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第ニ十話
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「この腐獣穢れも成敗しなくては!」
ザクッ
月詠の息が止まった
背中が熱くなった
剣で刺されたのだ
「月詠っ!!」
怜の表情が強張った
締め付けられる鎖に必死に抵抗している
ただの鎖ではない
腐獣を消滅させる光術がびっしりと書き込まれているのだ
意識が点滅する
抵抗しなければいずれ消滅させられるだろう
「月詠っ」
地面に捩じ伏せられた月詠は砂利を吐き出した
「だい、じょう、ぶ...」
喉を絞ってそう言った
「私には消滅の光術は効きませんから」
「なんだと?!」
もう一本の剣が腰を刺した
月詠の無言の悲鳴があがる
「大丈夫。貴方達はどうして分かったのですか」
「五月蝿い、黙ってろ!」
「いいえ。彼を解放してください。私を好きにすればいいでしょう」
「ふんっ」
一人が嗤った
「こっちは分かっているんだよ、犀形屋の店主なんぞに化けてやがった」
「どうして...」
「犀形屋には光界びとのお気に入りの店屋なんだ。上手く人に化けて高額な品を売りつけていたよ」
「それは正当な対価でしょう」
「何が対価だ。商売がてらに光界の情報を聞き出して。こっちは仕返ししたんだよ」
「...そうですか」
月詠は大きく息を吐いた
「冷、聞こえますか」
そう小声で話した
「諜報ごっこの仕返しだそうですよ。私の事は気にしないで、力を使ってください」
「しかしっ」
「何をもたもたしているんですか、消滅したいのですか」
「月詠っ」
冷の怒号が咆哮にも聞こえた
「言いましたでしょう、力を使って」
「だが...」
力を使えと言われても戸惑うだけの冷だ
何か引っ掛かる
月詠は疑問に思った
先程潜った扉は高等な術式で空間を繋げていた
それだけの力を持っているのなら、空間移動も可能だろう
早く抜け出せばいいのに、そうしない
何か理由があるのだろうか?
「さっさと息の根を止めろっ」
月詠を抑え込んでいる一人が上に向かって叫んだ
「そんな事言ったってな、しぶといんだ」
「剣を投げろっ」
初老に見える光界びとが怒鳴り返す
使っていない剣ニ本が構えられる
「やめろっ」
「五月蝿いっ」
肩を踏みつけられて関節が軋んだ
何か、理由
反撃出来ない、理由...
月詠はハッとした
ザクッ
月詠の息が止まった
背中が熱くなった
剣で刺されたのだ
「月詠っ!!」
怜の表情が強張った
締め付けられる鎖に必死に抵抗している
ただの鎖ではない
腐獣を消滅させる光術がびっしりと書き込まれているのだ
意識が点滅する
抵抗しなければいずれ消滅させられるだろう
「月詠っ」
地面に捩じ伏せられた月詠は砂利を吐き出した
「だい、じょう、ぶ...」
喉を絞ってそう言った
「私には消滅の光術は効きませんから」
「なんだと?!」
もう一本の剣が腰を刺した
月詠の無言の悲鳴があがる
「大丈夫。貴方達はどうして分かったのですか」
「五月蝿い、黙ってろ!」
「いいえ。彼を解放してください。私を好きにすればいいでしょう」
「ふんっ」
一人が嗤った
「こっちは分かっているんだよ、犀形屋の店主なんぞに化けてやがった」
「どうして...」
「犀形屋には光界びとのお気に入りの店屋なんだ。上手く人に化けて高額な品を売りつけていたよ」
「それは正当な対価でしょう」
「何が対価だ。商売がてらに光界の情報を聞き出して。こっちは仕返ししたんだよ」
「...そうですか」
月詠は大きく息を吐いた
「冷、聞こえますか」
そう小声で話した
「諜報ごっこの仕返しだそうですよ。私の事は気にしないで、力を使ってください」
「しかしっ」
「何をもたもたしているんですか、消滅したいのですか」
「月詠っ」
冷の怒号が咆哮にも聞こえた
「言いましたでしょう、力を使って」
「だが...」
力を使えと言われても戸惑うだけの冷だ
何か引っ掛かる
月詠は疑問に思った
先程潜った扉は高等な術式で空間を繋げていた
それだけの力を持っているのなら、空間移動も可能だろう
早く抜け出せばいいのに、そうしない
何か理由があるのだろうか?
「さっさと息の根を止めろっ」
月詠を抑え込んでいる一人が上に向かって叫んだ
「そんな事言ったってな、しぶといんだ」
「剣を投げろっ」
初老に見える光界びとが怒鳴り返す
使っていない剣ニ本が構えられる
「やめろっ」
「五月蝿いっ」
肩を踏みつけられて関節が軋んだ
何か、理由
反撃出来ない、理由...
月詠はハッとした
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