孤灯の英雄

群青(@ultamarine0821)

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第一章

1.前世の僕の話

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僕は、豊峰和哉。
今、たった死んだところだ。

僕は、学校のイジメに耐えられず、死んでしまった。

そんな簡単に死ぬんじゃない、とか
我慢すればきっといいことがある、とか

そんなことを少なからず思う方は必ずいるだろう。
目の前の貴方も──きっと思っているんだろ?

この手のラノベに多い、『異世界転生』をするのにお決まりな流れだと、そう思っているんだろ?
自分の存在を認めてくれる人がいることが、人間たらしめるということを重要視したことがないんだろ?

そりゃそうだよね、
だって君たちには、君たちを愛してくれる親がいる。
周りには、自分を仲間だと思ってくれる学校の友達がいる。
他にも、いっぱいいるだろう。
君たちの周りには、
『人』という名の『愛』が。

僕は、愛してくれる親はいなかった。
学校に味方なんていなかった。
誰も僕の存在を許してくれなかった。

いくら頭が良くても。
いくら強くても。
いくらお金を持っていても。

まるで僕は人間ではないみたいに

蹴って。踏んで。殴って。
刺して。蹴って。燃やして。
罵倒して。刺して。殴って。

要するに、ストレスの発散だったんだ。

僕はそれでも、頑張った。
踏ん張った。
一生懸命、いじめられてきた。

でも、集団心理ってやつかな。
だんだんエスカレートしてくんだよ。

死ぬか死なないかのギリギリのラインを、攻めてくるんだ。

何度も死のうと思った。

でも死ねなかった。

そして──

ついに、人間にとって最悪の拷問が、僕の身を襲う。

それは──
誰も、僕を認識しようとしない。

世界が止まったかのようだった。
学校の人達だけじゃない。
いつも買い物をしているスーパーの店員
朝必ず僕に「おはよう」と挨拶をしてくれた近所のおばさん──

まるで僕がそこに存在しないように、
世界が僕を認めてないように、

僕は、存在が人間社会から排除された。

一体どうなったのか。
透明人間にでもなったのか。

でもそんなものは些細なことだった。

僕は悟った。


なんで今まで死ねずに来れたのか。


それは──
ストレス発散用の人間という枠に自ら自信を位置づけ、人との繋がりを保っていたからだった。


もう僕は、生きる意味などない。
だって、存在がないのだもの。

願いも、希望も、誓いも。
たった一つの光でさえ失ったただの愚者。

死んで当然

生きていることが害

価値などない、今の僕には。

だから、僕は


誰の迷惑にもならない海の真ん中で、自分の手首を掻っ切って海に飛び込んだ。


遠い──


海の中は、キラキラと綺麗だった。
何者でもない群青色で。
僕みたいに穢れてなくって。


僕みたいな深海魚ろくでなしには。



みんなのサンゴ礁にんげんしゃかいは、遠すぎたのかなぁ...?




一つ、祈るとすれば──




──もう二度と、こんな思いはさせたくない・・・・・・──








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