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大変なことが起きてしまった④
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モゾモゾと寝返りをしてその拍子に目が覚めてしまった。ゆっくりと起き上がってみれば自室のベッドの上で部屋には見知らぬ段ボールが幾つもあった。手元にあった携帯で時間を見てみれば朝の七時で慌てたが今日の曜日を思い出して冷静になった。今日土曜日で学校は休みだ...
「荷物は全部解いてるし......誰からだろ」
ベッドから降りて段ボールを見てみればかなりの大きさがあり不審に思いながらガムテープを剥がして中身を確認すると大きな犬のぬいぐるみと手紙が入っていた。ぬいぐるみは手触り抜群のいい奴でかなり高級な物だと思う。手紙を手にとって裏を見てみたら見覚えのありすぎる名前が...
「...『舞川蛍』......ジンから」
脳筋でも手紙って書けたのね...
中を取り出して読んでみれば入学祝いと俺が送ったメールについてで長々と書いてあった。簡単に言ってしまえば『絶対に守れよ』ってことだった。他の段ボールも開けてみたがどれも特大ぬいぐるみと手紙で他三人共同じ内容で苦笑いしかできなかった
にしても送られてきたのが特大ぬいぐるみで種類が犬・ウサギ・猫・ライオン、とラインナップが不思議すぎる...犬とかウサギは分かるけど...なんでライオン?ちなみにライオンを送ったのは姐さん。ウサギは誠で猫は七音からだ
「なんでライオン?しかもすっげぇリアル」
ユルい感じのぬいぐるみじゃなくて本物そっくりのぬいぐるみ...たてがみがあるから雄ライオンで凄い迫力があって怖く思う...
まぁ、わざわざ送ってきたんだからありがたく使わせて貰おう。ベッドにライオンとウサギを置いてから部屋を出ると既にいっちゃんが起きていてテレビを見ていた
「おはよう」
「おはよ...部屋にあった段ボール、受け取ったのいっちゃんだよね?」
「そう。一週間前に一気に送られてきて...うさちゃん宛てだったから部屋に運んでおいた。中身何だったの?」
「ぬいぐるみ。でっかいやつ」
「...誰が?」
「宇槍町の人たち。入学祝いだって」
鐵太郎さんからも入学祝いを送られている。辰兄に説教された日に渡せなかったからと説教ついでに持ってきてくれたのだ。中身は腕時計でかなり高級なものらしく辰兄もいっちゃんもビックリしてた。現在もありがたく使用しています
「今から風紀委のとこ行ってくるけど...うさちゃんはどうする?」
「ん~...久しぶりゆっくり出来るならゆっくりしたい」
「そっか...じゃ、行ってくる」
「いってら~」
いっちゃんが出ていき一人になったけど暇すぎる。ゆっくりするとは言ったがなんかモヤモヤする...
仮にも生徒会の役員で成績だって問題ないのに仕事をしない三人。やりたくないからと言っているがその顔が羨ましそうな顔をしているのを知ったのは最近のこと。まるで、本当は手伝いたいのに何かに妨害されて出来ない...そんな顔をするのだ
「...聞いても......話すわけないよなぁ」
考えられるのは脅迫。ならチームで動いている可能性が高いし脅迫のネタは私怨が殆ど...
話を聞かなければ私怨に繋がるものなんて見つけられない。だが、犯人がパソコンとかの電子機器を使っているなら話は別。久しぶりにやるか
「さて、ハッキングしますか」
宇槍町で教わったことが役立つなんてな...
宇槍町には凶悪な犯罪者だけではなくプロのハッカーや天才的な科学者だっている。そいつらも俺を慕っているためか己の技術を教えてくれた。そのせいか俺はプロ級のハッキング技術を持ってるし絶対にバレない薬物の生成も出来る技術も持ってる
学園内の全てのパソコンに侵入した痕を残さずにハッキングするなんて楽勝。ぱっとみた感じではそれらしきものはなかった。消されたのかと思って復元もしてみたがそれらしきものもなかった...
てことは、個人の携帯か?
「個人となると...やっぱり行かないと駄目か」
痕跡を消してからパソコンをしまって生徒会室に向かった
*****************
バイクは元の場所に戻されていたから助かった。バイクをとばして生徒会室へ急いだ。生徒会室に入ると真面目に仕事をしている四人がいて突然入ってきたことに驚いていた
「テメッ...なんで!」
「静に...黙って携帯を貸してください」
「はぁ!?」
「いいから、黙って携帯を貸してください」
強く言えば乾隆宏は渋りながらもゆっくりと携帯を渡してくれた。生徒会長用の机に持参していたパソコンに接続してメールの履歴を検索してみたがこちらも収穫なし。念のために削除されたメールや会話なんかを調べた。そしたら、見つけた。差出人不明で内容は『生徒会でなにもするな。もし何かしたらお前の家族を路頭に迷わせてやる』だった
「ふーん...なるほどね...」
「お前...メールみたのか?」
「えぇ...詳しい事情、聞かせてくれますか?」
いつの間にか机のまわりに集まっている生徒会役員に説明を要求した。恐らく全員に送られているはず...一番状況を説明しやすいであろう乾隆宏に話を振った。沈黙が続いたが観念したのかため息をついてから話してくれた
一年前、生徒会に任命された翌日に突然送られてきたメール。内容は俺が復元したとおりでイタズラだと思い無視をしたらその晩、親から電話があったらしい。突然無言電話が何件もきた、と...イタズラではないことが分かってからやりたくても出来ないでいた。自分だけだと思っていたが有栖川先輩以外の人達にも同様のメールが送られていた
「それで、律儀に従ったと...ん?それなら風紀委も同じ理由?」
「それはないですね」
「ないね~」
「冬馬のあれは素だからな...」
「さいですか......個人特定は時間があればできるし...仕事を手伝って貰えるならなんとかしますけど...どうします?」
俺の言葉に全員が驚き、そして賛成した。数日は理事長の命令という理由で仕事ができるのでかたをつけるならその数日間しかない
俺の本気みせたるわ!!
そう気合い満タンで寮にもどろうとしたら頭を殴られた。薄れる意識の中、複数の人影をみた
「荷物は全部解いてるし......誰からだろ」
ベッドから降りて段ボールを見てみればかなりの大きさがあり不審に思いながらガムテープを剥がして中身を確認すると大きな犬のぬいぐるみと手紙が入っていた。ぬいぐるみは手触り抜群のいい奴でかなり高級な物だと思う。手紙を手にとって裏を見てみたら見覚えのありすぎる名前が...
「...『舞川蛍』......ジンから」
脳筋でも手紙って書けたのね...
中を取り出して読んでみれば入学祝いと俺が送ったメールについてで長々と書いてあった。簡単に言ってしまえば『絶対に守れよ』ってことだった。他の段ボールも開けてみたがどれも特大ぬいぐるみと手紙で他三人共同じ内容で苦笑いしかできなかった
にしても送られてきたのが特大ぬいぐるみで種類が犬・ウサギ・猫・ライオン、とラインナップが不思議すぎる...犬とかウサギは分かるけど...なんでライオン?ちなみにライオンを送ったのは姐さん。ウサギは誠で猫は七音からだ
「なんでライオン?しかもすっげぇリアル」
ユルい感じのぬいぐるみじゃなくて本物そっくりのぬいぐるみ...たてがみがあるから雄ライオンで凄い迫力があって怖く思う...
まぁ、わざわざ送ってきたんだからありがたく使わせて貰おう。ベッドにライオンとウサギを置いてから部屋を出ると既にいっちゃんが起きていてテレビを見ていた
「おはよう」
「おはよ...部屋にあった段ボール、受け取ったのいっちゃんだよね?」
「そう。一週間前に一気に送られてきて...うさちゃん宛てだったから部屋に運んでおいた。中身何だったの?」
「ぬいぐるみ。でっかいやつ」
「...誰が?」
「宇槍町の人たち。入学祝いだって」
鐵太郎さんからも入学祝いを送られている。辰兄に説教された日に渡せなかったからと説教ついでに持ってきてくれたのだ。中身は腕時計でかなり高級なものらしく辰兄もいっちゃんもビックリしてた。現在もありがたく使用しています
「今から風紀委のとこ行ってくるけど...うさちゃんはどうする?」
「ん~...久しぶりゆっくり出来るならゆっくりしたい」
「そっか...じゃ、行ってくる」
「いってら~」
いっちゃんが出ていき一人になったけど暇すぎる。ゆっくりするとは言ったがなんかモヤモヤする...
仮にも生徒会の役員で成績だって問題ないのに仕事をしない三人。やりたくないからと言っているがその顔が羨ましそうな顔をしているのを知ったのは最近のこと。まるで、本当は手伝いたいのに何かに妨害されて出来ない...そんな顔をするのだ
「...聞いても......話すわけないよなぁ」
考えられるのは脅迫。ならチームで動いている可能性が高いし脅迫のネタは私怨が殆ど...
話を聞かなければ私怨に繋がるものなんて見つけられない。だが、犯人がパソコンとかの電子機器を使っているなら話は別。久しぶりにやるか
「さて、ハッキングしますか」
宇槍町で教わったことが役立つなんてな...
宇槍町には凶悪な犯罪者だけではなくプロのハッカーや天才的な科学者だっている。そいつらも俺を慕っているためか己の技術を教えてくれた。そのせいか俺はプロ級のハッキング技術を持ってるし絶対にバレない薬物の生成も出来る技術も持ってる
学園内の全てのパソコンに侵入した痕を残さずにハッキングするなんて楽勝。ぱっとみた感じではそれらしきものはなかった。消されたのかと思って復元もしてみたがそれらしきものもなかった...
てことは、個人の携帯か?
「個人となると...やっぱり行かないと駄目か」
痕跡を消してからパソコンをしまって生徒会室に向かった
*****************
バイクは元の場所に戻されていたから助かった。バイクをとばして生徒会室へ急いだ。生徒会室に入ると真面目に仕事をしている四人がいて突然入ってきたことに驚いていた
「テメッ...なんで!」
「静に...黙って携帯を貸してください」
「はぁ!?」
「いいから、黙って携帯を貸してください」
強く言えば乾隆宏は渋りながらもゆっくりと携帯を渡してくれた。生徒会長用の机に持参していたパソコンに接続してメールの履歴を検索してみたがこちらも収穫なし。念のために削除されたメールや会話なんかを調べた。そしたら、見つけた。差出人不明で内容は『生徒会でなにもするな。もし何かしたらお前の家族を路頭に迷わせてやる』だった
「ふーん...なるほどね...」
「お前...メールみたのか?」
「えぇ...詳しい事情、聞かせてくれますか?」
いつの間にか机のまわりに集まっている生徒会役員に説明を要求した。恐らく全員に送られているはず...一番状況を説明しやすいであろう乾隆宏に話を振った。沈黙が続いたが観念したのかため息をついてから話してくれた
一年前、生徒会に任命された翌日に突然送られてきたメール。内容は俺が復元したとおりでイタズラだと思い無視をしたらその晩、親から電話があったらしい。突然無言電話が何件もきた、と...イタズラではないことが分かってからやりたくても出来ないでいた。自分だけだと思っていたが有栖川先輩以外の人達にも同様のメールが送られていた
「それで、律儀に従ったと...ん?それなら風紀委も同じ理由?」
「それはないですね」
「ないね~」
「冬馬のあれは素だからな...」
「さいですか......個人特定は時間があればできるし...仕事を手伝って貰えるならなんとかしますけど...どうします?」
俺の言葉に全員が驚き、そして賛成した。数日は理事長の命令という理由で仕事ができるのでかたをつけるならその数日間しかない
俺の本気みせたるわ!!
そう気合い満タンで寮にもどろうとしたら頭を殴られた。薄れる意識の中、複数の人影をみた
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