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ゴーイング・マイ・ヘルタースケルター
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「むっふっふ・・・刮目せよ!これぞアミル流戦闘術、かくれんぼなんっ!」
大混乱の高級ホテルにあって敵の目をかいくぐりつつ、ゴドウィンリーたちの待つ厩舎へと急ぐ羊娘。その傍らには名もなきハニービーが寄り添っている。
階段では何度か何故こんなところに樽がと怪しまれたが、自分が片付けるのは面倒なので誰もが他人まかせにして放置したようだ。
「この物品チョイス、絶妙ですのんな~。さすが妖精さまなのん。そこにシビれるあこがれるんるん」
無残にも置き去りにされてしまったアミルはと言えば・・・思いのほか楽しんでいるようだ。
アミルが喜んでいるのはいいけど、敵に見つかって捕まってしまえば半人前の自分にはもはやアミルを助けるすべがない。このことをアミル本人が知ったらアミルは今まさにデッド・オア・アライブですのんとでも実況するのだろうか?
ハニービーの心配をよそに、階段を上がってくる足音に気づいたアミルはその場にかがんで樽に擬態する。
「最初から言われたとおり馬小屋に泊まっていたらこんな苦労も・・・いや、そんなことはどうでもいい。とにかく見つからないでアミル・・・お願いっ!」
「ん、誰だ?こんなところに樽なんか放置しやがって。」
「そんなにまじまじと見ちゃダメだよ。さっさと行っちゃいなってば。」
従業員は樽を前に何やら考え込んでいるようだ。アゴに当てていた手を目の前の樽に置いたが・・・
「面倒くせえなぁ・・・見なかったことにしよう。」
そしてまた一人の背中を見送る蜂と羊。階段の踊り場に訪れる静寂。
「アミルには妖精さまもついてますん。先を急ぐんなあ~。」
ヒタヒタと頼りなさげな様子で階段を降るアミルを一匹のハニービーが心配そうな面持ちで眺める。スニーキングミッションに夢中なのは構わないのだが。
<ゴトン・・・ゴツッ!>
「う~、樽の縁が段差にぶつかりマクリーンなん。」
アミルをすっぽりと覆う古い樽は大きくて取り回しが悪い。樽の継ぎ目のわずかな隙間から外の様子がしっかり見えるのだが、階段の縁にガツガツぶつかるのはやっぱりちょっと気になってしまう。
「気をつけてアミル・・・って聞こえないよね~。もどかしすぎる。」
「もうちょい樽を持ち上げますん・・・なっ!」
「えっ!ちょっとアミル?えぇ~っ!!」
足下をおろそかにした次の瞬間、階段を踏み外したアミルの身体が見る見る内に前方へ傾いて行くではないか。
<ゴッ、ガラゴロドドドド・・・>
「ひ~!」
<ズドンッ!>
「アミルは・・・大丈夫なの!?」
樽は階下の壁にぶち当たって跳ね返った末にようやくその動きを止める。すると樽の中からアミルが後ろ向きにはいずり出てきた。
「アミル108の殺戮技、ローリングアミルが盛大に空振りましたん・・・」
「あ、必殺技だったんだ~。まさに捨て身の体当たりって~、そんな訳あってたまるか!まったくも~気をつけないと危ないよアミル~」
「おい、こっちからデカい音がしたぞ。」
バタバタと階段を駆け降りる音に蜂と羊が気づく。だが下からも駆け上がる気配があるようだ。
「さすがにさすがに今度ばかりは怪しい樽を見逃すはずはないよね。アミルのトラブル体質を見くびってたかも」
逃げ道は無いと思いきや、樽のぶつかった壁沿いには扉があるではないか。ただし目の前の扉を開けるとアミルのいたバックヤードの物置部屋ではなく、嫌味なほど高級感漂う赤絨毯の敷き詰められた客用のフロアであろうことは間違いない。
亜人差別の激しいセントクーンズでアミルが高級ホテルの宿泊者用フロアを歩いたら大騒ぎが巻き起こるだろう。
「ゴクリ・・・でも他に道は無いん。やはり行くしかないのん。」
<ガチ>
「アレ?」
アミルが扉を引いたものの全く開く気配がない。宿泊客が誤って扉を開けてしまわないように普段は閉じていたとしても不思議はない。だがアミルたちにとっては痛恨の事態だ。
「まさか開かないの?こうなれば私も全力でアミルを守るよ」
<ガチャリ>
「・・・あぁ、手前に引くタイプのドアでしたん。」
「何じゃそりゃ」
単にアミルの早とちりにすぎなかったようだ。アミルの肩でハニービーが卒倒しそうになる。
「とにかくこれでやり過ごせますんなぁ。」
近づきつつある追手の足音は扉が閉まることでめでたくかき消えた。いそいそとドアの取手部分に棒を差し込んでカンヌキのように固定するとアミルがほっと一息をついた。
「キャア~ッ、ケモノ耳よ~っ!」
ふぐぅっ、一瞬で見つかってしまいましたん。ですがここはあわてず騒がずやり過ごしますのん。
通路の行き当たりでコソコソと何かをしている怪しい人影を確かめに来た女性が上げた悲鳴にもアミルの頭は冷静だった。
「お晩ですん」
柔和にアイサツすると相手も落ち着くものなん。ふふふ、こういう時こそあわてず騒がずやり過ごすのが一番ですのん。
ニコニコしながらアミルは何事も無かったかのごとく廊下を通り抜けようとする。
アミルに死角なし・・・経験から知っていますん。
だが叫んだ女の顔にピシッと亀裂がはいったように見えたのは気のせいだろうか?
「誰がオバンですってーこの毛玉ーっ!」
「ごっ、誤解ですん。」
逆上した女性が先ほどの悲鳴よりもさらに大きな声でがなり立てる。自らの想定が大きく外れたアミルがあわわわわとパニックに陥ってしまった。
「毛玉だと?そんな・・・まさか」
「この扉の向こうだ、急げ!・・・??何だ、開かんぞ!」
「扉の鍵をしめやがったなっ。おい、開けろ!」
<ドンドンドンッ!>
扉の向こうから混乱した従業員たちの叫ぶ声も聞こえてくる。いよいよ隠しようもなくなった騒ぎに宿泊客たちが部屋から顔をのぞかせ始めたではないか。
「何だね騒々しい?本当に今夜は・・・亜人っ!?ど、どうしてお前みたいなのがこんな場所に!」
「誰かアイツをつまみ出せ!おい、一体どうなっとるんだこのホテルは!」
「まずい、扉の向こうでお客様が騒いでおられる。」
「ここはもういい、回り込んであの毛玉を捕えるぞ!」
混沌としつつある現状にテンパったアミルがキョロキョロと辺りを見回す。ハニービーも打開策を探すもどうしたものか迷ってしまった。
「ここはひとまず・・・」
「誰かーっ、そいつをつかまえてー!」
ブチキレ夫人がアミルを指さして具体的な対処を周囲に促し始めたではないか。思わず後ずさりしてしまったアミルだが、勇気を振り絞って目の前のブチキレ夫人の目を見据えた。
「ウガオ~ッ!」
「ひっ、ひぃぃー!」
アミルは精一杯の大きな声に両手を上げて少しでも自分を大きく見せようとしている。見れば見るほど追い詰められた末の涙ぐましい努力なのだが、小さな羊娘の悲壮感と必死さが周りの人間には壮絶な恐怖をもたらした。
「かっ、かみつかれるぞ!今すぐそこを離れるんだーっ!」
「追いかけたりしたら臼歯ですりつぶす所存ですん。」
脅しだかなんだかわからないがパニックを起こした人間には効果てきめんのようだ。ブチキレ夫人の他にも女たちが卒倒するのを見た数人の男たちが駆け寄って間一髪背中を支える。
じわじわと離れて行く宿泊客たちを確認したアミルが扉のカンヌキを外してバックヤードの階段をのぞく。するとそこにはアミルを追いかける従業員たちの姿はなかった。
「みんな出ていっちっまいましたん。とりあえず先を急ぐのん!」
「何て子なのアミル・・・」
まさか誰に頼るでもなく、こんな形で道を開くとは思いもしなかったハニービーが舌を巻く。一部始終を見ていたとはいえ、信じられないといった感がぬぐえない。
だがここで立ち止まってなどいられない。彼女らは滑るように階段を下って行った。
大混乱の高級ホテルにあって敵の目をかいくぐりつつ、ゴドウィンリーたちの待つ厩舎へと急ぐ羊娘。その傍らには名もなきハニービーが寄り添っている。
階段では何度か何故こんなところに樽がと怪しまれたが、自分が片付けるのは面倒なので誰もが他人まかせにして放置したようだ。
「この物品チョイス、絶妙ですのんな~。さすが妖精さまなのん。そこにシビれるあこがれるんるん」
無残にも置き去りにされてしまったアミルはと言えば・・・思いのほか楽しんでいるようだ。
アミルが喜んでいるのはいいけど、敵に見つかって捕まってしまえば半人前の自分にはもはやアミルを助けるすべがない。このことをアミル本人が知ったらアミルは今まさにデッド・オア・アライブですのんとでも実況するのだろうか?
ハニービーの心配をよそに、階段を上がってくる足音に気づいたアミルはその場にかがんで樽に擬態する。
「最初から言われたとおり馬小屋に泊まっていたらこんな苦労も・・・いや、そんなことはどうでもいい。とにかく見つからないでアミル・・・お願いっ!」
「ん、誰だ?こんなところに樽なんか放置しやがって。」
「そんなにまじまじと見ちゃダメだよ。さっさと行っちゃいなってば。」
従業員は樽を前に何やら考え込んでいるようだ。アゴに当てていた手を目の前の樽に置いたが・・・
「面倒くせえなぁ・・・見なかったことにしよう。」
そしてまた一人の背中を見送る蜂と羊。階段の踊り場に訪れる静寂。
「アミルには妖精さまもついてますん。先を急ぐんなあ~。」
ヒタヒタと頼りなさげな様子で階段を降るアミルを一匹のハニービーが心配そうな面持ちで眺める。スニーキングミッションに夢中なのは構わないのだが。
<ゴトン・・・ゴツッ!>
「う~、樽の縁が段差にぶつかりマクリーンなん。」
アミルをすっぽりと覆う古い樽は大きくて取り回しが悪い。樽の継ぎ目のわずかな隙間から外の様子がしっかり見えるのだが、階段の縁にガツガツぶつかるのはやっぱりちょっと気になってしまう。
「気をつけてアミル・・・って聞こえないよね~。もどかしすぎる。」
「もうちょい樽を持ち上げますん・・・なっ!」
「えっ!ちょっとアミル?えぇ~っ!!」
足下をおろそかにした次の瞬間、階段を踏み外したアミルの身体が見る見る内に前方へ傾いて行くではないか。
<ゴッ、ガラゴロドドドド・・・>
「ひ~!」
<ズドンッ!>
「アミルは・・・大丈夫なの!?」
樽は階下の壁にぶち当たって跳ね返った末にようやくその動きを止める。すると樽の中からアミルが後ろ向きにはいずり出てきた。
「アミル108の殺戮技、ローリングアミルが盛大に空振りましたん・・・」
「あ、必殺技だったんだ~。まさに捨て身の体当たりって~、そんな訳あってたまるか!まったくも~気をつけないと危ないよアミル~」
「おい、こっちからデカい音がしたぞ。」
バタバタと階段を駆け降りる音に蜂と羊が気づく。だが下からも駆け上がる気配があるようだ。
「さすがにさすがに今度ばかりは怪しい樽を見逃すはずはないよね。アミルのトラブル体質を見くびってたかも」
逃げ道は無いと思いきや、樽のぶつかった壁沿いには扉があるではないか。ただし目の前の扉を開けるとアミルのいたバックヤードの物置部屋ではなく、嫌味なほど高級感漂う赤絨毯の敷き詰められた客用のフロアであろうことは間違いない。
亜人差別の激しいセントクーンズでアミルが高級ホテルの宿泊者用フロアを歩いたら大騒ぎが巻き起こるだろう。
「ゴクリ・・・でも他に道は無いん。やはり行くしかないのん。」
<ガチ>
「アレ?」
アミルが扉を引いたものの全く開く気配がない。宿泊客が誤って扉を開けてしまわないように普段は閉じていたとしても不思議はない。だがアミルたちにとっては痛恨の事態だ。
「まさか開かないの?こうなれば私も全力でアミルを守るよ」
<ガチャリ>
「・・・あぁ、手前に引くタイプのドアでしたん。」
「何じゃそりゃ」
単にアミルの早とちりにすぎなかったようだ。アミルの肩でハニービーが卒倒しそうになる。
「とにかくこれでやり過ごせますんなぁ。」
近づきつつある追手の足音は扉が閉まることでめでたくかき消えた。いそいそとドアの取手部分に棒を差し込んでカンヌキのように固定するとアミルがほっと一息をついた。
「キャア~ッ、ケモノ耳よ~っ!」
ふぐぅっ、一瞬で見つかってしまいましたん。ですがここはあわてず騒がずやり過ごしますのん。
通路の行き当たりでコソコソと何かをしている怪しい人影を確かめに来た女性が上げた悲鳴にもアミルの頭は冷静だった。
「お晩ですん」
柔和にアイサツすると相手も落ち着くものなん。ふふふ、こういう時こそあわてず騒がずやり過ごすのが一番ですのん。
ニコニコしながらアミルは何事も無かったかのごとく廊下を通り抜けようとする。
アミルに死角なし・・・経験から知っていますん。
だが叫んだ女の顔にピシッと亀裂がはいったように見えたのは気のせいだろうか?
「誰がオバンですってーこの毛玉ーっ!」
「ごっ、誤解ですん。」
逆上した女性が先ほどの悲鳴よりもさらに大きな声でがなり立てる。自らの想定が大きく外れたアミルがあわわわわとパニックに陥ってしまった。
「毛玉だと?そんな・・・まさか」
「この扉の向こうだ、急げ!・・・??何だ、開かんぞ!」
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<ドンドンドンッ!>
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「ひっ、ひぃぃー!」
アミルは精一杯の大きな声に両手を上げて少しでも自分を大きく見せようとしている。見れば見るほど追い詰められた末の涙ぐましい努力なのだが、小さな羊娘の悲壮感と必死さが周りの人間には壮絶な恐怖をもたらした。
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じわじわと離れて行く宿泊客たちを確認したアミルが扉のカンヌキを外してバックヤードの階段をのぞく。するとそこにはアミルを追いかける従業員たちの姿はなかった。
「みんな出ていっちっまいましたん。とりあえず先を急ぐのん!」
「何て子なのアミル・・・」
まさか誰に頼るでもなく、こんな形で道を開くとは思いもしなかったハニービーが舌を巻く。一部始終を見ていたとはいえ、信じられないといった感がぬぐえない。
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