【完結】【R18】同窓会で会った元クラスメイトたちが、とてつもなくエロい件

船橋ひろみ

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第6章 〜 重なり合う艶華(つやばな)たち 〜

※ 第6章 〜 重なり合う艶華たち 6 〜

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(流石にそろそろ戻らないと……つまみが冷めきっちゃうな)

 ガサガサとコンビニの買い物袋を持ち直し、戸塚隼人は公園のブランコから立ち上がった。

 買い出しに行ったお店で「ちょっと外で酔いを覚ましてきたら良いよ」と清美からメッセージが来ていたので、従うことにした。佳苗が酒に強いのは聞いていたが、彼女のペースに合わせてしまったせいで、かなりクラクラしていた。酒とつまみの追加のついでに、酔い醒ざましに風に当たりたくなって、外に出たのであった。

 少しひんやりした夜風にあたりながら、これまで数ヶ月の出来事を思い返す。

 清美、佳苗、かおり。濃厚な関係を持った、元クラスメイトの女子たち。そのうち一人は彼女になったばかりだ。こんなこと、今までなかった。

 だからといって、これまで全くモテなかったわけでもない。職場や知り合い、取引先の人など、付き合った人はいたし結婚がチラつくこともあったけど、結局上手くいかずに独身のままだ。
 別れた後に、次のお相手が見つかるまでそれなりに期間があった。ただ、付き合うのは一人だったし、ここ数ヶ月のような『同時期に複数の女性と濃密な関係を持つ』という事はなかった。幸運と言えば幸運だが、悩ましいのもまた、事実だ。

 オモチャのスコップや熊手が転がったままの砂場を通り過ぎ、公園の出口に歩を進める。
 チャイルドシートを乗せた自転車に乗った、スーツ姿の男性が通り過ぎる。確か、かおりはこんな自転車に乗っていたっけ。
 彼女の抑圧していた性欲を受け止めて解放していったのは隼人である。最後の逢瀬デートではソフトSMのような行為も楽しんだ。そのかおりも、一人の人妻、一人の母親に戻っていった。

 最後の絶頂の瞬間、口走ったのは隼人の名前でなく、であった。その瞬間、隼人は未練は一切捨てようと決めた。どこまで行ってもかおりの心は夫の志郎と息子の高志にあると悟ったからである。
 ラブホを出た別れ際、ママチャリに乗って去ったかおりの後ろ姿を思い出す。今は転勤した夫と一緒に県外で新しい生活を始めたはずだ。彼女のためにも、もう会わないと決め、アカウントも削除して自分なりに関係を精算したつもりだ。

 かおりはかおりで、自身にけじめを付けているだろう。
 彼女本人が隼人と関係を終わらせる、と最後のデートに誘い出したからだ。
 きっと彼女のことだから、上手く隠し通すに違いない。

 記憶をたどりながら、佳苗のマンションに向かうと、程なくして見覚えのあるフクロウの看板のある建物に行き当たった。再び記憶を辿って、マンションのエレベーターのフロアボタンを押す。
 これから帰る部屋の主である佳苗と、その親友であり隼人の恋人となった清美。この二人と関係を持ったことも信じられなかった。不思議な縁で仕事でもプライベートでも結ばれた。どちらも最初に結ばれた場所は普通ではないけど、激しく欲望と想いをぶつけ合ったことは変わらない。

 エレベーターを降りて、部屋に向かう。夜も更けた。別の階でガチャリ、パタンとドアが開閉する音以外は静かなマンションであった。

(あれ、なんか聞こえるような……)

 猫のような、女性の甘える声。テレビの音声でも、飲んで浮かれていた声とも違った。

「……んっ……はぁ……カ……ナ……てぇ」

「っと……あぁん……」

 帰るべき部屋に近づくにつれて、それはかすかに、しかしはっきりと聞こえてきた。
 佳苗の部屋の前で立ち止まる。ドアに近づいて耳を澄まし、声はこの部屋から出ていることを確信した。

 そして、その声がことも。

 袋を握った手が汗ばむ。中身の缶チューハイが横倒しになってガサリと音を立てる。
 ドアを目の前にして、隼人の鼓動は次第に早くなった。

 大きく深呼吸した後、隼人はドアノブのレバーを倒して引いた。鍵はかかっておらず、スッとドアが開いた。近所に買い出しに出かけた隼人を気遣ったのだろう。コンビニは公園を隔ててすぐなので、清美の『酔いを醒ましたら』という提案がなければ、戻ってくるのに時間はかからない。
 ドアを静かに閉じる。さっきまで飲んでいた部屋は、すりガラスの引き戸で閉じられ、その向こうから熱っぽい吐息と艶めいた聞き覚えのある声が聞こえてくる。

「あぁうぅっ……カ……ナ……激しい……あっ……おぅっ……あはぁっ……」

「……ヨミィ……可愛いイキ顔……彼氏とエッチする時も、こんなに感じる?」

「ううっ……んぅぅっ……そんなの……もう……わからない……あぅん」

 佳苗は清美が隼人と恋人関係であることは知っている。
 隼人は佳苗と清美が恋人関係であることは、当然知らない。

 幼馴染の女性二人に漂う、立ち入れないような独特の空気感。隼人が感じていたことは、きっとだ。
 佳苗に清美を『寝取られた』というよりも『もともとそういう関係だった』という方がきっと正しいと隼人は考えた。付き合い始めだが、清美が簡単に心と身体を許すような女ではない、ということは彼氏である自分が理解している。
 静かに鍵を閉めて、キッチンに入る。二人のみだらな姿を見たい気持ちと見たくない気持ちがせめぎ合って、靴を脱いで、キッチンの洗い場のステンレスにコンビニ袋を置いたまま、立ち尽くす。

 女性たちのあられもない声は止むことを知らず、むしろ快楽に任せて激しくなっているように感じられた。
 いやらしい音がこちらまで聞こえてくる。

 ちゅぱっ、ちゅぅぅっ、にちゃっ、ちゅぽっ。
 ずりゅっ、ごそごそ、ちゅちゅっ、ぐじゅっ。

「あん! 感じちゃう……お◯んこが……熱いよ……か……カナ……お顔……とってもエッチよ……」

「ヨミィ……だいしゅきぃ……私もとってもエッチな気分にゃあ」

(に、『』!?)

 奥の引き戸を見つめ、そばの赤みがかった冷蔵庫に視線を移す。
 
 今の声は間違いなく佳苗だ。
 
 再び引き戸を見つめる。彼女が文字通りの『猫なで声』を発して、清美とただならぬ行為をしている。
 すりガラス越しに二人が、うねうねと妖しく捩らせて寝そべっているのが見えた。ドキンという鼓動とズキンという下半身の衝動。隼人の男根がどんどんと充血していく。

「ほぉら……指が入ったにゃ……ああ……あったかくて気持ちいい……ちゅぱっ」

 佳苗が言葉を言い終わらないうちに、あからさまなキスの音が聞こえる。
 うなされるような清美の喘ぎ声とともに、粘液の独特の音が引き戸越しに聞こえてくる。

 ちゅぷちゅぷちゅぷっ、にちゃっ、じゅちゅっ。
 じゅじゅっ、じゅじゅっ、れろれろれろ。
 ちゅっ、ちゅちゅっ、はふはふ、むちゅうぅぅっ。

「んんんっ!! っはぁ……あぅぅっ……うはぁっ……あぁぁぁっ……」

 ギュッと隼人の手に力がこもり、ゴクリと生唾を飲み下す。隼人の下腹部はすでに熱く蠢うごめいていて、男根がギンギンと自己主張し、ボクサーブリーフがいささか窮屈に思える。

 佳苗と自分の恋人が、どのような関係を築いてきたか、隼人は知らない。
 しかし、すりガラス越しに見える彼女たちの動きと喘ぎ、愛撫音と艷やかな会話で、心から許し合っている仲であろうことは想像できた。だからこそ、引き戸の前で逡巡しているのである。

 自分以外に、恋人が絶頂させられる様子を見てみたい、という興味があった。

 声のトーンからして、清美はきっと絶頂が近いに違いない。シルエットでも腰が浮いているのがわかる。身体を重ねたことで、恋人の悦ぶ度合いを肌感覚でわかっている隼人だった。

「カナぁっ……いいっいいよっ! ……あぁぁぁっ!! すごいっそこっ!! ……んぁぁっ!  真っ白になるぅぅっ……うぐぅぅっ!!」

「ヨミィっ! 我慢しないでイッてっ! 戸塚くんも帰ってくるからっ! 今のうちにっ!」

 くちゅくちゅくちゅくちゅっ、にちゅにちゅにちゅっ。
 じゅぷじゅぷじゅぷっ、じゅぶじゅっ。

 すでに部屋に帰ってきている本人は、身体を波打たせているすりガラス越しのシルエットを凝視して、汗ばんでいる手を握りしめていた。そして愛する人が、自分以外の愛撫によって上り詰める嬌声を記憶に刻もうと耳を澄ませた。

「いいっ……気持ちいいっ……んぐぐぐぅ……はぁっ……ああっ! またそこっ! ……あぁぁぁっ!! もうダメぇっ!! イッちゃうっ……カナっ……カナぁっ!! イクイクっ!!……いっ……ぐぅぅぅぅぅっ!!!」

 押し殺した嬌声をあげて、清美が達した。
 快楽の波で大きく身体がバウンドする。周囲にぶつからないように佳苗が親友の身体を抱きしめているように見える。一連の佳苗の行動から、二人の関係は浅いものではないと隼人は感じた。

 この女性たち二人と、自分は愛を交わしている。隼人の脳裏に、二人との情事の記憶が蘇ってきた。

 気持ちを吹っ切るために『最初で最後』の情事におよんだ佳苗は、先日会議室で再び隼人を欲していたし、清美とはいつもこの時間は、彼女の部屋で愛し合っている頃である。
 二人とも、心を許した相手ではとてつもなく淫乱であった。三人で愛を交わしたらどんなに気持ちいいだろうか。眼前で女性同士が悶絶する様子を見て、身体の内側の火照りが高まり、無意識に息が荒くなる。

 我慢出来ない。引き戸から聞こえる、ハァハァという艶めいた単語いぶき息吹を聞きながら、引き戸を開ける。
 二人の牝が、汗と粘液にまみれて、陶然うっとりとしていた。部屋はピンク色と錯覚しそうなくらい、発情の匂いが充満している。
 ぼんやりとした様子で、帰ってきた隼人を眺めた二人は、顔を見合わせ、妖艶な笑みを浮かべてハイハイのように四つん這いで彼にすり寄ってくるのであった。 
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