犬の訓練士 仲間美弥子の愚痴

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温度差

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 「おかえりー!こっちも暑いね~」

 車から降りた姉に向かい、俺は満面の笑顔で出迎える。

 「・・・何でお前いんの?」

 一瞬だけ目を合わせ、無表情に俺を通りすぎつつ家の鍵を開ける姉は言った。

 「いやあ。アパート全焼しちゃってさー。大変だったんだよー。服もテレビもカメラも荷物もなんもかんも燃えちゃってさー」

 「ふーん」

 興味も無いとばかりにさっさと家に入っていく姉の後を追い、俺もリビングへと進む。

 「そんな訳で暫くまた厄介になるんでよろしく!」

 俺はどっかりとソファーに座り、満面の笑顔でサムズアップをする。

 「お断り」

 凛とした表情でキッパリと姉に断られるが、くじけてはいけない。これは挨拶のようなものだ。スルーして話を変える。

 「ところで親父とカーチャンは?」

 なんとなくリビングから発する生活感に違和感を覚え尋ねると、姉の口から衝撃の事実を告げられた。

 「海外異動でしばらく帰らない」

 「え!?聞いてないけど」

 「・・・今時Lineも使ってない奴に言われても」

 「いやいや、電話もメールあるじゃん」

 「放っておけば放っておくだけ音沙汰ない奴に言われても」

 「・・・」

  返す言葉もない。

 反論が無い事に満足をしたのか姉はソファーでふんぞり返る。

 「そんな訳で今この家の主は私。どうしてもと言うのなら金を出すか、私を倒すか選びな」

 ・・・どこの蛮族ですか。

 「・・・月3万でどうでスか?」

 とりあえず倒すのは物理面でも精神面でも不可能なのは思い知っているので、金銭での解決を選択してみる。

 「3万ねえ。インターネットであくどく儲けてるって聞いてるけど?」

 鼻をならしながら腕を組み足を組み、うろんな目で俺を見下す。

 「いやあ。アフィリエイトやユーチューブじゃ余程じゃないと大して稼げないからね。頑張ってはいるけど月々こんなモンですわ」

 そういいつつ手で数字を出す。

 「・・・十万?」

 単位を聞いてくる姉。

 「イヤ」

 「!!・・・百万?」

 「イヤイヤイヤイヤ。逆」

 すると、失望を込めた目で俺を見てため息を吐く。

 「儲からない仕事をしてるんだな」

 「姉貴に言われたくないわ」

 「その儲からない仕事を再度やらせたのは他でもない啓介だけどな」

 ギロリと睨まれる。

 「そうでした!」


 ・・・少し話を整理しよう。

 俺、仲間啓介は高校を卒業し、実家を出てからというもの職を転々としつつ、インターネットで生計を立てられるよう鋭意努力中だった。しかし先日、隣人の寝タバコが原因でアパートが全焼。いろいろ考えた末、仕方なく帰郷と相成った。

 さて、そんな俺の姉、仲間美弥子は八年住み込みで犬の訓練士として修行し、ひょんな事から実家に戻り家事手伝い及びパートタイマーに。しかし俺が勿体ないという理由で勝手にホームページを作成し、無理矢理犬の訓練士として仕事をさせたのが切っ掛けでドッグトレーナーとして仕事復帰することに。

 実家の家は小さいが、庭はそこそこの広さなのでいっそのこと、と親父が犬の訓練場として改造。・・・といっても芝を植え、柵を追加して犬を放し飼いにできるようにしただけなのだが。

 まあ、そんなこんなで、今では立派に『仲間警察犬家庭犬訓練所』という屋号でそこそこ仕事を依頼されるようになっているらしい。
 なお、追加で言っておくが、俺は犬の知識は皆無と言って差し支えない。


 閑話休題。


 「で、今日は訓練だったの?外に出てたみたいだったけど」

 「こんな暑い日に訓練はありません。相談が一件入っただけ」

 言われて外に意識を向けると、日は照っていて、アブラゼミがジリジリと鳴いている。うん、確かに暑いな。

 「相談か・・・ってか犬の訓練に暑さって関係あるの?」

 そう言うと、冷えた目線が俺に向けられる。

 「・・・たまにいるんだけどさ、炎天下に犬の散歩しているの見かけるけど、頭おかしいんじゃないかって思うよ」

 「え?だめなの?」

 「犬だってアスファルトがあれだけ熱せられてたら足を火傷するし、人間はまだ地面と距離があるからいいけど、犬は這って歩く分地面に近いから、全身を炙られてるようなもんだよ」

 「い、言われてみれば・・・」

 「そんなバ飼い主は一度素手素足でアスファルトの上を這いつくばって歩けばいいと思うよ」

 真夏なのに吹雪が起こらんばかりに冷気を発しながら姉は呟く。

 確かに気付かなかったが、そう思うと恐ろしい話だ。真夏のアスファルトに素足で歩くとかどう考えても無理だ。俺、犬飼ってなくてよかったかも。間違えなくそんな気遣いせずに散歩していたかもしれない。

 「まあ、それでもしつけで困っていて、仕方なく訓練受ける場合があるけど、大抵暑くなる前の早朝――五時とか六時とか、場合によっては日が落ちてからだね。それでも犬も暑がって訓練にならない場合は多いんだけど」

 「なるほどねえ。・・・ところで相談があったって言ってたけどどうだったの?」

 俺の話がコロコロと変わるのをだるげにしながら、姉は冷蔵庫を指さす。

 「ジュースとコップ」

 ・・・早速パシリですか。
 まあ、どこも『姉と弟はほぼ主従関係』という不文律があるそうなので受け入れることにする訳ですよ。

 「んで?」

 コップ二つとペットボトルのジュースを用意しつつ、続きを促す。

 「新規の相談の電話がきて・・・まあ吠え癖だったんだけどさ、とりあえず行ってみたら、奥さんは乗り気だったんだけど、旦那さんがね・・・」

 「・・・?」

 「あからさまに値踏みしてくるのと、訓練代が高すぎるってね・・・」

 「ああ~・・・」

 「こっちは女だから実力を不安視するのはまあ、仕方が無いかなとは思うんだけど、やたら値切ってくるんだよね・・・」

 「特に日本は『形が無いもの』に関してはお金を払いたがらないからねえ・・・」

 「仮に、通いや、出張訓練を一回一時間~二時間を五千円で受けたとして、日に受けられるのが出張訓練での移動も考えたら、いいところ三件」

 ふむ。単純計算で一万五千円だな。

 「専門職が一日で貰える給金としては微妙だね」

 「んで季節によっては全く受けられない時期もあるし、雨なんか降られた日には中止だし、常に三件入っている訳じゃないし、というか無い日だっていっぱいあるし・・・」

 ・・・商売になっていない気がするのだが。

 「同時にパートでもしてみる?」

 苦肉の策で案を出してみるが、

 「顧客に合わせてスケジュール組むのに、都合よく休めるパート・アルバイトがあるとでも?」

 「・・・無いスなあ・・・」

 現実は厳しい。

 「でも顧客からの視点でいくと、訓練一回で五千円が飛ぶ。と考えると、安くはないのは確かなのよね」

 「買い手と売り手のギャップが出ちゃうんだね」

 「まあ、それでも普通の訓練所だったら預かりで毎日その額がかかるのを考えると、うちはかなり安い方だけどね。週イチとか週三とかで設定してるからさ」

 「そう考えると、犬の訓練士って儲からない仕事だねえ」

 「まあ、割り切れるならちゃんと儲かるようにできるんだろうけどね。賞とか一杯取って有名になって何匹も預かりの訓練を受けたりとか、大量に多頭飼いして専門の訓練して送り出したりたりとか、しっかりしつけて『しつけ済み』で販売したりとかね」

 「専門の訓練?」

 「自衛隊や空港の手荷物検査用とかいろいろね」

 「ああ、麻薬犬ってやつ?」

 「麻薬探知犬。麻薬犬だと麻薬吸ってる犬みたいになるでしょが」

 「ああ、サーセン」

 目も合わせずなじられたが、正直どっちも変わらない気がする。まあ、その道の方からすると大きな差があるのだろうから、とりあえず謝っておく。

 「まあ、どちらにしても私には無理ね。有名になるほどの技術があるわけじゃないし、割り切れないと思うし」

 手塩をかけて育てた愛犬を手放すのはまあ、姉には無理だろう。感情移入しすぎてしまうであろう姿が容易に想像できる。

 「・・・というか、あいかわらず犬居ませんよね。この家」

 有名になるのにも、ある程度の資金力は必須だという。そもそも一匹飼うのもかなりの金額がかかるのだそうだ。有名になるのに数で攻められない分、やはり貧乏では打てない手段であるのだろう。

 「フィアが死んだ後はしばらく飼う気起こらなかったからね」

 フィアとは以前飼っていた姉の愛犬だ。住み込みの訓練所から一匹かっさらてきたらしいのだが、ほどなくして寿命で死んでしまった。大層可愛がっていて、ペットロスでしばらく落ち込んでいた。

 「でも先生に探してはもらってるんだ。といってもなかなかいい子が見つからないみたいだけど」

 先生?・・・ああ、住み込みで行ってたとこの師匠のことか。

 「あれからだいぶ経つけど、犬を飼ってない犬の訓練士って・・・」

 そういいつつも、立ち直ってる姉を見て少しほっとしているのだが。

 「言わないで。そのうち来るわよ。でもお金足らないからもう少し貯めておかないとねえ・・・」

 沈黙が流れ、同時にジュースを飲む。クーラーが効いてきたのか涼しくなってきた。涼しさが身に染みる。

 「・・・価格への温度差かあ。・・・あ、思い出した。そういやこの間、家電量販店で物色してるときに店員と客の会話が耳に入ったんだけどさ、ア○ゾンで購入した海外製の無線のイヤホンをスマホとタダで接続して欲しいっていう客と、別の店で買った商品を無償では設定しないと言う店員の会話があってさ、結局客が勝手にキレて帰って行ったんだけど、ご時世なのかなんなのか、情報や技術に支払われる対価ってのが無いなあと感じたよ」

 長々と話したので姉は聞いてないかなと思ったが、見るとうんうんと相づちを打って苦笑いをしていた。

 「わかるわー。まあ、そういうのこっちも多いよ。金払いたくないから電話で済まそうって魂胆丸見えの聞くだけ聞いてサヨナラーって客」

 それってすでに客ですら無い訳ですが。

 「・・・儲からないなあ・・・」

 思わず俺は遠い目をしてしまう。

 「んだな」

 対照的に姉はドライだ。 

 「・・・ところで、相談の件ってのは結局どうなったの?」

 「ああ、奥さんは乗り気で帰らしてくれないんだけど、旦那さんがクレーム気質で面倒そうだったから簡単な対応方法だけ教えて帰って来ちゃった。後々トラブルなんて正直面倒だし、こっちも商売だから金払いの悪い客に時間かけてやってあげることなんて無いし」

 「あらそう。で、結局収入無し?」

 「さすがに車代は貰ったわよ千五百円」

 「・・・片道何分だった?」

 「・・・・・・・三十分ちょっと・・・・」

 「・・・儲からないなあ・・・」

 再び、天井を見上げようとしていたのだが、姉がほくそ笑む。

 「フフン。実はこの後、お泊まりが二件も入っているんだなあ」

 「おお!・・・ってお泊まり?そんなのやってたっけ?」

 「客間一つ潰してペットホテルと預かりの訓練も始めたのさ~」

 自慢げに顎を持ち上げる。そしてさり気なく俺を見下す。

 「マジか!働いてますなあ姉貴!!」

 どれどれと部屋を覗きに行く。見事に客間がペットホテルの様相になっていた。というか来客時どうするのよ。という突っ込みは飲み込んでおく。

 様変わりしている元客間をしげしげと見ていると、ピピツ!とエアコンが鳴る。

 どうやら姉がエアコンをつけたようだ。

 「あと少しで来ると思うし、冷やしておかなくちゃね」

 「エアコンとか生意気じゃない?」

 見ると扇風機もあるし、不要な気がするのだが。と思っていると、また冷ややかな目線が送られてきた。

 「あんたの部屋はエアコン禁止ね」

 「ちょ!!」

 「犬によっては不要な場合があるけど、大抵はこんだけ暑ければエアコンは必要なんですぅー」

 ヒートアップすると何故か丁寧語になる姉。理由は不明だが、どうやら身にあふれる怒りをどうにかして伝えたいと思った結果、このスタンスになっているのだろうと思われる。

 そんな姉が目に破気を込めて説明にかかる。

 「そりゃあ、適応能力があるから小さい時から慣らしている屋外飼いの犬ならどうにかなる場合があるけど、うちに来る子(犬)はほぼ室内飼いだから必須なんですぅー」

 まあ、言われてみれば確かにそうか。

 「というか、たまにシベリアンハスキーとか屋外で飼っている人居るけど、何も考えず、何も調べずに飼っちゃったんだなあって同情を込めて見る時があるよ。どう考えても寒冷地の生き物なのに」

 「せめてゴールデンレトリバーとかにしておけば良かったのにね」

 「ゴールデンも寒い地方の犬ですぅー」

 ゼロレスポンスでめっちゃ凄まれた。ボク、知っテル犬種、少ナイ。気軽に知ったかができない姉の巨大な壁が目の前に立ちはだかる。

 「うぐ。なんかゴールデンレトリバーってプールとかで泳いでるイメージあったから・・・」

 「イメージで決めつけないでください。というか飼う気があるなら調べてから飼えばいいのに」

 「そ、そうだね」

 そう言われたって、かわいいから飼うひとの方が圧倒的に多いはずなんですが。

 「ちなみにだけど、マズルが短いのも暑さに弱いから。ブルとかパグとかシーズーとかボストンとか」

 犬種と思われる単語とマズルという単語はよくわからないけど、鼻をテンテン叩きながら言ってるところから鼻が潰れている犬を指していると考察。

 「よくわからないけどボストンはわかった。ボストンテリアだよね?なんか暑さに強そうなイメージがあるけど。イギーとかエジプトとか一緒に行ってたし」

 「情報元がジョ○ョかよ!」

 姉。見事なツッコミ。

 「イギーは涙なしには語れないのだよ」

 「元の犬種は暑いところなんだけど、マズルが短い犬種は呼吸がしずらいから放熱が苦手な分、熱中症になりやすいのよ」

 盛大に俺のイギートークはスルーされた訳ですが。

 「というか、代わりにあんたがその服のままシベリア行ってきなさいよ」

 「死ぬわ!」

 「犬だって環境合わなければ死ぬわ!着替えだってできないんだから!」

 で、デスよねー。

 バ飼い主代表のような扱いで姉の目線を受けているのに耐えられず、逃げるようにリビングに戻る。

 リビングは程よくエアコンが利き、扇風機が心地よく肌を冷やす。この天国のような環境を思うと、犬も適温が良いに決まっているよなと考え直す。

 「なんか、聞けば聞くほど犬わかんないわ」

 「まあ、そんなもんだけどね」

 「つうかさ、もの凄く初歩的な質問になるんだけどさ、犬の訓練っていうか、それ以前に犬を飼うのに何を元に、というか根本に考えれば良いかわからないんだけど」

 聞いておいてなんだが、本当に初歩的な質問だな。

 その質問に姉はつまらなそうに俺を見た。

 「難しい事は無いわよ。飼い犬と飼い主両方が幸せで、他人に迷惑かけないなら何やってもオッケーなのよ」

 「・・・なるほど」

 その説明は俺の胸にすとんと落ちた。そんな納得する俺の顔を見ると姉が続ける。

 「飼い犬の性質や問題行動で飼い主が我慢して不幸になっているのも間違いだし、逆に飼い主の無知や勝手で犬が不幸なのも間違ってる」

 「うん、わかる。そうだね。それと、飼い主と飼い犬両方がも幸せだとしても、周囲の他人に迷惑をかけるのも言語道断な訳だね」

 その俺の回答に良くできましたと腕組みをして姉は頷く。

 「そういう事。 例えばだけど訓練で、訓練士が犬に『座れ』という単語で普通覚えさせるけど、あくまで犬に聞き取りやすい単語で『座れ』って言っているだけで、依頼人の家庭で『お座り』で教えていたら『お座り』のまま教えるのよ。実際は『シット』だろうと何だろうと何でもいいの。そこに絶対のルールは無いの。好きなようにやればいい。あくまで守るもの守っていればの話しだけどね」

 「なるほどなあ」

 と、そう頷きつつも同時に、それがとても難しい事だと感じる。それを感じ取ったのか姉は話を続ける。

 「でも、実際には人は理屈ではなく、根本では感情で動く生き物だとおもうのよ。少なくても私はそう思っているんだけどさ」

 「うん?」

 「だから仮にだけど、啓介が犬を飼うとしたら、多分深く考えず、可愛いと感じたりその場の勢いや運命を勝手に感じて飼うのだと思う。そう、深く調べたりせずに」

 「ま、まあ、そうかも?」

 ありえすぎるね。

 「で、場合によってはその時点で詰む」

 「!?」

 「そもそも犬には、適切な散歩の距離ってあるのよ。んで、犬種によってはかなりの距離を散歩させてあげないといけないのもいるの。もちろん毎日ね」

 「う、うへぇ。無理だわ」

 そもそも運動どころか歩くのも嫌いだし。

 「で、飼い主がイヤイヤ毎日散歩に出るようになり、場合によっては家族に押し付けたり、散歩自体をしなくなる」

 「その時点で『幸せ三角ルール』は守れそうにないな」

 「なによそれ」

 「ちなみに、『飼犬と飼主両方が幸せで、他人に迷惑かけないルール』ってやつは何か名称あるの?」

 「ないわよ、多分」

 「んじゃあ、『幸せ三角ルール』で」

 「まあ、好きにすればいいけど。で、散歩に行かなくなった為に、犬はストレスで問題行動が出るようになる。甘噛や吠えたりとかね」

 「で、御近所に迷惑が!三角形大崩壊じゃん!」

 「まあ、そんな訳で犬を飼うのは簡単じゃないのよ」

  と、肩を竦める姉に、その現実との温度の差はなかなかに埋まらないんだなあと俺は思った。

 程なくしてチャイムが鳴り、本日のお泊りの犬を迎えたご機嫌の姉に、知らない人が居ると犬が緊張するからと家の奥にドスコイドスコイと俺は追いやられるのであった。
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