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第二部
復讐の理由 ③
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三十分後くらいに、藤原たちが部屋に戻ってきた。玄関で出迎えた女もいっしょだ。
「なあ、藤原。電気点けないのかよ?」
「暗いほうが雰囲気出ていいだろ」
田島は無理な体勢のまま彼らの様子を怯えながらうかがっていたが、藤原たちはまるで田島が存在しないかのように振舞っている。それがかえって恐怖を助長させた。また、無理な体勢が長く続いたせいで、肉体的な苦痛も頂点に達しようとしていた。
「マリコ、のど渇いた。なんか持ってきてくれよ」
「コーラとかでいい?」
「なんでもいいよ」
マリコと呼ばれた女が部屋を出ていくと、ベッドに腰掛けた藤原がこちらを見下ろしてきた。不本意ながらも、田島は媚びるような目を向けてしまう。この状況では強気な態度は取れない。したがって、従順な態度でいるしかなかった。
しばらくして、マリコと呼ばれた女が戻ってきた。彼女が持つ盆の上には、黒い液体の入ったグラスが四つ乗っていた。コーラに違いない。
「ヒデ君、そろそろ来るころだよ」
「おう」
いったい誰が来るのか——。田島は不安に駆られた。しばらくしてチャイムが鳴り、マリコという名の女が部屋から出ていく。やがて、階下から女性同士のやりとりが聞こえてきた。続いて、階段を上がってくる音が伝わってくる。田島が開いたままのドアを注視していると、部屋の前に見慣れた人物が姿を現した。妹の由香だった。彼女が驚愕の表情を浮かべる。
「お兄ちゃん!?」
頭の中ですべてがリンクした。藤原の交際相手が妹と同じ高校に通っていること。妹に不自然に接近してきたクラスメートがいたこと。勝野小百合の写真をネタにゆすられたこと。すべてはこの日のために仕組まれたことだったのだ。そもそも、金の受け渡しなど学校でもできたのだから——。
由香は男たちによって部屋に引きずり込まれると、乱暴に倒され、ベッドの足に結ばれていたロープで両手首を縛られた。彼女の甲高い悲鳴が室内に響き渡る。
「ヤマモト! もっと気合い入れて押さえろ!」
「わかってんよ!」
男たちの怒声が飛び交う中、二人がかりで妹の右脚が膝から折り曲げられ、脛と太ももを一つにするように粘着テープがぐるぐると巻かれる。
「よし、持ち上げろ!」
藤原の指示で妹が持ち上げられると、右脚を固定した粘着テープはそのまま彼女の腰の下をくぐっていき、今度は左脚が脛と太ももを一つにされて巻かれた。最後に口に粘着テープが貼られ、妹は最終的に、股間丸出しの蛙をひっくり返したような姿になっていた。
由香が小柄だったこともあり、男たちは予想以上にうまくことを運ぶことができた様子だ。彼らの表情からそれがうかがえる。とくに、藤原は他の三人よりも満足そうな顔をしていた。おそらく、この計画を練ったのは彼なのだろう。他の三人には計画を立てるだけの知能はなさそうだ。
由香は必死に身をよじっているが、今の状態では無駄な抵抗でしかなかった。チェックのスカートが完全にめくれ上がり、下着がまぶしいほど露わになっている。それを見て男たちが興奮気味に感想を述べ合う。
「白のパンツって興奮するな」
「靴下の白も、なんかエロくね?」
「この女、けっこうモリマンだな」
マリコと呼ばれていた女が部屋に入ってきた。彼女は妹を一瞥してから藤原の隣に立つと言った。
「なんか、すっごい恥ずかしい格好だね。あたしも、さっきはこんなだったんだよね」
「ああ。お前が練習台になってくれて助かったぜ」
「ほんと感謝してよね。ヒデ君のために三回も恥ずかしい格好になったんだから」
「けど、こんな格好を兄貴に見られちゃ自殺もんだよな。……つか、それにしてもうるせえな」
妹がこの部屋に来てからずっと、田島は粘着テープの下から声を上げて必死に抗議の姿勢を見せていた。それを煩わしく感じたらしい藤原が、ジーンズの尻ポケットから素早くバタフライナイフを取り出すと刃先を顔に突きつけてきた。
「田島、大人しくしろよ。じゃないと痛い目みるぜ」
ナイフの切っ先を見た瞬間、田島が持つ勇気の一切合切が吹き飛んだ。悔しくも、刃物は期待通りの効果を発揮することとなり、田島は沈黙せざるを得なくなった。
◈
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「なあ、藤原。電気点けないのかよ?」
「暗いほうが雰囲気出ていいだろ」
田島は無理な体勢のまま彼らの様子を怯えながらうかがっていたが、藤原たちはまるで田島が存在しないかのように振舞っている。それがかえって恐怖を助長させた。また、無理な体勢が長く続いたせいで、肉体的な苦痛も頂点に達しようとしていた。
「マリコ、のど渇いた。なんか持ってきてくれよ」
「コーラとかでいい?」
「なんでもいいよ」
マリコと呼ばれた女が部屋を出ていくと、ベッドに腰掛けた藤原がこちらを見下ろしてきた。不本意ながらも、田島は媚びるような目を向けてしまう。この状況では強気な態度は取れない。したがって、従順な態度でいるしかなかった。
しばらくして、マリコと呼ばれた女が戻ってきた。彼女が持つ盆の上には、黒い液体の入ったグラスが四つ乗っていた。コーラに違いない。
「ヒデ君、そろそろ来るころだよ」
「おう」
いったい誰が来るのか——。田島は不安に駆られた。しばらくしてチャイムが鳴り、マリコという名の女が部屋から出ていく。やがて、階下から女性同士のやりとりが聞こえてきた。続いて、階段を上がってくる音が伝わってくる。田島が開いたままのドアを注視していると、部屋の前に見慣れた人物が姿を現した。妹の由香だった。彼女が驚愕の表情を浮かべる。
「お兄ちゃん!?」
頭の中ですべてがリンクした。藤原の交際相手が妹と同じ高校に通っていること。妹に不自然に接近してきたクラスメートがいたこと。勝野小百合の写真をネタにゆすられたこと。すべてはこの日のために仕組まれたことだったのだ。そもそも、金の受け渡しなど学校でもできたのだから——。
由香は男たちによって部屋に引きずり込まれると、乱暴に倒され、ベッドの足に結ばれていたロープで両手首を縛られた。彼女の甲高い悲鳴が室内に響き渡る。
「ヤマモト! もっと気合い入れて押さえろ!」
「わかってんよ!」
男たちの怒声が飛び交う中、二人がかりで妹の右脚が膝から折り曲げられ、脛と太ももを一つにするように粘着テープがぐるぐると巻かれる。
「よし、持ち上げろ!」
藤原の指示で妹が持ち上げられると、右脚を固定した粘着テープはそのまま彼女の腰の下をくぐっていき、今度は左脚が脛と太ももを一つにされて巻かれた。最後に口に粘着テープが貼られ、妹は最終的に、股間丸出しの蛙をひっくり返したような姿になっていた。
由香が小柄だったこともあり、男たちは予想以上にうまくことを運ぶことができた様子だ。彼らの表情からそれがうかがえる。とくに、藤原は他の三人よりも満足そうな顔をしていた。おそらく、この計画を練ったのは彼なのだろう。他の三人には計画を立てるだけの知能はなさそうだ。
由香は必死に身をよじっているが、今の状態では無駄な抵抗でしかなかった。チェックのスカートが完全にめくれ上がり、下着がまぶしいほど露わになっている。それを見て男たちが興奮気味に感想を述べ合う。
「白のパンツって興奮するな」
「靴下の白も、なんかエロくね?」
「この女、けっこうモリマンだな」
マリコと呼ばれていた女が部屋に入ってきた。彼女は妹を一瞥してから藤原の隣に立つと言った。
「なんか、すっごい恥ずかしい格好だね。あたしも、さっきはこんなだったんだよね」
「ああ。お前が練習台になってくれて助かったぜ」
「ほんと感謝してよね。ヒデ君のために三回も恥ずかしい格好になったんだから」
「けど、こんな格好を兄貴に見られちゃ自殺もんだよな。……つか、それにしてもうるせえな」
妹がこの部屋に来てからずっと、田島は粘着テープの下から声を上げて必死に抗議の姿勢を見せていた。それを煩わしく感じたらしい藤原が、ジーンズの尻ポケットから素早くバタフライナイフを取り出すと刃先を顔に突きつけてきた。
「田島、大人しくしろよ。じゃないと痛い目みるぜ」
ナイフの切っ先を見た瞬間、田島が持つ勇気の一切合切が吹き飛んだ。悔しくも、刃物は期待通りの効果を発揮することとなり、田島は沈黙せざるを得なくなった。
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