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魔女見習いルラの『なんでも屋』
1-7(ジン視点)完
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「うう~どこを探しても見つかりませんし、もうクタクタです……」
「結局二時間探して、鳥におちょくられた挙句、水浸し、犬に追いかけられて、図書館整理、花の植え替えの手伝い、土まみれになってドロドロで得たものはなし。」
結局2人は司書に図書館整理を頼まれたのだった。
意外と時間が掛かった。1時間くらい図書館の整理を手伝っていた気がする。
その後も依頼があり、庭師と園芸クラブの人たちから花の植え替えの手伝いを頼まれた。
水をひっくり返したり、足が滑って泥の中に突っ込んだり、トラブルもあったが無事依頼は達成できた。
花植えの手伝いでドロドロになった体に水魔法と風魔法を応用したクリーン魔法を使い、自分とルラを綺麗にしていく。
なんとか泥の気持ち悪さはなくなったものの、フィオーラの依頼はまだ達成できていない。
ルラは自信満々に依頼を受けていたが、もう少し考えさせた方が良かったかもしれない。
しかし、ジンもここまで苦戦するとは思っていなかった。
うんうんと唸りながらルラは頭を抱えている。
ここで止めるという選択肢はルラの中には一切ないであろう。
だが、二時間も探しているので、もうすぐ日が暮れそうになっている。
今日は諦めたほうがいいかもしれない。
「今日はもう諦めよう。相手は猫型の使い魔だからな……見つけるのなんて一苦労だ。俺らが猫型だったら、どこにいるか分かるかもしれないが」
ため息をつきながら言うとルラはそれだ! と明るく笑った。
「分かりましたジンくん! 流石です! 猫型がどこに居るか分らないなら、猫型に成りきればいいんですね!」
「はあ!?」
名案を思いついたという風に話し出すルラに対して、顔を顰めずにはいられない。
いつもそうだが、またなんて可笑しな事を思いつくんだ。
頭が痛くなるようなおもいで額を抑える。
「さあ、成りきりましょうジンくん」
「それで見つかるのかぁ?」
二時間探していたため少し疲れていたのだが、ルラの発言で更に疲れが溜まった気がする。
■
そして二人はもう一度学園内を練り歩く。
その時、猫に成りきる為に四足歩行しようとするルラを“それだけはやめろ、やめてくれ”と懇願し、なんとか二足歩行させるという胃を締め付ける出来事が起きた。
それ以外には問題はなく二人は猫に成りきりながら歩いた。
「猫は何が好きなのでしょう?」
「えっと、確か、高いところが好きだとか聞くが……」
魔法科の校舎を出て騎士科の校舎に向かう途中には高くそびえ立つ黒い木が何本か横に並んで生えている。
ふとルラは目の前にある木を見つめ止まる。
「おい……嘘だろ? まさか、本気じゃないだろうな?」
その行動に何かを察し、なんとか止めさせるべく手を伸ばす。
が、ルラの行動の方が早く手が届く寸前の所で勢い良くするっと抜け出してしまう。
ルラはその勢いのまま木めがけて走り、枝を伝って登り始めた。
「おいバカ!? 何してんだよ! 危ないぞ!」
大声で叫ぶジンを無視して黙々と木を登り進めるルラ。
ハラハラとその様子を、木の下まで追いかけ見守る。
早く登ってルラを地上に戻したほうがいいのだが、あいにく木登りは得意ではない。
ルラはその間にもスルスルと登り、ニ、三メートル所で止まった。
「何って、猫に成りきっているんですよ!」
木の大きな幹に背を預け、座りながらルラは堂々とそう言う。
「はあ、お前は本当にどうしようもない。」
本日何度目かの溜息を吐き出す。
ジンは無鉄砲なルラに頭を抱えずにはいられない。
「心配しなくても大丈夫です。この木は非常に頑丈そうですよ!」
「そういう問題じゃな……」
「にゃあ~」
そんな噛み合わないやりとりをしている2人に割り込むように鳴き声がすぐそば、木の上から聞こえてきた。
頭を抱え蹲っていたジンはその声に気づくと勢い良く木の上を見上げた。
そこには喜びを抑えきれず溢れさせたルラがいて、目が合う。
「やった! 見つけました! フィフィ様です!」
「おい、気をつけろよっ」
喜びの余り落ちそうになるルラに焦った声が出る。
登れない代わりにいつでも受け止められる様に、と腕を広げる。
ルラの目線の先には想像通り猫がおり、その姿は間違いなくフィオーラの使い魔であるフィフィであった。
フィフィは枝の上で落ちない為しがみついているように見えた。
恐らく、木の上に登ったは良いものの降りられなくなってしまったのだろう。
ルラは怯えさせないようにそっと枝の先へと近づいていった。
「……フィフィ様、怖がらないでください。私はフィオーラ様の依頼でまいりました、ルラで御座います。怖いことなんて決して致しませんよ~」
声を潜めながら、ゆっくりゆっくりと近づくルラと怯えたように後ずさるフィフィ。
「大丈夫ですよ~」
あと数センチで手が届くと思われる距離に到着したルラ。
枝の先に移動した事で少しグラグラと葉っぱが動いている。
「にゃっ」
もうすぐというところで、フィフィは勢いよく跳び上がる。
そして、そのまま木の下へと落下した。
「キャッ」
「うぉっと」
反動で揺れる枝。
ルラは必死にしがみついた。
そのまま下に落ちてくるフィフィをジンは抱きとめる。
上を見上げると、安心したように笑っているルラがいた。
良かったと口元が動た様な気がする。
「フィフィ様は無事だ。早く降りてこい」
「……うっ」
「どうした、大丈夫か?」
異変を感じたジンは心配そうに問いかける。
上を見上げ目線を合わせようとしても、ルラとは目線が合わなくなる。
「……ジ、ジ……くん……て」
「は?」
俯いたまま、ルラは小さい声で何事かを口にしてはいるが、俯き加減とボソボソと呟いている事で全く聞き取れない。
「ジンくん! 助けて下さいぃ~!」
「はあ!?」
ルラは高いところが苦手だったらしい。
しかし、フィフィを見つける為に猫に成りきっていた。
その事によって、木の上だという事も気にもならなかったようだ。
ジンはフィフィを片腕に、額を抑えて呆れかえる。
当然自ら木に登り始めたのだ。苦手だったと誰が思うだろう。
眉間を揉みながらジンは考える。
本日何度目となるだろうか。
いや、今まで幾度となく繰り返されているやり取りなのだが。
ルラの“助けて下さい”は、出会ってから毎日何度も聞いている。
そのたびに何度呆れた事か。
それでも助けてしまうのは、優しさか、お節介か。
それとも惚れた弱みなのかもしれない。
ふうー吐息を吐き出して、数えも出来ない程に繰り返した言葉を送る。
「だから! 考えなしの行動をするなっ!」
無事にフィフィをフィオーラに送り届けた後、ジンの風魔法によって木の上から助け出されたルラは「ジンの1時間お説教コース」を味わうのだった。
「結局二時間探して、鳥におちょくられた挙句、水浸し、犬に追いかけられて、図書館整理、花の植え替えの手伝い、土まみれになってドロドロで得たものはなし。」
結局2人は司書に図書館整理を頼まれたのだった。
意外と時間が掛かった。1時間くらい図書館の整理を手伝っていた気がする。
その後も依頼があり、庭師と園芸クラブの人たちから花の植え替えの手伝いを頼まれた。
水をひっくり返したり、足が滑って泥の中に突っ込んだり、トラブルもあったが無事依頼は達成できた。
花植えの手伝いでドロドロになった体に水魔法と風魔法を応用したクリーン魔法を使い、自分とルラを綺麗にしていく。
なんとか泥の気持ち悪さはなくなったものの、フィオーラの依頼はまだ達成できていない。
ルラは自信満々に依頼を受けていたが、もう少し考えさせた方が良かったかもしれない。
しかし、ジンもここまで苦戦するとは思っていなかった。
うんうんと唸りながらルラは頭を抱えている。
ここで止めるという選択肢はルラの中には一切ないであろう。
だが、二時間も探しているので、もうすぐ日が暮れそうになっている。
今日は諦めたほうがいいかもしれない。
「今日はもう諦めよう。相手は猫型の使い魔だからな……見つけるのなんて一苦労だ。俺らが猫型だったら、どこにいるか分かるかもしれないが」
ため息をつきながら言うとルラはそれだ! と明るく笑った。
「分かりましたジンくん! 流石です! 猫型がどこに居るか分らないなら、猫型に成りきればいいんですね!」
「はあ!?」
名案を思いついたという風に話し出すルラに対して、顔を顰めずにはいられない。
いつもそうだが、またなんて可笑しな事を思いつくんだ。
頭が痛くなるようなおもいで額を抑える。
「さあ、成りきりましょうジンくん」
「それで見つかるのかぁ?」
二時間探していたため少し疲れていたのだが、ルラの発言で更に疲れが溜まった気がする。
■
そして二人はもう一度学園内を練り歩く。
その時、猫に成りきる為に四足歩行しようとするルラを“それだけはやめろ、やめてくれ”と懇願し、なんとか二足歩行させるという胃を締め付ける出来事が起きた。
それ以外には問題はなく二人は猫に成りきりながら歩いた。
「猫は何が好きなのでしょう?」
「えっと、確か、高いところが好きだとか聞くが……」
魔法科の校舎を出て騎士科の校舎に向かう途中には高くそびえ立つ黒い木が何本か横に並んで生えている。
ふとルラは目の前にある木を見つめ止まる。
「おい……嘘だろ? まさか、本気じゃないだろうな?」
その行動に何かを察し、なんとか止めさせるべく手を伸ばす。
が、ルラの行動の方が早く手が届く寸前の所で勢い良くするっと抜け出してしまう。
ルラはその勢いのまま木めがけて走り、枝を伝って登り始めた。
「おいバカ!? 何してんだよ! 危ないぞ!」
大声で叫ぶジンを無視して黙々と木を登り進めるルラ。
ハラハラとその様子を、木の下まで追いかけ見守る。
早く登ってルラを地上に戻したほうがいいのだが、あいにく木登りは得意ではない。
ルラはその間にもスルスルと登り、ニ、三メートル所で止まった。
「何って、猫に成りきっているんですよ!」
木の大きな幹に背を預け、座りながらルラは堂々とそう言う。
「はあ、お前は本当にどうしようもない。」
本日何度目かの溜息を吐き出す。
ジンは無鉄砲なルラに頭を抱えずにはいられない。
「心配しなくても大丈夫です。この木は非常に頑丈そうですよ!」
「そういう問題じゃな……」
「にゃあ~」
そんな噛み合わないやりとりをしている2人に割り込むように鳴き声がすぐそば、木の上から聞こえてきた。
頭を抱え蹲っていたジンはその声に気づくと勢い良く木の上を見上げた。
そこには喜びを抑えきれず溢れさせたルラがいて、目が合う。
「やった! 見つけました! フィフィ様です!」
「おい、気をつけろよっ」
喜びの余り落ちそうになるルラに焦った声が出る。
登れない代わりにいつでも受け止められる様に、と腕を広げる。
ルラの目線の先には想像通り猫がおり、その姿は間違いなくフィオーラの使い魔であるフィフィであった。
フィフィは枝の上で落ちない為しがみついているように見えた。
恐らく、木の上に登ったは良いものの降りられなくなってしまったのだろう。
ルラは怯えさせないようにそっと枝の先へと近づいていった。
「……フィフィ様、怖がらないでください。私はフィオーラ様の依頼でまいりました、ルラで御座います。怖いことなんて決して致しませんよ~」
声を潜めながら、ゆっくりゆっくりと近づくルラと怯えたように後ずさるフィフィ。
「大丈夫ですよ~」
あと数センチで手が届くと思われる距離に到着したルラ。
枝の先に移動した事で少しグラグラと葉っぱが動いている。
「にゃっ」
もうすぐというところで、フィフィは勢いよく跳び上がる。
そして、そのまま木の下へと落下した。
「キャッ」
「うぉっと」
反動で揺れる枝。
ルラは必死にしがみついた。
そのまま下に落ちてくるフィフィをジンは抱きとめる。
上を見上げると、安心したように笑っているルラがいた。
良かったと口元が動た様な気がする。
「フィフィ様は無事だ。早く降りてこい」
「……うっ」
「どうした、大丈夫か?」
異変を感じたジンは心配そうに問いかける。
上を見上げ目線を合わせようとしても、ルラとは目線が合わなくなる。
「……ジ、ジ……くん……て」
「は?」
俯いたまま、ルラは小さい声で何事かを口にしてはいるが、俯き加減とボソボソと呟いている事で全く聞き取れない。
「ジンくん! 助けて下さいぃ~!」
「はあ!?」
ルラは高いところが苦手だったらしい。
しかし、フィフィを見つける為に猫に成りきっていた。
その事によって、木の上だという事も気にもならなかったようだ。
ジンはフィフィを片腕に、額を抑えて呆れかえる。
当然自ら木に登り始めたのだ。苦手だったと誰が思うだろう。
眉間を揉みながらジンは考える。
本日何度目となるだろうか。
いや、今まで幾度となく繰り返されているやり取りなのだが。
ルラの“助けて下さい”は、出会ってから毎日何度も聞いている。
そのたびに何度呆れた事か。
それでも助けてしまうのは、優しさか、お節介か。
それとも惚れた弱みなのかもしれない。
ふうー吐息を吐き出して、数えも出来ない程に繰り返した言葉を送る。
「だから! 考えなしの行動をするなっ!」
無事にフィフィをフィオーラに送り届けた後、ジンの風魔法によって木の上から助け出されたルラは「ジンの1時間お説教コース」を味わうのだった。
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