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第二章
2.合格発表
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あれから僕は、魔導学の勉強と、学院に入学してから学ぶらしい魔法に必要不可欠になってくる『思念力』の鍛錬、そして最低限の剣術と護身術を習った。
そして、二年間に及ぶ受験期間を終え──
遂に入学試験。
自信がないと言うと嘘になるが、満点を取れる自信は皆無だった。
特に魔導学。
あれは前世の世界で言う、いわゆるプログラミングだ。
魔術学は高校数学をバリバリ使用する学問なので、多少のズルができる。
しかし、流石の僕もプログラミングには手をつけていなく、この世界の受験生と同じスタートをすることとなってしまった。
魔導学、魔術学に加え、筆記は他に一般常識と数学があった(後ろふたつについては、点数など言うまでもない)。
記述試験の他に、実技試験というものもあった。
簡単に言うと身体測定で、魔力保持量(略称は『魔力』)、基礎体力含め護身術や剣術などの身体面の測定(これらは『体術』という1つの科目に纏められる)、魔力操作技術(略称は『技術』)、そして『思念力』の四つになる。
僕的には、絶対的に実技試験の方に自信があった。
なんせ、独自の魔力保持量の鍛え方を編み出し、毎日欠かさずジョギングをして、二年間に及ぶ本格的な護身術と剣術の鍛錬を重ねたのだ。こればっかりは判定Sの自信がある。
まあ、少なからず合格はしているだろう。
そして時間は過ぎていき──
遂に、アルテリア国際魔学園の入学試験合格発表日。
それは、新春の風が吹く早朝のこと。
僕がいつものジョギングから家へ戻り、朝ごはんを家族と共に食べているときだった。
風を入れるために開けていた窓から、真っ白い鳩が1羽入り込んできた。
「あらー、伝書鳩だわー?何かしら~。」
母さんはそう言って、鳩に括りつけてある手紙を取り、鳩に餌と水をやりながら宛名を読む。
「えーと、あらー、学院からですよー?アーク!」
「あれ。合否発表の手紙は明後日のはずなんだけど...」
「え?じゃあその手紙は一体...?」
妹がハテナマークを頭の上に浮かべてそう僕に聞く。
「いや、全くわからないなぁ。急に予定が変更になったとか...?父さんはどう思う?」
僕はさっきから口を聞かない父さんに話を振る。
だが何故か固まって言葉を発さない。
母さんの方を見ると、何故かニコニコしながら、「あらあらあらあら~」と繰り返している。
「一体なんなんだ?」
僕は母さんから手紙を取りかえしてその手紙を読む。
「えー、なになに?...貴方は弊校『アルテリア国際魔学院』に首席合格したことをここに通知しま──」
なに...?
今、なん、と......??
首席合格...??!
「えええええええええええええええええぇぇ??????!!」
「ふぉぁあああああああぇええええっっっ??????!!」
──そのニュースは、一瞬にして帝国全土に広まった。
今年の学院首席入学生は、72年ぶりの貴族出身だと──
そして、二年間に及ぶ受験期間を終え──
遂に入学試験。
自信がないと言うと嘘になるが、満点を取れる自信は皆無だった。
特に魔導学。
あれは前世の世界で言う、いわゆるプログラミングだ。
魔術学は高校数学をバリバリ使用する学問なので、多少のズルができる。
しかし、流石の僕もプログラミングには手をつけていなく、この世界の受験生と同じスタートをすることとなってしまった。
魔導学、魔術学に加え、筆記は他に一般常識と数学があった(後ろふたつについては、点数など言うまでもない)。
記述試験の他に、実技試験というものもあった。
簡単に言うと身体測定で、魔力保持量(略称は『魔力』)、基礎体力含め護身術や剣術などの身体面の測定(これらは『体術』という1つの科目に纏められる)、魔力操作技術(略称は『技術』)、そして『思念力』の四つになる。
僕的には、絶対的に実技試験の方に自信があった。
なんせ、独自の魔力保持量の鍛え方を編み出し、毎日欠かさずジョギングをして、二年間に及ぶ本格的な護身術と剣術の鍛錬を重ねたのだ。こればっかりは判定Sの自信がある。
まあ、少なからず合格はしているだろう。
そして時間は過ぎていき──
遂に、アルテリア国際魔学園の入学試験合格発表日。
それは、新春の風が吹く早朝のこと。
僕がいつものジョギングから家へ戻り、朝ごはんを家族と共に食べているときだった。
風を入れるために開けていた窓から、真っ白い鳩が1羽入り込んできた。
「あらー、伝書鳩だわー?何かしら~。」
母さんはそう言って、鳩に括りつけてある手紙を取り、鳩に餌と水をやりながら宛名を読む。
「えーと、あらー、学院からですよー?アーク!」
「あれ。合否発表の手紙は明後日のはずなんだけど...」
「え?じゃあその手紙は一体...?」
妹がハテナマークを頭の上に浮かべてそう僕に聞く。
「いや、全くわからないなぁ。急に予定が変更になったとか...?父さんはどう思う?」
僕はさっきから口を聞かない父さんに話を振る。
だが何故か固まって言葉を発さない。
母さんの方を見ると、何故かニコニコしながら、「あらあらあらあら~」と繰り返している。
「一体なんなんだ?」
僕は母さんから手紙を取りかえしてその手紙を読む。
「えー、なになに?...貴方は弊校『アルテリア国際魔学院』に首席合格したことをここに通知しま──」
なに...?
今、なん、と......??
首席合格...??!
「えええええええええええええええええぇぇ??????!!」
「ふぉぁあああああああぇええええっっっ??????!!」
──そのニュースは、一瞬にして帝国全土に広まった。
今年の学院首席入学生は、72年ぶりの貴族出身だと──
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