夢小説

book bear

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銃撃戦

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気がついた時にはいつもの駐車場にいた。なぜここにいるのか、何しに来たのか、なにもわからない状況だが知ろうとも思わない。

ここに居るのが当たり前と認識しているのだ。

目的もなく車へ乗り込もうとしたとき、背後
でガチャリと音を立てて何かを向けられたのを察知した。

「動くな」

背後に居る男に従い僕はただじっとしていた。
僕は瞬時に状況を理解する。

銃を突きつけられているのだ。
しかし、この状況に対しても疑問や理由など考えるの事なく受け入れていた。

これもまた何故か当たり前の状況であり、おかしな出来事では無いと脳が認識しているのだ。

「財布をよこせ」

男に言われ、恐る恐るコートの内ポケットから長財布を取り出し男の方へ差し出す。

男は迷彩柄の服と帽子を被っていた。
何故ここに軍人が?と僕は思った。

軍人は差し出された財布をむしり取るように奪い銃口を僕のあたまへ向けた。

もう要件は済んだはずだ、なのに軍人は僕へ銃口をまだ向けている。

間違いなく撃ち殺される。

男の人差し指がトリガーにかけられ狙いを定める。
流石にやばいと思った僕は思わず銃口を掴み、男から無理やり銃を奪い取ろうとした。

抵抗する軍人が誤ってトリガーを引き銃声があたりに響く。

やばい、銃を奪えなければ僕はここで殺される。

死にものぐるいで軍人から銃を奪った。
直後に僕は男の頭に発泡した。

男は電池の切れた人形のようにその場に倒れ込んだ。

なんとか一命を取り留めたと思ったのも束の間、銃声を聞いた軍人達がこちらへ向かって来るのが見えた。

僕は急いでその場から逃げ出す。

駐車場の裏側から細い道へ逃げ込み全力で走るが中々前に進まない。

おかしいこんなに走るのが遅くないはずなのにと焦りを感じながらも必死に逃げる。

しかし、僕の必死な逃走は無駄に終わった。
向かいからも軍人がやってきたのだ。


僕は足を止めて立ち止まる。

後ろからも軍人が来ていてあっという間に挟み撃ちになってしまった。

前からも後ろからも銃口を向けられたちまち危機的状況へと戻った。

けれどここで殺されるつもりはなかった。
僕の中で何かが吹っ切れ恐怖はなくなり興奮状態になっていた。

殺してやる。
こいつら皆殺しだ!

頭の中は僕を囲む軍人を殺す事一色に染まる。

僕は迷わず駆け出し銃を乱射した。


うおぉぉぉぉぉぉ!

「うぅ・・・うう!・・・はっ!」

自分の寝言で布団から飛び起きた僕の心には恐怖と怒りと憎しみの感情が渦巻いていた。

「夢か・・・よかった・・・」

夢で湧き出した感情の残滓を感じながら再び僕は眠りにつく。



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