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想真の過去2
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映画館での事があったあともお父さんはいつもと変わらない様子だった。
あの話に触れてくることもないまま、まるであれは幻だったのかと錯覚してしまいそうだった。
ただ、想真に対してはなんとなく変な距離感があるような気がした。
それもそうだろう、あんな所を見られて平静を装えるはずがなかった。
想真は自分の家なのに息苦しさを感じていた。
このままずっとこんな生活を続けれる自信が無かったので思い切ってお父さんにあの日の事を話すことにした。
関係が悪化する可能性は考えたが中学2年の想真は一度やるときめたらもう止まれなかった。
そしてお母さんが家に居ないタイミングを見計らってお父さんに話をした。
「あのさ、ちょっといいかな?」
お父さんは新聞に目を向けていたがきっと新聞なんて頭に入ってこなかっただろう、これから何を言われるのか感じ取っていた。
「どうした?」
それでもいつもの様な優しい口調で気づいていないふりをする。
「俺はあの日の事をお母さんには言うつもり無いし、それにあれはちょっと魔が差しただけでしょ?
人間なんだからそういう事もあるだろうから気にしない方がいいんじゃないかな?
なんとなく俺に気を使ってるというか、表面ではいつも通りでもなんとなく雰囲気がぎこちないというか、それがちょっとしんどいんだ、だから前みたいなお父さんに戻って欲しい」
父親は新聞を見つめたまま黙っていた、なんて言えば良いのか言葉がみつからないのかと想真は思った。
けど、お父さんの言葉でそうではなかったと思い知らされる
「お前に何がわかる」
その声は落ち着きのある声だったが想真は感じたことのない恐怖を感じた。
お父さんは感情を抑えていたブレーキが外れてしまったのか、一気に話し始めた。
「人生経験積んでないお前に、何がわかる。
俺を見下したような言い方をして、生意気だぞ。
それに魔が差したんじゃない、俺は本気なんだ。近々お母さんにも話をしてこの家を出ようかと思っている。
想真、真実を教えてやる。
お母さんはな、俺より先に浮気してたんだ、俺にはバレてないと思ってる。
家ではいつものように振る舞っていたけど、それも表面だけなんだよ、本当の笑顔は知らない男が奪っていった。
偽りの家庭なんて、俺はやってられない。
家族ごっこなんて付き合ってられないんだ、わかるだろ」
想真の思考は追いつけていなかった。
え?お母さんが浮気していた?
想真の中で幸せだった家族像にヒビが入る音が聞こえた。
自分の家族は幸せな家庭だと、信じて疑わなかった。
これは家族ごっこ?
じゃあ俺はずっと一人で家族と思っていたのだろうか、お母さんも演技をしていたのだろうか。
いつもそばにいているお父さんとお母さんが想真からゆっくりと離れていく。
いやだ、行かないで、俺をおいて二人とも行かないでくれ!
気づけば涙が手に落ちていた。
これから先、俺は誰を信じて生きていけばいいんだろう。
想真の幸せだった人生は終わった。
そして終わりのあとは必ず始まりがある。
想真はどこまでつづくかわからない暗いトンネルに入ってしまったような気持ちになった。
光のない人生が幕を開けた。
あの話に触れてくることもないまま、まるであれは幻だったのかと錯覚してしまいそうだった。
ただ、想真に対してはなんとなく変な距離感があるような気がした。
それもそうだろう、あんな所を見られて平静を装えるはずがなかった。
想真は自分の家なのに息苦しさを感じていた。
このままずっとこんな生活を続けれる自信が無かったので思い切ってお父さんにあの日の事を話すことにした。
関係が悪化する可能性は考えたが中学2年の想真は一度やるときめたらもう止まれなかった。
そしてお母さんが家に居ないタイミングを見計らってお父さんに話をした。
「あのさ、ちょっといいかな?」
お父さんは新聞に目を向けていたがきっと新聞なんて頭に入ってこなかっただろう、これから何を言われるのか感じ取っていた。
「どうした?」
それでもいつもの様な優しい口調で気づいていないふりをする。
「俺はあの日の事をお母さんには言うつもり無いし、それにあれはちょっと魔が差しただけでしょ?
人間なんだからそういう事もあるだろうから気にしない方がいいんじゃないかな?
なんとなく俺に気を使ってるというか、表面ではいつも通りでもなんとなく雰囲気がぎこちないというか、それがちょっとしんどいんだ、だから前みたいなお父さんに戻って欲しい」
父親は新聞を見つめたまま黙っていた、なんて言えば良いのか言葉がみつからないのかと想真は思った。
けど、お父さんの言葉でそうではなかったと思い知らされる
「お前に何がわかる」
その声は落ち着きのある声だったが想真は感じたことのない恐怖を感じた。
お父さんは感情を抑えていたブレーキが外れてしまったのか、一気に話し始めた。
「人生経験積んでないお前に、何がわかる。
俺を見下したような言い方をして、生意気だぞ。
それに魔が差したんじゃない、俺は本気なんだ。近々お母さんにも話をしてこの家を出ようかと思っている。
想真、真実を教えてやる。
お母さんはな、俺より先に浮気してたんだ、俺にはバレてないと思ってる。
家ではいつものように振る舞っていたけど、それも表面だけなんだよ、本当の笑顔は知らない男が奪っていった。
偽りの家庭なんて、俺はやってられない。
家族ごっこなんて付き合ってられないんだ、わかるだろ」
想真の思考は追いつけていなかった。
え?お母さんが浮気していた?
想真の中で幸せだった家族像にヒビが入る音が聞こえた。
自分の家族は幸せな家庭だと、信じて疑わなかった。
これは家族ごっこ?
じゃあ俺はずっと一人で家族と思っていたのだろうか、お母さんも演技をしていたのだろうか。
いつもそばにいているお父さんとお母さんが想真からゆっくりと離れていく。
いやだ、行かないで、俺をおいて二人とも行かないでくれ!
気づけば涙が手に落ちていた。
これから先、俺は誰を信じて生きていけばいいんだろう。
想真の幸せだった人生は終わった。
そして終わりのあとは必ず始まりがある。
想真はどこまでつづくかわからない暗いトンネルに入ってしまったような気持ちになった。
光のない人生が幕を開けた。
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