18 / 30
嫌な予感
しおりを挟む
総司の記憶が戻ってから柚月はすぐに、姉が置いて行った箱を持ってきた。
そして、箱の事をと総司に話した。
開けるタイミングはときが来るまで待てと言われている事、その時まで中身を総司にみせてはいけないことを説明した。
記憶を取り戻せるなら開けてしまおうかと思ったのだ。
「そうちゃん、どう思う?」
総司は暫く考え込んだ。
以前この箱に何があるのか、気になって中を見たいという衝動におそわれた事を思い出していた。
タイミングとはいつなのか?
時が来れば俺に見せていいということは、俺に関する事だというのは間違いない。
この箱を持ってきた時、俺の記憶が無いことも葉月は知っていた。
記憶のない俺に見せる物、それは記憶に関することなんじゃないか?
見れば記憶を取り戻せる何かがあるのではないだろうか?
じゃあ仮にそうだとして、なんでタイミングを待つ必要があるのだろう。
今記憶を取り戻されては不味いのか?
「葉月を信じよう、タイミングが来るのを待つ。
それより気になる事がわかった」
地震当日、箱を持ってきた葉月は俺が記憶喪失だと言う事を知っていた。
つまり、目を覚ました病室に葉月は来ていたのだろう。
あれは見間違いではなかった。
けど、両親は葉月が居なかったとはっきりと言っていた。
これはどういうとこだろうか?
その疑問を柚月に話してみた。
「え?そんなことがあったの?でも確かに、そうちゃんの記憶喪失を知ってるって事は会ってるって事だよね?
それにそうちゃんもお姉ちゃんに会った事、覚えてるんでしょ?
そこに両親と一緒にいたんだよね?なのに両親は二人ともお姉ちゃんを見ていなかった、というか見えてなかったような感じ・・だよね?・・・・どういうことだろう・・・」
二人して、考え込んでしまった。
どう考えてもあの状況で葉月が見えなかったなんておかしい。
両親が口裏合わせて見えなかった振りをする理由も思いつかなかった。
葉月はそれっきり姿を見せていない。
後は夢に出てきただけだ、しかも時間が無いとも言っていた。
地震が起きてからの日にちも気にしていた。
という事は地震があった日からタイムリミットができたのではないだろうか?
あの日に何があったんだ?
あの日の事を思い出さなければ・・・・・。
この時、何がきっかけかわからなかったが総司の頭に一つの考えが過ぎった。
頭に雷が落ちたように、びびっと来たのだ。
けれど、その考えは余りにも辛くて、現実であってほしくないと思った。
だから直ぐには言葉には出来なかった。
他にもいくつかの考えを並べてみたがやはり、辻褄が合うのは最初に閃いた考えだけだった。
もし、もし総司の考えが当たっていたら。
「葉月・・・・・」
「ねえ、そうちゃん私、お姉ちゃんの事わかったかもしれない」
そう言った柚月の顔からは血の気が引き、青白くなっていた。
そして、箱の事をと総司に話した。
開けるタイミングはときが来るまで待てと言われている事、その時まで中身を総司にみせてはいけないことを説明した。
記憶を取り戻せるなら開けてしまおうかと思ったのだ。
「そうちゃん、どう思う?」
総司は暫く考え込んだ。
以前この箱に何があるのか、気になって中を見たいという衝動におそわれた事を思い出していた。
タイミングとはいつなのか?
時が来れば俺に見せていいということは、俺に関する事だというのは間違いない。
この箱を持ってきた時、俺の記憶が無いことも葉月は知っていた。
記憶のない俺に見せる物、それは記憶に関することなんじゃないか?
見れば記憶を取り戻せる何かがあるのではないだろうか?
じゃあ仮にそうだとして、なんでタイミングを待つ必要があるのだろう。
今記憶を取り戻されては不味いのか?
「葉月を信じよう、タイミングが来るのを待つ。
それより気になる事がわかった」
地震当日、箱を持ってきた葉月は俺が記憶喪失だと言う事を知っていた。
つまり、目を覚ました病室に葉月は来ていたのだろう。
あれは見間違いではなかった。
けど、両親は葉月が居なかったとはっきりと言っていた。
これはどういうとこだろうか?
その疑問を柚月に話してみた。
「え?そんなことがあったの?でも確かに、そうちゃんの記憶喪失を知ってるって事は会ってるって事だよね?
それにそうちゃんもお姉ちゃんに会った事、覚えてるんでしょ?
そこに両親と一緒にいたんだよね?なのに両親は二人ともお姉ちゃんを見ていなかった、というか見えてなかったような感じ・・だよね?・・・・どういうことだろう・・・」
二人して、考え込んでしまった。
どう考えてもあの状況で葉月が見えなかったなんておかしい。
両親が口裏合わせて見えなかった振りをする理由も思いつかなかった。
葉月はそれっきり姿を見せていない。
後は夢に出てきただけだ、しかも時間が無いとも言っていた。
地震が起きてからの日にちも気にしていた。
という事は地震があった日からタイムリミットができたのではないだろうか?
あの日に何があったんだ?
あの日の事を思い出さなければ・・・・・。
この時、何がきっかけかわからなかったが総司の頭に一つの考えが過ぎった。
頭に雷が落ちたように、びびっと来たのだ。
けれど、その考えは余りにも辛くて、現実であってほしくないと思った。
だから直ぐには言葉には出来なかった。
他にもいくつかの考えを並べてみたがやはり、辻褄が合うのは最初に閃いた考えだけだった。
もし、もし総司の考えが当たっていたら。
「葉月・・・・・」
「ねえ、そうちゃん私、お姉ちゃんの事わかったかもしれない」
そう言った柚月の顔からは血の気が引き、青白くなっていた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる