけるな! そんな、状況じゃ、ない、の、お前も、理解、してる、だろ?!」
杼ねはもうそう長くはもたない。彼女が斃れれば、枯れ木山は。山岳戦隊は。……志蔵は。
だが花桃の血が絶えたら後代が役目を終えた後の交代がままならない。
テンションが上がりすぎているのは陽向も解っている。ここには話し合いに来たのであって言い合いしに来たわけじゃない。あちらを知る陽向と、こちらの状況を知る花桃で知恵を出し合ってなんとかしなければならない状況なのに、会話すらできていない。
(悔しい)
なんとかくゆりを落ち着かせなければ。自分自身も落ち着かなくては。
ゲスの勘繰りで時間を費やしている場合ではないのに。
陽向とくゆりが睨みあう。ピリピリした空気が、またいつ爆発するか解らない。
「あ、あの」
そんな空気を割いたのは、これまた緊張した声だった。
今まで息をひそめて成り行きを見守っていた渉が陽向と与一に呼びかけたのだ。
「そろそろ店を開けたいので……客じゃないのなら、帰ってもらえないかな?」
「……」
ひなたが渉を睨む。渉はそっと視線を外した。
「正直、さっきから聞いててもなんか……その、よくわからないんですよ。俺はあの土地で育ちましたが、生贄とか、異世界とか、そんなの聞いたこともないんですよね」
「地上げ、だと、でも?」
「ハッキリ言いますね。俺はあなたをそう見てます」
「渉さん、そんな言い方……」
「解った」
「陽向?」
花桃一族は、その伴侶も含めて問題解決のために動く気はない。彼らは全部終わったつもりでいるのだ。それが、渉の一言で理解できた。
陽向は携帯端末で会計を済ませるとさっさと立ち上がった。
「おい陽向」
「与一」
陽向は釈然としない表情のまま、与一に顎で退店を促す。与一は眉を寄せ頭を掻きむしり。それでも、もうどうしようもないと解っているのだろう。陽向に従って店のドアを開ける。
陽向も与一と一緒に外に出ようとして、直前に立ち止まった。
「陽向?」
先に外に出ていた与一が陽向に声をかける。陽向は逡巡の末、くるりと店内を振り返った。再び店の中を見た陽向を警戒してくゆりが気色ばむ。
「何よ!」
「子供」
陽向が明確にくゆりの腹を指さす。くゆりの眉がピクリと動く。
「今、お前の腹にいる子供。諦めるを受け入れろ」
「……え?」
「その子は育たない。生まれるを、望んでいない」
「やめろ陽向!!」
与一が陽向の肩を引く。
だが、陽向は引きずられず叫んだ。
「諦めろ!!」
「やめろっつってんだろ!!」
与一が陽向を店から引きずり出した。2人が出た直後に閉じた喫茶店のドアに陽向を押し付け、与一が胸ぐらを掴む。
「言っただろ!! くー姉たちは不妊治療頑張って、そのうえで子供を諦めたも同然なんだよ!! それなのに、当てつけだからって言うに事欠いて子供を諦めろなんて言っていいことじゃないだろう!!」
「違う、与一!」
「何が違うんだよ!! 言ってみろよ!!」
「違う、違う!!」
与一に陽向が言い返す。明らかに不穏なやり取りをみた通行人たちが騒めき始める。
「違うじゃ解らねぇっつってんだろ!!」
「だったら聞けよ!!」
陽向が与一の手を振り払う。突き飛ばされる形になった与一はカッとなって再び陽向の胸ぐらを掴んで引き寄せた。今度は容赦なく首を締め上げる。
「てめぇ!!」
「何をしてるんだ!」
仲裁の声に与一の動きがぴたりと止まる。陽向もまた声の主を見た。
松葉は2人駆け寄ってくると陽向の胸ぐらから与一の手を外させた。
「こんな大通りで君たちは何をしてるんだ! 店の人にも、周りの方にも迷惑だろう」
「……!」
松葉が陽向の胸元を整えようと手を伸ばす。陽向は松葉の手を振り払い、悪意を込めた目で睨みつけた後すぐにその場を去った。
「待て陽向!!」
与一は陽向の背中に叫び追いかける。
陽向は振り返ることもなく自分の車まで戻った。鍵を開けようとキーを取り出して、しかし怒りからか悔しさからか振るえた手ではうまく開錠ボタンが押せなかった。
そうしている間に与一に追いつかれる。与一は陽向の利き手の手首を掴み思い切り引っ張って自分のほうを向かせた。
至近距離で睨みあう。お互い息が上がっていて怒鳴りあいができる状況ではない。
やがて。
与一が眉を八の字に下げた。
「聞くから」
そうポツリと呟く。与一は開いていたほうの手で陽向の腕をポンポンと叩く。掴んだままだった陽向の手をゆっくり降ろし、そっと離す。
「話して。じゃないと、俺、お前を理解してやれない」
「……ん。よいち、……ごめん」
陽向も激しく走って息切れして、ようやくテンションが落ち着いた。
小さな声で詫びると与一は首を横に振った。
陽向の車では小さいからと、与一の車の後部座席に乗り込んだ。横に並んで座り、ポツリポツリと話す。
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「……多分」
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だから余計に陽向から聞き出すべきだと思い、必死で追いついてきたらしい。
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与一はしばらく唸っていたが、やがて両手で自分の頬をパチンと叩くとすっと顔を上げた。
「おけ。陽向、お前はこのまま帰れ。俺がくー姉に話にいく。お前がいたらまた揉めるだけだ」
「……ん」
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「与一……」
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